読者のみなさまへ

立山で大きな事故が起こってしまいました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしますことはもちろん、ご家族、ご関係者、所属山岳会等のみなさまのご心労も、お察し申し上げます。そして、いち早く捜索救助活動に当たられました方々のご苦労にも……。

山での事故の報に接する度に、何もできない我が身に恥じ入ります。せめて、この『週刊ヤマケイ』に、もう少し力がありましたら、現地の方々から発せられていた積雪状況、雪崩の危険なども、的確にお伝えできたのかも知れません。

「登山者から登山者への贈り物」であるこの媒体に、今後も注意喚起の情報をお寄せいただければ幸いです。そして、もしまだ、みなさまの周囲に『週刊ヤマケイ』をご存知ないという人がいらっしゃいましたら、ぜひお伝えください。

登山者の輪、自然を愛する人の輪が、私たちの仲間の命も救ってくれるという連鎖を、なんとしても、作り出したいのです。

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また、今号では、後半の日本山岳遺産基金のコーナーに、【蘇れ日本列島】と題して、九州の「天山の自然を守る会」さまの活動を紹介いたしました。以前、親雑誌である『山と溪谷』誌で、全国の環境保全活動の模様をお伝えするために、長く使ってまいりました特集タイトルですが、『週刊ヤマケイ』にも、そうした方々の情報交換の場を作らせていただきたいと考えております。活動へのご参加者の募集、レポートなどもお待ちしておりますので、ぜひ、お寄せください。

2013年も残すところあと1ヶ月となりました。山を愛する人々の命を守り、山岳自然環境を保つために、私どもに何ができるのか。来るべき2014年に向けた大きな宿題です。今後とも、よろしくお願いいたします。

『週刊ヤマケイ』編集長 久保田賢次

国井治さん、山崎公一さん

若き日の山を綴った、城北高校山岳部創立60周年記念誌が完成。

1959年の冬山合宿は、谷川連峰、茂倉岳で行なわれた。後列左からふたりめが国井治さん
現在のOB会員たち。中央が国井治さん、右端が山崎公一さん

1953年(昭和28年)の創部から60周年を迎えた城北高校山岳部(東京都板橋区)が、『山脈遙々』という記念誌を発行した。A4判308ページの厚みのなかに、高校生としては眼を見張るような岩や雪の世界、卒業後の記録や紀行が凝集されている。山岳部OB会長の国井治さん、編集人の山崎公一さんのおふたりに聞きました。

週刊ヤマケイ(以下W):当時の高校山岳部は、こんなエネルギッシュな活動をなさっていたのですね。記念誌をまとめることになったきっかけはなんですか。

国井(以下K):1953年はヒラリーとテンジンが初めてエベレストに登った年です。そんな時に創部されました。私など、授業中も机に教科書を立てて、隠れて山の本ばかり読んでいました。強くなりたくて20kmのランニングに明け暮れた日々。私は62年の卒業なのですが、そんな思い出話も本にしないと残らない。で、後輩の山崎に「頼む」と。

山崎(以下Y):最初にイメージしたのは、思い出話でも、今現在の山登りのことでも様々でいい。しかし、そこには城北高校山岳部という一本の太い幹があって、OB会員各々が、その幹に蔦となって絡み合っていくようなアンソロジーでした。

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W:これだけの膨大なものをまとめるにあたって、まず、どんなことから着手されたのでしょうか。

Y:世間に通用する読み物にしたかったですね。何を書くかを明確に意識してもらうために3000字、原稿用紙7、8枚というシバリを設けました。ふだん書き慣れない人でも3、4枚はすぐですが、何を伝えたいのかが、わからないものになりがちです。8枚のボリュームを埋めるためには、すらっと流したところを膨らませたり、ディティールを書き込んだり、ウンチクを傾けたり、教訓を垂れたりして長くせざるをえない。そうして初めて読み手を意識した文になっていきます。そんな文章が集まれば、きっと読み応えのある本になると。

K:そうして長々と書かれたものを、今度はできるだけ余分な文言を削って簡潔にしていく。山名、地名なども含めて、山崎のチェックはほんとうに厳しかったです。

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W:なるほど、そうして、読み応えのある記念誌が生まれたわけですね。写真もたくさん掲載されていますが、集めるのも大変だったのではないですか。

Y:実際のところ、なかなか原稿がそろいませんでした。昨年末、今年の3月末と、締め切りを2度延ばしたのですが、それでもだめ。最後は「この記念誌に自分の名前がないと、一生後悔するぞ」と。そうしたら、やっと5月の連休前後から集まり始めました。

昨秋からはOBたちが世間に発表してきた文章の蒐集を始め、学校へ行って校友会誌を閲覧、コピーしました。計画書、報告書、作文の類を保管していた会員からもダンボール箱が送られてきました。この「パンドラの箱」を開けて分類、整理、読み込みに入ります。手に取ると崩れそうな粗悪なわら半紙に判読困難な文字、春ごろから入力、入力、入力の孤独な日々が続きます。「これを、今自分がやらずして、いつ誰がやるか」と、根性あるのみでした。

K:「根性」と言えば、城北の山岳部でやった人間はへこたれない。私もエベレスト南壁でもヌプツェのときも、「高校時代は、もっともっと、つらいことをやってきたのだから」という自負でがんばれました。

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W:おふたりが自身で記された文章で、ぜひ、ここを読んでもらいたいというのは、どんなところでしょうか。

K:黙々と歩く登山だから、みんな哲学者であり詩人になれます。山岳部って文化部的な面も多いですよね。私が書いたのは「光溢る処」という一文です。山一筋でやってきたなかで、仲間の死もありましたし、辛い思いも沢山しました。ネガテイブな思いも、トータルで自分自身をふりかえって記しました。ここだからこそ書けたのです。

