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5月6日の荒船山死亡事故について

事故地点周辺図。『山と高原地図 西上州』(昭文社・打田鍈一著)より(写真・コメント記入=打田鍈一)

西立岩付近から見た事故地点。右端ピークの山腹と思われる。樹林の山だが木立に隠れた岩場は多い(写真=打田鍈一)

ルートファインディングとロープワークの確実性が必須

荒船山(一部では毛無岩)で69歳の女性が滑落死亡、と報道がありましたが、正確には荒船山から毛無岩、黒滝山を結ぶ稜線上、立岩分岐から東へふたつ目のピーク付近での事故です。

この稜線には20年以上前に登山道が整備されましたが、起終点ともにアクセス不便なためか登山者は少なく、道は荒れぎみとなりました。そして2007年の9号台風はこの道の多くを崩落させ、ほぼ壊滅状態に。拙著『山と高原地図 西上州』(昭文社)では以後コース線を削除し「崩壊」の注記を記していました。

しかしマニアの多い西上州のこと、近年はここを通過する登山者も増えて、次第にルートは自然復旧している様子です。現場は岩壁中の旧登山道を避け、岩稜上部をトラバースするようですが、事故者はそれに気づかず、崩落寸前の旧登山道にビレイ無しで踏み込んだようです。60m(報道では50m)を滑落した事故者の傍には、共に落ちたとみられる旧登山道の土止め板があった、とは搬出・現場検証を行なった警察官からの伝聞ですが、それによる推測です。

西上州は短時間で探検的、冒険的登山を楽しめる山域ですが、ルートファインディングとロープワークの確実性が必須であることを、再認識する事故でした。

(文=打田鍈一/山歩きライター)

山を学ぶ講座をご活用ください

遭難を防ぎ、自立した登山者になるためにさまざまな知識や能力を身につけたいという登山者が増加中(写真=佐々木 惣)

ベテランも初心者も、山を学びたい人へ

残念なことに、この5月連休も沢山の事故が起こってしまいました。私の郷里の先輩で、登山スタイルや考え方に憧れていた人も穂高に逝ってしまいました。今も行方不明のままのお世話になった方もいらっしゃいます。ベテランの人でも初心者でも、山を続けている以上、事故への配慮は怠ってはいけないことを改めて感じています。

私たち『週刊ヤマケイ』の願いは、遭難事故を少しでも減らすことにあります。今回はそうした意図から企画しましたヤマケイ登山教室の「春の集中講座」についてご案内します。もう一度、山の知識や技術について学び直したい、基礎から身につけたい、とお考えの方はぜひご参加ください。

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日程は5月25日(日)。場所は東京の高尾山。「地図読み講座入門編(講師=山岳ライター、佐々木亨さん)」、「山のファーストエイド(講師=悳秀彦さん、日山協遭対委員)」、加えて「五感と知識で山を楽しむ」(講師=石丸哲也さん、山岳ライター)の3つの講座を1日で受講していただくものです。朝7:45に京王線・高尾山口駅の改札前に集合。班に分かれて受講後、16:30に高尾山ケーブルカー・清滝駅前で解散予定です。

旅行企画実施はアルパインツアーサービス株式会社で、同社のツアーリーダーほか、私たち『週刊ヤマケイ』の編集スタッフも同行します。参加費用は5,000円。事前のお申し込みをお願いします。

詳細は下記URLをご覧ください。

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=104742

また、電話でのお問い合わせは03-3503-0223 アルパインツアーサービスまでお願いします。

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これからも、私たちは、山を知り、学んでいただく様々な機会を作り続けていきたいと考えています。

(文=久保田賢次/『週刊ヤマケイ』編集長)

田中幹也さん

第18回植村直己冒険賞を受賞。

カナダ中央平原の凍結したウイニペグ湖上をゆく。湖のスケールは琵琶湖の35倍

顔面凍傷で治療したあと、その2週間後に、足指が凍傷にかかり両足指の先端を切断

田中さんは、『山と溪谷』にもたびたびご寄稿をいただいている馴染みの深い方ですが、20年の間、氷点下40度を下回る過酷な厳冬季のカナダに、人力(スキーや徒歩、自転車)で2万2千kmを踏破し、挑戦を続けてこられました。その過程を評価され、2014年3月に第18回「植村直己冒険賞」に田中幹也さんが受賞対象者になったと発表がありました。6月に授賞式が植村さんの生まれ故郷である兵庫県豊岡市で行われます。

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週刊ヤマケイ(以下Y):この度はおめでとうございます。20年の間、凍傷などで大変な思いをされていますが、毎回出発前に自分にGOサインを出すまで逡巡したりしませんでしたか?

田中幹也(以下K.T.):行ったところで凍傷の再発は目に見えているし、「やっぱり止めようか。でも動き出さないことには、人生なにもはじまらない。やっぱり行くべきだ。」と心のなかは、この2つのあいだを行ったり来たりです。最終的に、「中途ハンパに勉強した人や、中途ハンパな経験しか積んでない人に、『危険だから止めたほうがいい』と言われたらもう迷いはない。ゴー・サインだ!!」。そんな感じですね。

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Y:受賞の知らせを受けて、ずいぶん悩まれたようですが、最初は辞退しようと思われたきっかけはなんですか?

K.T.:自分の冒険は世間に受け入れられないからこそ成り立っていると思っています。そもそもほんとうに先鋭的だったり独創的だったりする行為は、世間一般にはたいていなにがなんだかわからない。大衆が好むのはほどほどの過激さとほどほどの独創性にすぎず、裏を返せば、受賞したということは自分の行動が後退したともいえるのかなと思ったりしました。

・・・

Y:受賞されて今後、田中さん自身が変わることがありますか?

