石丸哲也さん

「スノーシュー」の入門書を刊行。

11月23日、奥多摩・御岳山で行われたヤマケイ登山教室でヤマシバカエデの解説(撮影=佐々木 惣)
北横岳のスノーシューツアーで。雪山が初めての人もこんな絶景を楽しめる

ほぼ毎週、『週刊ヤマケイ』に各地の山の情報を、お寄せくださっている山岳ライターの石丸哲也さんが、『始める!スノーシュー』という本を刊行しました(当社刊、12月20日発売)。数々の登山・ハイキングガイドブックなどで、山々の情報を伝え続けている石丸さんに、その魅力をお聞きしました。

週刊ヤマケイ(以下Y):石丸さんにとって、スノーシューの本は初めてかと思いますが、その魅力って、どういうところにあるのでしょうか。

石丸(以下I):常々、山のいろんな顔や、表情に触れてもらいたいと思っています。そのためには、四季を通じて登るのがいちばんですが、やはり冬は敷居が高く、陽だまりハイクや低山徘徊をという人が多いのも実情ですよね。スノーシューは、その雪山の敷居を低くしてくれます。

***

Y:そもそも、石丸さんがスノーシューとの出会ったのは、いつごろだったのですか。

I:いわゆる雪山登山は長く続けていましたが、始めたのは7、8年前です。「新しい分野は経験しておかないと」と、当時、スノーシューの普及のために活動されていた栗田和彦さんといっしょに、北八ツを歩いたんです。とても穏やかな人で、すぐにその魅力にもひかれました。でも、残念なことに、栗田さんはその後まもなく病気で亡くなってしまいました。今回、この本を出せたことで、栗田さんの遺志をついで、恩返しもできたかなと思っています。

***

Y:山岳ライターとしてのお仕事は、もう30年ぐらいになりますか。この道に入られたきっかけは。

I:山に登ることで、すごくいい時間を過ごすことができ、「人生が豊かになった」と感じています。そんな自分の経験を活かして、少しでも皆さんが山を楽しむ、お役に立てればと。

大学の造園学科を出てから、しばらく造園会社に勤めていましたが、1980年ごろから『山と溪谷』を手伝う機会があり、当時創刊された『WALK』という雑誌の編集にも参加し、記事の発表の機会も得て、こちらが本業になっていきました。30歳ぐらいのときでしたね。

***

Y:この本を読まれて、お出かけになる方々に、ぜひアドバイスをお願いします。

I:冬に出かけない人は、春から秋の自然の推移しか見られません。スノーシューは木々や動物などが、雪のなかでどうやって過ごしているのかなど、自然や命に対する理解を深めるには絶好の機会です。ぜひ、シーンと静かな山を体験していただきたい。

ただ、雪山はどこかで間違えると非常に危険です。経験の浅い人は、ツアーなどを利用してもらえばいいわけですが、ルートガイドやテクニックだけでなく、そんな注意点も含めてこの1冊のなかに盛り込んでいます。

(聞き手=久保田賢次・『週刊ヤマケイ』編集長)

読者の皆さんから寄せられた「転落・滑落」談

同行者がザレた坂で滑落し、数メートル下で止まったものの、あのまま滑落したらと思うとぞっとしたことがあります。また別の山行ですが、それほど急ではない石ころだらけの箇所で前のめりに転倒し、顔面を強く打ち、口の中をざっくり切った人もいた。

(東京都・60歳・女性)

下りの木道でスリップし腰部を強打した。

(神奈川県・53歳・男性)

下山時に足を滑らせ、足首骨折。

(東京都・51歳・男性)

八ヶ岳の横岳を初冬に縦走中、突風で飛ばされた。岩場を登っている最中で、体が上に持ち上がるようにして岩場から転落した。落ちたところが雪の吹き溜まりだったので、奇跡的に怪我もしなかったが、岩から剥がされたときは、もはやこれまで、と思った。

(山梨県・56歳・男性)

5月に蝶ヶ岳から横尾への下りで熊笹の上を滑り、絶壁の手前でぎりぎり止まった。

(兵庫県・59歳・男性)

