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道南・黒松内岳

ブナ北限の山を歩く。

黒松内岳を望む(写真=大津洋介)

北限のブナ(写真=大津洋介)

5月29日、晴れ

我が国を代表する落葉広葉樹のブナは、南は鹿児島の高隈山から北は北海道黒松内まで分布しています。ブナの北限、黒松内岳(標高740.0m)のブナ林を歩いてきました。

道道から約5km黒松内川の林道を走ったところが登山口です。入口で入林届を書いて登り始めました。トドマツ造林地の急な登山道を登ると、迂回路がありブナ林コースとの分岐になっています。帰りに迂回路を通ることとして、そのまま急斜面を登りました。

造林地が終わるとブナが出てきます。どの木も太くて大きく立派で、とても北限にあるブナとは思えません。新緑の葉を展開して、森の中は優しい光で溢れています。林床にはチシマザサやクマイザサが成育し、典型的な我が国のブナ林植生をしています。登山道には仕事を終えたたくさんの雄花が落ちていました。

小さなピークを越えるとさらに立派なブナが続く平坦な道になり、枝葉の間に山頂を見ながらのんびり歩きます。次第にブナはなくなってチシマザサの広がる急斜面となり、所々に咲くハクサンチドリとエゾフウロを楽しみながら登ります。道は急斜面で足場は悪いのですが、新しいロープが設置されているので安全に登ることができました。

山頂からは富士山のような後方羊蹄山やニセコ連峰、まだ雪の残る大平山、日本海がよく見えました。下山は迂回路の立派なブナ林を楽しんで登山口に戻りました。

下山後は天然記念物の歌才ブナ林を散策し、ブナセンターでブナの勉強と、ブナ三昧の1日となりました。

(文=大津洋介/無名山塾・こぐま自然クラブ)

蔵王連峰・南屏風岳~不忘山

ハクサンイチゲとユキワリコザクラが見ごろを迎えた山稜。

クロサンショウウオの卵が浮かぶ水引平の池塘(写真=曽根田 卓)

不忘山の山頂一帯に咲き乱れるハクサンイチゲとユキワリコザクラ(写真=曽根田 卓)

5月27日、晴れ

初夏の南蔵王は数々の高山植物が咲き乱れる別天地になります。多くのハイカーが花を愛でに訪れますが、残念ながら蔵王エコーラインは現在、火口周辺の噴火警報が発令中で通行禁止の処置がなされているため、体力的に楽な刈田峠からの不忘山往復ができない状況になっています。

しかし、みやぎ蔵王白石スキー場を起点に不忘山に登るのは、噴火の想定範囲から大きく離れているので問題はありません。

今回はみやぎ蔵王白石スキー場からコガ沢を経由して水引入道に登り、水引平から急登して南屏風岳、そして不忘山を周回してきました。

不忘山山頂一帯の風衝地は宮城県随一の高山植物の自生地として有名で、現在は例年より10日ほど早く、ハクサンイチゲとユキワリコザクラが見ごろを迎えていました。その他、主だった花の名前を列挙してみます。

ヤマオダマキ、ミツバオウレン、イワカガミ、シロヤシオツツジ、ムラサキヤシオツツジ、ツマトリソウ、イワウメ、コメバツガザクラ、ミネズオウ、チングルマ、アズマシャクナゲ、ミネザクラ、イワナシ、ヒメイチゲ、ミヤマキンバイ、シラネアオイ、アズマギク、ザラサドウダン、レンゲツツジなどです。

花を愛でるのが目的ならば、みやぎ蔵王白石スキー場から往復するだけでも充分楽しめます。歩き難かった溝状の泥道もかなり改修が進んで歩きやすくなっていました。

尚、コガ沢の渡渉点は取材当日は雪渓に覆われていましたが、雪解けが進んで雪渓が崩壊し始めると渡渉困難になる可能性もあります。

(文=曽根田 卓)

飯豊連峰・梅花皮大滝

世界百名瀑のひとつを探訪。

飯豊連峰最大の梅花皮大滝(写真=福井美津江)