K.T.:すでに世間に認められた時点で、自分の厳冬カナダのエクスペディションは冒険としては成り立たなくなりました。20年続いた厳冬カナダはもはや切り捨てざるを得ず、今後は、冒険の舞台を厳冬カナダ以外に求めることになるでしょう。それでもカナダの雄大な自然やホスピタリティあふれる土地の人たちはあいかわらず好きですね。それだけは受賞しようがしまいが変わらない。カナダの自然と人とはこれからも末永くつき合ってゆきたいです。

(聞き手=伊東真知子・『週刊ヤマケイ』編集部)

※今週号の週刊ヤマケイには田中さんの至仏山レポートも収録しております。併せてご覧ください。

20145/15~5/21

5
15 北アルプス・鹿島槍ヶ岳、東尾根に残雪期初登(田口一郎、西村雄二。14日大冷沢北俣本谷ニノ沢から取り付き、第1岩峰付近でビバーク、15日に登頂して北俣本谷を下る。1931年・昭和6年)
16 利尻山、仙法志稜第1稜初登(渡辺一夫、森田格、岩田一男、川崎吉光。16日から取り付き、20日に登頂。1958年・昭和33年5/16~5/21)
イベント/山小屋サミット
今年で3回目を迎える山小屋サミットが5月16日、17日の2日間で開催。全国各地の山小屋・山岳ガイド、登山家、国内外の一流メーカー、旅行代理店が東京のベルサール秋葉原に集結します。ガイドに学ぶ安全登山、山小屋のオヤジやスタッフによる夏山相談所、アウトドアバーゲンのほか、エベレスト登頂を描いた映画『ビヨンド・ザ・エッジ』公開を記念したスペシャルトークショーも開催されます。
http://bit.ly/1qBMmCZ
ギャラリー/第5回TKフォトクラブ作品展「四季の彩景」
週刊ヤマケイの表紙写真を撮影する山岳フォトグラファー菊池哲男さんが指導するTKフォトグラフの作品展が新宿の富士フォトギャラリー新宿で開催。5月22日まで。
http://www.prolab-create.jp/products/gallery_shinjuku.html
17 北アルプス・前穂高岳、屏風岩東壁・スペースマウンテン~パラノイア単独初登(大滝義郎。16日にスペースマウンテン、17日にパラノイアとそれぞれ1日で完登。いずれも単独初登。どちらもアメリカンエイドのルート。1990年・平成2年5/15~5/17)
TV/BS-TBS『日本の名峰・絶景探訪』
名峰や日本の原風景を、臨場感あふれる映像で紹介する紀行ドキュメント番組。この日の放映は「白銀まとう雲上の楽園・乗鞍岳」。プライベートでも山を楽しんでいる女優・馬渕英俚可さんが山岳ガイドの山本篤さんとともに山頂を目指します。21:00~21:54
http://www.bs-tbs.co.jp/meihou/
18 谷川連峰・一ノ倉沢、烏帽子沢奥壁・同志会直上ルートをフリー化・第2登(中谷雅彦、木元哲、保科雅則。1977年9月25日に初登されたルート。トップの墜落は致命的といわれたルートで、本記録は極めて高いリスクを伴ったフリー化であろう。1980年・昭和55年)
19 台高山脈・大台ヶ原山、宮川・大杉谷を遡行。日本登山史上、最も早く行なわれた意図的な沢遡行の記録(大北聡彦、大西源一、北村周次郎。1912年・明治45年5/14~5/19)
細貝栄、那須・茶臼岳~荒海山~帝釈山~燧ヶ岳~平ヶ岳~巻機山~谷川岳~三国峠~白砂山~四阿山~浅間山、水平距離280kmに及ぶ大縦走に出発(無雪期には大半が猛烈なヤブに覆われるエリア。34日間、ノンデポ、ノンサポートの単独行。1974年・昭和49年5/19~6/21)
机上講座/ヤマケイ登山教室「山のファーストエイド」
登山者に必要な救助要請、応急手当、緊急避難の方法などを体系的に学ぶ机上講座。講師は日本山岳協会遭難対策委員の悳 秀彦氏。この日は「けがの評価と応急手当」について学びます。東京・西新橋のアルパインツアーサービス特設説明会場にて19:00~21:00。受講料は2000円。
http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1325
ギャラリー/須賀武継写真展「冬の奥会津」最終日
日本の原風景が残る、奥会津の魅力を伝える作品展が東京のリコーイメージングスクエア新宿で開催され、この日が最終日。通常は10:30~18:30だが、最終日は16:00まで。
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/community/squareshinjuku/2014/05/20140507_2.html
20 北アルプス・明神岳、2263m峰東壁前面フェース・水神登路ルート初登(舟橋健、本田和之。12P、415mのルート。1978年・昭和53年5/20~5/22)
21 ヨーロッパで初の登山鉄道が開業(1871年)

※参考文献『目で見る日本登山史』(山と溪谷社・刊)

北海道・利尻山

利尻山の東北稜に行ってきました。

山肌は黒が目立ちます(写真=伊藤典子)

朝日の昇る中、撤退開始(写真=伊藤典子)

4月27日~28日、曇り、強風

ここ1週間で急激に気温が上昇し、雪融けが一気に進んだようです。そのため進む先にはヤブ、藪、やぶ……。年によって状況が大きく違うようですが、今年はこの時期にしては、雪が少なかったようです。

1日めは北海道の北を低気圧が通過し、風が強く吹いていましたのでテントは標高1003mのハイマツのかげに設営し、また雪ブロックを積みました。しかしその夜、テントポールが折れるかと思うほどテントがしなり、経験したことがないほどの強風を体験しました。翌日も風は強く、上部は更なる強風が予測されたため、撤退を決断しました。

下山してもまだ8時だったため、急遽レンタサイクルで島一周サイクリングへ。次の日の朝一の便で島を離れました。島を離れた日は山容がくっきりと美しく見える、絶好の登山日和となり、予備日は多めに取れればいいな、とつくづく思いました。

(文=伊藤典子/知床山考舎 登山ガイド)

宮城県・蔵王

久しぶりの親子登山で娘の成長を感じました。

お釜が見れて良かったね。後方は南蔵王の山々(写真=福井美津江)

「雪の上を歩けて楽しかった~」と喜んでくれました(写真=福井美津江)

5月11日、晴れ

登山未経験の友人と娘と3人で中央蔵王の刈田岳から熊野岳を往復しました。蔵王エコーラインとハイラインが開通しておりますので、刈田岳は駐車場から10分ほどで登れます。