Y:私は「編集後記」ですね。入部前に聞いた先輩の春日勇さんの、穂高での転落死亡事故は衝撃的でしたが、「山岳部に入れば憧れの穂高に行ける」と、それが入部の動機にもなりました。城北ではふたりが山に逝っています。編集作業大詰めの7月下旬は荒川岳へ、8月下旬には奥穂ジャンダルムへの追悼山行も行ないました。

編集後記を書き終えた後は抜け殻状態でしたが、母校の先生が「城北学園にとって立派な歴史的文書」、「手間と時間をかけた、多面的な作りになっていて、ひとつのクラブ活動に関するこれだけ克明な記録を見たことがない」と評してくれたのは、ありがたかったです。

K:この記念誌は300部作りました。そう、頼んだ釣巻印刷は、私と同期で、卒業して昭和山岳会に入会してから、荒川前岳の雪崩事故で亡くなった釣巻慎一郎君の弟さんがやっています。当時の高校山岳部を知る人たちはもちろん、全国の人に興味を持ってもらえたらうれしいです。

(聞き手=久保田賢次・『週刊ヤマケイ』編集長)

遭難予防は地図読みから

現在地を確認中。奥は講師の武川俊二さん(写真=畠山茂信)
地形図を頼りに山中を踏破(写真=畠山茂信)

遭難を防ぐには地図読み技術を磨く必要があると思います。そこで11月24日に御坂・蛾ヶ岳で開催されたヤマケイ登山教室・山岳スキルアップ講座に参加しました。

当日は快晴。気温が低く湿気も少ないため汗をあまりかかず、気持ち良く歩けました。四尾連湖脇の登山口から九十九折の道を稜線まで登り、右折して尾根沿いに蛾ヶ岳と太平山を経て折門峠まで、途中地形図と実際の地形を照らし合わせて現在地を確認する練習を何度も行ないました。

特徴のある地形では問題ないのですが、明瞭な特徴の無い地形では歩いた距離がうまくつかめないため、現在地を正確に特定できません。

蛾ヶ岳頂上からは雪を被った白根三山や鳳凰三山など周囲の山々が綺麗に見えていました。

折門峠から最終目的地の沢の集落までは道が不明瞭でいくつも踏み跡があり、地形図と実際の地形を照らしながら下りましたが、結局尾根を1本間違えて途中で踏み跡が無くなり、谷を横切って隣の尾根に取付き、その尾根を下りて目的地に着きました。

地図読みの難しさを実感し、練習の必要性を痛感した良い1日でした。

(畠山茂信/東京都/56歳/登山歴通算約19年)

皆さんから寄せられた体験談を紹介します

9月19日から10月10日にかけて、週刊ヤマケイの1周年を記念して読者の皆様に「遭難」についてのアンケートをお願いしました。

今週は皆さんから寄せられた遭難や危ない思いをした体験について、ご紹介しましょう。

沢登りでルートを間違い、夜行日帰り予定が、20時間連続歩行となりました。帰りも夜行となり、最後の林道歩きでは仲間ともども幻覚も見た。(東京都・男性・54歳)

奥多摩・川乗山を下山中、登山道わきにアシナガバチの巣があり、襲撃を受けて6ヶ所刺され、軽度のアナフィラキシーショックに陥る。(東京都・男性・52歳)

残雪の初夏の山に行ったときのこと。5合目付近から残雪の上を歩かなければなりませんでした。登りはだいたい地形や地図を頼りに登れましたが、帰りに道を見失いました。日当たりがよく足跡が融けてしまったこと、ササが多く目印になるものが一切なかったことなどが要因です。道に迷い、ルートをそれてしまいましたが、早めに元の場所に戻り、慎重にコースを見極めることで、なんとか登山道に戻ることができました。初級コースのなんともない山だけに、油断もあったと思います。道迷いは初めてで、日も暮れかかっていたので、冷静に判断することも難しく、泣きそうになりました。ただ、父親と一緒だったので、落ち着いて戻ろうと話せたのが良かったです。(北海道・女性・30歳)

小さなピーク(脆くて危険なところ)をトラバースしていると、ルートを間違えたハイカーがピーク上で立ち往生して落石を起こしました。その落石が頭部に直撃し、気絶滑落。上部のハイカーに気づけなかったのが悔やまれます。(島根県・女性・24歳)

妙高から下山中の沢沿いで、同行者(妻)の疲労がひどく、何回も転倒しそうになって肝を冷やしたことがあります。ペースはコースタイム並みでしたが、ほとんど小休止をとらずに行動したのが原因だと思われます。たとえ気心の知れた同行者であっても、自分だけでなくパーティ全体の状態に気をくばるべきだと猛省しました。(東京都・男性・50歳)

来週も引き続き、アンケートで寄せられた体験談をご紹介していきます。

北海道・白雲山

然別湖畔の展望の山へ。

然別湖方面の風景(写真=谷水 亨)
十勝平野方面の風景(写真=谷水 亨)

11月22日、曇り、積雪3cm

大雪山国立公園の南部に位置する北海道でいちばん標高の高い所にある湖、「然別湖」の畔には、東西ヌプカウシヌプリ、白雲山、天望山、南ペトウトルなどの登山を楽しめる山々があります。その中で今日は白雲山に湖畔登山口から登ってきました。

登山口から積雪が3cmほどありましたが、登山道ははっきりしていて、登るのに何の支障もありませんでした。40分ほど樹林帯の急坂をジグをきりながら登ると稜線に出ます。さらに10分ほど歩くと、最後は標高100mの岩場を巻くように登っていき、ヌプカの里(登山口)の分岐がある稜線へ、そこからはすぐに頂上に到着しました。1182mの低山でもあり、370mほどしか登りませんが、十勝平野や然別湖が眼下に広がり、とても眺望が良い山です。今回は冬季に登る準備のためにマーキングをこまめに付けながら登ったので時間がかかりましたが、1時間ほどで登れる山です。

(文=谷水 亨)