2008年8月10日に高妻山に登った時のこと。山頂から下山途中の八丁ダルミの近くで右側が切れ落ちているところで、足を踏み外し、あわや転落。とっさに道際に生えていた草にしがみついて、何とか落ちずに済みました。

(神奈川県・66歳・男性)

雨が降り出し、急いで下山している所で足元に転がっている丸太に気がつかず乗って転倒。左トウ骨を粉砕骨折。

(東京都・43歳・男性)

岩場の稜線で足がもつれて転び、3メートルくらい転がった。斜面が緩くなって止まったが、もう少しで崖から落ちるところだった。

(神奈川県・47歳・男性)

2010年の夏に唐松岳からの下山中、ザレ場で転倒して足首骨折。遭難要因は装備不備(登山靴)、楽観による注意不足など。遭対協や山岳救助隊に助けていただき病院搬送。手術、リハビリを経て社会復帰まで2か月かかりました。

(石川県・52歳・男性)

登山道(比較的緩斜面)を歩行中に疲労が極限になり、気の緩みも手伝い樹林帯に一回転。枝にストックがはさまり、二回転目で止まったが、もっと下の方まで転落していたかもしれない。

(千葉県・75歳・男性)

今年の1月20日、静岡の青笹山登山の下り道で、岩がせり出した細い道でアイゼンを付けていたため、靴と引っかかり右下斜面に3メートルくらい落下しました。幸い杉林で雪のクッションもあり、岩にヒザを打ち付けましたが血が出た程度で済みました。

(静岡県・50歳・男性)

冬季シベリアの山で雪崩に遭って標高差にして300メートル滑落し、大腿骨を開放骨折。4日後に救助されました。

(北海道・43歳・男性)

太郎平小屋から折立へ下山中に、登ってくる登山者を避けようとしてスリップ転倒し、着地時に右足を骨折してしまった。仲間と近くの登山者に助けてもらいながら自力下山を試みたが、助けてもらった登山者の中に元富山県警山岳救助隊の方がいて、「一刻も早く安全に病院へ送るため、救助要請をすべきだ」と言われて富山県警の山岳警備隊にお世話になった。骨折くらいなら何とか自力下山できると安易に考えていたが、やはり無理だということを痛感した。遭難したときには何が一番重要なのか冷静に考え、最善の方法をとることが重要だと認識した。

(岐阜県・62歳・男性)

20kgくらいのザックを背負い、雨の下山時に岩場で転倒。頭を打ったがヘルメットをかぶっていたので大ケガは回避できました。

(福岡県・49歳・女性)

来週は皆さんから寄せられた体験談のなかから「雪」にまつわるものをご紹介していきます。

八ヶ岳・天狗岳

非常に冷たい強風が吹くなかの登頂。

東天狗岳山頂直下の様子(写真=中村重明)
東天狗岳山頂にて(写真=中村重明)

12月14日、雲り(上部は強風とガス)

唐沢鉱泉から黒百合平・中山峠経由で、東天狗岳に登ってきました。

3年前と2年前にも同じ時期に登っていて、3年前は多量の積雪と厳しい寒さのため黒百合平から引き返したものの、2年前はその前年よりはかなり積雪が少なく、天候もまずまずだったため、山頂に立つことができました。

今回はその2年前に比べても積雪は少なめで、黒百合平までは予定より楽に着くことができました。ところがその先、中山峠から少し先の樹林が低くなったあたりからは、強い冬型の気圧配置による非常に冷たい強風に見舞われました。耐風姿勢を強いられたり、よろめいたりするほどではなかったものの、ゴーグルと目出し帽なしには顔が痛くなるような気象条件で、一時は進むのを断念しようかと思ったほどでした。しかし、視界も数十m程度ではあったものの積雪は多くなく、ロープなどの道標やトレースも比較的明瞭だったこともあり、なんとか山頂を踏むことができました。

ちなみにこの日は、唐沢鉱泉から黒百合平までは6本爪アイゼンとストック、その先は12本爪アイゼンとピッケルで歩きました。

なお、唐沢鉱泉へのアプローチはマイカーを利用しましたが、3kmほど手前の舗装路から未舗装路に入るところでチェーンを装着しました。

(文=中村重明)