私が友人の準備の手伝いをしている間に、娘は登山靴の紐を、以前教えた“ゆるまない掛け方”でしっかり結び身支度を整えていたので、その成長ぶりに驚きました。

馬の背をゆっくり進み、石や雪に触れてみたり写真を撮ったりしながら、目標の熊野岳山頂まで行くことが出来ました。友人は山で飲むコーヒーの美味しさに感激、娘は残雪歩きにはしゃいでいました。

すべて見渡せる往復2時間程度のこのコースは、登山が初めての方や子ども連れの方にもおすすめだと思います。晴れた日を選んで、登山靴と装備を整え、登山道から外れず、楽しんでください。

(文=福井美津江)

尾瀬・至仏山

地図照合をせずに安易にトレースだけ追ってゆくのは危険。

至仏山の山頂直下から望む燧ヶ岳(写真=田中幹也)

5月4日、晴れ

ルート上に危険個所は特にありませんが、地形がゆるやかなために濃霧時によるホワイトアウトに要注意です。5月上旬の入山者は多いのですが、ボーダーやスキーヤーも多いため、夏の登山道をはずれたところにもトレースが多々あります。地図照合をせずに安易にトレースだけ追ってゆくと、本来の登山道から大幅にはずれてしまいます。地図読みによるルート・ファインディング力は必要。

この時季の雪質ですが、午前中はおおむねクラストしていて夏の時季よりも歩きやすいです。上記のコースはだいたい半日あればじゅうぶんですが、雪質(午後の気温上昇によって雪がゆるむ)によっては大幅に異なるでしょう。最低限6本歯アイゼンは必要。ピッケルは特に必要ありません。登山道からはずれないかぎりスノーシューは必要ないでしょう。

(文=田中幹也)

群馬栃木県境・袈裟丸山

小丸山でアカヤシオ鑑賞。

賽の河原付近のアカヤシオ(写真=中村重明)

小丸山より、袈裟丸山(前袈裟丸山、後袈裟丸山、奥袈裟丸山)を望む(写真=中村重明)

5月10日、晴れ

この時期のアカヤシオで有名な袈裟丸山に行ってきました。折場登山口(標高1190m)からの往復コースで、前袈裟丸山(標高1878m)までのコースがよく歩かれているようですが、この日はアカヤシオ観賞が一番の目的だったため、手前の小丸山(標高1676m)で折り返してきました。

折場登山口は20台程度の駐車スペースがありますが、7時半頃着いた時点でほぼ満車でした。登山口の手前または先の路肩に何ヶ所か駐車可能な空き地があり、少し離れた場所も含めると登山口以外にざっと40~50台は駐車可能かと思われますが、そこもピーク時は混雑するようです。

期待のアカヤシオは、見頃のピークは恐らく次の週末くらいと思われますが、この日も賽ノ河原を中心にそこかしこにたくさん咲いていて見応え充分でした。アカヤシオに続いて咲くヤマツツジの蕾も膨らんでいましたので、これからしばらく花が楽しめそうです。

なお小丸山の手前では登山道上に僅かに雪が残っていましたが、滑り止めは不要。良く整備された快適な登山道でした。

(文=中村重明)

群馬県・鳴神山

カッコソウの自生地を訪ねる。

もともとは明るい広葉樹林を好む花であるが、杉植林地の片隅にけなげに生き抜いていることに感動をおぼえる(写真=奥谷 晶)

地元の篤志家の手で再生が試みられている頂上直下の小さな群生地で(写真=奥谷 晶)

5月10日、晴れ、稜線では風強し

10年以内にも絶滅のおそれがあるといわれる絶滅危惧種・A類に指定されているサクラソウの日本固有種・カッコソウの唯一の自生地・鳴神山を訪れました。

コツナギ登山口より、沢沿いのゆるやかな登山道を上り詰めた、稜線直下の薄暗い杉林のなかに、ロープで保護された群生地がありました。まばらな陽光をもとめ凜として直立する姿には力強さも感じられます。しかし、この100株程度の自生地もすべて地下茎によって増えた株で、いわゆるクローンであるため、他の自生地が消滅の危機にある以上、種子による繁殖が困難とされています。

頂上直下の雷神岳神社下の斜面でも群落再生の試みがなされています。頂上からは、武尊山や赤城山など上州や奥日光の山々を見渡せる展望があり、吾妻山へとつながる稜線もミツバツツジなどによって彩られていました。

(文=奥谷 晶)

足利・大小山

大フジ鑑賞後、展望が魅力の低山へ。

あしかがフラワーパークの大フジ(写真=石丸哲也)

山頂直下の岩壁に「大小」の文字がかけられている(写真=石丸哲也)

5月8日、曇りのち晴れ

あしかがフラワーパークで見ごろの大フジを見て、すぐ北側の大小山を登ってきました。

当日はフラワーパークの混雑を避けるために始発の列車で向かい、真っ先に立ち寄りました。うす紅、紫、白、黄色などのフジがすべて開花していたうえ、ツツジやハナミズキも見ごろで1700円の入園料も高くは感じませんでした。

大小山は標高320mの里山ながら、山頂周辺などにチャートの露岩が見られ、最高点が妙義山と呼ばれるのも納得の個性的な山です。今回はコースの踏査のため、4コースを登り下りして、山頂を2回踏みました。西場富士へ下る尾根は初めて歩いたのですが、百観音が想像以上にみごとなもので感動しました。

全体にコナラなどの雑木林に覆われ、すっかり濃くなった新緑がみずみずしく、朱紅色のヤマツツジがたくさん咲いていました。露岩の山頂では360度のパノラマを楽しめます。当日は遠景が霞んでいましたが、太平山、三毳山など周辺の低山に囲まれ、南側は関東平野の広がりが印象的でした。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

高尾山

一丁平でいつもと違う高尾山をお楽しみ下さい。

オオバウマノスズクサの花(写真=甲把 収)

5月4日の陣場山頂。赤丸が冬用トイレ(写真=甲把 収)

5月12日、晴れ

この日は春としてはめずらしく、高尾山頂から富士山がはっきりと望めました。富士山をもっと近くで見たい場合は、ぜひ、もみじ台や一丁平まで足を延ばしてみて下さい。高尾山頂から望むものとは一味違う大きな富士山が待っています。