北アルプス・燕岳

360度の素晴らしい展望を満喫。

合戦沢ノ頭から、燕山荘への登り(写真=中村重明)
燕山荘前のテント場と燕岳(写真=中村重明)

11月23日~24日、23日快晴、24日晴れのち曇り

中房温泉からの往復コースで燕岳に登ってきました。北アルプスや八ヶ岳の稜線上の山小屋が概ね11月上旬で営業を終了した中、この週末まで例外的に今シーズンの営業を行なっている燕山荘に1泊するプランです。

初日は9時過ぎに有明荘先の登山者用駐車場に着いたのですが、第3駐車場まで既に満車状態。たまたま1台分だけ空きが出たのでかろうじて第3駐車場に停めることができました。ちなみに駐車場までは数箇所路面が凍結しており、マイカーの場合はスタッドレスタイヤが必須です。

中房温泉登山口から登り初めてすぐに登山道には積雪があり、20分ほど登ったところからアイゼン(12本爪)を装着しました。ちなみに翌日、ほぼ同じ地点まで終始アイゼンを装着したままでした。わかんも持参したものの、今回は使わずに済みました。

多数の先行者のおかげでしっかり踏み固められたトレースと、快晴・微風という絶好のコンディションのおかげで快調に登って燕山荘に到着。途中、日帰りの登山者とも数多くすれ違いました。この日は山荘到着が15時半過ぎとなってしまったため燕岳往復は翌日に持ち越しとし、素晴らしい日没の光景を山荘前から楽しんだ後、大勢の宿泊客で賑わう山荘内で楽しいひとときを過ごしました。

翌日は山頂で日の出を迎えるべくヘッドライトを点けて山荘を出発。出だしは小雪が舞い視界もあまりない状態で、前日のトレースも地吹雪で一部不明瞭になっていたのですが、燕山荘の方による竹竿・赤布の目印があり、問題なく山頂へ。途中から天候と視界も回復し、燕岳の山頂からはほとんどさえぎるもののない360度の素晴らしい展望を楽しむことができました。

山頂からの展望を楽しんだ後は、一旦山荘に戻って朝食をとった後、前日の往路を下山。この日も、日帰りの登山者や、今シーズン最終営業日の燕山荘に宿泊予定で登ってくる多くの登山者とすれ違いました。

なお、県道「中房線」、中房温泉、燕山荘に関する情報は以下の通りです。

県道「中房線」(安曇野市穂高有明 宮城ゲートから中房温泉まで):平成25年12月2日(月曜日)午後3時から通行止めの予定。

http://www.pref.nagano.lg.jp/azumiken/doro/doro.html

中房温泉:平成25年度営業は11月23日の泊まりまで。

http://www.nakabusa.com/

燕山荘:シーズン営業は11月24日の泊まりまで。冬期営業は2013年12月21日~2014年1月5日。

http://www.enzanso.co.jp/

(文=中村重明)

宮城県・大土ヶ森

土と落ち葉の香りを楽しみながらの陽だまりハイク。

自然のイタズラ、奇妙な形の「子生婦岩(こんぶいわ)」(写真=東野 良)
木漏れ日の中に感じる、山仲間と共に歩ける幸福(写真=福井美津江)

11月23日、晴れ

高い山には雪が降り積もり、道路は冬の通行止めとなるも、スキー場はまだオープンせず、天候も不安定。そんな時期に山の選択に少々悩みながら、まだ訪れたことのない里山を歩いてみました。

大土ヶ森は580.3mという低山ながら、沢に沿って登るコースやロープのはってある急登、眺望の開けた頂上、変化に富んだ山歩きが楽しめます。

下山後は車で移動し、国立花山少年自然の家から御駒山にも登りました。およそ1時間の山歩きです。大土ヶ森の「文字富士(文字は地名)」と呼ばれる美しい山容が確認できました。

(文=福井美津江)

宮城県・翁倉山

天然記念物イヌワシの営巣地がある北上山地南部の名山。

津波被害から除塩されて復興した田んぼの奥に翁倉山を見る(写真=曽根田 卓)
真っ赤に色づくウメモドキの実と石仏峰(写真=曽根田 卓)

11月24日、晴れ

翁倉山は東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市と南三陸市の境にある標高532mの低山です。

大津波で全校児童108人のうち74人が死亡・行方不明となり、廃墟と化した大川小学校の悲劇は、この山の南を流れる北上川に架かる新北上大橋脇の堤防道路で起きました。震災瓦礫が片付いた現在も、民家が流失して砂漠のようになった集落跡が点在しています。

しかし翁倉山には震災の爪痕はほとんどなく、悠然として豊かな森林に包まれた山容を見せていました。

ルートは飯田屋敷跡から林道終点まで車で入り、左手の尾根に取り付きますが、この地点のみ不明瞭なところです。

尾根に出るとアカマツの倒木が時折邪魔をしますが、名残の紅葉を愛でながらの緩登が続きます。

山頂は志津川湾の展望が良いところでしたが、周りの木々が伸びてほとんど景色が見られなくなってしまいました。

なお、1月中はイヌワシの産卵期なのでこの時期の入山は控えたほうが良いでしょう。

(文=曽根田 卓)

奥多摩・大岳山

海沢探勝路から登って鋸尾根を下る。

流れが美しい三ツ釜ノ滝(写真=木元康晴)
鋸尾根は中間部でアップダウンが連続する(写真=木元康晴)

11月23日、晴れ

奥多摩三山の一座として人気の高い、大岳山に登ってきました。

登りのコースは難路とされる、海沢探勝路から。青梅線白丸駅前より長く車道を歩き、トイレなどが整備された海沢園地まで進んで登山道に入ります。

三ツ釜ノ滝、ネジレノ滝、大滝と個性的な滝を見てから先の、海沢源流部に沿った道は歩く人が少ないようで不明瞭。慎重に登山道を探しながら登りました。

稜線に出て、急坂をひと登りでたどり着いた頂上は大賑わい。休憩する場所にも困るくらいです。しかし日の短いこの時期に、我々が頂上を後にした14時近い時間であっても登ってくる登山者が多いことには驚き、少し心配にも思いました。

