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上 幸雄さん

山の恵みを次世代に。

上 幸雄さん。八ヶ岳権現岳にて

「山はみんなの宝」憲章のポスター

「山の恵みを次世代に引き継ぐために、私たちになにができるのだろうか」。そうした目的のため、「山はみんなの宝」憲章の広報や、全国の山岳地における「入山者ルール」を作る呼びかけを続けている人がいる。NPO法人山のECHO代表の上 幸雄さんに聞いた。

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週刊ヤマケイ(以下Y):「入山者の自己責任はどこまでか」、「山の利用ルールが必要ではないのか」といった声も高まってきているように感じます。長年、山の環境に取り組んできた上さんは、今、どんな活動に力を注がれていますか。

上(以下、U):「誰もが安心・安全な登山ができるようになるには」、「美しい山の環境を守るためには」、「山岳観光振興をどう図っていくべきか」といった課題は、入山者や地元山岳関係者、行政機関など、みなで考えなければならないことだと思っています。

そのために、地球環境基金の助成を得て、各地で意見交換会を開いてもらっています。平成23年には早池峰山、南アルプス北部、北アルプス南部、石鎚山で、昨年度は立山、大雪山、御嶽山をモデル山域に、本年度は日光、中央アルプス、八ヶ岳で行ってきました。

山の特徴も利用のされかたもさまざまですから、それぞれの地域の特性にあったルールづくりを、してもらえるといいと思っているところです。

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Y:上さんが、環境やトイレのことなどに深く関わるようになったのは、いつごろからだったのですか。

U:大学卒業後、商社に勤めてアメリカに行きました。アラスカやミシガンで漁業関係の仕事をしましたが、五大湖の環境汚染が深刻なころでした。その後、公害問題に取り組もうと会社を辞めて、環境問題の編集者を経て、各地のまちづくりや、ごみの分別・資源化、河川や大気汚染などに取り組むようになったんです。山のトイレ問題にも関わるようになったのは、東京都山岳連盟のかたとの出会いがきっかけでした。

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Y:上さんらの呼びかけで、昨年6月には「山はみんなの宝」憲章が制定されましたね。ポスターには川合玉堂の「山家早春」という里山の絵が使われていたり、前文の「高い山から、身近な里山まで、山は私たちのふるさとの風景として親しまれてきました。」という言葉にも、私たちと山との広い関わりが語られていますが、上さんの山との出会いを教えてください。

U:兄に誘われて、丹沢の表尾根を歩いたのが中学一年のときでした。それから丹沢や奥武蔵にはよく通いましたね。大学では探検部に所属して、学生5人で1年ぐらいかけて、ナイル川の川下りもしました。今も探検部とのつきあいは続いていて、この冬も現役学生と編笠山に登ったりもしました。

文字どおり、山はみんなの宝だと思います。2010年の事業仕分けでの、環境省の「山小屋トイレ整備補助事業」の廃止判定後、山岳関係者の働きかけが実って事業は復活されました。憲章はその活動を受けて制定されたものです。みなさんのご賛同を、ぜひ、お願いします。

(聞き手=久保田賢次・『週刊ヤマケイ』編集長)

20143/20~3/31

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20 山野井泰史、谷川連峰、一ノ倉沢6ルンゼ・左俣、積雪期単独初登(1995年・平成7年)
21 チベット・スーカンリ(四光峰)初登頂(奥田尚志、武部秀夫ほか。バルン氷河から四光峰の西面内院に入り、西稜に取り付く。6800mにC2を出し、南西稜との合流点ピークまでルート工作。2回失敗に終わった3回目、3月21日に奥田ら2名が登頂。22日に武部ら4名が登頂。1989年・平成元年)
ショップ/モンベル天童店オープン
山形県のほぼ中央に位置する天童市に、モンベルストアがオープンします。場所は天童市内に新たにオープンする「イオンモール天童」の2階。3000円以上購入のモンベルクラブ会員にはオープニングキャンペーンでプレゼントもあります。詳細は下記URLにて。
http://store.montbell.jp/search/shopinfo/?shop_no=678513
22 北アルプス、黒部横断、鹿島槍ヶ岳~牛首尾根下降~黒部川十字峡~黒部別山トサカ尾根・東北支稜~八ツ峰5峰北面・菱ノ稜~剱岳(和田城志、梶山正、宮坂仁。2つの困難な稜の積雪期初登を組み込んだ黒部横断。1993年・平成5年3/15~3/22)
TV/BS-TBS『日本の名峰・絶景探訪』
名峰や日本の原風景を、臨場感あふれる映像で紹介する紀行ドキュメント番組。この日は「岩と氷の殿堂 西穂高岳 再挑戦」。2月8日放映分では悪天候に阻まれて登頂できなかった海洋冒険家・白石康次郎さんが再び西穂に挑みます。21:00~21:54
http://www.bs-tbs.co.jp/meihou/
23 利尻山、仙法志稜・第2稜、積雪期単独初登(服部徹。1961年3月14日の積雪期初登以来、38年目の単独の記録と思われる。1999年・平成11年3/19~3/23)
24 北アルプス、唐松岳~白馬岳積雪期初縦走(堀田弥一、奥平昌英、横川藤一。3月24日、八方尾根から頂稜の唐松小屋に入る。25日7:15発、猿倉に18:30着。天狗の登りの途中で明大隊とすれ違っており、同じタイミングで明大隊は白馬岳~唐松岳の積雪期初縦走に成功している。1930年・昭和5年3/24~3/25)
25 越後三山、八海山~中ノ岳~駒ヶ岳、積雪期初縦走(川上晃良、五十嵐喜一郎、岡村一郎。1931年3月28日から4月2日に八海山から中ノ岳~灰ノ又山への縦走はなされているが、いわゆる越後三山の積雪期縦走は本記録が初めてであろう。1951年・昭和26年3/25~4/6)
ギャラリー/日本山岳会東海支部第14回東海岳人写真展
公益社団法人日本山岳会の東海支部、支部友会員による写真展「山と自然のパフォーマンス」が名古屋・栄の名古屋市民ギャラリー栄7階にて開催。皇太子殿下の特別出品もあります。3月30日まで。
http://jactokai.sakura.ne.jp/shibuhp/modules/pico01/index.php/content0016.html
ギャラリー/山と山の花2人展
尾﨑悦弘さんと悦子さんによる刺しゅうときり絵のコラボレーション。神奈川県の海老名市民ギャラリーにて、3月31日まで開催。
http://www.ebican.jp/cag/event/index.html
26 北アルプス、乗鞍岳に積雪期信州側から初登頂(東条義人、永田弘、高橋昴。早大のガイドレス登山による先駆的登山。スキー使用。1922年・大正11年)
27 十勝連峰、十勝岳に積雪期初登頂(六鹿一彦、福地義二郎、加納一郎ほか4名。1920年・大正9年)
ギャラリー/清水哲朗写真展「BURGED」
モンゴル取材をライフワークとする写真家・清水哲朗さんの個展が大阪市のオリンパスギャラリー大阪で4月2日まで開催。詳細は下記URLより。
http://olympus-imaging.jp/event_campaign/event/photo_exhibition/140313_shimizu/
28 北アルプス、奥穂高岳ジャンダルム・正面フェースに積雪期初登(岩本七郎、石沢六郎。白出沢からおそらくは「右ルート」の登攀。最終ピッチはサポートの山崎安治らにザイルで引き上げてもらった。コブ尾根ノ頭でビバークしている。1939年・昭和14年3/28~3/29)
29 カムチャッカ、クリュチェフスカヤ・ソープカ登頂(川井康男、角谷弘司、真鍋光之ほか。3/23西面2275mのBCまでヘリで入山。28日カーミン峰とのコルにACを出し、29日登頂。1991年・平成3年)
30 北アルプス、槍ヶ岳に積雪期初登頂(槇有恒、大島亮吉、早川種三ほか9名。常念乗越を越えて槍沢小屋(旧槍沢小屋)をベースに9名で登頂。ポーター8名がサポートにあたる。槍の穂はザイルを結び、槇がリードした。1922年・大正11年)
31 知床半島、海別岳~遠音別岳~羅臼岳~硫黄山~知床岬に単独縦走(工藤英一。細貝栄との交差全山縦走。同じ行程を工藤が山スキーで北上、細貝がワカンを履いて3/16~4/3にかけて南下というユニークなスタイルで行なった。ふたりともノンデポ、ノンサポート。1980年・昭和55年3/16~3/31)

