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週刊ヤマケイBOOKS『山のリスクマネジメント』

山行スタイル別に「山のリスク」をリアルに解説

週刊ヤマケイに毎週レポートを寄せていただいている、登山ガイドの木元康晴さん。その木元さんのレポートをもとに加筆、再編集した電子書籍『山のリスクマネジメント』が3月30日、発売になりました。本書の特徴は山行スタイル別に山のリスクを具体的に解説しているところ。ハイキングや無雪期の登山はもちろん、縦走登山、ロッククライミング、沢登り、雪山登山、海外登山など、それぞれのコースにはどのようなリスクがあるのか、それを防ぐにはどうすればいいのか、をわかりやすく解説しています。収録コースは全30本。あなたの安全登山にぜひ役立ててください。

https://www.yamakei.co.jp/products/2814961910.html

●著者:木元康晴/発売日:2015年3月30日/ページ数:176ページ(紙の本に換算して推定)/基準販売価格:300円+税/ISBN:978-4-635-96191-2

※本書は電子書籍のみの販売です。「Amazon kindle Store」や「honto」「紀伊國屋書店WebStore」などの電子書店でお買い求めいただけます。

笹原芳樹さん

登山用具店で登山者をサポートし続けて36年。

カモシカスポーツでの笹原さん

笹原芳樹さんといえば、登山用具店のカモシカスポーツの「主」はたまた「顔」であり、登山業界では知る人ぞ知るという大変有名な方です。昨年『体験的山道具考』を上梓され、5月からヤマケイ登山教室で、同タイトルの机上講座がスタートします。笹原さんの軽妙洒脱な語り口は、思わず笑い声をあげるほどで、お話が楽しみです。

(聞き手=伊東真知子『週刊ヤマケイ』編集部)

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伊東:笹原さんは、登山用具店の店長経験だけにとどまらず、登山界ではいろいろな活躍をしていらっしゃいますが、山登りを始めたきっかけはなんだったのですか?

笹原:私は幼いころから、生物や植物に大変興味があり、小学校の部活動で生物部に入りました。その時、先生に連れられて山に行き始めたのが最初かなぁ。高校生の頃はすでに、学校では禁止されていた雪山に行っていたのですが、先生には「冬山の植物研究のためです」と苦しい言い訳をしていました。

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伊東:大学は林学科をご卒業されましたが、学生時代の将来の夢はなんでしたか? 登山用品店に入ったきっかけはどんなことからですか?

笹原:卒業したら造園関係に行こうかなと思っていたのですが、19歳の夏休みに、北鎌尾根でクマに襲われました。夜中に食料品の入ったザックを取られてしまい、友人のザックを目当てにまたクマが来たときは、必死で「森のくまさん」(童謡)をふたりで叫ぶようにして歌いました。歌のおかげで命は助かったものの、装備のほとんどを失い、ある先輩に勧められてカモシカスポーツに買い物に来たのが最初です。それからアルバイトに入り、もう勤めて36年になるのかなぁ。

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伊東:36年間は凄いですね。来店される方の購入の仕方や、山での登山者の装備について、何か時代とともに変わってきたと感じることはありますか?

笹原:最近の若い方は、山岳会などに入らない方が多く、装備に関しての正しい知識を学ぶ機会が薄れ、雑誌を持参し「これ、ひと揃いください」というような買い物の仕方をされる方がいらっしゃるようです。実際に日帰り山行で50Lのザックなど必要のないものを持つ方を見ると、不思議で仕方がありません。装備に関しては、どういう山行で、自分に必要なのは何なのか、適材適所という感覚を養ってほしいと思います。子供のうちから自然や山に親しみ、歳を重ねてもできる生涯スポーツですから、たくさんの方に登山を楽しんでいただきたいです。

東大雪・東ヌプカウシヌプリ

パウダースノーをかき分けて楽しく登りました。

西ヌプカウシヌプリ(左)とナキウサギの生息地駒止湖(中央)(写真=谷水 亨)

頂上からは十勝平野の殆どが一望できる(写真=谷水 亨)

3月25日、晴れ、トレース無し

大雪山国立公園南東部の然別火山群のひとつ、東ヌプカウシヌプリ(1252m)に登ってきました。この日は天候も良く、沢筋を登り稜線に出れば容易に登れる山なので、パフパフの雪をかき分けて楽しく登ることが出来ました。

道道85号線・鹿追~然別湖温泉線の途中にある扇ヶ原展望台から十勝平野を眺めた後、白樺峠(標高900m)に駐車し、早速スノーシューを装着します。夏道跡が明瞭でない原生林の中の雑木を、よけながら登ること50分で稜線に出ました。

稜線では雪尻に気を付けながら頂上を目指しますが、10分程で到着です。今回も南側斜面まで足を伸ばし、雄大な十勝平野と日高山脈を堪能してきました。

隣接する白雲山の南側登山口にあたるヌプカの里は道も除雪され4月1日にオープンする予定です。

北海道の山は、低山でもまだ冬山です。登山者が少なく、トレースがないのが当たり前の山が多いため、例え低山でも登山技術や装備はもちろん、登る山を熟知しておくこと、そして寒さ対策等が必要です。悪天候時や先のリスクを読み取り、撤退する決断力が求められますので、十分な登山準備と計画をたてられて登られることをお奨めします。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

岩手県・姫神山

詩人石川啄木の故郷の山。

一本杉キャンプ場手前の牧場から見上げた姫神山(写真=曽根田 卓)

花崗岩の重なる一等三角点の山頂は、秀峰・岩手山の大展望台になっている(写真=曽根田 卓)

3月29日、晴れのち曇り

盛岡市の北西部に端正な三角形の女性的な山容を見せる姫神山は、岩手山と夫婦であったと言う伝説があります。また、この山は古くから山岳信仰の対象とされていました。坂上田村麻呂が蝦夷征伐の折に、守護神烏帽子神女姫を山頂に祀ったのが信仰の興りで、鎌倉時代にかけて、山麓に玉東山筑波寺が建立され、山頂の本宮に至る参道に多くの堂を建てて一大霊場となっていたそうです。

今回は代表的な登山道の一つである一本杉コースを登りました。

未だ登山道は残雪の下に隠れていますが、登る人が多いために雪は良く踏まれていて、氷点下の気温でなければキックステップで難なく登れます。

樹齢二百数十年と言われる一本杉に出合い、そこから急坂を登ると五合目の尾根に乗り上げます。更に急登が続き、林内にダケカンバが目立ってくると八合目に着きます。そこから標高差200mを頑張れば、山頂の露岩帯に出ます。