一丁平までの日当たりの良い尾根道では、オオバウマノスズクサが咲いていました。楽器のサックスのような面白い形をしています。今年は例年よりも花つきが良い植物がいくつかありますが、オオバウマノスズクサもそのひとつで、割と容易に観察できます。明るいコナラの雑木林では、キビタキのオス同士が縄張り争いをしていました。ピックルリという囀りとは違うバチッという音を出し、尾羽を広げて威嚇していました。

5月4日に巡視した時は、陣場山や景信山ではトイレ待ちの行列が出来ていました。近年は少しでも待ち時間が少なく済むようにと、この時期でも側面にある冬用トイレも開けています。混雑時はご利用下さい。

(文=甲把 収/東京都レンジャー(高尾地区))

伊豆・天城山

アセビの花が登山者を和ませてくれます。

アセビの花が咲き始めました(写真=原田征史)

登山者が憩う山頂(写真=原田征史)

4月28日、晴れ

この日、伊豆スカイラインの終点、天城高原ゴルフ場にある登山者専用の駐車場には、遠方からの車が何台も駐車していました。日本百名山の登山口らしい光景です。この駐車場にはトイレもあり、コース途中の道標も分かりやすく、安心して登山を楽しめます。

天城山(万三郎岳)までゆっくり歩いて約3時間。山頂の見晴しは良くないのですが、登山道の周囲にはアセビの花が、5月末ごろはシャクナゲの花が登山者を和ませてくれる山です。

(文=原田征史/小田原山岳会員、『神奈川県の山』著者)

富山石川県境・大笠山

山の上はまだ冬山です。

稜線続きにある笈ヶ岳と奥に白山(写真=鈴木さとし)

満開のホンシャクナゲ(写真=鈴木さとし)

5月6日、晴れ

富山県の南西端にある桂湖から三百名山の大笠山を目指しました。

登山口付近にはカタクリが競うように並び、少し登るとホンシャクナゲ、タムシバが満開で素晴らしく、林床にはミツバノバイカオウレンやイワウチワが可愛く咲いていました。

登山道は下の方は夏道が出ている春山、上の方は稜線伝いに行く冬山で、GW中はピッケルと12本爪のアイゼンが必要でした。さらに上3分の2は夏道が出ていなくて地形も複雑、ルートも不明瞭なので地形図やコンパスも必携です。

帰路に五箇山の合掌集落に立ち寄れれば、より思い出深くなることと思います。

(文=鈴木さとし/登山ガイド)

鳥取県・大山山系、振子沢

ルート判断の難しい大山東面の残雪の沢。

低山とは思えない豊富な残雪に覆われた振子沢の中間部(写真=木元康晴)

象ヶ鼻から見下ろした振子沢(左の雪渓)。右のピークは山陰のマッターホルンという愛称を持つ烏ヶ山(写真=木元康晴)

5月11日、晴れ

残雪のびっしり詰まった、大山山系でも難易度が高めの振子沢コースを登ってきました。

登山口は大山南端の木谷入口。歩き始めて早々に登山道が残雪に覆われた状態となり、コースは不明瞭です。慎重にルートを探し、鳥越峠を越えて駒鳥避難小屋へ。一段下の地獄谷に降りて、雪渓の割れた区間をぐるりと迂回して振子沢へと入っていきます。出発してからここまでの所要時間は3時間以上。長いアプローチです。

振子沢そのものは歩きやすい雪渓であり、落石に気をつけつつも快適に登っていくことができました。

問題は沢を離れるポイントの見極めです。この時期はコースを示す目印は雪の中であり、地形図からルートを判断してユートピア避難小屋やや上の小ピークである、象ヶ鼻へと登りました。

下山は宝珠尾根を下宝珠越まで下って大山寺へ。なおユートピア方面からの定番の下山コースである砂滑りは、現時点では大きな落石が頻発していることにより、立入禁止の状態です。

ところで大山の一帯では大山寺を起点に登る夏山登山道、ユートピアコース以外にも様々なコースを選べるのですが、いずれもアクセスの悪さが難点です。今回は知人に車で登山口まで送ってもらったのですが、通常はタクシー利用をするか、入下山口それぞれにマイカーを置くかの段取りが必要です。

(文=木元康晴/登山ガイド)

※編集部注:このコースは難易度の高い場所です。初心者、初級者が安易に入ることのないよう、注意してください。

福岡佐賀県境・井原山~雷山

ゴールデンウイークに花の縦走路を歩く。

井原山山頂付近にて。登山者の列が満開のコバノミツバツツジに歓声を上げる(写真=五十嵐 賢)

コバノミツバツツジ越しに見える雷山(写真=五十嵐 賢)

5月4日、快晴

大崩山地のアケボノツツジが当たり年という情報をうらやましく思いながら、遠出ができない家庭の事情がありました。日帰り登山なら可能なので、快晴のこの日、井原山(983m)から雷山(955m)をミニ縦走しました。

両山は福岡・佐賀県境にあるため、もともと登山者の多い山域ですが、ゴールデンウイークに咲き誇るコバノミツバツツジを求めて、井原山山頂一帯は大混雑です。見頃の花の下でのランチタイムは、座る場所探しに苦労しました。途中で『佐賀県の山』の著者である内田益充氏ご夫妻と偶然出会い、その後一緒に歩きました。彼は3月で勤めを退職したため、本格的に山歩きや山岳写真を再開すると張り切っています。

縦走路ではぐっと登山者の数は少なくなりますが、私のお勧めはむしろこの縦走路です。花のトンネル、遠目の巨木、疎林の中のコバノミツバと実に変化に富んだ尾根歩きです。高い山の少ない福岡・佐賀ですが、この一帯の尾根を彩るコバノミツバツツジの縦走路は大いに自慢できることと思います。登山道はよく整備され、危険な所は特にありません。

(文=五十嵐 賢/日本山岳会会員、環境省自然公園指導員)

熊本宮崎県境・国見岳

九州百名山で新緑とシャクナゲを楽しむ。

山頂の祠とシャクナゲ(写真=池田浩伸)

杉ノ木谷の途中に広がる原生林(写真=池田浩伸)