※参考文献『目で見る日本登山史』(山と溪谷社・刊)

北海道・大正火口(十勝連峰)

冬山トレッキングの楽しさと厳しさを実感。

時折吹く、強い風に悩まされながらのトレッキングでした(写真=谷水 亨)

風方向が良く大正火口に近づくことができました(写真=谷水 亨)

3月17日、曇り

今日は、冬山初心者ふたりを友人とサポートしながら、十勝連峰1700m付近にある大正火口までスノーシュートレッキングを楽しんできました。

1926年(大正15年)に2度の大爆発で出来た大正火口は、約90年程沈静を保っているとはいえ、未だに噴煙を黙々とあげています。今日は西風の為、噴煙に巻かれる事がないと判断したため、1600m付近まで近づくことにしました。

出発地点の白銀荘では、風もなく穏やかな天気でしたが、1時間ほどで風が強くなり、休憩も長くは取ることが出来ず、水分補給に立ち止まる程度でした。

吹き溜まりでヒザまでの深雪もありましたが、ほとんどが20cm程で、スムーズに進むことが出来ました。

火口付近まで2時間40分で登りましたが、火口付近であることと、強風で体感温度もかなりの寒さを感じていることから、1320m付近の避難小屋まで降りて昼食をとりました。再出発後は時折見せる、日射しや青空が綺麗で、冬山トレッキングの楽しさと厳しさを実感しながら下山しました。

(文=谷水 亨)

栃木県・古賀志山

変化に富んだ岩稜ルートを変則周回する。

中尾根コースにある軍艦岩に登る(写真=曽根田 卓)

日光の男体山を望む(写真=曽根田 卓)

3月15日、晴れ

古賀志山は宇都宮市の北西部に位置する岩山です。

標高は600mにも満たない低山ですが、古くから関東有数のロッククライミングのゲレンデとして知られ、またクサリ場やハシゴ場が多いためハイカーにも人気の山となっています。

今回はこの山に熟知した山仲間の案内で、バリエーションルートを変則的に周回してきました。

コースは宇都宮市森林公園奥の釣堀から細野ダム~中尾根~熊尾根下降~富士見峠への登山道合流~コマラ岩~御岳と古賀志山を結ぶ主稜線~獅子落し~南稜岩壁下部~マラ岩~不動ノ滝~カニの横這い~カニの縦這い~三本松~御岳~古賀志山~東稜見晴らし~釣堀というほとんど指導標もないルートです。

このルートは踏み跡が交錯しており、コースを熟知し、岩登りに精通したリーダーの同行がない場合は、道迷いや岩場からの転落の危険性が高いです。一般的には北コースや南コース、そして滝コースなどの行政側が整備したコースを登山するのが安全確実でしょう。

登山適期はヒカゲツツジやアカヤシオが咲き誇る頃がお勧めです。

(文=曽根田 卓)

赤城山・長七郎山

おろしたてのスノーシューで雪上ハイキング。

地蔵岳より、これから向かう小沼と長七郎山を望む(写真=奥谷 晶)

小沼上より、下ってきた地蔵岳頂上ををふり返る(写真=奥谷 晶)

3月16日、午前中快晴、午後より次第に風強まる

新しい登山用スノーシューのデビューです。いろいろな条件で試すことができる赤城山を歩いてきました。

まず、大洞駐車場をスタート地点にして、地蔵岳への標高差300mの直登に向かいます。雪質は表面だけが少し融けたあと凍ってクラスト化した状態で、アイゼン+ツボ足でも、トレースを外さない限り、それほど苦労しないと思われる状態です。最初からヒールリフトバーを上げて登り始めましたが、ちょうどぴったりの斜面(20度から25度)で、足への負担が軽く快適でした。ただし、私の使った機種は、ヒールリフトのバーを戻すときに、非常に力が必要で、片方は一度脱がざるを得ませんでした。このとき靴に雪がついたままになってしまい、あとでバインディングがゆるむ結果になりました。スキーのバインディングのようにストックでリフトバーを倒せる工夫が欲しいところです。

頂上直下の30度近い斜面でも、しっかりキックして爪をきかして登ることができました。これ以上に傾斜が強くて滑落すれば止まりそうもないところや、雪面が硬くて爪がききにくい場合は、アイゼンとピッケルに切り替えることになるでしょう。