岩の隙間に注意しながら露岩を登ると、360度の大展望が待つ山頂です。

北上川を挟んで西に対峙する秀峰岩手山を始め、八幡平、早池峰山など岩手の峰々が一望でき、時の経つのも忘れてしまいそうな素晴らしい展望に魅了されます。

帰路は山頂から北に派生するコワ坂コースを降りましたが、このコースは残雪が多く、カンジキやスノーシューが必携の状態でした。多くの登山者は一本杉コースを往復していたようです。

(文=曽根田 卓)

山形県・鳥海山

月山森から西鳥海を望む。

標高1280mの滝ノ小屋。夕方、外輪の伏拝岳が見えた(写真=佐藤 要)

月山森からの眺望。左に笙ヶ岳、中央手前の鍋森、右に扇子森、眼下の千畳ヶ原(写真=佐藤 要)

3月26日~28日、強風、地吹雪、快晴

河原宿の北西に位置する月山森は標高1650m。西鳥海カルデラの外輪上の小ピークで、笙ヶ岳から扇子森に続く御浜稜線や鍋森や千畳ヶ原など、西鳥海火山を望む絶好の展望台です。

26日、山スキーで宮様コースを登り、滝ノ小屋を目指しました。見えていた外輪山は雲に隠れ、強風にあおられながら小屋に着きました。

27日、天気予報は「晴れ」ですが、風が更に強まり小屋を揺さぶります。地吹雪が吹き荒れて灌木に霧氷が出来ていました。この日は停滞です。夕方から回復して外輪山が見えてきました。

28日、風が強いものの快晴の夜明けです。苦手なスキーでの下山に費やす体力と時間を考慮して、山頂を諦めて月山森に向かいました。小屋から月山森までは1時間半ほどで着きます。

西鳥海の雄大なパノラマと、太陽が昇るにつれて刻々と変化する雪面の陰影を、強風に耐えながら眺めました。

(文=佐藤 要/「山歩きの雑記帳」編集人)

宮城山形県境・翁山

船形連峰と神室連峰にはさまれた、優しく優美な曲線を描く山の冬の姿。

赤倉温泉スキー場からの登路から眺めた翁山(写真=曽根田 卓)

翁山の頂稜を下る。正面には白銀の神室連峰が連なっている(写真=曽根田 卓)

3月28日、晴れ

翁山は宮城と山形の県境にある標高1075mの山で、尾花沢市方面から眺めた山容は、穏やかで優しいスカイラインを描いています。夏場に山頂から南の吹越山に続く稜線を歩くとき、ヤマユリが咲く開放的な高原の逍遥を楽しめます。

一般的なルートとしては尾花沢市高橋から長い林道のアプローチを経て、ハリマ小屋から周回するコースが採られていますが、山形県でも有数の豪雪を誇る地域なので、残雪期の今は林道を含めて深い雪に埋もれています。今回は積雪期限定の、夏道のない赤倉温泉スキー場から往復するルートを採りました。

累積標高差1050m、歩行距離13.5kmのハードなコースでしたが、原始のブナの森や、崩壊し始めた雪庇の通過、そして広い雪堤の歩きと、とても変化に富んだ山歩きができました。

たどり着いた山頂からは、東北一のヤセ尾根で知られた神室連峰が連なり、遠く鳥海山や月山の姿が遠望され、至福のひと時を過ごしました。

(文=曽根田 卓)

蔵王連峰・不忘山

柔らかな雪を踏んで冬の終わりを実感。

ひときわ強風の山頂でした(写真=福井美津江)

中央・北蔵王へ続く稜線(写真=福井美津江)

3月30日、晴れ

蔵王連峰最南端の不忘山を積雪期限定ルートで登りました。

白石スキー場リフトトップから徐々に東の尾根へ取りつき、山頂へ。早朝でしたのでゲレンデから歩き始めましたが、スキー場の営業はすでに終了しております。柔らかく湿った歩きにくい雪質である上に、強い向かい風でしたので、登りはたいへんでした。踏み抜きにも注意が必要です。

白石スキー場からの夏道は途中まで見晴しがありませんが、積雪期は広々とした雪の斜面を歩けるので爽快です。

(文=福井美津江)

北アルプス・黒部横断

針ノ木~大スバリ沢~黒部湖~室堂。

小スバリ、針ノ木岳をバックに稜線を歩く(写真=兼岩一毅)

剱岳を見ながらカガミ谷を滑走(写真=兼岩一毅)

3月26日~28日、26日27日快晴、28日晴れ

好天続きの3日間に狙いを定め、信頼できるリーダー、仲間とスキー、スノーボードでの黒部横断に行ってきました。

初日は、針ノ木大雪渓からマヤクボ沢を詰め、スバリ岳から大スバリ沢を滑走し、黒部湖畔で幕を張ります。大スバリ沢上部は、雪が繋がっておらず、赤沢岳とのコルへ下りるのに苦労を強いられましたが、最後にはパウダーランが待っていました。沢の下部には滝があり、高巻き箇所があります。

翌朝、マイナス10度の気温にも助けられ、完全に凍結し、真っ白な黒部湖を横断しました。

室堂に向けてハイクアップした御山谷では、気温が上がり、なかなかペースが上がりません。当初、一ノ越から立山三山を縦走し、再び黒部側に滑走する予定でしたが、時間や歩くスピードを考慮して、雷鳥沢泊としました。また、翌日以降の天候を考慮し、予備日を使わず翌日のうちに室堂乗越から番場島へ下降することにします。

室堂では、小屋関係者のものと思われるトレースがあり、また、アルペンルートの除雪が着々と進められていました。

翌朝、ひとり雄山に登り、噛みしめる様に早朝の山崎カールを滑った後、朝食を済ませ、3人で室堂乗越へ。カガミ谷上部で斜面の検証を行った後、デブリに埋まった谷を滑り降り、番場島へ。

番場島荘で山岳警備隊員の方々への下山報告とヤマタンの返却を済ませ、帰路に就きました。

なお、今回の登山は、富山県登山届出条例における「積雪期の剱岳周辺」登山となるため、登山日の20日前までに、富山県警に届出をする義務があります。

(文=兼岩一毅)