5月10日、晴れ

今回は広河原登山口~山頂~杉ノ木谷登山口の周回です。

通行止めだった内大臣林道が、先月末に登山口まで通れるようになりました。林道入り口からは新しく舗装された道ですが、奥はダートの道です。東内谷を過ぎたあたりからは落石が起こりやすく、注意が必要です。途中、大きめの石が道に落ちているのを路肩に動かしている間にも小さな落石があり、慌てました。天気が悪い日は通行しないほうがいいでしょう。

広河原登山口から登り始め、中腹のトラバースするあたりは足元が崩れやすく、倒木もあります。注意して登りましょう。水場付近にはミツバツツジが咲いていました。

天気がよく風が心地よい山頂は、遠くに九重や阿蘇、祖母、大崩、近くには烏帽子岳など360度の展望が楽しめました。山頂付近のシャクナゲは、早い株が咲き始めていました。

杉ノ木谷への下山ルートにも崩壊箇所はありましたが、注意して歩けば特に問題ありません。やわらかな感触の落ち葉と、新緑とツボミをほころばせた花を楽しむことができました。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

北アルプス・立山

春の剱岳を眺めに行きました。

黎明の剱岳(写真=伊藤哲哉)

真夜中の夜空を彩る星々(写真=伊藤哲哉)

5月3日~4日、3日晴れのち暴風雨、4日晴れ

雷鳥沢周辺では、登山者よりもバックカントリースキーヤー、スノーボーダーが多く、賑わっていました。剱御前小舎までの登りはじめは晴天で、風も心地よいものでした。上空にある雲と風の向きが変わったことが気になっていましたが、案の定、このあと天気が急変しました。寒冷前線の通過のため晴れから暴風雨、みぞれと変わり、気温も一気に下がりました。夕方、暴風は残りましたが、雨は止みました。

翌日午前2時ごろ、剱御前頂上を訪れ、満天の星と剱岳を見ました。南の空にはさそり座がありました。日の出の頃、風はほとんど止んでいました。剱岳がだんだん紅く染まっていく移ろいにとても感動しました。

朝食後、雷鳥坂を下り、室堂平に向かうと、救助ヘリが飛んでいました。無事に下山できたことに感謝しました。

(伊藤哲哉/千葉県/44歳/よく行く山:北アルプス、南アルプス)

北アルプス・立山室堂

一面白銀の春の山へ。

室堂から雄山、大汝山方面を望む(写真=坂本 仁)

4月26日、快晴

ゴールデンウィーク初日にアルペンルートを利用して室堂を訪ねました。

朝8時ごろ富山を出発。本格的なシーズンを迎えてケーブルカーは満員でした。立山高原バスにゆられること1時間弱、雪が融けた道ばたにはふきのとうが芽を出していました。室堂近くの有名な雪の大谷、今年は最大で15mの高さがあるとのことです。

室堂ターミナルは、登山客とスキー客と観光客でおおにぎわいでした。立山はもちろん、剱岳まで見渡すことができます。ターミナルから見えるいくつもの斜面にはスキーヤーが滑っているのが見えました。

ターミナルからトロリーバスに乗り、立山主峰をトンネルでくぐって東側の大観峰に行くと、後立山連峰が一望できます。ロープウェイとケーブルカーを乗り継いで、黒部ダムまで下ると、ご夫婦のスキーヤーの方に会いました。室堂から滑って来られたとのこと。私もいつか滑ってみたいと思いました。

しかし数日後、天候が悪化して気温が下がって雪が再び凍り、今年のゴールデンウィークも立山で遭難者が出たことをニュースで聞きました。この時期、天候によって真冬の山に戻ることがあると改めて感じました。

(坂本 仁/神奈川県/41歳/よく行く山:丹沢、奥多摩、南アルプス)

北アルプス・常念岳

残雪の北アルプスへ。

常念乗越の指導標の向こうに槍ヶ岳(写真=伊藤 孝)

横通岳を望む。眼下には常念小屋(写真=伊藤 孝)

5月4日、晴れのち曇り

一ノ沢登山口で入山届を提出し、常念岳を目指します。王滝ベンチを過ぎて笠原あたりから雪が出てきましたが、登山道はよく踏まれていて問題ありません。

途中で夏道に別れを告げ、一ノ沢沿いに常念乗越まで上がります。ここも旗ざおが程よい間隔で立てられており、安心して歩けました。ただグズグズの雪のため、とても歩きにくい状況です。

常念乗越から常念岳中腹までは雪はありませんが、風が強く時折突風も吹くため、バランスを崩さないように注意が必要です。中腹以上からは雪が氷結している箇所もあり、アイゼンをきかせながら山頂まで行きました。

山頂は多くの登山者で賑わっていました。山頂からは目の前に槍・穂高連峰、その左に乗鞍、御嶽そして遠くに富士山、南アルプスと大展望を堪能することができました。

(伊藤 孝/神奈川県/55歳/よく行く山:北アルプス、八ヶ岳、丹沢)

北アルプス・焼岳

中の湯温泉から日帰りで登りました。

下堀沢出会から焼岳山頂を望む(写真=遅澤茂樹)

5月10日、晴れ

登り始めると、残雪といきなりの急坂です。木陰は凍っていてスリップに注意が必要ですが、爽やかな鳥の声と差し込む光、大きな岩に根を回してコケむした針葉樹の原生林は、まるで登山者を抱擁しているかのようです。

歩を進めると視界が開け、りんどう平に着きました。真っ白な雪原に眩い光と青空、焼岳北峰・南峰が目に飛び込んできます。雪崩と落石が心配で、慎重かつ急いで歩を進めると、鞍部に到着です。火山ガスが噴出する脇をよじ登ると眼下に上高地、眼前に穂高、遠くは富士山まで素晴らしい眺望が広がる北峰頂上です。

下山途中にはライチョウも挨拶してくれました。

(遅澤惠子/山梨県/よく行く山:山梨周辺の山)

北八ヶ岳・白駒池、高見石

トレースから外れないように注意しましょう。

高見石展望台から白駒池と浅間山・荒船山方面の眺望(写真=長岡 徹)

高見石展望台から高見石小屋方面の眺望(写真=長岡 徹)