頂上には、ツボ足や、ワカン、アイゼンなどさまざまなスタイルの登山者が見受けられました。ゴムボートでスノーラフティングを楽しむ人もはじめて見ました。

地蔵岳から小沼・八丁峠に向かう下りも同様な傾斜です。前向きに降りる場合はキックステップの下り方と同じ要領ですが、斜面に垂直に親指のつけ根を意識してヒザのクッションをうまく使わないとスムーズに下れませんが、結構疲れます。ちょっとでも腰が引けると滑りやすいです。それより、片足は進行方向に、もう片足は斜面になるべく垂直に、爪がきく方向において、ジグザグに下る方が、安心でした。このあたりは、まだまだ試行錯誤と経験を積む必要があるようです。

小沼からは、沼面を横断して長七郎山に向かいます。かつては氷上の車の競技も行なわれていただけに、まだしっかり凍っています。雪はほとんど風で飛ばされていて、うっすらと表面に乗っている状態でした。しばらくは(大沼でワカサギの氷上穴釣りができる3月下旬ぐらいまで)大丈夫だと思いますが、気温が急激に高くなってくると避けた方がよいと思われます。

長七郎山へは、そのままトレースのない樹林帯の斜面を小地蔵にむかって直登しました。稜線にでると、小地蔵に向かってしばらくトラバースが続きます。東側斜面には雪庇ができています。足を置く幅がせまくなるので、片方の足でもう一方の足先を踏んで転倒するリスクが高まります。

鳥居峠へ下る急斜面では、上部の雪壁が崩落したとみられる小規模(幅10mくらい)の雪崩のデブリがあり、急いで通過しました。今後気温が高くなるとさらに頻発するおそれがあるので、注意は怠れません。

最後は、覚満淵を経て、大洞駐車場へ戻りました。車道のわきを歩くところもありましたが、快適な雪上ハイキングを楽しむことができました。

なお、どこでも自由に歩けそうな気がして、いい気になって進んでいくと、ルートを見失いがちです。広い斜面ではさまざまなトレースが交錯しています。方向の転換点や分岐では必ずGPSや地図などで現在地を確認しながら進みました。特に視界が悪いときは、さらに要注意でしょう。

(文=奥谷 晶)

西上州・金比羅山

雪のせい?ルートミスの悔しさに歯ぎしり。

東尾根から無事登頂。背後は赤岩尾根方面(写真=打田鍈一)

下りはルートミスしてロープで下ることになってしまった(写真=打田鍈一)

3月8日、晴れ

群馬県上野村の山開きには毎年ゲスト&ガイドを承っています。今年は金比羅山。一般コースはまほーばの森からですが、その往復では物足りないので、周回ルートを探ろうと出かけました。

一般コースは東西南北に延びる尾根の西側。今回は東から登り、北へ下ってみました。

西上州でも珍しい積雪で、まほーばの森への車道は除雪の真っ最中。かすかな踏み跡は1m近い雪の下です。東からの登りは順調でしたが、北への下りは下部でルートミス。目指す林道が下に見えたので、周囲の地形をよく観察せずに下ってしまい、とうとうロープで下ることに。擁壁から林道へ3mほどの段差下降にも苦労して、くやしい思いをしました。

しかしミスをしなくてもかなり急な悪路らしいこのルートは、初心者が大勢で登る山開きには不適当のようです。山開きはまほーばの森からの往復としました。日程は4月20日(日)です。

また『山と溪谷』5月号「郷山めぐり」にもまほーばの森からの周回コースを掲載します。。

(文=打田鍈一/山歩きライター)

八ヶ岳・真教寺尾根下部

間近に見る八ヶ岳の岩峰群は圧巻。

奥秩父の金峰山を背後に美し森山に登る(写真=石丸哲也)

賽ノ河原手前に権現岳の絶景ポイントがある(写真=石丸哲也)

3月16日、快晴

高山はまだ雪で真っ白ですが、日射しや風はどことなく春めいて、スノーシューのベストシーズンもそろそろ終わり。ヤマケイ登山教室のスノーシューも今期最後となる真教寺尾根へ行ってきました。清里の美し森から八ヶ岳の最高峰・赤岳へのクラシックルートである尾根ですが、スノーシューでは標高約1900mの賽ノ河原まで登り、北側のサンメドウズ清里スキー場を回りこむようにしてスキー場のセンターハウスへ下ります。スキー場のリフトは使わず、歩いて登るのですが、スタートの美し森からの標高差は400mほどで、適度な登高を楽しめます。

このコースの最大の魅力は間近の八ヶ岳をはじめ、南アルプス、富士山、奥秩父、佐久などの山岳パノラマで、とりわけ八ヶ岳の赤岳、権現岳の岩峰群の眺めはすばらしいもの。晴天率が高いのもうれしいところです。逆コースのほうが標高差にして130mほど有利ですが、視界が開ける美し森から早い時間に登るほうが、展望に恵まれる率も高くなります。

当日は新宿を7時に出発。中央道の渋滞もなく、美し森には10時15分に着きました。気温は0度くらいでほぼ無風。空は真っ青に晴れあがって、絶好の登山日和です。晴天率が高い反面、雪が少ないこともあるエリアですが、歩き始めから一面の雪で、全体としては平均50cmほどの積雪がありました。雪も春めいて、湿ってきていましたが、ツボ足だと5~15cmほどもぐってしまい、まだまだスノーシューが活躍してくれます。

美し森山への登りで、早くも南アルプスの鳳凰三山、北岳、甲斐駒ヶ岳、富士山、奥秩父の金峰山などの展望が開けます。美し森山山頂では八ヶ岳の岩峰もくっきりと見えました。このあたりは標高的に山地帯と亜高山帯の境目付近で、山地帯に多いシラカバ、亜高山帯に多いダケカンバの両方が見られます。ちょうど並んで生えているところで、それぞれの特徴を観察するなど、冬の山のツリーウォッチングもしながら登って、賽ノ河原には13時20分着。ここまではスノーシューのトレースが見られました。下りの斜面にも足あとがたくさんあったのですが、踏みこんでみると、すべてシカの足あとで、走って行く姿も見られました。下りは樹林が続きますが、平坦になってゲレンデに出ると、赤岳が堂々とした姿を見せてくれます。