高尾・高尾山~大垂水峠~梅ノ木平

シモバシラ氷の花が楽しめます。

シモバシラ氷の花(写真=甲把 収)
勝手に作られた、私設のテーブルとベンチ(写真=甲把 収)

12月16日、晴れ

今回は、関東ふれあいの道(湖のみち)を歩きました。いつもとは反対のコースどりに新鮮さを感じました。神奈川県側の水源林の間伐により、津久井湖や富士山などの眺望が以前よりも楽しめました。

一丁平の北側巻き道では、様々な形のシモバシラ氷の花が楽しめました。立派なものを見つけるとつい踏み込んで撮影したくなる気持ちもわかりますが、足元には植物の種や根が眠っています。登山道から踏み出さないで撮影できるものを探す、ちょっとした努力をお願いします。

西山峠と三沢峠の間に、新しい私設のテーブルとベンチが無断で設置されていました。このあたりは自然公園の特別地域であり、工作物の設置には都知事の許可が必要です。言いかえると、土地所有者が工作物の設置などを我慢することによって守られている、大切な自然と景観です。また、勝手に作られたベンチなどは老朽化しても放置されることが多く、安全面からも問題があります。施設に関する要望などがあれば、高尾ビジターセンターまでご連絡いただきたいと思います。

(文=甲把 収/東京都レンジャー 高尾地区)

丹沢・加入道山

初冬の山で生きものの暮らしに出会う。

道志の湯から加入道山にいたる登山道にて、富士山を望む(写真=鈴木藤子)
樹皮のすき間に刺さったブナの実(写真=鈴木藤子)

12月12日、晴れ

道志村側から加入道山へ登ると、雑木林が随所に現われます。葉の落ちたコナラの梢を丹念に探すと……もじゃもじゃと枝がかたまっているような「熊棚」がありました。ツキノワグマがこの木に登り、枝先の実を食べた痕です。晩夏から秋にかけてツキノワグマがここで食事をしていたと想像すると、怖いような嬉しいような、そんな気持ちになります。

ところどころに出てくる急登をがんばって上ると、右手に富士山が現われました。ザレ場のトラバースを注意して通過すると稜線です。さらに登ると、加入道山山頂に着きます。冬枯れの木の間越しに大室山、蛭ヶ岳、檜洞丸などが見えました。

どっしりとしたブナの木をふと見ると、樹皮のすき間にブナの実が刺さっていました。小鳥(カラ類?)のしわざでしょうか。この後に続く真冬に食べるのかもしれませんが、また、うまく見つけ出せるといいな、と思いました。

稜線をさらに南へ歩きました。木々に巻きつくツルの中に、ひときわ鮮やかな黄色が目をひきます。ツルウメモドキの実です。その下の地面には、鳥たちに食べられた痕も落ちていました。

静かな冬の山でじっくり観察すると、山の生きものたちの営みをかいま見ることができます。

(文=鈴木藤子/神奈川県立宮ヶ瀬ビジターセンター)

箱根・浅間山 湯坂路

名瀑や明るく開けた草原を巡り歩く。

千条ノ滝。高さは3mほどだが幅十数mあり、白糸のように水を落として美しい(写真=石丸哲也)
浅間山山頂の東寄りから西側の展望。駒ヶ岳(左)と神山の山頂が霧氷で白くなっていた(写真=石丸哲也)

12月8日、快晴

冬型の気圧配置で快晴が予想された日曜日、箱根へ向かいました。行き先は、旧東海道が開かれる前の古道とされる湯坂路が越える浅間(せんげん)山です。箱根登山鉄道の小涌谷駅から直接登れてアクセスがいいこと、山頂に気持ちよい草原が開けていること、季節の折々に花が咲くことなどで好きな山のひとつです。ふだんは浅間山から西へ向かい、鷹巣(たかのす)山を越えて元箱根の石仏を見て芦ノ湖へ下ることが多いのですが、今回は南下して箱根湯本へ下りました。