※編集部注:このルートでは雪山技術、滑走技術ともに高度なものが求められます。技術不足の方が安易に入ることのないよう、くれぐれも注意してください。

北アルプス・西穂独標

蒼穹のアルプスに飛び出す。

独標を目指し青空に消えていくパーティー(写真=山口敬二)

独標からは霞沢岳や上高地が一望のもと(写真=山口敬二)

3月27日、快晴

オオシラビソの樹間の先には、澄み渡る青空をバックに真っ白な頂きが光り輝いています。この日は終日一片の雲も出ることなく、素晴らしい青空が山々を支配しました。初日は丸山までの散策でも楽しんでから西穂山荘でゆっくりするつもりでしたが、この期を逃す手は無いと、昼過ぎから山荘を後に蒼穹のアルプスに飛び出しました。

白い稜線には遮るものは何もありません。私たちは雄大な峰々に抱かれながらの歓喜の登行に有頂天でした。山荘を出て1時間ほどで独標基部手前の痩せた岩稜にさしかかりますが、このあたりからはアイゼンを岩に引っかけたりしないよう注意が必要です。

そして、いよいよ独標への登りが始まります。この日のような暖かい日中は雪が緩み足場が崩れやすくなっていますが、確実にステップを切りながら攀じれば問題ありません。独標のピークからは箱庭のような上高地を眼下に明神岳から前穂、吊尾根、奥穂、西穂、そして目の前のピラミッドピークから足下まで続く白き岩峰群の迫力には圧倒されます。霞沢岳の遥か向こうには八ヶ岳や南アルプス、富士山も顔を覗かせています。振り返れば笠ヶ岳、そして加賀の白山、辿ってきた稜線の先には焼岳、そして乗鞍岳、さらに御嶽山の噴煙まで望むことができました。

存分に展望を楽しんだあとは、慎重にステップを切りながら独標をクライムダウンします。念のためにロープを持参しハーネスも装着していましたが、登り同様しっかりとステップを切り、岩場ではフットホールドを慎重に確認しながら下りれば、ロープを出さずとも難しくはありませんでした。

岩稜を過ぎ伸びやかな山稜に立てば、あとは乗鞍岳を正面に至福の稜線を舞い下りるだけです。時間的にも日帰りも十分可能でしたが、私たちは山荘で1泊してから翌日西穂の岩峰群を遠望しながら、満たされた気分で山を下りました。

(文=山口敬二)

北アルプス・西穂独標

快晴無風の独標へ。

西穂山荘にて乗鞍岳を望む(写真=小川圭太)

独標ピークより西穂山頂と奥穂高岳を望む(写真=小川圭太)

3月28日~29日、28日快晴、29日雪

3月28日からの2日間で北アルプス・西穂高岳の独標へ行ってきました。メンバーは5名。28日の朝に東京からの移動でしたが、最高の天気であったため早めにロープウェイに乗り、初日のうちに独標を目指すことにしました。しばらく止まっていた第一ロープウェイも3月20日から運転再開しています。

西穂山荘で名物のラーメンを食べて少し休憩をし、すぐにピークを目指しました。先週雪が降ったとの事で稜線のルートにはまだ新雪が付いていましたが、独標の岩場はかなり岩が露出してきており、すでに春山の雰囲気です。

ピークに上がると、乗鞍岳、笠ヶ岳をはじめ、南アルプス、富士山まで望むことができました。この日は午後から登る人も少なく風もほとんどなかったので、独標の上でゆったりと展望を味わい、最高な気分での登山を楽しみました。

2日目はみぞれまじりの雪が午前中から降ってきたので、すぐに下山しましたが、初日に雄大な景色を味わえたので、メンバー全員が気分よく帰途に着きました。

(文=小川圭太)

北アルプス・乗鞍岳

山頂からの大展望に感慨もひとしお。

13:07、肩ノ小屋2767mから朝日岳2975m方面へ向かう(写真=中村重明)

14:37、剣ヶ峰3026mより 槍・穂高連峰方面(写真=中村重明)

3月28日、曇りのち晴れ

Mt.乗鞍スノーリゾート第3駐車場を起点に乗鞍岳へ。位ヶ原山荘泊の1泊2日を考えていたのですが、位ヶ原山荘泊が満室だったため、日帰りプランとしました(下山後、乗鞍高原の温泉旅館に投宿)。

第3駐車場からリフトを3本乗り継いで「かもしかリフト」最上部の登山起点に9:16到着。その時点で、予想を上回る人数のバックカントリースキーヤー&ボーダーを中心とする登山者が既に登山を開始、ないし準備中でした。そこからツボ足、アイゼン、スノーシュー、シール付き山スキー等、各自各様のスタイルで登り始める中、我々は最初はツボ足で歩き始めました。しかし、歩き始めてすぐに斜度が増してきたこともあり、10/12本爪アイゼンを装着。以降、山頂からの下山路の肩ノ小屋口への中間地点辺りまで10/12本爪アイゼンで比較的快適に歩くことができました(それ以降はツボ足。この日は携行したスノーシューは未使用でした)。

歩き始めてすぐかなりの暑さに、ジャケット、帽子、手袋などを外しましたが、位ヶ原山荘分岐の樹林帯を越えた辺りからは、冷たい風が吹いていて防寒具は必須です。肩ノ小屋から朝日岳へ向かう北斜面は3月末のこの日もまだ、午後になってもカチカチに堅く、登りはアイゼン&ピッケルで大丈夫でしたが、下りはザイルが欲しいようなコンディションでした。

第3駐車場の閉鎖時間(17時)から、山頂手前で引き返すことも考えましたが、何とか14:30、約5時間をかけて3026mの山頂に到着しました。ここまでの途中の景観も素晴らしいものがありましたが、やはり山頂からの景観は格別。槍・穂高連峰、白山、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳など360度の大展望に、登って良かったと感慨もひとしおでした。

下りは、最初は朝日岳方向への稜線を辿り、朝日岳手前からは肩ノ小屋口方向に直接向かうルートをとりました。急斜面ながら雪面は朝日岳北面よりは柔らかく、前半は補助ザイルを使いながらでしたが、中間地点辺りでザイルとアイゼンを仕舞い、ツボ足で下りました。16:10、「かもしかリフト」最上部まで下山。ここからはリフトを乗り継いで余裕で第3駐車場に着けると思いきや、既にリフトの営業は終了。やむなく歩いてリフト2.5本分を下山し、閉鎖時刻(17時)ぎりぎりに第3駐車場まで下山しました。

(文=中村重明)

長野県・根子岳

山頂で360度の大展望を満喫。

根子岳山頂と四阿山(写真=山田典一)