ゴールのセンターハウスには14時50分着。順調に行程が進んだので、アクアリゾート清里の天女の湯で入浴して帰京することができました。今年は雪が多く、まだしばらくはスノーハイキングを楽しめそうです。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

長野県・入笠山

スノーシューの入門コースとして人気の山へ。

マナスル山荘南東部斜面の登り。奥は八ヶ岳(写真=中村重明)

3月16日、晴れ

富士見パノラマスキー場のゴンドラリフト山頂駅から入笠山を往復してきました。スノーシューの入門コースとして人気のコースで、この日も大勢の登山客で賑わっていました。

始発(8:30)直後のゴンドラリフトで山頂駅(標高1775m)へ。そこでアイゼンを装着して出発しました。スノーシューを履いている人も大勢いましたが、この日はコース上の雪はずっと堅く締まっていて、スノーシューやわかんは不要で、アイゼンがいちばん歩きやすい状態でした。

山頂駅から一時間強で山頂(標高1955m)に到着。少し霞んでいたものの、八ヶ岳全山、南アルプス北部、中央アルプス等の素晴らしい展望が得られました。

休憩込みで往復2時間半程度の軽い行程でしたが、大いに楽しみました。

(文=中村重明)

中央アルプス・恵那山

安全に楽しく登るための注意点です。

標高1800m付近の雪稜を行く(写真=原 誠一)

南アルプス南部の眺め。上河内岳の肩から富士山が見えました(写真=原 誠一)

3月15日、快晴

恵那山(2191m)に阿智村広河原ルートから、クラブの仲間と日帰りで行ってきました。天候に恵まれ、トレースもあり、素晴らしいスノーハイクが楽しめました。

恵那山を安全に楽しく登るための注意点を報告しておきます。

2月の大雪の除雪が進んでおらず、林道の道幅や駐車場が狭いのでご注意ください。自家用車の場合は乗り合わせをお勧めします。

広河原からの急斜面は、雪が着いて、道幅が狭くなっているため、アイゼンは必須です。スタンスの幅が確保できないので、スノーシュー、ワカンは不向きです。なお、スノーシュー類が安全に使用できるのは、2000m以上の緩傾斜帯になってからです。

標高1700mを超えたあたりから、雪庇が張り出した傾斜角20~30°の雪稜となっています。下りの際には、細心の注意力が必要です。

全般的にルートファインデングが難しいコースです。時間的な余裕と、悪天候の際には回避する決断力が必要です。

それでも、なかなか充実したコースです。南アルプス上河内岳の肩には、富士山も待っていてくれました。

(文=原 誠一/アルプスネイチャークラブ 登山ガイド)

奥多摩・つづら岩

貴重なクラシックルートの登攀練習場です。

V級ルートを雪でなくて乾いた地面から登る(写真=松浦寿治)

つづら岩の頂上でセカンドをビレーする(写真=松浦寿治)

3月15日、晴れのち曇り

武蔵五日市から藤倉方面行きのバスに乗り千足バス停で下車、千足から道標に従って馬頭刈尾根に向かう登山道を登ること1時間40分、馬頭刈尾根に突き上げた所につづら岩があります。

この日、千足から馬頭刈尾根に向かう登山道、綾滝付近、行程の半分は雪道になっていました。つづら岩の登攀開始地点も同様で、右半分のルートは雪の上からスタート、左半分のルートは乾いた土の上からのスタートでした。

一般ルートとV級ルート(ルート名はたぶん無いです)を登り、それぞれ懸垂下降で下って終了しました。つづら岩の各ルートはダブルロープを引いて、ロープの流れを考えてリードする練習にとても適しています。トラバースがあるなどルートが2ヶ所以上屈曲するので3ピッチで登りたくなりますが、あえて2ピッチで登り、その屈曲への対応を研究することをお勧めします。

(文=松浦寿治/登山教室Timtam代表・山岳ガイド)

※編集部注:ロープを使ったクライミングを初心者だけで安易に行なうことは絶対に避けてください。

高尾山(6号路)

春の訪れを感じました。

ハナネコノメ(写真=三好和貴)

テングチョウ(写真=三好和貴)

3月17日、晴れ

谷沿いを歩く人気コースの6号路は、多い所では30㎝の残雪があり、気温によっては凍結している事もあります。特に下りで利用される方は、軽アイゼンの携行をお勧めします。

雪が融けた場所では、春の訪れを感じました。沢筋の湿った場所では、ハナネコノメの花が開き始め、赤い葯(やく・雄しべの花粉のたまるところ)がチラリと見えました。ネコノメソウの仲間では特に人気があり、開花の問い合わせが多い花のひとつです。

地面の露出した陽だまりでは、テングチョウが多く見られました。成虫で越冬した個体で、大雪のダメージも感じさせぬ力強い飛翔で移動していました。

沢沿いでは、節に「チリリリ……」と震える高音が入るミソサザイの囀りが聞かれました。ウグイスの囀りも聞かれ、ハシブトガラスは巣材を運んでいました。大雪でスタートが遅れた分を取り戻すように、生き物たちが躍動する高尾山です。

(文=甲把 収/東京都レンジャー 高尾地区)

西丹沢・大室山

山頂にはまだ1m近い雪が残っていました。

残雪の犬越路(写真=原田征史)

沢山の雪が残る大室山山頂(写真=原田征史)

3月17日、晴れ

大雪が降ってから約1ヶ月、山の様子を見に友人と大室山に行って来ました。

用木沢から登り始め、大きな橋を渡ると日陰に大量の雪が残っています。犬越路近くになるほど積雪量は多くなってアイゼンを付けて急斜面を登りました。犬越路の避難小屋でひと休み。小屋の中はきれいで安心して休憩ができました。

大室山までの稜線の登山道にも、沢山の雪が残って日差しを受けて雪面が柔らかく、時々ヒザまで踏み抜きました。大室山の山頂には1m近い積雪が残って、友人もこんなに多くの雪が残っているなんて、と驚いていました。

白石峠までの稜線は雪道ですし、白石峠から白石沢登山道もまだたくさんの雪が残っていますので、滑落しないように慎重に下山しましょう。無雪期のコースタイムの1.5倍の時間がかかると考えて下さい。

(文=原田征史/小田原山岳会員・『神奈川県の山』著者)