朝、箱根へ向かう車窓からは青空に丹沢山塊などがくっきりと見え、予想どおりの快晴でしたが、なぜか富士山と箱根の駒ヶ岳、神山の上だけ雲が出ていました。小涌谷から車道を登ると、箱根の名瀑に数えられる千条(ちすじ)ノ滝に着き、ここから山道となります。浅間山から西へ張り出した枝尾根を登るコースがよく歩かれていますが、この日は蛇骨(じゃこつ)川沿いに少し登ってから浅間山と鷹巣山の鞍部に出るコースを登りました。鞍部から浅間山の間に植えられているツバキやアジサイの花を見られる魅力があります。取材時、ツバキはまだツボミで、花が目当てなら2~3月ごろがよいでしょう。

浅間山山頂に着くと、やはり駒ヶ岳と神山の山頂付近にかかっていた雲が晴れ、霧氷で白くなっている景色が見えました。山頂は東西に細長く、ゆるやかに傾斜した草地の広場になっていて、ランチの休憩に絶好です。草地は山火事の延焼を防ぐための防火帯で、湯元へ下る尾根道にもしばらく続きます。こちらはカエデやサクラが植えられ、紅葉もきれいなところですが、すっかり落葉して冬の装いでした。

防火帯が終わるとヒノキなどの植林が多くなり、薄暗い樹林を下るようになります。道が石畳になり、湯坂城跡の解説板を見て、少し下るとやや急な斜面をジグザグに下って国道1号に出ます。ここから箱根湯本駅までは国道を10分足らず。途中に日帰り入浴できる旅館や施設もあるので、温まってから電車に乗ることもできます。

取材日は湯本付近でまだ散り残ったカエデが点々として、名残の紅葉も楽しめました。雪や凍結箇所はありませんでしたが、下る途中、霜どけのぬかるみ、石畳の上に積もった枯れ葉など、滑りやすいところがありました。

(石丸哲也/山岳ライター)

鳥取岡山県境・鬼女台

雪の時期だからこそ歩ける鳥取岡山の県境(中央分水嶺)。

蒜山大山スカイラインの見返峠から、ネマガリダケがまだ顔を出している県境尾根に取り付く(写真=舩越 仁)
鬼女台(きめんだい)三角点ピークはススキ原の吹きさらし(写真=舩越 仁)

12月14日、曇り

鳥取岡山県境の鬼女台(きめんだい)に行きました。

ネマガリタケが雪の下に埋もれる積雪期。私たちは昨シーズンに広島、鳥取、岡山県境の三国山から歩き始め、延べ14日で県境(中央分水嶺)の約三分の一を東進しました。雪山大好きで元気で愉快、気持ちが若い高齢者仲間なので「ゆきんこ隊」と称し、今年2シーズンめに入りました。

今回は、鳥取県では例年最高の積雪量を誇る鏡ヶ成スキー場の駐車場から歩き始めました。冬季閉鎖中の蒜山大山スカイラインを、カンジキ履いて県境の見返峠まで進みます。この峠が本日の分水嶺歩きの出発点となります。積雪は30~40cm。これぐらいの積雪ではネマガリタケも中途半端な倒れかたで、カンジキが引っ掛かるので大変です。しかしラッセルは楽なので、あまりぜいたくは言えません。

北西の強風の中、鬼女台展望所に到着しました。ここは本日唯一の三角点(三等)のあるピークです。天気が良ければ大山南壁と烏ヶ山を眺める絶好の場所なのですが、今日はまったく見えません。これから進む南方向には蒜山大山スカイライン道路が付けられ、真下に見えています。やむを得ず10mほどの斜面を雪と小枝に助けられて下降しました。

午後になれば頭上に落ちてくる霧氷も、気温が上がらないので見事なままです。後半部は霧氷のトンネル歩き。それも下り坂の林道なので、ルンルン気分で予定帰着点の内海峠に到着しました。この日は約8.5kmを6時間の行程でした。

(舩越 仁/日山協自然保護指導員、みつがしわ山の会会員)

福島県・片曽根山、移ヶ岳

展望を満喫した初冬の低山歩き。

移ヶ岳山頂にて。南側を望む(写真=葉貫正憲)
常葉鎌倉岳。とがった山頂が印象的です(写真=葉貫正憲)