下山は鋸尾根から奥多摩駅へ。途中に岩場もある楽しいコースですが、ゆっくりもしていられません。先を急いで、暗くなる少し前に車道へと下り立ちました。

(文=木元康晴/登山ガイド)

高尾山~小仏城山~相模湖

錦繍の高尾山。

もみじ台周辺の紅葉(写真=三好和貴)
キジョランの種子(写真=三好和貴)

11月24日、晴れ

夏の日照りが続いたことから色づきが心配されていた今年の高尾山の紅葉ですが、良い意味で予想を裏切り、彩り豊かな山容を見せてくれています。山頂周辺の紅葉は見応えあるものになっていますが、混雑を避けたいという方には、そこから少し足を伸ばした先の、もみじ台も紅葉狩りにはおすすめしたいスポットになっています。

一方、今年はキジョランが多く実っており、その実からは、綿毛の種子が顔をのぞかせるようになりました。近くの登山道を歩いていると、風に舞った種子が落ち着く先を得る様子が見られます。キジョランは、漢字で「鬼女蘭」と書き、この白い綿毛が鬼の髪の毛を連想させることからそう名付けられたとか。

さて、この日は、高尾山から小仏城山へ向かった後、下山ルートとして東海自然歩道のコースの一部ともなっている相模湖へ下りる登山道を歩きました。休日でしたが、人もまばらで静かな秋の山歩きを楽しむことができました。

(文=三好和貴/東京都レンジャー 高尾地区)

奥多摩・御岳山

ヤマケイ登山教室・秋の集中講座1

「五感と知識で山を楽しむ」講師の石丸哲也さん。紅葉はピークを過ぎていましたが、落ち葉を使いながら、自然の楽しみ方を伝授してくれました(写真=佐々木惣)
「山のファーストエイド」では悳(いさお)秀彦さんが講師となって、足の固定法のほか、ストックを松葉づえにする方法やザックを使った搬送法をレクチャー(写真=佐々木 惣)

11月23日、晴れ

ヤマケイ登山教室・秋の集中講座は「地図読み」「山のファーストエイド」「五感と知識で山を楽しむ(自然観察)」の3つの講座を1日で受講できる特別企画です。今回は御岳山に40名の参加者を集めて開催されました。

朝9:30、御岳登山鉄道・御岳山駅に集合した参加者は20名づつ2班に分かれて行動開始。A班は午前中に自然観察で午後に地図読み、B班はその逆で午前中に地図読み、午後に自然観察です。両班とも昼に長尾平に集合し、そこでファーストエイド講座を受講というのが今回のスケジュール。私はA班に同行させていただきました。

「五感と知識で山を楽しむ(自然観察)」の講師、石丸哲也さんは週刊ヤマケイにも多くのレポートを寄せていただいている、自然に造詣の深い山岳ライター。この日はまず武蔵御嶽神社に参拝し、長い歴史のある神社があったからこそ保たれてきた自然についてお話してくれました。

そしてロックガーデンへ下り、美しい渓流を歩きます。ここではイタヤカエデ、ヤマシバカエデなどを観察しつつ、カエデの仲間であるメグスリノキも観察し、カエデの種類の奥深さについて参加者は一様に感心していました。

また渓流のそばで立ち止まり、目を閉じてたたずむ場面も。石丸さんいわく、五感のなかでも「視覚」はもっとも情報量が多いので、視界をさえぎることでまた違う自然の感じ方がある、とのこと。ひっそりと目をつぶってたたずむ参加者は、沢の音や風を、いつもとは違う感覚で楽しんでいました。

綾広の滝から長尾平へ戻り、そのまま「山のファーストエイド」講座へ。講師の悳(いさお)秀彦さんは日本山岳協会の遭難対策委員を務めている方で、今回は三角巾の使い方から始まり、テーピングやサムスプリントによる足首の固定法、さらに自力で歩けない人をザックで搬送する方法などをレクチャーしてくれました。

昼食後は「地図読み」がスタートです。(次のレポートへ続く)

(文=佐々木 惣/週刊ヤマケイ編集部)

奥多摩・御岳山

ヤマケイ登山教室・秋の集中講座2

地図読みの講師・佐々木亨さんを先頭に地形の説明を聞きながら、落ち葉を踏みしめ進みます(写真=佐々木惣)
紅葉をバックにA班の記念写真。B班の方は撮影できずに申し訳ありません!(写真=佐々木 惣)

11月23日、晴れ

引き続き、ヤマケイ登山教室・秋の集中講座「地図読み」についてレポートします。

A班は14:00に行動開始。「地図読み」講師の佐々木亨さんとともに長尾平から大塚山をめざします。

この日の御岳山は登山者や観光客も多かったのですが、大塚山まで足をのばす人は少なく、静かな雰囲気のなかで「地図読み」講座が行なわれました。

講師の佐々木さんは講座終了後に、このように語ってくれました。

「2時間の講習でしたが、みなさんとても真剣なまなざしで、熱気を感じました。この2時間のなかに地図読みの第一歩を凝縮しましたが、講座の名のとおり、私も集中しましたし、みなさんも集中していたと思います。秋ということで日没も早くなり、道迷いの可能性が高くなっていることなども影響したかもしれません。そんな道迷いを防ぐための意識の高さがとても印象的です」。

参加者の方に話をきくと、山をはじめてまだ日が浅い人が多かったようですが、それでも「もっと山を知りたい」「もっといろんな山に登るために知識を身につけたい」という方が集まった講座となりました。今後もヤマケイ登山教室ではさまざまな講座を開講してまいります。

(文=佐々木 惣/週刊ヤマケイ編集部)

鳥取・大山

例年より早い積雪期登山を楽しみました。

あの向こうが頂上、9合目のキャラボク帯を行く(写真=舩越 仁)
剣ヶ峰を背景にして弥山に立つ(写真=舩越 仁)