5月4日、晴れ

国道299号(メルヘン街道)の冬期通行止めが4月24日の11時に解除されたので、凍っている白駒池を見るため高見石へ行ってきました。

白駒池駐車場に到着すると、周囲の雪は例年より多い感じがします。トレースはしっかりついていましたが、踏み固められた表面がシャーベット状に融けているため、転倒に注意が必要です。またトレースを外れると、ヒザ上から股下あたりまで踏み抜くので注意しましょう。

高見石展望台に着くと、融け始めた白駒池の表面がシマ模様になり、とてもきれいでした。遠くには浅間山や荒船山、振り返ると南アルプス方面まで見渡すこともできました。

(長岡 徹/埼玉県/35歳/よく行く山:八ヶ岳、白馬、浅間、志賀高原など)

中央アルプス・木曽駒ヶ岳

好天に恵まれた登山。

大展望を満喫しました(写真=秋山きい)

凍りついた鳥居(写真=秋山きい)

4月23日、快晴

この日は開山式当日で、始発ロープウェイの前でアルクマとコマカッパに見送られてスタートしました。

天気は快晴でやや暖かく、最適な日となりました。雪は適度に締まっていましたが、所々緩んでいる所もあります。山頂付近はさすがに凍っていました。風もなく、暑いくらいでとても良い日に登れました。

乗越浄土まで約1時間、中岳まで約30分、頂上まで約30分と、登りは合計2時間くらいでした。下りは、あっという間でした。

(秋山きい/埼玉県/よく行く山:日本アルプスの山、八ヶ岳など)

中央アルプス・富士見台

小学3年生の娘と一緒に歩きました。

ショウジョウバカマ(左)とバイカオウレン(右)(写真=森田晋司)

中央アルプスの主稜線を望みながら歩く(写真=森田晋司)

5月6日、曇り時々晴れ

ゴールデンウィークの最終日に富士見台を目指しました。連休前には強清水(こわしみず)で車両通行止めだった車道も神坂峠まで通じておりましたが、峠近くの日陰にはまだ大量の残雪がありました。峠の駐車場から神坂小屋への明るめの樹林帯にはそこかしこにショウジョウバカマやバイカオウレンが咲き出しています。

しばらくして稜線へ出ると冷たい風がガスを運び、ときおり下界への視界が開ける状態でした。ササ原のたおやかな稜線を眺めながら進んでいくと南アルプスが見え始め、トイレのある神坂小屋を経て360度の展望が開ける富士見台へ到着です。小学3年生の娘も楽しみながら歩いた約1時間の道のりでした。しかし、稜線で感じた風の強さには身の引き締まる思いがしました。

下りは神坂小屋から萬岳荘へ整備された道を下り、山荘のテラスでお弁当。萬岳荘から草木を眺めながら車道を歩いて、20分ほどで出発した駐車場へ到着しました。

(森田晋司/愛知県/43歳/よく行く山:北アルプス、中央アルプス)

佐渡島・尻立山、金北山

残雪の山へ春の花を求めて。

アオネバ渓谷のシラネアオイ(写真=八木茂良)

真砂の峰からの縦走路と金北山(写真=八木茂良)

5月9日~10日、9日曇り、10日晴れ

初日はアオネバ渓谷からドンデン高原へ歩き、尻立山に立ちドンデン山荘まで歩きました。アオネバ渓谷にはオオイワカガミやニリンソウ、シラネアオイなどが咲き乱れています。尻立山では歩くのが困難になるくらいの強風が吹いていました。

翌日は大佐渡縦走路をドンデン山荘から金北山、白雲台へ。登山道わきではカタクリの群生が迎えてくれました。金北の壁(あやめ池からの上部)は階段状の足場が切られ、ロープが張られていました。あやめ池周辺は予想以上の残雪でした。この日は天気に恵まれ、楽しい縦走ができました。

(八木茂良/静岡県/67歳/よく行く山:東海地方の花の山、南アルプス)

新潟県・青田難波山

高校同期と5年連続になる登山。

この時期の頂上は妙高や火打、焼山の展望台となります(写真=野口正雄)

4月29日、曇り

新潟県高田平野の西端にそびえる青田難波山(949.3m)に高校の昭和40年卒業同期生を中心に登って来ました。高校同期とのこの登山も、今年で5年連続になります。「籠町難波」など総称として地元民にも親しまれており、頚城平野の裏庭のような山です。

中腹の市営キャンプ場から登ります。カタクリやフキノトウが見られる道は、すぐ残雪の登山道に変わります。新潟ではこの冬は少雪でしたが、山頂部はまだ3mからの残雪でおおわれています。

(野口正雄/新潟県/67歳/よく行く山:妙高山、火打山)

栃木県・古賀志山

好天のもとで大いに楽しめました。

御岳から日光連山を望む(写真=本田康雄)

塩谷町のオキナグサ群落にて(写真=本田康雄)

4月28日、晴れ

森林公園の駐車場には9時前に着いたのですが既に10台ほどの車があり、人気のほどがうかがえます。今回は初めてということもあり、北コースから古賀志山と御岳へ向かい、帰路は南コースの予定です。

北コースの登山道傍にはニリンソウやエイザンスミレ、チゴユリなどの花々が咲いていました。さらに黄色いヤマブキの花も彩りを添えて、快適な登山道です。

1時間ほどで富士見峠に到着し、このあたりから勾配がきつくなりますが、ヤシオツツジの花群に迎えられ、ひと息つけました。

10時30分に古賀志山山頂に到着して小休止後、御岳へと向かいその山頂で昼食です。やや霞のかかった展望でしたが、日光連山の男体山をはじめ、眺望に恵まれたのは幸いでした。30分程の休憩後、帰路は南コースの車道を下山して12時40分に無事駐車場に到着。

予定より1時間以上早く下山となったので、塩谷町鬼怒川河川敷のオキナグサ探勝に向かいました。100坪ほどの群落は見事で、この先大切に保護されることを願います。

(本田康雄/福島県/66歳/よく行く山:福島県の山、近隣の山)

石川福井県境・火燈山、小倉谷山、富士写ヶ岳

『山と溪谷4月号』で紹介された故郷の山。

富士写ヶ岳からの下山道に咲き誇るシャクナゲ(写真=田口文葉)

ブナの木立。火燈山と小倉谷山の間にて(写真=田口文葉)