西丹沢・畦ヶ丸

十分な装備と時間にゆとりをもってください。

滝つぼの周りに雪渓ができた下棚の滝(写真=赤塚淳一)

雪融けで水量が増えた本棚の滝(写真=赤塚淳一)

3月11日、快晴

西丹沢自然教室から下棚、本棚の滝を眺め畦ヶ丸へ登ってきました。

2度の大雪後、あまり登山された方がなく情報が少なかったことから、どんな様子になっているのか期待と不安の両方がありました。

装備はワカンも持っていきましたが、ストックとアイゼンを使いました。雪はあるところは1mも、ないところには全くないので、何度もアイゼンの着脱をしました。

コース上の注意点は、本棚の滝への分岐点を通過後左の尾根に取りつくところを見落として通過してしまうことです。間違えた人の足跡がたくさんついていますので、気を付けてください。

景色は早春の柔らかい光が雪景色にさし、何とも言えない光景でした。

下棚の滝は、滝つぼの周りに雪渓があり、いつもと全く違った表情を見せてくれました。本棚の滝も最近見た中ではいちばん氷結しており、雪融けのため水量も多く見ごたえがありました。

滝に行くのにも冬山装備が必要です。十分な装備と時間にゆとりを持って、残雪の春山を楽しんでください。

(文=赤塚淳一/西丹沢自然教室)

鳥取県・大山北壁、八合尾根

雪の大山北壁のリッジルートを登る。

核心部の岩尾根を慎重に登る(写真=木元康晴)

中間部では左右の切れ落ちた雪稜が続く(写真=木元康晴)

3月16日、曇り

リッジや沢など、様々なルートがクライマーによって登攀される冬の大山北壁。困難なルートも多いのですが、その中でも比較的登りやすい、八合尾根を目指しました。

取り付きは元谷避難小屋の右手の八合沢から。急雪壁を詰め上げて、痩せた細い八合尾根へ出ます。そこからはブッシュを支点にしたスタカットクライミングで、ロープを延ばしていきます。

核心部は夏山登山道と合流するやや手前の露岩帯。正面の岩場は右から巻き、その上の岩尾根を慎重に突破。あとはなだらかな雪稜をたどって、大勢の登山者が行き交う夏山登山道に合流し、登攀終了です。

今回はルートのあちこちで、雪に亀裂が生じかけていました。北壁の登攀シーズンもそろそろ終わりのようでした。

(文=木元康晴/登山ガイド)

※このルートは通常の雪山ルートよりも難度の高いところです。雪山中級者以下の方だけで安易に入ることは避けてください。

東部中国山地・山形仙

新雪に覆われた中国山地の小さい山。

新雪をかぶった森は幻想的。お菓子みたいな雪を、思わずパクリ(写真=木元康晴)

大きな広戸仙を見ながら声ヶ乢へ下山(写真=木元康晴)

3月14日、雪のち晴れ

中国山地の東部、那岐連山のすぐ西に続く山形仙という山を登ってきました。

スタートは岡山県津山市の声ヶ乢から。この冬最後とも思える降雪の最中だったのですが、よく手入れのされた登山道は歩きやすく、新雪も積もっていたものの特に危険はありませんでした。

山頂での昼食中に雪はやみ、青空も見えるくらいに天候は回復。声ヶ乢の向こうにそびえる、那岐連山のひとつである広戸仙の雄大な姿を眺めつつ、のんびりと往路を引き返しました。

(文=木元康晴/登山ガイド)

鳥取岡山県境・人形峠

二冬計28日をかけて広島県境から人形峠までが繋がりました。

春山の足あと(写真=舩越 仁)

いくつもの無名ピークを乗り越える(写真=舩越 仁)

3月16日、晴れ

この日は岡山県鏡野町の人形峠を出発点として、週刊ヤマケイ3月13日配信号(通巻78号)記載の母子地蔵が鎮座する古伯州往来の人形峠まで、3.3㎞を歩きました。出発地の人形峠は元国道179号(現在は人形トンネルが国道)として山陰山陽を結ぶ幹線道路でした。ここは昭和40年代における小生の帰省道でもあり、往時繁盛していた峠の茶店の水槽には天然記念物のオオサンショウウオが何匹かいたのを思い出します。その後、動燃がウラン鉱石採掘から濃縮までの実験プラントを操業したのも、これまた今や昔です。現在はアトムサイエンス館(入場無料)として存続していました。

峠の県境標識のわきから我々カンジキ隊は6名で登り始めました。数日前の春雪がお色直ししてくれ、真っ白な雪面にあるのは野ウサギの足跡だけです。キツツキも木の中の虫が動き出したのか、真新しい穴を幾つも開けています。踏みしめる心地よい雪の柔らかさ、静かに頬をなでる風、少し霞んだ青空はもう春山です。昨シーズンは雪が少なく、3月10日が最終(14回目)の積雪期県境踏破になったことを思えば、今年も同じ14回目ですが、いま少し稜線を楽しめそうな残雪があります。

下山も前述の母子地蔵からですが、この日のように暖かい日は、鳥取県側の谷道では雪崩の危険があります。距離は3.7㎞と長いのですが、安全な林道を岡山県側の上斎原に下りました。

(文=舩越 仁/日山協自然保護指導員、みつがしわ山の会会員)

福岡県・笠置山

照葉樹の茂る山城跡の散策。

稜線に達すると檜の植林地を照葉樹の境界に立派な道がある(写真=五十嵐 賢)

展望のいい山頂から笠置ダムを見る(写真=五十嵐 賢)

3月15日、晴れ

笠置山(425m)はかつて石炭の算出でにぎわった筑豊地方のほぼ中央、飯塚市と宮若市の境界にあります。飯塚側には笠置ダム、宮若側には千石峡があり筑豊地方の人たちの憩いの場所です。笠置山はどちらの市からも登山道がありますが、千石峡入り口バス停から宮若市側の回遊コースで千石峡に下山しました。

最初の暗い竹林の山腹を抜け、植林地と照葉樹の間の稜線から高度を上げると照葉樹の巨樹の森になり、木の根元が板状になっている板根が見られます。いくつもの平坦地は城跡の遺構です。やがて最後の平坦地が笠置山の山頂で大きな展望が開けていますが、かすんでいて英彦山などは見えませんでした。