11月23日、晴れ

11月の初冠雪も例年だとすぐに消えてしまうのですが、今年はうまく(山好きには)寒波が連続しました。十分な積雪を期待して、好天を選び仲間と初雪の大山に向かいました。

まばらな雪も3合目からは全面雪です。ややアイス状の雪面をキックして登ります。厳冬季でも雪の付きにくい三鈷峰西壁が真っ白に聳え、マッターホルンのように凛々しく見えます。6合目避難小屋前では多くの登山者が雄大な大山北壁に見惚れ、遥か海の上に湾曲気味の気層ラインや眼下の海岸線、そして眼前の樹氷に感嘆の声を上げていました。期待以上の積雪です。

8合目からの木道もこの時期には珍しく、全く現われていません。快適なアイゼン歩行ができました。そして一面のキャラボク帯は見事な造形美を見せてくれています。本格的な積雪期に入ると単に雪面の風紋となり、こんな繊細さは無くなってしまいます。

まだ初冬と思っていても、この台地の風はさすがに冷たく感じられます。今日登って来た夏山登山道は尾根筋なので雪崩の危険はほぼありませんが、十分な冬山装備は必要です。賑わっている避難小屋に入り、体を温めた後、頂上を後にしました。

(文=舩越 仁/日山協自然保護指導員)

佐賀長崎県境・虚空蔵山

岩場歩きと展望を楽しみました。

岩屋登山口付近からみた山頂(写真=池田浩伸)
山頂からは眼下に大村湾、多良岳や黒髪山など展望が楽しめる(写真=池田浩伸)

11月13日、晴れ

木場登山口から冒険コースを通って九州百名山の虚空蔵山(こくぞうさん)へ登りました。山頂部の鋭い岩峰は見る角度によってはマッターホルンのように見え、名前の通り山頂には虚空蔵菩薩が祀られた信仰の山です。

登山が初めてという方と一緒に、スリリングな岩場歩きのコースをたどります。岩やクサリを見て緊張するかと思いましたが「こういうのは大好きです!」と楽しく登ってこられました。足元が切れ落ちたヤセ尾根でも高度感のある景色に歓声が上がっていました。またひとり、山好きが増えた嬉しい気持ちになり、家族連れコースから登山口へ下山しました。下山後は嬉野温泉で汗を流して帰りました。

(文=池田浩伸/SAGAアウトドアガイドクラブ)

北海道・稀府岳

本格的な冬が来る前に。

前稀府岳にて(写真=蓮井美津夫)
洞爺湖を望む(写真=蓮井美津夫)

11月23日、曇り

本格的な冬が迫ってきたので、沿岸部は気候が穏やかで積雪も少なく「北の湘南」と言われる伊達市にある稀府岳(まれっぷだけ)に登りました。

この山の夏道は最近開削されたようで、ブログなどで夏道の存在を知り、登る人が増えているようです。この日も登山口の周囲には多くの車が駐まっていて、頂上近くでは30名ほどの登山者グループと会いました。

コースとしては特に危険な場所もなく、視界が開けると伊達市、室蘭市の街並みと噴火湾が眼下に広がり、頂上からは洞爺湖や有珠山が間近に見えます。天気が良ければ羊蹄山や噴火湾を挟んで駒ヶ岳が見えるようです。この日は残念ながら雲で見られませんでしたが、標高700mほどの低山ながら360度の景色を楽しめる山です。

(蓮井美津夫/北海道/55歳/よく行く山:道央の山、大雪山)

北アルプス・立山

目の前の山で雪崩が発生。

雪崩発生直後。雪煙があがっています(写真=赤地和広)

11月23日、快晴、無風

立山に行きました。扇沢に車を止め、そこからバスやケーブルカーを乗り換えること3回で立山室堂平に到着。山に入る人は9割がスキーヤー、スノーボーダーで、登山者は1割くらいという印象でした。

登山を開始して数歩歩いたところで、「雪崩~!」と大きな声が聞こえました。私たちの左側、真砂岳で大きな雪崩が発生したのです。この雪崩で7人の方の命が奪われたと後の報道で知りました。ご冥福をお祈りいたします。雪山に行く時はビーコンを持ち、そして必ず山岳保険には加入しましょう。

気を取り直して雄山をめざして歩き出しましたが、新雪に行く手を阻まれます。雪崩直後ということもあるので、それ以上進むことはあきらめて下山しました。

(赤地和広/千葉県/52歳/よく行く山:北アルプス)

群馬県・妙義山

奇岩と紅葉の山へ。

青空に映える紅葉と岩壁(写真=黄木克真)

11月16日、晴れ

本格的な冬が来る前に、もうひと山行きたいと日帰りで計画しました。

この日は折しも好天の山日和で、5:30に出発し、9:00に登山を開始。石門入り口から順番に石門をくぐり、大砲岩、岩屁下あたりまでのクサリ場は紅葉を楽しみながら登りました。ホッキリは下り一方通行となっていますので、ご注意ください。東屋からいったん第二見晴に出て山ランチ。正面には紅葉に染まる金洞山が、逆光の中にそびえていました。

そしてタルワキ沢分岐から相馬岳へ。途中這いつくばるほどの急登ですが、頂上では雪の浅間山の優雅な佇まいにほっとひと息。下山の茨尾根は、途中30mの下りクサリ場、クサリのない5mほどの垂直壁をよじ登ってホッキリから中間道に下山。途中何度も目にした一般登山者への入山注意の呼びかけ看板のとおり、険しいコースでした。安易な入山は危険です。

(黄木克真/東京都/56歳/よく行く山:関東近郊の山、北アルプス)

※【編集部注】このコースは非常に難度の高いところです。岩場歩きの技術やルートファインディングなどを身につけた人でないと危険ですので、初心者・初級者が安易に入ることのないようにしてください。