5月4日、晴れ

大内峠から火燈(ひともし)古道に入り、火燈山~小倉谷山~富士写ヶ岳と歩いて大内峠に戻りました。火燈古道は鮮やかなブナの新緑の中を行く、気持ちのよいコースでした。

ピークとピークをつなぐ道々にはシャクナゲが今を盛りと咲き乱れています。タムシバやミツバツツジも多く、足元にはイワウチワ、イカリソウ、シュンランなど。たくさんの花を堪能することができました。

登山道はよく整備されていて歩きやすかったです。傾斜が急なところにはロープが張られているのも、ありがたかったです。

尾根歩きの間、ずっと見えていた白山が印象的でした。またこの季節に訪れてみたいです。

(田口文葉/岐阜県/よく行く山:木曽、東海地方の山)

比良山系・武奈ヶ岳

雪渓が残る春浅い山でたくさんの花に出会う。

鮮やか且つ艶やかなホンシャクナゲの花(写真=伊東明美)

初めて見るオオイワカガミの群生に足を止めてばかりです(写真=伊東明美)

5月1日、曇り一時雨

連休を利用して滋賀県・比良山系の最高峰、武奈ヶ岳へ登りました。

コースは坊村→御殿山→山頂→八雲ケ原→北比良峠→ダケ道→イン谷口→比良駅。イン谷口とJR比良駅間のバスは土日休日のみの運行です。

この日は時々小雨の降る天気でしたが、雪渓が残る春浅い山でたくさんの花に出会いました。まず驚いたのは御殿山の手前で出会ったオオイワカガミの群生です。花はイワカガミによく似ているけれど、こんなにたくさん花がつくものは見たことがありませんし、葉も違うような気がしておりました。疑問に思って調べたところ、北陸地方の日本海側に多いオオイワカガミという変種とわかりました。

また、北比良峠からカモシカ台の間には、開花したばかりの色鮮やかなシャクナゲの大きな木が点在。登山道の両脇にシャクナゲ、ミツバツツジ、そしてオオイワカガミ。華やかな山の演出に導かれるように下山しました。

初めて訪れた山に対して私見の印象で恐縮ですが、歩いた登山道は急坂が多く、谷間のそれは不明瞭なところもありワイルド。ルートが多様なので分岐点が多いです。魅力に富む一方で、疲労や道迷いにも陥りやすい、油断禁物の山のように感じました。

(伊東明美/東京都/よく行く山:関東甲信越の山)

熊本県・目丸山

春の妖精たちを探しに。

見事なカタクリ(写真=久保田邦彦)

太陽を求めて背伸びするイチリンソウ(写真=久保田邦彦)

4月27日、晴れ

スプリング・エフェメラル(Spring Ephemeral:春の妖精たち)と呼ばれる花が咲く、熊本県山都町の目丸山(標高1341m)に登りました。

九州道・松橋ICを降り、美里町・内大臣橋から目丸集落・青石集落をぬけ、青石林道を走ると登山口に到着です。

しばらくは人工林のなかを緩やかに登り、尾根に出て広葉樹の中を40分ほど行くと馬子岳との分岐です。新緑の美しい稜線を右へ進むと、ほどなくカタクリの自生地が現われ、20分ほどで花に囲まれた山頂に着きました。11時を過ぎる頃には、あちらこちらで見事な開花が見られます。昨年の同時期と比べ、花が少ないように感じられましたが、この冬は雪が多かったせいかもしれません。

林道に続く、青石集落にもスプリング・エフェメラルのひとつイチリンソウの咲く斜面があり、今年も可憐な花々に逢うことができました。

(久保田邦彦/宮崎県/56歳/よく行く山:霧島連山、九州脊梁山地など)

熊本県・白鳥山、銚子笠、時雨岳

ヤマシャクヤク咲く縦走路を歩く。

縦走路傍で咲くヤマシャクヤク(写真=長谷川昭子)

白鳥山から銚子笠を正面に見て進む(写真=長谷川昭子)

5月1日、曇り時々晴れ

ヤマシャクヤク鑑賞及びニューピーク登頂を目的に、白鳥山~銚子笠~時雨岳を周回してきました。ヤマシャクヤクはいろんな山で観ていますが、時雨岳の群生地がどの様な光景なのかを楽しみにして歩きました。

ヤマシャクヤクは訪れるのが少し早かったようですが、開花したものもあり、それなりに見応えはありました。満開時は素晴らしい光景を目にする事ができるでしょう。

白鳥山から先の道は、今回初めて歩きましたが、何度でも歩きたい道だと感じました。特に銚子笠への稜線歩きは展望も好く、ブナの大木も多くあり、気にいりました。縦走路には適度に道標もあり、問題なく歩けます。

今回は満足の歩きでしたが、私のミスで登山口を間違え、余分に林道歩きをしなければいけない状況になりましたが、地元の方のご厚意で無事山行を終える事ができました。地元の方々に感謝しています。

(長谷川昭子/福岡県/よく行く山:九州全域の山)

週刊ヤマケイ「読者の登山レポート」「遭難防止オピニオン」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんの登山レポートを募集しています。写真とレポートにあなたのプロフィールを添えて、週刊ヤマケイ編集部までお送りください。ハイキングからクライミングまで、山行形態は問いません。あなたの投稿をお待ちしています。

「遭難防止オピニオン」につきましては、文字数400字程度でお願いします。ご自身の遭難体験についてお書きいただくときには、写真をつけていただくとありがたいです。お名前、メールアドレス、年齢、郵便番号と住所、登山歴、よく行く山名・山域も添えてください。「登山レポート」「オピニオン」ともに文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。また、日本山岳遺産基金のファイルに「蘇れ日本列島」というご投稿コーナーも設けました。全国各地の山岳地域で環境保全活動をなさっているかたがたのレポートなども、お待ちしております。

投稿先メールアドレス
weekly@yamakei.co.jp
※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」または「週刊ヤマケイ・遭難防止オピニオン」「週刊ヤマケイ・蘇れ日本列島」とお書きください。

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Jump in八ヶ岳!2014ガールズキャンプ参加者募集中。