12月9日、晴れ

先週に引き続き、会津から中通りの山へいつもの仲間4人と登りにいきました。

今回登るのは田村市の南と北にある「片曽根山」「移ヶ岳」です。片曽根山は山頂まで舗装された道があるので行こうか行くまいか迷いましたが、登山道もあるということなので行くことにしました。

麓の森林公園駐車場から「山頂近道」という登山道を約40分歩くと山頂に着きます。展望台があり、北方面の絶景が開けていました。眼前には田村市船引の市街地から移ヶ岳、常葉鎌倉岳、やや北西方向には安達太良連峰から吾妻までの白く染まった峰々が光っていました。南側へ回ると高柴山、黒石山、鞍掛山が。遠くは那須連峰から大白森山、さらに二岐山、大戸岳と会津の山々まで目にすることができました。往復2時間足らずでこの光景が見られるとは大収穫です。

そこから30分ほどで移ヶ岳の登山口「瑞峰平」へ移動。標高900mあたりまでは幅の広い林道です。そこからやっと登山道らしい道になりました。歩き始めて約40分と、こちらもあっという間に山頂に着きます。

山頂付近は前日に降った雪が融けずに残っていました。山頂は岩の上でちょっと狭いけれども全方向の眺望が得られました。片曽根山から見た山々も微妙に見え方が変わって楽しめました。特に北西方向にあった常葉鎌倉岳のとんがりが印象的です。

ここで昼食をとって下山。帰りは東口コースを周回しましたが、こちらは登山道が続くコースで、山歩きの雰囲気がよかったです。

帰りは「開宝花ノ湯」で死海風呂に入って汗を流し、帰路につきました。出発が8時で帰宅が16時でした。

(葉貫正憲/福島県/66歳/よく行く山:会津百名山)

北八ヶ岳・高見石、中山峠

強風に注意してください。

賽ノ河原にて(写真=長谷真理子)
中山展望台付近の凍てつく木々(写真=長谷真理子)

12月14日~15日、曇り時々雪

真っ白な雪の森が広がる北八ヶ岳を歩いてきました。初日、渋の湯から高見石小屋までは、雪はあるものの歩きやすい道が続きます。樹林帯を抜ける賽ノ河原付近では身体があおられるほど風が強く、また雪に覆われている岩の隙間に足をとられぬよう注意しました。

夜の小屋では幻想的なキャンドルがツリーに灯る中、毎年恒例のクリスマス会が行なわれました。

翌日は中山峠から黒百合平を経て渋の湯へ下山です。高見石から中山峠までの樹林帯は積雪約30cmでした。防寒対策を万全にして、アイゼンを装着して登ります。

途中の展望台では、強風で立っていられないほど。この日は天狗岳登頂を断念した登山者も多かったようです。

黒百合平から渋の湯までの道は高見石方面よりも積雪は少なく、時折岩も露出しており、アイゼンの引っかかりを気にしながらの下山になりました。

次回は完全凍結した白駒池でスノーシューを楽しみたいです。

(長谷真理子/千葉県/36歳/よく行く山:北アルプス、八ヶ岳、秩父)

霧島・韓国岳

宮崎鹿児島県境にそびえる、霧島の最高峰へ。

山頂から望む高千穂峰(奥)と新燃岳(手前)。また縦走できるようになるのはいつのことだろう(写真=宮久保 悟)
韓国岳山頂直下の壁面。山頂までで引き返す人が多いが、東に回り込んでこの景色を見ると、また違った気持ちで山頂に立てるかもしれません(写真=宮久保 悟)

12月15日、晴れ

霧島最高峰の韓国岳山頂から霊峰高千穂峰を望むと、その間には3年前に噴火した新燃岳があり、高千穂峰の美しい山容と火口から沸き立つ水蒸気をひとめにでき、霧島の雄大さを感じ取ることができます。

この日、えびの高原周辺にまったく雪はありませんでしたが、硫黄山横の登山口を登り始めると、5合目あたりから上は霧氷がびっしりと付いており、白銀の世界へと様変わりしていました。あいにくのガス模様でしたが、強風に流されて時折途切れるガスの合間から青空がのぞくと、太陽に照らされた樹氷が一段とまばゆく輝いていました。

また、高千穂峰もガスの切れ間から見ることができ、白く染まった南九州の名山を堪能できた一日になりました。

(宮久保 悟/宮崎県/42歳/よく行く山:霧島、祖母・傾)