山梨県・高川山

絶景富士山と紅葉のハイキング。

高川山山頂から見る富士山(写真=畠山茂信)

11月23日、快晴

中央本線初狩駅と大月駅の間にある高川山は、標高は976mですが頂上からきれいに富士山が望め、大月市の富嶽十二景にも選定されています。

初狩駅から30分ほど車道を歩いて、尾根道に取り付きました。途中、緩やかな女坂と尾根を直登する男坂の分岐では男坂を選び、頂上まで明瞭な尾根筋の道をひたすら登ります。

取り付きから2時間ほどで高川山の頂上に到着しました。この日は雲ひとつ無い快晴で、正面には富士山が大きくそびえ、西には甲斐駒ヶ岳と間ノ岳が頭をのぞかせています。ここから大月まで約2時間、真っ盛りの紅葉を存分に愛でながら稜線散歩を楽しみました。

道は明瞭ながらも低山の常で踏み跡がいくつもあります。ルートを正しく見極めることが大事だと思いました。

(畠山茂信/東京都/56歳/よく行く山:北アルプス全域)

岐阜県・百々ヶ峰

岐阜市の最高峰に登りました。

木曽川(左奥)、金華山(中)、岐阜市街(中奥)、長良川(手前)(写真=中川喜久)
笠ヶ岳、槍・穂高連峰、乗鞍岳、木曽御嶽を望む(写真=中川喜久)

11月23日、快晴

朝から快晴だったので、岐阜市の最高峰・百々ヶ峰(どどがみね、417.9m)に登ってきました。

岐阜市の最高峰は岐阜城のある金華山(329m)と思っている岐阜市民もいるかもしれませんが、こちらの方が約90m高く、金華山を見下ろす形になります。

数多くの登山コースがある中、今回は松尾池から東海自然歩道を通り、長良川ふれあいの森の管理道を利用する、比較的短時間かつ楽なコースを選びました。

登山道は整備されて案内板も充実しており、老若男女、家族連れから若いカップルまで、多くの人がさまざまなコースから山頂を目指していました。

山頂の展望台や登山道の途中からは、この日のように天気に恵まれれば、日本アルプスから濃尾平野まで展望が開け、百名山のうち10山を望むことができます。

(中川喜久/岐阜県/51歳/よく行く山:日本アルプス、岐阜市近郊の山)

京都・高雄

京都一周トレイルの一部を歩きました。

清滝川沿いのよく整備された道ですが、一部崩落箇所があり、岩が濡れている場合など注意がいります(写真=吉原裕子)

11月16日、晴れのち曇り

紅葉の見ごろを迎えた高雄の錦雲峡を歩きました。ここは京都一周トレイルコース(北山西部)の一部です。

三尾方面への山中の道路が渋滞しますので、高雄から清滝方向へ下る場合は、午前中早い時間にスタートすることをおすすめします。また、嵐山やJR保津峡駅を起点に歩くこともでき、それなりの足回りであれば寺社拝観などと合わせても楽しめます。

京都一周トレイルコースの地図は、都内ではJR東京駅前の京都館で販売されています。

(吉原裕子/神奈川県/よく行く山:都内近郊の山、北アルプス)

奈良県・曽爾高原

眼下に広がる鮮やかな黄金色のススキ。

ススキの絶景が広がっていました(写真=山口敬二)

11月24日、晴れ時々曇り

曽爾高原(そにこうげん)は倶留尊山(くろそやま)と亀山の西斜面に広がる高原で、秋ともなると一面のススキがたわわな穂に太陽の光を受けてキラキラと輝き、素晴らしい景色を見せてくれます。

この日は絶好のハイキング日和。ハイカーや観光客で賑わう駐車場から銀穂の起伏を越えるとお亀池です。そこから山肌に斜めに伸びる道を登っていくと、黄金色の草原の全貌がみるみる広がっていきます。

たどり着いた亀山峠で一服した後、お鉢の縁のような稜線をススキの草原を俯瞰しながらさらに北上します。やがて二本ボソを経て倶留尊山に至ります。

二本ボソから先の頂上部は私有地となっているので、環境整備のための協力金として入山料500円が必要です。

(山口敬二/55歳/奈良県/よく行く山:大峰、比良、北山、六甲)

大分県・仙岩山

岩峰歩きを楽しんできました。

峠取り付き点付近から望む岩峰連なる仙岩山(写真=長谷川守克)
紅葉に飾られた登山道(写真=長谷川守克)

11月24日、晴れ

仙岩山は標高572mという低山ですが、威容な奇岩が聳え立ち、岩場歩きを楽しめる山です。今回は妻と紅葉観賞を兼ねて4年ぶりに歩いてきました。

コースは岩尾根ルートから山頂をめざし、その後、峠取り付き点に下山し、県道664号を進んでスタート地点に戻る周回としました。

天候にも恵まれ、快適に幾多の岩峰を越えて山頂をめざすことができました。登山道周辺でも、最盛期は少し過ぎていましたが綺麗な紅葉を目にして、満足のいく約5時間の山行でした。

なお今回歩いた道は、峠取り付きコースには目印や踏み跡もあるので問題はありませんが、岩尾根ルートには目印が少なく、踏み跡も薄く、岩場通過個所も多くあることから、より慎重に行動する必要があります。

(長谷川守克/福岡県/65歳/よく行く山:九州全域)

週刊ヤマケイ「読者の登山レポート」「遭難防止オピニオン」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんの登山レポートを募集しています。写真とレポートにあなたのプロフィールを添えて、週刊ヤマケイ編集部までお送りください。ハイキングからクライミングまで、山行形態は問いません。あなたの投稿をお待ちしています。

「遭難防止オピニオン」につきましては、文字数400字程度でお願いします。ご自身の遭難体験についてお書きいただくときには、写真をつけていただくとありがたいです。お名前、メールアドレス、年齢、郵便番号と住所、登山歴、よく行く山名・山域も添えてください。「登山レポート」「オピニオン」ともに文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。