輝くダケカンバ(写真=山田典一)

3月27日、晴れ

長野県菅平にある根子岳に、山仲間とスノーシューに行ってきました。

リフトが動き出すのを待たずに歩き始めましたが、早朝のため冷たい風がほほを刺します。徐々に高度を上げるにつれ、アルプスの山々や信州の山がはっきり見えてきました。

約3時間で山頂に到着しましたが、目の前には四阿山(2354m)が指呼の間に迫り、でんと構えています。山頂からは妙高山系、後立山連峰、北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳そして富士山と360度の大展望が展開しており、暫し山座同定を楽しみました。

山頂からの展望を楽しんだ後は、お待ちかねのランチです。南斜面の陽だまりを見つけ、至福の時を過ごしました。

(文=山田典一/水上山岳会員)

八ヶ岳・赤岳主稜

雪解け進み黒い主稜を攀じる。

雪融けが進んだ赤岳西壁(写真=川﨑拓兵)

赤岳主稜、始めのチョックストーンを攀じります(写真=川崎拓兵)

3月29日、曇り時々晴れのち雪

冬の八ヶ岳はアプローチもよく、日帰りで楽しめる雪山として人気が高いです。今年は雪が多かったものの、北沢から眺める大同心や小同心をはじめとする八ヶ岳の西壁は雪解けが進み、黒々としています。

早朝5時に出発するも気温は高く暖かい1日でしたが、文三郎道から主稜の取り付きまで標高を上げると雪はしまっていて、トラバースも問題ありません。

1ピッチ目のチョックストーンは岩の下が雪で埋まっていて、のっこさなければなりません。ここの登攀が無理なら諦めて引返したほうが良いでしょう。山頂直下の登山道まで出たら主稜は終了です。

雪が緩むと怖いのが落石です。凍って固まっていた岩に、ちょっとロープが触れただけで転がり落ちます。ヘルメットはもちろんですが、余計な石を落とさない技術も必要です。

むろん、はじめから終わりまでロープが必要なバリエーションルートですので、必ず熟練した経験者と同行してください。

(文=川﨑拓兵/オフィスカワサキMountainGuide やまんど塾)

筑波山

ハイキングに楽しい季節が始まります。

女体山山頂から男体山を望む(写真=石丸哲也)

筑波山梅林から宝篋山(右端)を眺める(写真=石丸哲也)

3月28日、曇りのち晴れ

3月30日から毎週月曜日、『夕刊フジ』にコラム「55歳からの日本百名山」を連載することとなりました。4月6日付けのコラムでは「手始めに登る山はケーブルカーやロープウェイがある山が安心」というテーマで書く予定で、百名山でもある筑波山をあらためて登ってきました。コースは、つつじヶ丘からおたつ石コースで女体山に登り、御幸ヶ原から男体山を往復後、表参道を筑波山神社へ下る定番コースです。

久しぶりに電車で筑波山へ来たのですが、北千住駅からつくば駅まで快速で34分、つくばエクスプレスの速さをあらためて実感しました。降りてからバス乗り場までがちょっとわかりづらかったので、ガイドを書く時など「A3出口から出て1番バス乗り場へ向かう」と注釈を入れようと思いました。

おたつ石コースはまだ芽吹き前でしたが、途中、思いがけず今年初めてのカタクリの花を見つけて、うれしくなりました。午前中は曇っていましたが、意外に遠くまで見えて、雪を戴いた男体山や日光白根山などの奥日光から塩原、那須の山々、うっすらと富士山も望まれました。女体山山頂は観光客も多く、混雑して写真を撮るのもままならないほど。しかし、シャッターチャンスを待つ間に晴れ間がのぞき、青空が広がっていきました。

写真を撮るのに手間取り、筑波山梅林へ足を伸ばす時間がなくなりそうだったので、ケーブルカーで下ることに。こんな計画変更ができるのも、ケーブルカーがある山ならでは。前の週末で梅まつりが終わった梅林はさすがにピークを過ぎていましたが、まだ観賞に耐え、梅林入口バス停(3月末までの臨時停留所)では早咲きの桜が咲いて、春を満喫できました。これから山頂付近のカタクリやアズマイチゲが咲き、その後にブナ林が新緑に萌える筑波山。ハイキングに楽しい季節が始まります。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

西上州・大岩、碧岩

西上州のマッターホルンへ。

大岩頂上直下の岩稜、右の岩峰は碧岩(写真=畠山茂信)

三段の滝、登山道の途中にあります(写真=畠山茂信)

3月23日、晴れ

西上州のマッターホルンと称される大岩とその手前にある碧岩は、短いですが本格的な岩稜を楽しめる場所です。この時期、登山道は厚い落ち葉で覆われ、入山者が少ないため踏み跡が薄く、マーキングも少ないので、若干のルートファインディングが必要でした。

この日は冬型の天候となり、晴れて日差しは強いものの風は冷たかったです。そのため、歩行中は汗をかかず快適でした。

新緑や花の時期には少し遠く、木々は葉を落したままなので見通しがきき、頂上からは妙義山や遠くには浅間山がくっきりと見えていました。

なお、大岩の頂上近くは本格的な岩稜歩きで初心者には厳しいでしょう。碧岩は更に難しく、ロープは設置されていますが、経験者の同行をお勧めします。

(文=畠山茂信)

高尾山(小仏川~日影沢)

自然にやさしい植物観察。

春の開花植物(写真=三好和貴)

植生回復作業(写真=三好和貴)

3月29日、曇り

高尾山では春植物本番のシーズンを迎えました。小仏川や日影沢沿いでは、ニリンソウやアズマイチゲ、キクザキイチゲなどが開花期を迎え、春の植物観察を楽しみにしていた方々が大勢訪れていました。

多くの方に高尾山の自然を満喫していただくことはとても嬉しいことなのですが、花を近くで見たいあまりに本来の道では無いところを歩いたり、撮影のために植生地帯に踏み込んだりする方を多く見かけます。この時期、「少しぐらいなら」「周りもやっているから」と心が緩みがちですが、ここ高尾山ではその気持ちをぐっとこらえてもらうよう、お願いしています。ひとりの小さな行動があっという間に積み重なり、自然環境に大きなインパクトを与えてしまうのが高尾山の特殊性なのです。