週刊ヤマケイ「読者の登山レポート」「遭難防止オピニオン」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんの登山レポートを募集しています。写真とレポートにあなたのプロフィールを添えて、週刊ヤマケイ編集部までお送りください。ハイキングからクライミングまで、山行形態は問いません。あなたの投稿をお待ちしています。

「遭難防止オピニオン」につきましては、文字数400字程度でお願いします。ご自身の遭難体験についてお書きいただくときには、写真をつけていただくとありがたいです。お名前、メールアドレス、年齢、郵便番号と住所、登山歴、よく行く山名・山域も添えてください。「登山レポート」「オピニオン」ともに文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。また、日本山岳遺産基金のファイルに「蘇れ日本列島」というご投稿コーナーも設けました。全国各地の山岳地域で環境保全活動をなさっているかたがたのレポートなども、お待ちしております。

投稿先メールアドレス
weekly@yamakei.co.jp
※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」または「週刊ヤマケイ・遭難防止オピニオン」「週刊ヤマケイ・蘇れ日本列島」とお書きください。

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毎日企画サービス(毎日新聞旅行)では北アルプスと八ヶ岳へ冬山(お正月)登山バスを運行しています。山小屋での宿泊とセットになったお得な商品もあるので、年末年始の山行に役立ててみてはいかがでしょうか?


山の知識検定

Q:ピッケルのシャフトやピック部分に「T」や「B」の英字の刻印や印刷がされている。この文字の説明のうち、誤っているものを次の中から選びなさい。

1:「B」はベント形状の意味で、アイスアックスなどの氷雪用ピッケルに多い。

2:「T」はテクニカルの意味で、「B」に比べてシャフトやブレードの強度が高い。

3:「B」はベーシックの意味で、基本的には雪上のトレッキングに使用される。

4:「B」タイプは、ストレート形状のものが主流である。

平成24年度「山の知識検定シルバーコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

解答・解説は次項にて


山の知識検定

Q:ピッケルのシャフトやピック部分に「T」や「B」の英字の刻印や印刷がされている。この文字の説明のうち、誤っているものを次の中から選びなさい。

1:Bはベント形状の意味で、アイスアックスなどの氷雪用ピッケルに多い。

2:Tはテクニカルの意味で、Bに比べてシャフトやブレードの強度が高い。

3:Bはベーシックの意味で、基本的には雪上のトレッキングに使用される。

4:Bタイプは、ストレート形状のものが主流である。

【正解】1

B(ベーシック)は普通の雪山用、T(テクニカル)は岩と氷が混ざった場所での使用が前提で、後者はシャフトやブレードの強度も高くなっている。ピッケルを購入する際にはこれらのことも考慮し、ショップの店員の方に相談してベストなものを選びましょう。なお、これらのBやTマークと一緒に刻印されている「CE」マークは、商品がすべてのEU加盟国の基準を満たすものにつけられるマークで、欧州やスイス、トルコで販売する際には取得が必要であり、信頼の証ともいえる。

平成24年度「山の知識検定シルバーコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

ヤマケイ文庫『宇宙船とカヌー』

長らく絶版となっていた名著の覆刻

父フリーマン・ダイソンは世界的な物理学者で、星への夢を巨大宇宙船オリオン計画やスペース・コロニーに託す。息子ジョージ・ダイソンは17歳で家を出て、カナダ・ブリティッシュ・コロンビア沿岸の大自然の中での暮らしを選び、巨大なカヌーの建造を夢見る。交わることのない父子の生き方の中に、技術主義、エコロジカルな生活様式、世代間の断絶など、1960~70年代アメリカのさまざまな姿を浮かび上がらせたベストセラーをヤマケイ文庫に復刊。

http://www.yamakei.co.jp/products/2813047640.html

●ケネス・ブラウワー:著、芹沢高志:訳/発売日:2013年12月20日/販売価格:1,050円(税込)/ページ数:464ページ/判型:文庫判/ISBN:978-4-635-047647