投稿先メールアドレス
weekly@yamakei.co.jp
※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」または「週刊ヤマケイ・遭難防止オピニオン」とお書きください。

誰にも起こりうる遭難事故の捜索・救助費用に備える保険! 無理のない日程、万全の装備とともに、これからは「レスキュー費用保険」が登山・アウトドア活動の必需品です。

日本費用補償少額短期保険の「レスキュー費用保険」は登山やアウトドアスポーツなど日本国内での野外活動(海での活動を除く)中に遭難事故に遭った際、捜索・救助に要した費用について保険金をお支払する保険です。補償内容は捜索・救助費用保険金として300万円です(免責3万円)。

年間保険料は5000円。保険期間は1年間で、払込日の翌日午前0時から補償開始です。

山の装備はどんどん軽量化の時代。でも遭難対策は必要最低限の装備です。

軽い負担で、万一の補償が欲しい…そんなあなたにお勧めなのが、jRO(ジロー)の山岳遭難対策制度。

捜索・救助費用に特化(330万円までお支払)、コストパフォーマンス抜群です。WEB申し込みも可能になりました。

初年度入会金・会費は4000円。次年度以降会費は2000円+事後分担金(750円~1700円の見込み)です。いざというときに、備えましょう。

登山のアプローチ手段としてすっかり定着した「登山バス」。電車やバスを乗り継ぐ面倒もなく、登山口までスムーズにたどりつけることから、人気を集めています。

毎日企画サービス(毎日新聞旅行)では北アルプスと八ヶ岳へ冬山(お正月)登山バスを運行しています。山小屋での宿泊とセットになったお得な商品もあるので、年末年始の山行に役立ててみてはいかがでしょうか?

【蘇れ日本列島】佐賀・天山のボランティア活動

山頂部のササ刈りと花看板の設置レポート

花看板の杭にラミネートを貼った板を取り付ける作業(写真=池田浩伸)
ササ刈りのあと、作った花看板の設置準備(写真=池田浩伸)

11月23日、SAGAアウトドアガイドクラブと天山の自然を守る会では、ボランティアの皆さんと一緒に、山頂部の笹刈り作業と花看板の設置を行ないました。

午前中は、厳木緑風館の施設を借りて花看板作りです。花看板作りが終わると、刈払機や花看板、ハンマーなどの資材を担いで山頂へ登りました。

今年は19日に初冠雪が記録され、平年より17日、昨年より20日も早い雪となりました。冷たい風が吹き、あっという間に秋が通りすぎてしまったような感じです。

ササ刈りの目的は、山頂付近を覆っているササの勢いをなくして、昔のように山野草でいっぱいだった天山を取り戻すための作業です。佐賀県知事の許可を受け、ササ刈りなどの草原復元活動を初めて9年になります。一部では山野草が芽を出しましたが、ササの勢いはなかなか衰えず、これからも復元活動を続けていかなければなりません。

花看板は、登山者の皆さんに天山に咲く多くの山野草を知っていただくために、自生する花を写して看板に使用しています。

毎年この作業が終わる頃には山も冬の眠りに入っていきます。また春になれば、色々な山野草が登山者の目楽しませてくれるでしょう。

(文=池田浩伸/SAGAアウトドアガイドクラブ)


山の知識検定

Q:以下の文章は、ある雪崩の特徴を記述したものであるが、その雪崩の名称を次のなかから選びなさい。「滑り層より下の積雪を残して、上層部の積雪のみが崩落する雪崩で、発生域にスッパリ切れた破断面を伴う。何の前触れもなく突然発生する」

1:全層雪崩

2:氷雪崩

3:面発生表層雪崩

4:点発生表層雪崩

平成24年度「山の知識検定シルバーコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

解答・解説は次項にて


山の知識検定

Q:以下の文章は、ある雪崩の特徴を記述したものであるが、その雪崩の名称を次のなかから選びなさい。「滑り層より下の積雪を残して、上層部の積雪のみが崩落する雪崩で、発生域にスッパリ切れた破断面を伴う。何の前触れもなく突然発生する」

1:全層雪崩

2:氷雪崩

3:面発生表層雪崩

4:点発生表層雪崩

【正解】3

面発生表層雪崩の発生要因は「地形」、「積雪の安定性」と「気象」があるが、弱層などの不安定要因があると、これに「人的要因等」が加わり危険度が高まることになるので、登山者がもっとも警戒しなければならない雪崩といえる。その規模・破壊力ともに大きく、末端にはブロック状のデブリが累々と積み重なる絶望的な光景が広がる。スピードも時速100~200kmと新幹線並みの速さである。

平成24年度「山の知識検定シルバーコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

『ROCK & SNOW 062 冬号 2013』

日本と世界のクライミング界の「今」を伝える

今回の特集は「会心の登攀」。世界を震撼させたウエリ・シュテックのアンナプルナ南壁ソロ28時間、マイク・リベツキによるグリーンランドの未踏の大岩壁登攀、日本のギリギリボーイズたちが繰り広げる瑞牆山での連続登攀、そして佐藤裕介の宿願であった「冬の称名滝初登攀」など、トップクライマーたちが経験したベストクライミングをそれぞれが回想し、レポートします。

http://www.yamakei.co.jp/products/2813906225.html

●発売日:2013年12月6日/販売価格:1,400円(税込)/ページ数:128ページ/判型:A4変形判/ISBN:978-4-635-924085

2013年11月~12月の新刊
商品名 発売日 販売価格(税込)
『ワンダーフォーゲル12月号』 11/9 1,000円
『東京近郊 野鳥撮影地ガイド』 11/15 1,470円
『山と溪谷 12月号』 11/15 1,100円
『ROCK & SNOW 062 冬号 2013』 12/6 1,400円
『怖いもの知らずの女たち』増補文庫版 12/13 1,050円
『知られざる富士山』 12/20 1,260円
『山溪ハンディ図鑑 7 新版 日本の野鳥』 12/20 4,410円
『ヤマケイ文庫 宇宙船とカヌー』 12/20 1,050円
『ヤマケイ文庫 たった一人の生還-「たか号」漂流二十七日間の闘い』 12/20 924円
『始める!スノーシュー』 12/20 1,680円
『走りが変わるロードバイクの本』 12/24 1,260円