3月最終週の日曜日、ボランティアグループであるサポートレンジャーの協力を得ながら、こうした踏み外しを防ぐための作業と植物観察マナーをPRする活動を行ないました。踏み外しにより裸地が広がったり、踏み跡が複線化した箇所において、付近の石や枯れた木の枝を歩道の境界に並べることで道を明確化しました。できるだけ自然物を使いながら植生回復できるよう、取り組んでいます。また、通りがかった方々には自然にやさしい植物観察をしてもらうためのチラシを配りながら、マナー普及を行ないました。

ひとりひとりの心がけによって高尾山の自然環境が保たれていることを、これからも多くの方々に伝えていきたいと思います。

(文=三好和貴/東京都レンジャー(高尾地区))

神奈川県・経ヶ岳

弘法大師がお経を奉納したといわれる巨岩。

愛川・角田大橋から望む経ヶ岳と下に中津川の流れ(写真=白井源三)

経ヶ岳山頂から左に大山、右に大山三峰山を展望(写真=白井源三)

3月26日、晴れ

厚木からのバスを半僧坊前バス停で降ります。少し戻り、国道を横切り、下ると道ノ沢の登山口から林道を歩きます(車利用は林道が崩壊していて通行不可)。

ふたつの堰堤を高巻き、スギ林を登ると尾根筋に出て展望が開けてきます。さらに高度が増し、サクラの大木の下にはベンチが置かれているのでひと休み。都心ビル群から横浜ランドマーク、眼下の相模平野までが一望出来ました。

スギ林の直登を終えると、法華林道が横切ります。シカ除けフェンスの扉から少し登るとベンチが置かれており、稜線に出ました。樹林越しに仏果山がそびえて見えます。根が露出した急な斜面を登り詰めると、左へ華厳山の分岐に出て、前方に経ヶ岳山頂のベンチが現われました。

左に大山、正面に丹沢山塊が望まれ、展望に優れています。右に少し下ると、弘法大師がお経を奉納したといわれる巨岩・経石が登山道をふさぐようにあります。この岩があることから経ヶ岳と命名されたと伝えられています。

(文=白井源三/『神奈川県の山』共著者)

西丹沢・ミツバ岳、権現山

黄金色のミツマタの花を見て来ました。

南斜面に群生するミツマタの花と富士山(写真=原田征史)

枯葉を落とした権現山(写真=原田征史)

3月27日、晴れ

里にサクラの花が咲き始める頃、花好きの登山者が西丹沢を目指します。この日、小田急線・新松田駅から西丹沢行きのバスに乗車、丹沢湖畔の浅瀬入り口バス停で下車し浅瀬方面に歩きました。自家用車でも登山コース入り口の滝壺橋近くに駐車場があります。

滝壷橋脇から登山コースに入ると、急な登りがしばらく続きます。足元に注意しながら、植林地の中を登って行きました。登り始めて1時間ほど、スギ林から雑木林に入ると登山道は緩やかになって、ミツマタの黄色い花が前方に見えてきます。ミツバ岳の表示板の周辺はミツマタの木々が沢山あり、ちょうど満開。この日は真っ白な富士山も見えて、登山者を喜ばしてくれました。

今年もミツマタの花に出会えたことに感謝して尾根伝いに権現山まで登り、葉を落とした木々の間から見える丹沢の山並みを眺めながら、山歩きを楽しみました。

(文=原田征史/小田原山岳会員、『神奈川県の山』著者)

滋賀県・鍋尻山

河内ルートでミスミソウを愛でる。

痩せ尾根に咲くミスミソウ(写真=金丸勝実)

鍋尻山山頂南端からの展望。御池岳や藤原岳など鈴鹿北部の山が一望できる(写真=金丸勝実)

3月17日、晴れ

雪解けとともに、今年も花の追っかけが始まりました。セツブンソウ、フクジュソウの次はミスミソウです。日本海側の山ではよく見られる花で、花の色も多彩ですが、鈴鹿山系では希少な存在で、北部の限られたところでしか見ることができません。昨年は霊仙山に出かけたので、今年は鍋尻山に行くことにしました。

鍋尻山は霊仙山の南にひっそりと位置する標高838mの山です。登山ルートは保月ルートと河内ルートがありますが、ミスミソウが目的なら河内ルートになります。

県道17号線醒井多賀線から林道権現谷線が分岐する妛原という集落の橋を渡ったところから入山。プレート類はなく、植林の踏み後を辿ってジグザグの急坂を登ると痩せ尾根に出ます。ミスミソウはこの尾根で見られます。山頂まで行くとフクジュソウの群生地もあるので、あわせて楽しみたいものです。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

島根県・出雲弥山

真っ青な日本晴れの日に弥山へ登りました。

水音を聞きながら谷コースを登ります(写真=舩越 仁)

弥山頂上はあと一息、眼下は大社湾です(写真=舩越 仁)

3月27日、晴れ

この日の例会登山は久方ぶりに晴れて、皆笑顔満面です。野獣防護柵の扉を開いて登山道に入りました。

登りの薬師谷コースは木漏れ陽で明るく、心地よい水音を聞きながら、汗ばむ肌に爽やかな風が吹き抜けます。所々余分な踏み跡に惑わされますが、テープナビがしっかり付いていました。縦走路に合流してホッとするのも束の間、3ヶ所ほど登り下りのピークを越えなければなりません。最後のコルには桜ヶ撓(たお)との木片標識がありました。撓んだ部分が峠の俗称、乢(たわ)とか撓(たお)になるのでしょう。ここからが最後の踏ん張り所になる急登です。

下界からも目印になる頂上の木は榎(えのき)でした。傍らの小社に拝礼した後、出雲平野を眼下に見下ろしながら、少し遅い昼食とします。

下山は急斜度の南陵コース。上部は小石や木車、下半部は風化花崗岩のザラメの砂礫でよく滑ります。ロープを持っても油断はなりません。

下山後は出雲大社に拝礼しました。ここは二礼四拍手一礼です。青空にゆったりと力強くはためく70畳の日章旗はNHKの終始業時にお馴染みの日の丸だそうです。

(文=舩越 仁/日山協自然保護指導員、みつがしわ山の会)

九重・三俣山

くじゅう連山の大パノラマを楽しみました。

北峰から由布岳方面(写真=池田浩伸)

平治岳、大船山と、ラムサール条約に登録された坊がつるの草原を望む(写真=池田浩伸)