2013年12月~2014年1月の新刊
商品名 発売日 販売価格(税込)
『ROCK & SNOW 062 冬号 2013』 12/6 1,400円
『怖いもの知らずの女たち』増補文庫版 12/13 1,050円
『山と溪谷 2014年1月号』 12/14 1,200円
『知られざる富士山』 12/20 1,260円
『山溪ハンディ図鑑 7 新版 日本の野鳥』 12/20 4,410円
『ヤマケイ文庫 たった一人の生還-「たか号」漂流二十七日間の闘い』 12/20 924円
『走りが変わるロードバイクの本』 12/24 1,260円
『自転車人No.034 2014 WINTER』 1/15 1,200円
ヤマケイ文庫『定本 日本の秘境』 1/17 998円
『新版 草木染』 1/24 1,680円
新ヤマケイポケットガイド 8 『海水魚 改訂版』 1/24 1,260円
ヤマケイ文庫『K2に憑かれた男たち』 1/24 1,050円
ヤマケイ文庫『北極圏1万2000キロ』 1/24 1,050円
『ときめくコケ図鑑』 1/24 1,680円


アルパインツアーサービスからのお知らせ

【国内】スノーシュー・ハイキング「入笠山と霧ヶ峰」2日間

ヤマケイ登山教室

人気エリアを温泉でつなぐ、スノーシュートレッキングのベストコースです。それぞれのコースでは360度の絶景が期待できます。山麓の温泉泊なので、2日目の霧ヶ峰では人が少ない朝からスノーシューを楽しみます。

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=105294

日程 1月11日(土)~12日(日)
集合 新宿西口スバルビル前(7:00)
行程 1日目:新宿(バス)富士見パノラマリゾート(ゴンドラ)山頂駅~マナスル山荘~入笠山(1955m)~山頂駅(ゴンドラ)富士見パノラマリゾート~下諏訪【旅館泊】
2日目:下諏訪(バス)車山肩(1807m)~車山(1925m)~蝶々深山~八島湿原~八島バス停(1634m)(バス)新宿【解散】19:00~21:00(予定)
歩行時間:1日目約3時間、2日目約4時間30分
登山レベル 初級レベル(6~8kg程度のザックを背負い、連続する標高差500mの登りを2時間以内で登れる体力が必要です。)
難易度 難易度2(往復、周回、縦走コース。登山道は比較的明瞭で、緩急はあるが、幅員もある。転滑落の危険個所が少ない。)
参加費 37,000円

【海外】「南アフリカの世界遺産ケープ半島たっぷりハイキングとビクトリア滝、サファリ9日間」

テーブルマウンテン縦走ほか、ケープ半島でハイキングを満喫

ケープ半島の象徴テーブルマウンテン
喜望峰へ向けて大海原を正面にハイキング

アフリカ大陸の南端に位置するケープ半島。大航海時代のロマンあふれるケープタウンに4連泊して、街はずれからすぐに広がる海と山の大自然の中を毎日ハイキングします。旅の最後はゾウの楽園、チョベ国立公園と雄大なビクトリア・フォールズも訪ねます。

出発日~帰国日 旅行代金(東京発着)
2月15日(土)~23日(日) 492,000円
3月1日(土)~9日(日) 516,000円
4月10日(木)~18日(金) 492,000円
4月24日(木)~5月2日(金) 526,000円
5月10日(土)~18日(日) 516,000円

【机上講習会】山のファーストエイド第4回「筋肉・関節・骨の損傷その2」

ヤマケイ登山教室

雨具やストッキング、ロールマットなど山の装備を利用した固定法とサムスプリントを使用したさまざまな固定練習を行ないます。一般的な登山用具と、コンパクトなサムスプリントや空気圧副子などの救急向け専用固定具との比較練習ができます。スピーディーで確実な固定が目標です。部位は前腕、上腕、膝関節、下腿部などの予定。

受講料には今回の配布教材サムスプリント(4,000円程度)の代金が含まれています。

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1134

開催日 1月7日(火)
会場 アルパインツアーサービス本社 3階 特設説明会場
時間 19:00~21:00
定員 45名
受講料 4,500円(教材費込)
講師 悳秀彦(いさお ひでひこ)(日本山岳協会遭難対策委員)