6月20日~21日、山梨県北斗市の星野リゾート リゾナーレ 八ヶ岳で開催

リゾナーレ八ヶ岳でアウトドアスポーツにチャレンジ

南アルプスと八ヶ岳を望むリゾナーレ八ヶ岳で、アウトドアスポーツにチャレンジしてみたい女性のためのイベントが開催されます。

トレイルランニング、ロープクライミング、地図読み、写真撮影などのワークショップと、実際にフィールドでワークショップの成果を試すミニアドベンチャーレースがセットになった1泊2日のイベントで、講師陣には国際山岳ガイドの近藤謙司氏、カメラマンの松本裕二氏、トレイルランナーの山田琢也氏など錚々たる名前が並んでいます。

外遊びが好きな女性が集まるので、情報交換や仲間作りのチャンスも。リゾナーレ八ヶ岳で極上の体験をしましょう。

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【日時】6月20日(金)~21日(土)

【場所】山梨県北斗市小淵沢町 星野リゾート リゾナーレ 八ヶ岳

【主催】Adventure-j.com

【ワークショップ講師】山田琢也(トレイルランニング)、近藤謙司(ロープワーク)、松本裕二(カメラマン)

【内容】1日目、各ワークショップ。2日目、地図読み講座、ミニアドベンチャーレース他

【参加費】33,000円(リゾナーレ 八ヶ岳宿泊費、食事4食分、保険料、レンタル品を含む)

【申込締切】5月31日(土)

・・・

山の知識検定

Q:山へ行くときには、万一のことを考えて家族や友人らに行き先を告げておかなければならないが、その方法としていちばんふさしくないと思われるものを選びなさい。

1.登山計画書を手渡しておく

2.口頭で伝える

3.行き先と行程を関係者にメールで送っておく

4.メモを残しておく

平成25年度「山の知識検定ブロンズコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

解答・解説は次項にて

山の知識検定

Q:山へ行くときには、万一のことを考えて家族や友人らに行き先を告げておかなければならないが、その方法としていちばんふさしくないと思われるものを選びなさい。

1.登山計画書を手渡しておく

2.口頭で伝える

3.行き先と行程を関係者にメールで送っておく

4.メモを残しておく

A:2

口頭で伝えるだけでは、相手が忘れたり、間違って伝わる可能性がある。万一何かあったときに行き先がわからなければ、対処のしようがないので、行き先と予定コースを紙やメールなどに書いて形として残しておく必要がある。登る山の名前だけではなく、たどるコースも必ず書いておくこと。

いちばん理想的なのは、家族に登山計画書を渡し、管轄の警察にも提出しておくことが望ましい。登山計画書のサンプルは、日本山岳検定協会等のwebサイトでも入手できる。

平成25年度「山の知識検定ブロンズコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

『山と溪谷6月号』

これからのテント山行に役立つ情報を集めました

今回の特集は「テント山行を快適にする10カ条」。テント選び、装備選び、幕営適地や設営・撤収などのベーシックなテクニックから、過酷な状況の切り抜け方、さらにテント山行のマナーまで。衣食住を背負って山を歩くために役立つ情報を集めました。第2特集は映画『春を背負って』公開直前ということで「立山大作戦」です。木村大作監督や主演の松山ケンイチさんのインタビューを収録。別冊付録は「ファミリー登山BOOK」。家族で登山を始めるためのノウハウがぎっしり詰まった、お得な別冊付録です。

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●発売日:2014年5月15日/ページ数:208ページ+別冊付録/判型:A4変形判/販売価格:本体1,048円+税

2014年5月の新刊
商品名 発売日 販売価格(本体価格)
『ワンダーフォーゲル6月号』 5/10 926円+税
『山と溪谷6月号』 5/15 1,048円+税
『林業男子 いまの森、100年後の森』 5/19 1,500円+税
『かえる かえる かえる!』 5/23 1,600円+税
『大雪山 わが心の山』 5/23 3,800円+税
『日本森林インストラクター協会選定 日本の森100』 5/23 1,980円+税
『アルプス交番からのメッセージ』 5/23 1,600円+税
『富士山ブック2014』 5/26 926円+税


アルパインツアーサービスからのお知らせ

【国内】山岳スキルアップ講座「破線ルートを辿るバリエーションハイク‐小金沢連嶺・滝子山」日帰り

ヤマケイ登山教室

大菩薩から続く小金沢連嶺の最南端に位置する滝子山。道が不明瞭な岩尾根の寂ショウ尾根を登ります。さらに大谷ヶ丸まで稜線を縦走し、やまと天目山温泉まで下ります。不安定な足場でも安定して歩ける技術を身に付けるのがテーマです。

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=114295

日程 5月24日(土)
集合 JR中央線・笹子駅改札前(8:30)
行程 笹子駅(600m)~寂ショウ尾根~滝子山(1590m)~大谷ヶ丸~やまと天目山温泉(1000m)(車)甲斐大和駅【解散】19:00(予定)
歩行時間:約7時間30分
登山レベル 健脚レベル(10~12kg程度のザックを背負い、連続する標高差1000mの登りを4時間以内で登れる体力が必要です)
難易度 4(往復、周回、縦走コース。登山道はやや明瞭を欠く部分があり、緩急が大きく、幅員も小さく、一部にハシゴやクサリ場、それに匹敵する箇所がある。転滑落の危険個所が多い)
参加費 9,500円
講師 武川俊二(山岳ガイド)

【机上講座】山のファーストエイド第2回「けがの評価と応急手当」

ヤマケイ登山教室

登山者に必要と思われる事故防止対策、救助要請、応急手当、緊急避難の方法などを机上講座と実践講座を通じて、体系的に学びます。

グループ実習を中心とした机上講座の後半は実習を行います。三角巾(105×105×150cm程度)、ガーゼ(30×100cm)、伸縮包帯(4裂)を各自必ず持参してください。

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1325

開催日 5月19日(月)
会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~21:00
定員 45名
受講料 2,000円
講師 悳 秀彦(日本山岳協会 遭難対策委員)
株式会社山と溪谷社
〒102-0075東京都千代田区三番町20番地
編集長
久保田賢次
編集スタッフ
佐々木惣、伊東真知子
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦、前田哲、塚原宏和
プロデューサー
齋藤純一

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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。