3月23日、晴れ

大曲~スガモリ越~三俣山を周回しました。

里から見ると3つのピークが見える三俣山には、西峰、本峰、北峰、南峰の4つのピークがあり、それぞれの角度からのパノラマが楽しめます。冷たい強風が吹く寒い日でしたが、空気が澄んで、くじゅう連山はもとより、由布岳、鶴見岳、祖母山系、噴煙を上げる阿蘇中岳や英彦山など主だった山々の展望を楽しむ事が出来ました。4月になれば山肌を飾るマンサクを見ることができるでしょう。

なお、北峰への道は崩壊した急な下りで、注意が必要です。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

宮崎県・式部岳

登山口までの林道歩きが長い、難儀する山。

ブナやヒメシャラが林立する山頂近辺(写真=緒方 優)

登山口で咲き始めているミツバツツジ(写真=緒方 優)

3月30日、晴れ

久しぶりに国富町の式部岳に登ってきました。前回登ったのは2003年でしたので、12年ぶりということになります。

この式部岳とその北西に隣接する掃部岳(かもんだけ)は、宮崎県内の山の中で登るのに難儀する山です。理由は、登山口までの林道歩きが国富町側、西都市側、共に長いというところです。

今回は国富町法華嶽から茶臼岳林道に入り、施錠されたゲート横に駐車しました。登山口まで約10kmありますが、今回は歩きではなく、MTBを利用しました。林道の前半はほとんど平坦ですが、後半は傾斜があるので押して歩き、登山口まで2時間かかりました。

登山口ではミツバツツジが咲き始めています。滝ルートで式部岳へ。山頂からは掃部岳方面へ進み、途中から左折しての周回ルートで登山口へ。駐車場までの林道の下りは、約1時間でした。

(文=緒方 優/『宮崎県の山』共著者)

北海道・北白老岳

異常な暖気で雪崩に注意。

稜線から奥に霞んで見えるのは羊蹄山と尻別岳(写真=蓮井美津夫)

稜線の雪庇部に発生した亀裂(写真=蓮井美津夫)

3月29日、晴れ

3月、札幌では観測史上124年ぶりとなる気温を記録し、平年より早く積雪ゼロとなりました。札幌近郊の山では一気に雪解けが進んでいるようで、さらに4月下旬から5月上旬の気温となる日も続いていることから、山では何時も以上に雪崩の危険が増しているようです。

この日、支笏湖から伊達市に抜ける美笛峠近くから北白老岳へ登りました。当初は白老岳に登る予定でしたが、スノーモービルの走行跡に惑わされ、結果的に白老岳に繋がる北白老岳の頂上に向かうことにしました。

頂上近くには何人かの先行者も居て、多少は霞んでいましたが、支笏湖周辺の山々や遠くは羊蹄山や尻別岳も見えました。目の前には白老岳もあり、白老岳を経由しての下山も考えましたが、この暖気の影響か、斜面の至るところに発生している亀裂を見て、そのまま下山することにしました。北白老岳の稜線に出来た雪庇にも大きく長い亀裂があり、避けて下りました。

(蓮井美津夫/北海道/56歳/よく行く山:道央、大雪山)

福島県・古城ヶ峰

飯豊連峰をはるかに見渡す。

山頂駅の稜線から古城ヶ峰遠望。右端の奥が古城ヶ峰(写真=葉貫正憲)

古城ヶ峰より雄国沼・雄国山、はるか遠くに飯豊連峰(写真=葉貫正憲)

3月28日、晴れ

猫魔スキー場から猫魔ヶ岳近くの古城ヶ峰へ行ってきました。

スキー場の雄国第1リフトの山頂駅から稜線を歩き、猫石を経由して往復9.5kmを歩きました。この日は気温が高く、雪は湿って重かったのですが、歩きやすかったです。

遠望もきき、目印となる猫石はどこからでもよく見え、安心して歩くことができました。9時35分にリフト山頂駅を出発し、古城ヶ峰についたのは11時25分。1時間50分で登りました。

休憩・昼食をとっていると20数名の登山者が山頂へ到着したので驚きました。地元磐梯町「やま楽校」のイベントのようでした。会長さんの話ではアルツスキー場のゲレンデを上り、約3時間かかったとのこと。山麓からだと、かなり時間がかかるようです。

山頂は猫魔の西端で、会津盆地とりわけ若松が箱庭のように見えました。帰り道は猫魔ヶ岳から八方台を周回することも考えましたが、距離が長くなりそうだったので往復することにします。

最短距離でゲレンデへ下りようとしましたが、雪庇が続いてなかなか下りられず、リフト山頂駅まで来ていました。ゲレンデの端から林の中を歩いておりましたが、かなりの急斜面を慎重に時間をかけておりました。帰りは2時間55分かかりましたが、ゲレンデを下りるだけで約1時間かかりました。

猫魔の稜線は天候のいい日は安心ですが、ガスがかかると迷いやすく、注意が必要です。

(葉貫正憲/福島県/67歳/よく行く山:会津百名山)

福島栃木県境・赤面山

シーズン締めくくりのスノーシュー。

山頂にて。旭岳と安達太良連峰、磐梯山の遠望(写真=本田康雄)

山頂から下山時に、那須町方面を俯瞰する(写真=本田康雄)

3月27日、快晴

全国的に晴天の気圧配置で那須地方も好天気のうえ、登山口では無風に近い陽気でした。

今回は登山仲間4名と白河高原スキー場跡地前を9:40に出発し、ゲレンデ沿いを山頂へ。山頂までほとんどトレース跡があって、スノーシューでの歩行は全く問題無かったのですが、ゲレンデ特有の急こう配には皆辟易気味でした。加えて標高差600mの登り坂の連続はさすがに堪えました。途中昼食休憩をとったため、山頂到着は12:25でした。

山頂では強風でキャップを飛ばされること2度。幸いにも谷へは落ちず、事無きを得ましたがさすがに強風の赤面山の一面を見ました。そんな訳で山頂滞在は5分ほどで下山です。こんな急こう配を良く登ったなと感心しながら、13:30登山口に無事戻りました。

眺望は絶賛に値する景色の連続でした。往路は背後の俯瞰に那須茶臼岳、朝日岳。さらに頂上では北方の安達太良連峰、磐梯山、吾妻連峰へと青空に連なる峰々は圧巻でした。

登山道の積雪は1~2m、山頂は7~8mでした。

(本田康雄/福島県/67歳/よく行く山:福島県および近隣県の山)

丹沢・蛭ヶ岳

マイナールートから丹沢山塊最高峰へ。

登山者で賑わう蛭ヶ岳山頂(写真=伊藤 孝)