201311/28?12/11

11
28 ポルトガルのマゼラン、南米大陸南端のマゼラン海峡を抜けて太平洋に出る(1520年)
29 史上初の南極点上空飛行(リチャード・バードら。1929年)
30 新宿の住友ビル(53階建)の北東面約200mを日本人クライマーが30分ほどで登った。高層ビルを登る「ビルダリング」が記事になったのは、日本では本記録が初めて(1978年)
ラジオ/bayfm78『THE FLINTSTONE』
自然や環境にたずさわるゲストを招いてのトーク番組に、週刊ヤマケイの表紙を撮影する山岳フォトグラファー・菊池哲男さんが出演します。18:00~19:00
http://www.bayfm.co.jp/flint/index.html
TV/BS-TBS『日本の名峰・絶景探訪』
名峰や日本の原風景を、臨場感あふれる映像で紹介する紀行ドキュメント番組。この日は11月2日に放送された「北穂高・錦をまとう天空の頂」のアンコール放送。俳優・宍戸開さんが秋の北穂高に登ります。21:00~21:54
http://www.bs-tbs.co.jp/meihou/
12
1 中央アルプス空木岳、伊奈川東川・本谷を廣川健太郎さんが積雪期初登(1984年)
2 TBS記者の秋山豊寛さんがソ連の宇宙船ソユーズで日本人初の宇宙飛行(1990年)
3 谷川岳・一ノ倉沢・衝立岩正面壁左フェース・OverTimeを花房圭子さん、今北直美さんが登攀。女性ペアの積雪期登攀は、衝立岩正面では初めて(1989年)
ヤマケイ登山教室/山のファーストエイド
山で転倒、滑落、墜落したときの打撲、捻挫、骨折などについて評価と応急手当の実際を練習する机上講座です。安全な場所までの緊急避難に必要な評価・観察ポイントや、足首捻挫の固定方法など、実践的な内容になっています。19:00~21:00.受講料2500円(教材費含む)。定員45人。申し込み・詳細は下記URLにて。
http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1133
4 阿寒、大雪山、中部山岳、阿蘇が国立公園に指定される(1934年)
机上講座/雪山技術講習会
マウンティンゴリラ登山学校による机上講座。雪山を目指すために必要な、7つのポイントについて初心者にもわかりやすく解説。東京・神田小川町のOUTDOOR PLAZA会議室にて、18:30~20:00。参加費無料。詳細は下記URLにて。
https://sites.google.com/site/gorillamountainschool/oshirase/yukiyama_kosyu
5 国際ボランティアデー
ギャラリー/岩合光昭写真展「The Peninsula and the Island/世界自然遺産・知床と屋久島」
ネイチャーフォトグラファー岩合さんが知床と屋久島で撮影したかけがえのない自然と野生動物をおさめた作品を大パネルで展示。東京・神田小川町のオリンパスギャラリーにて、12月11日まで。大阪のオリンパスギャラリーでも12月19日から12月27日に開催されます。
http://olympus-imaging.jp/event_campaign/event/photo_exhibition/131205_2014cl/
6 北アルプスの安房トンネルが開通(1997年)
7 神戸開港記念日(慶応3年12月7日・新暦1868年1月1日に外国船のために開港したことに由来)
イベント/小林泰彦トークショー
ヤマケイ文庫『ヘビーデューティーの本』発売を記念して、東京・代官山の蔦屋書店1号館イベントスペースにて開催。著者でイラストレーターである小林泰彦さんが海外取材の思い出や、雑誌文化などについて語ります。19:00~。参加条件は入場料1000円をお支払いの方か、あるいは『ヘビーデューティーの本』と小林泰彦さんのオリジナルポストカード(蔦屋書店にて180円)をご購入の方。定員30名。詳細は下記URLにて。
http://www.yamakei.co.jp/news/event/post_1.html
ヤマケイ登山教室/地図読み講座
奥武蔵・天覧山から多峯主山(とうのすやま)は、手軽に歩くことができますが、地形は起伏に富み、小さな尾根と谷が入り組んでいます。そこで今回の講習では、10m単位での地形の読み取りに挑戦します。参加費7000円。集合は西武池袋線・飯能駅改札前に朝9:00。申し込み・詳細は下記URLにて。
http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=104651
8 日本軍が真珠湾を攻撃。太平洋戦争が勃発(1941年)
イベント/大野山アウトドアふゆフェスタ
富士山の展望地として知られている、神奈川県西部の大野山で冬のアウトドアイベントが開催されます。10:00~14:00。ノルディックウォーキングの体験(要予約、参加費500円)やマムート、イワタニ・プリムス、キャラバンなどのアウトドア用品アウトレット販売などを開催予定。場所は、御殿場線山北駅または谷峨駅から徒歩90分。12時からアウトドア用品があたる抽選会もあります。
http://www.sakura11.com/kmga/oono01.html
9 屋久島が世界遺産に登録(1993年)
10 南アルプス・甲斐駒ヶ岳の尾白川黄蓮谷・右俣~赤石沢奥壁・中央稜を山岳同志会の坂下直枝さん、大宮求さん、鈴木昇己さんが1日で継続登攀(1977年)
11 国際連合児童基金・ユニセフ設立(1946年)


株式会社山と溪谷社
〒102-0075東京都千代田区三番町20番地
編集長
久保田賢次
編集スタッフ
佐々木惣、伊東真知子
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦、前田哲、塚原宏和
協力
アルパインツアーサービス株式会社
プロデューサー
齋藤純一

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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。