下山は杉の美林帯を過ぎると沢に沿って下り、左岸に渡ると、この沢から離れて千石峡のキャンプ場の横に出ます。千石峡に沿って30分も下り、平瀬橋から県道を下れば出発地のバス停に戻ります。登り道では標識は多いのですが下山路ではやや少なく、沢を左岸にわたる地点を注意すればあとは明瞭な道です。

(文=五十嵐 賢/日本山岳会会員、環境省自然公園指導員)

福岡県・貫山

野焼きが終わった春の山を歩きました。

石灰岩の中を縫うように道が伸びる(写真=池田浩伸)

広い山頂部は陽射しが暖かでした(写真=池田浩伸)

3月15日、晴れ

吹上峠から貫山へ登り、下山は中峠から茶ヶ床園地へと周回しました。

8日に野焼きが行なわれた平尾台は、黒々とした斜面に白い石灰岩の羊群原が広がっていました。朝に冷え込んだので、周防台には樹氷がつき、足元にはわずかに雪も残っていました。

足元にはシロバナタンポポやオオイヌノフグリの花が見られました。来月には徐々に緑が戻り季節の花に覆われ登山者の目を楽しませてくれるでしょう。

風はまだ冷たいものの、陽射しは暖かく春を感じる山歩きを楽しみました。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

佐賀長崎県境・多良岳

マンサクの花がきれいでした。

ほぼ満開、多良権現横のマンサク(写真=池田浩伸)

座禅岩付近から経ヶ岳を見る(写真=池田浩伸)

3月11日、晴れ

マンサクは咲いたかな、と気になって多良岳に登りました。

クサリ場を過ぎ尾根に出るあたりから、チラホラと黄色い花が見え始めましたが、このあたりはまだまだ咲き始めのようです。北斜面には雪も残っていて驚きました。

多良権現の社の脇のマンサクは満開に近いほどの見事な咲き方で、黄色い花が青空に映えていました。

座禅岩で景色を楽しみながらお弁当を食べていると、平日なのに春を待ちかねた登山者の方たちが何人も登って来られました。皆さんも私と同じ気持ちのようです。

花は少ないものの穏やかなお天気でのんびり歩きが楽しめました。花の見ごろは3月第4週ごろからになるようです。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

北海道・幌平山

山頂から支笏湖や周辺の山の絶景を望む。

幌平山の急斜面(写真=蓮井美津夫)

幌平山の頂上から見た支笏湖と樽前山(上部が雪に覆われている山)と風不死岳(中央)(写真=蓮井美津夫)

3月9日、晴れ

当初は支笏湖に近い漁岳に登る予定でしたが、積雪のため登山口周辺に駐車スペースが無く断念。

予定変更で向かった山は、同じく支笏湖に近いイチャンコッペ山です。山スキーなどのトレースに導かれ、登り一辺倒のコースからトラバースしてイチャンコッペ山に向かう予定でしたが、さらに変更して急斜面を登り切り、幌平山に登りました。

その頂上からは支笏湖と周辺の山々が完全な姿を現わし、最高の景色を堪能しました。

(蓮井美津夫/北海道/55歳/よく行く山:道央の山、大雪山)

安達太良・箕輪山、鉄山

リフトを使ってらくらくスノーシュー。

白く彩られた鉄山避難小屋(写真=葉貫正憲)

箕輪山頂から磐梯山方面の眺望(写真=葉貫正憲)

3月17日、快晴

安達太良連峰の最高峰・箕輪山と鉄山避難小屋まで行ってきました。箕輪スキー場のリフトを使うと1時間ほどで箕輪山の山頂まで登れます。今の時期、Bリフト山頂駅(標高1470m)から上の灌木帯は強風にさらされ硬い雪になっていて、アイゼンもよく食い込んで安定して歩くことができます。

1500mあたりまで上がったとき、平付近で夏道のコースを探しましたが、予想以上に急だったので緩やかな西側へルートをとると、それが正解でした。強い西風の中をゆっくり登っていくと20分ほどでピークにつき、雪で白く化粧した鉄山避難小屋も見えました。リフト山頂駅を出発したのが10時5分、避難小屋着が11時10分。風が強いので小屋の中へ入って昼食をとりましたが、この季節に小屋の存在はありがたいです。

帰路は箕輪山を経由していくことにしました。笹平まで緩やかにおりてからの登り返しは約150m。強い西風があり、できるだけ風を避けようと東へ東へと回りましたが、たいした効果もなく、やっとの思いで箕輪山頂へたどりつきました。

山頂からはくっきりと広がる吾妻連峰、やや霞んでいますが裏磐梯の小野川湖、桧原湖、磐梯山・櫛ケ峰、猫魔ヶ岳などが見えます。南は鉄山避難小屋、船明神岳、安達太良山などが見渡せました。言葉にはあらわせないほどの感動です。ただ相変わらず強い風で長居は無用、早々に下山です。

遠くのスキー場Cリフト小屋を目標にして、硬くしまった雪の上をガシガシ転げるように歩きました。昨年は雪が少なく、灌木が邪魔になって歩きにくかったのですが、今回は灌木がすっかり隠れるくらいの高さまで雪があって楽でした。

Cリフト山頂駅からはゲレンデ脇のブナ・ナラの混交林の中を下りてきました。復路は1時間40分でした。

(葉貫正憲/福島県/66歳/よく行く山:会津百名山)

谷川岳

快晴の山頂で大展望を満喫。

山頂で満面の笑顔(写真=山田典一)

多くの登山者で賑わう山頂(写真=山田典一)

3月16日、快晴

山仲間で谷川岳登山に行ってきました。当日は予報通りの快晴、しかも日曜日とあって100人ほどの登山者、スキーヤー、スノーボーダーで賑わっていました。

雪も締まっていたため、アイゼンがしっかり食い込み気持ちよく歩けます。途中から顔を出す白毛門、笠ヶ岳も見事で、目の前の俎嵓は大迫力でした。気温が高かったため遠方は霞んでいたのですが、山頂からは360度の大展望もありました。

下山時にはアイゼンがスパッツにひっかかる危険な場面があり、改めて気を引き締めた登山となりました。

(山田典一/群馬県/65歳/よく行く山:上信越の山)

北八ヶ岳・縞枯山、茶臼山周遊

ロープウェイを利用して、日帰り雪山散歩。

北八ヶ岳から南八ヶ岳を望む(写真=遅澤惠子)