登山道から中央奥に目指す蛭ヶ岳が見える(写真=伊藤 孝)

3月28日、曇りのち晴れ

青根から八丁坂ノ頭経由で丹沢山塊最高峰の蛭ヶ岳に行って来ました。

ゲートからしばらく林道を歩くと分岐が現われ、八丁坂ノ頭の方へ進みます。この分岐はどちらへ行っても最終的には丹沢主脈縦走路へぶつかります。分岐から2時間弱で八丁坂ノ頭に、そこから20分程で姫次に到着します。姫次は西側の展望にすぐれていて富士山や西丹沢の山々、そして目指す蛭ヶ岳もよく見えました。

姫次から一旦下り、原小屋平、地蔵平を経て最後の急登がはじまります。山頂までは木の階段の連続で足にかなり負担がかかりますが、振り返ると素晴らしい展望が開けていました。

山頂からも、天候に恵まれたこともあり丹沢山塊は勿論、富士山、八ヶ岳、冠雪した南アルプス南部の山々まで見渡すことができました。山頂直下の北側斜面には雪も残っていましたが、アイゼンを装着することなく登下降することができ、楽しい山歩きを堪能することができました。

(伊藤 孝/神奈川県/56歳/よく行く山:北アルプス、八ヶ岳、丹沢)

六甲山・高座谷

高座谷源流部ではルートファインディングをしっかりと。

荒地山南西斜面の岩場(写真=川畑和夫)

キャッスルウォール(写真=川畑和夫)

3月26日、晴れ

ロックガーデンの東に位置する高座谷を歩きました。

高座滝の上で谷へ入り、奥高座滝を目指します。奥高座滝から少し戻ってキャッスルウォールの基部へ出ると、平日にも関わらずクライミングを楽しむ人がいました。

岩壁横の踏み跡を登って荒地山へ。山頂から南へ下って高座谷へ戻り、源流部を徘徊した後、イタリアンリッジを下り、登り返して風吹岩へ出てから岡本へ下りました。荒地山南面~西面は花崗岩の巨岩が積み重なっており迫力満点です。

高座谷源流部は踏み跡が錯綜しており、ルートファインディングが必要な個所もあります。

(川畑和夫/大阪府/66歳/よく行く山:六甲、比良、生駒、北アルプスなど)

鳥取県・大山

テレマークでバックカントリーを楽しみました。

元谷から北壁(写真=小椋将二朗)

3月28日~29日、28日晴れ、29日曇りのち晴れ

初日は北側元谷にて。南光河原駐車場を8:00にスタート。大神山神社までスキーをバックパックに結び歩行します。安全祈願を済ませ、神社裏からシール歩行。立派なスギ林を1時間ほどで抜けると、元谷に到着しました。3回の登り返しをしましたが、雪の斜面では常に落石しており、注意が必要です。

2日目は槍ヶ峰南側斜面です。朝ゆっくりと10時30分にスタート。奥大山スキー場から美しく静かなブナ林を1時間30分ほどシール歩行すると、槍ヶ峰のピークが見えてきました。昼食をとり、1度だけキリン峠近くまでハイクアップ。ここでも落石が多く、注意が必要です。滑りは1度だけでしたが、ほどよい斜面でとても楽しかったです。

(小椋将二朗/奈良県/51歳/よく行く山:生駒山)

九重・稲星山、白口岳

くじゅう連山に春を告げるマンサク。

唯一?のマンサクの花(写真=高橋保満)

白口岳より坊がつる(写真=高橋保満)

3月21日、晴れ

夕陽に輝く姿を写真に1枚と思い、沢水から本山登山道をスタートしたのは既に11時近くでした。このルートは崩壊激しく、足元・落石注意が多いところです。「歩幅は狭く」のセオリーを忠実に守ったところ、稲星山頂まで3時間強を要しました。

頂きからは、遠く有明海上に浮かぶ普賢岳も鮮明でした。が、白口岳から鉾立峠へ下りながら見下ろす佐渡窪の景観がどうもあやしいのです。この時期はマンサクで黄色に染まる山際と、空の青とが見事なのですが……。案の定、花を付けてたのは僅かに2本だけでした。今年は特に遅いようです。ガッカリしながら17時半頃に下山しました。

晴天で微風で適温、しかも視界抜群の登山日和に感謝をせねば、と自問しつつ定宿へ戻りました。

(高橋保満/福岡県/65歳/よく行く山:くじゅう連山など)

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」応募要項

週刊ヤマケイの表紙は創刊以来、山岳フォトグラファーの菊池哲男さんの作品で構成してまいりましたが、4月から読者の皆さんの作品で構成します。ぜひあなたの力作をお送りください。

また読者の皆さんの登山レポートも募集しています。写真とレポートにあなたのプロフィールを添えて、週刊ヤマケイ編集部までお送りください。ハイキングからクライミングまで、山行形態は問いません。あなたの投稿をお待ちしています。

【表紙写真について】

【読者の登山レポートについて】

文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。

投稿先メールアドレス
weekly@yamakei.co.jp
※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」とお書きください。

徳本峠・明神トレッキング

女性を対象に6月20日、21日に開催。

「古道徳本峠道を守る人々」の活動が評価され、2014年度の日本山岳遺産に認定された徳本峠を、山の宿「奥上高地・明神館」をベースに往復トレッキングするプランが企画されました。

徳本峠へは登山ガイドと明神館の梨子田オーナーがご案内。夜は神河内徳郷(かみこうちとくごう)と呼ばれた由来など、時代をさかのぼる興味深いお話の数々も聞けます。

***

行程(概要):6月20日(土)~21日(日)東京朝発1泊2日

・お一人様から受付(最少催行15名)(荒天時は内容変更あり)

・女性対象:普段から山歩きをされている方(原則として20歳~60歳までの方)

・6/20 竹橋(毎日新聞社)朝08:00発<毎日あるぺん号>上高地13:00頃着…河童橋…明神館…「徳沢」を往復(希望者)…朝焼けの宿・明神館(泊)