201312/19?12/31

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19 早川鮎子(佐宗ルミエさん)、J(田部井淳子さん)の女性ペアによる初めての谷川・一ノ倉沢積雪期登攀に成功(1966年)
ギャラリー/岩合光昭写真展「The Peninsula and the Island/世界自然遺産・知床と屋久島」
ネイチャーフォトグラファー岩合さんが知床と屋久島で撮影したかけがえのない自然と野生動物をおさめた作品を大パネルで展示。大阪・本町のオリンパスギャラリー大阪にて12月27日まで開催。
http://olympus-imaging.jp/event_campaign/event/photo_exhibition/131205_2014cl/
20 東京駅開業(1914年)
21 昭和南海地震発生。M8.0で大きな被害をもたらす(1946年)
TV/BS-TBS『日本の名峰・絶景探訪』
名峰や日本の原風景を、臨場感あふれる映像で紹介する紀行ドキュメント番組。この日は「桜色に輝く霧氷の森 大台ヶ原」。女優・春馬ゆかりさんが「式年遷宮」を迎えたお伊勢様ゆかりの山を歩きます。21:00~21:54
http://www.bs-tbs.co.jp/meihou/
22 堀田弥一さん、沢本辰雄さん、今田由勝さんが槍ヶ岳の肩ノ小屋から奥穂高岳ジャンダルムへの縦走に出発。1月1日、主稜線通しに穂高小屋に到着し、厳冬期初縦走(1931年)
23 天皇誕生日
ギャラリー/山の版画家 畦地梅太郎と木版画の詩人 川上澄生・最終日
大正から昭和にかけて活躍したふたりの版画家の作品展が12月23日まで開催。会場は栃木県・鹿沼市立川上澄生美術館。入場料は一般300円。
http://kawakamisumio-bijutsukan.jp/index.php?id=91
24 矢作直樹さんが南アルプス・光岳から塩見岳を経て北岳への単独縦走に出発。翌年1月12日縦走成功。南アルプス主稜における冬季単独縦走としては、過去最長のコースを踏破した記録と思われる(1977年)
ヤマケイ登山教室/雪山のネイチャーウォッチング&クリスマスアート
八ヶ岳のしらびそ小屋で開催される公開机上講座。講師は週刊ヤマケイでもおなじみの山岳ライター、石丸哲也さん。19:00~21:00、受講料1000円。ツアー参加者は無料。詳細は下記URLより。
http://www.alpine-tour.com/japan/2013_10/p16_05.html
25 日本近代登山の父、ウォルター・ウェストンがイギリスに生まれる(1861年)
26 インドネシア・スマトラ島沖地震発生。地震の規模はM9.1。大津波が発生し、多くの犠牲者が出た(2004年)
27 工藤英一さんが日高山脈の芽室岳から大雪山・旭岳までの縦走に出発。翌年1月22日に縦走成功。ノンデポ、ノンサポートで1ヶ月分の食糧、燃料をかついで入山した(1982年)
28 高木英二さんらの東京商科大学山岳部と、細野の案内人である丸山静男さん、横川藤一さんが北アルプス・白馬岳に厳冬期初登頂(1928年)
登山者専用バス/「毎日あるぺん号」年末年始運行開始
毎日企画サービスが運行する、年末年始の登山に便利な東京発・夜行バス。北アルプス(燕岳・上高地・新穂高)、八ヶ岳(美濃戸口)へ12月28日、29日、30日、1月1日、1月2日で運行。秋葉原駅前22時10分、竹橋(毎日新聞社前)22時30分、京王八王子駅前24時発。詳細は下記URLにて。
http://www.maitabi.jp/bus/pdf/
29 博物学者・南方熊楠、没す(1941年、享年74歳)
30 日本初の地下鉄が東京・浅草駅~上野駅間で開業(1927年)
31 中村譲次さんと橋本文彦さんが北アルプス・前穂高岳屏風岩の2ルンゼ登攀。屏風岩全体における積雪期初登で、雪崩をかいくぐってなされた、昭和初期の代表的な氷雪ルートの記録である(1932年)


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編集長
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編集スタッフ
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アートディレクター
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SSデザイン
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協力
アルパインツアーサービス株式会社
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齋藤純一

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