3月15日、晴れ

これ以上ない晴天の1日を北八ヶ岳で過ごしました。ロープウェイで2200mまで行くと辺りは白銀の世界です。どこまでも続く青い空、針葉樹の枝先の氷柱が天然のオーナメントのように光に輝く美しさにうっとりしながら縞枯山を目指します。

尾根に出ると北、中央、南アルプス、富士山、浅間山と360度の展望が開けます。茶臼山にも足を伸ばして、雪に隠れた赤い溶岩の展望台でまた大パノラマを楽しみ、雪原にシートを広げゆっくり贅沢なランチタイムを過ごし帰途に着きました。

雪はたっぷりでしたがラッセルもアイゼンも必要ありませんでした。

(遅澤惠子/山梨県/51歳/よく行く山:山梨の山)

神奈川県・湯河原幕岩

ファミリークライミングで大切なことを思い出しました。

岩に慣れると子供達は自ら登り始めます(写真=戸高雅史)

幕山公園は梅が満開でした(写真=戸高雅史)

3月16日、晴れ

野外学校FOSのファミリークライミングに息子と一緒に参加しました。

FOS主催の戸高さんご夫婦は岩と向かいあうことの楽しさや、そこで感じる自分だけの感覚を味わうことを大切にしています。

クライミングとなるとついつい5.9だの、10b、11aだの誰かが決めたグレードを気にしてしまう自分がいます。しかしFOSの活動に参加するたび、そんな基準を取り払って、何より「いま、この瞬間、この岩」を味わうことの大切さを思い出させてくれます。

忙しい仕事と生活に追われたり、山のスキルアップに邁進してしまう中で、ついつい忘れてしまう大切なことを思い出させてくれるFOSの活動は、僕にとって大変貴重なものです。ただ、山に登る。岩に登る。それだけのことですが、戸高さんやFOSの皆さんと登る山はちょっと違った山になります。是非、皆さんもFOSの活動に参加してみてください。

(山口 岳/神奈川県/37歳/よく行く山:丹沢、奥多摩)

愛知県・寧比曽岳

登山道の状況について。

寧比曽岳山頂下にて。暖かかった前日の滑った跡が結構ありました(写真=小野塚 隆)

山頂の様子。雪はありません(写真=小野塚 隆)

3月17日、晴れ

大多賀(おおたが)峠~寧比曽岳(ねびそだけ)の登山道の状況は、暖かい日が続いたため北側の日陰を除いて雪はありません。

中間地点から頂上寄りの場所が凍っていますが、21日以降にはほとんどないかと思います。

大多賀峠の駐車場の雪もほとんどなくなっており、12~13台くらいは駐車できるようになったので、今の時期でしたら満車になることはないと思います。

まだ花も新緑も見ることはできませんが、近くの香嵐渓にある、かたくりの花は咲いてくる時期のはずです。午後の方が花は開いているので、下山後に見て帰れば、早い山野草を見ることができると思います。

詳しくは足助観光協会で確認してください。

(小野塚 隆/愛知県/39歳/よく行く山:北アルプス、南アルプス)

週刊ヤマケイ「読者の登山レポート」「遭難防止オピニオン」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんの登山レポートを募集しています。写真とレポートにあなたのプロフィールを添えて、週刊ヤマケイ編集部までお送りください。ハイキングからクライミングまで、山行形態は問いません。あなたの投稿をお待ちしています。

「遭難防止オピニオン」につきましては、文字数400字程度でお願いします。ご自身の遭難体験についてお書きいただくときには、写真をつけていただくとありがたいです。お名前、メールアドレス、年齢、郵便番号と住所、登山歴、よく行く山名・山域も添えてください。「登山レポート」「オピニオン」ともに文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。また、日本山岳遺産基金のファイルに「蘇れ日本列島」というご投稿コーナーも設けました。全国各地の山岳地域で環境保全活動をなさっているかたがたのレポートなども、お待ちしております。

投稿先メールアドレス
weekly@yamakei.co.jp
※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」または「週刊ヤマケイ・遭難防止オピニオン」「週刊ヤマケイ・蘇れ日本列島」とお書きください。

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「谷川岳スノーシューフェスティバル」速報レポート

3月16日に群馬県みなかみ町で開催。

一ノ倉沢出合にて。日本三大岩場のひとつである大岩壁を目の前にして、多くの参加者が歓声をあげていました(写真=佐々木 惣)

山岳ガイドの黒沢 登さん。自然観察やゾンデ棒を使った積雪量測定、雪崩の話など、雪山の魅力だけでなくその怖さについてもわかりやすく解説してくれました(写真=佐々木 惣)

谷川岳の麓、群馬県みなかみ町で3月16日にスノーシューの祭典「谷川岳スノーシューフェスティバル」が開催されました。

これはみなかみの山岳ガイドやアウトドアガイドが一堂に会し、スノーシューフィールドの素晴らしさをガイドしつつ伝えようというもの。

今回の目玉は、なんといってもその参加料。通常ひとり1万円程度かかるスノーシューツアーに、500円で参加できるというのです。もちろんスノーシューのレンタル、昼食、保険代などもこの価格に含まれます(前泊後泊問わず、みなかみ町で宿泊することが条件。ただし宿泊しなくても2000円で参加可能)。この価格設定が人気となり、申し込み受け付け開始後、すぐに定員に達したとか。

当日は快晴の空の下、約100人の参加者が集まり、11のグループに分かれて行動を開始。

今回のコースは土合橋から一ノ倉沢の出合までの往復です。冬の谷川岳山麓の自然とふれあえる湯桧曽川沿いの静かなフィールドは、まさにスノーシューツアーにとっても最適なコースです。

ウサギやテンの足跡を見つけたり、トチノキの冬芽を触ったり、ゆっくりのんびり周囲の自然を観察しながら歩きます。ふだんは気づかない自然の魅力に気づかせてくれるのは、さすが地元のガイドさんの力量です。

途中、開けた場所では雪崩によってなぎ倒された樹木を観察するとともに、雪崩の恐ろしさについても解説してくれました。スノーシューフィールドとはいえ、そこは雪山。初心者、初級者はガイドさんとともに歩いたほうが、その山をより深く理解できることでしょう。