・6/21 明神館7:30出発…徳本峠往復トレッキング…明神館(入浴付き)…上高地16:00発<毎日あるぺん号>新宿21:00着

・旅行代金26,000円(相部屋)~30,000円(1名個室)3食付き

山で大切なのは自救力。jRO(ジロー)は山岳遭難対策制度TMで、山を愛する方々の自救力アップをサポートします。

捜索・救助費用に特化(330万円までお支払)、コストパフォーマンス抜群です。

WEB申し込みも可能になりました。

初年度入会金・会費は4000円(税別)次年度以降会費は2000円(税別)+事後分担金(700円~1700円の見込み)です。

いざというときに備えましょう。

誰にも起こりうる遭難事故の捜索・救助費用に備える保険! 無理のない日程、万全の装備とともに、これからは「レスキュー費用保険」が登山・アウトドア活動の必需品です。

日本費用補償少額短期保険の「レスキュー費用保険」は登山やアウトドアスポーツなど日本国内での野外活動(海での活動を除く)中に遭難事故に遭った際、捜索・救助に要した費用について保険金をお支払する保険です。補償内容は捜索・救助費用保険金として300万円です(免責3万円)。

年間保険料は5000円。保険期間は1年間で、払込日の翌日午前0時から補償開始です。

登山口へのアプローチとしてすっかり定着した登山バス「毎日あるぺん号」。電車やバスを乗り継ぐ面倒もなく、日本アルプス各地や八ヶ岳などの主な登山口に早朝に到着することから、利用者が増え続けています。

日本山岳遺産基金賛助会員である(株)毎日企画サービスでは、今期も登山者専用バス「毎日あるぺん号」を企画実施いたします。登山にかかる日数・コストの軽減をお考えの方は、登山装備の必須アイテムとして、ぜひご活用ください。なお、各地の開山イベントなどに合わせた、とっておきのバスプランや日本山岳遺産認定地ツアーもご用意いたしました。

電子カタログは下記URLよりご参照いただけます。

http://www.maitabi.jp/bus/pdf/

映画『アルプス 天空の交響曲』公開記念イベント

4月5日(日)、東京・二子玉川にて開催

映画『アルプス 天空の交響曲』は4月18日よりシネスイッチ銀座ほか全国劇場にてロードショー

THE NORTH FACE STANDARD二子玉川店3Fギャラリースペースにて、映画『アルプス 天空の交響曲』とThe North Face Standardのコラボレーションイベントが開催されています。自然を拠点に表現活動をする4名のアーティストの作品が3月28日から公開されており、5月10日まで展示されています。

そして4月5日には成瀬洋平さんの「絵の具を使ったポストカード教室」や、坂本大三郎さんによる「木に絵を描いてお守りを作ってみる山の文化ワークショップ」(10:30~12:00)、またアーティストたちと弊社『ROCK & SNOW』編集長・萩原によるトークイベント(15:30~17:00)、KIKIさんの朗読とピアノ演奏(18:00~18:30)も開催されます。ぜひ、二子玉川まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

詳細や申し込みについては下記イベントURLをご参照ください。

笹原芳樹さんの机上講座

4月22日(水)、東京飯田橋にて開催

ヤマケイ新書『体験的山道具考』の著者、笹原芳樹さん

カモシカスポーツ店長として30年以上の経歴をもち、クライマー、山岳救助隊、登山教室講師と幅広い活動を続けてきた笹原芳樹さん。日本勤労者山岳会会報『登山時報』に「オススメ登山用具」の連載を続け、その連載を再構成したヤマケイ新書『体験的山道具考』は多くの登山者の心をつかみました。その笹原さんによる机上講座が開催されます。

***

日時:4月22日(水)19:00~21:00

内容:山道具の第一人者が、自身の体験や失敗から導き出した山道具の実践的知識をお話しします。

会場:日本勤労者山岳連盟事務所

東京都新宿区新小川町5-24

TEL03-3260-6331

JR・地下鉄飯田橋駅下車、徒歩10分

参加費:無料、ただし下記宛てに申し込みが必要

ヤマケイ登山教室からのお知らせ

【国内】地図読み講座「奥武蔵・大高取山」、「奥多摩・高水三山」(各日帰り)

まずはコンパスワークをおさらい

「地図読み講座」新年度がスタートします。地図読みを身につけ「今どこ?」「あと、どれくらい?」そんな会話から卒業しましょう。地図が読めると、歩くコースの未知数が減り、気持ちにゆとりが生まれます。もちろん道迷いの防止にもつながります。

登山者の必修知識、地形図とコンパスの活用法を身につける講座です。

講師は『学べる! 山歩きの地図読み』の著者で、わかりやすい地図読み指導に定評がある佐々木亨さんです。

(1)奥武蔵・大高取山日帰り

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=146926

日程 4月18日(土)
集合 東武越生線・JR八高線・越生(おごせ)駅改札前(9:00)
行程 越生駅(65m)~無名戦士の墓~大高取山(376m)~桂木観音(281m)~虚空蔵尊~越生駅【解散】17:00(予定)
体力レベル 2(6~8kg程度のザックを背負い、連続する標高差500mの登りを2時間以内で登れる体力が必要です)
難易度 2(往復、周回、縦走コース。登山道は比較的明瞭で、緩急はあるが、幅員もある。転滑落の危険個所が少ない)
参加費 8,000円
講師 佐々木 亨(山岳ライター)

(2)奥多摩・高水三山日帰り

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=146927

日程 5月23日(土)
集合 JR青梅線・軍畑(いくさばた)駅改札前(9:00)
行程 軍畑駅(245m)~高源寺~高水山(759m)~岩茸石山(793m)~惣岳山(756m)~JR青梅線・御嶽駅(245m)【解散】17:30(予定)
体力レベル 2(6~8kg程度のザックを背負い、連続する標高差500mの登りを2時間以内で登れる体力が必要です)
難易度 2(往復、周回、縦走コース。登山道は比較的明瞭で、緩急はあるが、幅員もある。転滑落の危険個所が少ない)
参加費 8,000円
講師 佐々木 亨(山岳ライター)

【机上講習会】遭難事例から学ぼう「1.道迷いの事例研究・低山編」

増え続ける山の事故を未然に防ぐために、私たちに何ができるのかを一緒に考えてみませんか。この講座では、過去の遭難事故の実情を見据えながら、生死を分けるポイントを検証していきます。

参考書:ヤマケイ新書『もう道に迷わない』(山と溪谷社刊)

【学生割引】学生証の提示で1グループ3人まで受講料が無料になります。

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1603

開催日 4月13日(月)
会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~20:30
定員 45名
受講料 2,000円
講師 野村 仁(山岳ライター)
株式会社山と溪谷社
〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
編集長
久保田賢次
編集スタッフ
佐々木惣、伊東真知子
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦、塚原宏和
プロデューサー
齋藤純一

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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。