14:00前にツアーは終了し、谷川岳ドライブインでは参加者全員においしい豚汁がふるまわれました。

主催者の谷川岳エコツーリズム推進協議会は、今回の好評をうけて、来年も開催したい意向とのこと。「最高の山に、最高のガイドがそろう谷川岳」は、これからも注目です。

(佐々木 惣/『週刊ヤマケイ』編集部)


山の知識検定

Q:富士山は昔から万人に親しまれた山で最近では30万人を超える人々が登っているが、近年、高山病と思われる事故も多く発生している。鹿屋体育大学の山本教授は2009年に富士山において、登山経験15年以上のベテラン(平均年齢64歳)を対象とした血中酸素濃度の測定を行なっているが、この調査で、山頂付近の歩行時の酸素飽和濃度の平均値だったものを次のうちから選びなさい。

85~80%

80~75%

75~70%

70~65%

平成24年度「山の知識検定シルバーコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

解答・解説は次項にて


山の知識検定

Q:富士山は昔から万人に親しまれた山で最近では30万人を超える人々が登っているが、近年、高山病と思われる事故も多く発生している。鹿屋体育大学の山本教授は2009年に富士山において、登山経験15年以上のベテラン(平均年齢64歳)を対象とした血中酸素濃度の測定を行なっているが、この調査で、山頂付近の歩行時の酸素飽和濃度の平均値だったものを次のうちから選びなさい。

85~80%

80~75%

75~70%

70~65%

【正解】70~65%

高山病の最大の原因は、標高が高くなるにつれて空気中の酸素含有量が減少することによる酸素欠乏にあるが、平地では血中酸素飽和度が80%を下回ると危険と考えられている。この調査では、山頂付近の山小屋で睡眠中の酸素飽和濃度が70%を下回っていることも報告されている。富士登山では体内は異常なほどの酸素欠乏状態におかれ、身体は極度の低酸素ストレスを受けていることを忘れてはならない。

平成24年度「山の知識検定シルバーコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

『山と溪谷4月号』

自立した登山者ならだれもが身につけておくべき読図技術

今回の特集は「1週間でマスター!読図トレーニング」。雪山や沢登り、ヤブ漕ぎといった、特別な山登りをする人が対象ではありません。読図技術は、自立した登山者ならだれもが身につけておくべき必須技術。2万5000分ノ1地形図を読みこなすトレーニング技術を、短期でみっちり伝授します。第2特集は「山小屋に泊まって残雪の山へ」。北アルプス・薬師岳、奥穂高岳のルポをはじめ、至仏山、立山三山、白山などのガイド記事を掲載しています。

http://www.yamakei.co.jp/products/2813900948.html

●発売日:2014年3月15日/ページ数:216ページ/判型:A4変形判/販売価格:952円(本体価格)+税

2014年3月の新刊
商品名 発売日 販売価格(本体価格)
『ROCK & SNOW 063 春号 2014』 3/6 1,333円+税
『屋久島ブック2014』 3/7 952円+税
『ワンダーフォーゲル4月号』 3/10 952円+税
『山登りABC 山の天気リスクマネジメント』 3/14 1,000円+税
ヤマケイアルペンガイドNEXT『駅からハイキング 関西』 3/14 1,500円+税
ヤマケイ文庫『ふたりのアキラ』 3/19 880円+税
ヤマケイ文庫『ザイルを結ぶとき』 3/19 900円+税
ヤマケイ文庫『ほんもの探し旅』 3/19 850円+税
Hutte BOOKS『乙女の山登り 春夏秋冬 季節ごとに楽しむ山案内』 3/22 1,550円+税
山溪ハンディ図鑑『樹木の葉 実物スキャン画像で見分ける1100種類』 3/22 4,540円+税
『タープの張り方 火の熾し方 私の道具と野外生活術』 3/22 2,400円+税
『山登りABC 単独行のTIPS100』 3/22 1,000円+税
ヤマケイアルペンガイドNEXT『駅から山登り 関東』 3/22 1,800円+税
山溪ハンディ図鑑『高山に咲く花 増補改訂新版』 3/22 4,200円+税


アルパインツアーサービスからのお知らせ

【国内】山男塾「登山実践と体力テスト‐丹沢・表尾根から塔ノ岳」日帰り

ヤマケイ登山教室

ロープワーク講習(三ッ峠・天狗岩周辺)

山男塾第Ⅴ期がスタート。今回は開幕にぴったりのハードコースです。当日は、飲み水とは別にボッカのための水2リットルを持参してください。重荷を背負っての長時間行動の中で、疲労を抑える歩行技術やペース配分を学びます。

山男塾エントリーはまず下記URLから。

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=114317

日程 4月6日(日)
集合 小田急線・秦野駅改札前(8:00)
行程 8:00秦野駅(バス)ヤビツ峠(761m)~三ノ塔~塔ノ岳(1491m)~大倉(285m)(バス)渋沢駅【解散】18:00?20:00(予定)
歩行時間:約8時間
登山レベル 健脚レベル(10~12kg程度のザックを背負い、連続する標高差1,000mの登りを4時間以内で歩ける体力が必要です。)
難易度 3(往復、周回、縦走コース。登山道は比較的明瞭で、緩急があり、幅員が小さい箇所がある。転滑落の危険個所が部分的にあり、一部にクサリ場や、それに匹敵する箇所がある。)
参加費 8,000円
講師 川名匡(山岳ガイド)

【机上講座】山の天気ハイキング・山岳気象大全「第1章・観天望気」

ヤマケイ登山教室

めまぐるしく変わる山の天気。その変化は、時として登山者に激しく襲いかかったり、またある時には幻想的な光景を作りだします。この机上講座では、気象変化のメカニズムや季節ごとの典型パターンなどを体系的に解説。今回は「観天望気」を学びます。

参考書:『山岳気象大全』(山と溪谷社刊)

昼の部

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1294

夜の部

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1293

開催日 4月3日(木)
会場 昼の部:アルパインツアーサービス本社特設説明会場(3階)
夜の部:アルパインツアーサービス本社イベントスペース(1階)
時間 昼の部:15:00~16:30/夜の部:19:00~20:30
定員 昼の部:45名/夜の部:70名
受講料 各2,000円
講師 猪熊隆之(山岳気象予報士)
株式会社山と溪谷社
〒102-0075東京都千代田区三番町20番地
編集長
久保田賢次
編集スタッフ
佐々木惣、伊東真知子
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦、前田哲、塚原宏和
プロデューサー
齋藤純一

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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。