5月30日、晴れ

梅花皮(かいらぎ)荘分岐~飯豊山荘までの道路が冬季閉鎖から開通したのは、この日5月30日でした。飯豊山荘先の駐車場よりおよそ35分の林道歩きを経て砂防堰堤から登山開始です。

途中、登山道崩落個所には補助用のロープが張ってありました。今年は5月にして都心で過去最多の夏日を記録するなど全国各地で暑い日が続いておりますが、飯豊も雪解けが早く、雪渓歩きが出来たのは例年よりやや上部からで、崩れも多いとのこと。滝沢出合の滝を覆った雪渓も穴あき状態。そこを渡るには危険と判断し、石転び沢方面から滝沢左岸尾根のはじまり近くを藪漕ぎして滝沢へ合流しました。

広々とした雪渓を進むと先方に滝が見えはじめ、近づくにつれどんどん大きくなってきます。梅花皮大滝は7段で構成され、総長270mあり世界百名瀑のひとつです。

(文=福井美津江)

尾瀬・尾瀬ヶ原

ミズバショウが見頃の尾瀬を1泊2日で堪能。

鳩待峠~山ノ鼻間にて(写真=中村重明)

山ノ鼻から牛首分岐方面。奧に燧ヶ岳2356mを望む(写真=中村重明)

5月30日~31日、30日晴れ、31日雨のち曇り

本誌先週号で「いよいよ尾瀬のシーズン開幕」と紹介されていた、ミズバショウが見頃の尾瀬を1泊2日の行程で訪ねました。

30日(土)は9時過ぎに戸倉に着いた時点で、第一駐車場も第二駐車場も満車で、尾瀬戸倉スキー場の駐車場に駐車し乗り合いタクシーで鳩待峠へ。その鳩待峠からは、大勢のハイカーでいきなりの渋滞でしたが、山ノ鼻から先は、それほど渋滞することなく歩くことができました。

夏や秋には何度も訪ねているものの、この時季の尾瀬は初めてでしたが、ミズバショウが咲き乱れる景観は確かに圧巻でした。

日帰りも可能な行程ながら、敢えて山ノ鼻の小屋に宿泊のプランとし、午後2時過ぎの日帰りハイカーが引き上げはじめた頃から、山ノ鼻から至仏山登山口寄りの散策路のほぼ貸し切り状態の湿原で、一時の宴と至福の午睡を堪能しました。

翌日の朝方はあいにくの雨。「尾瀬植物研究見本園散策路」を散策した後、鳩待峠へ戻りました。鳩待峠までの登りの行程では、数百人の入山者とすれ違いました。

(文=中村重明)

栃木県・古賀志山

人気の低山の岩尾根をたどる縦走コース。

中岩の岩場は中央の岩の間から登る(写真=木元康晴)

クサリ場やハシゴが次々と現れるコースでした(写真=木元康晴)

5月27日、晴れ

西の赤岩山から北の鞍掛山登山口まで、アップダウンの多い稜線をたどる、古賀志山の縦走コースに向かいました。

スタートはJR日光線の文挟駅。そこから車道と林道を約4km歩き、籠岩登山口へ。急斜面を登って稜線に上がり、籠岩、北ノ峯、猿岩を通過すると、樹林に囲まれた赤岩山の頂上です。続く中岩のピークの前後が急な岩場になっていて、慎重に通過しました。

やがて祠の祭られた御嶽山に出ると、古賀志山頂上まではすぐです。その先の富士見峠で一般道は右に下るのですが、今回は踏み跡の続く北に延びる稜線へ。ところどころに古い標識はあるのですが、目印のない尾根の分岐も多く、地形図とコンパスを使って進路を定めつつ歩きました。

ところで赤岩山の周辺は刈り払いがされておらず、ヤブがうるさい箇所もありました。特にヤマウルシの葉が張り出しているところが目立ったので、かぶれやすい人は十分な注意が必要でしょう。

(文=木元康晴/登山ガイド)

妙義山塊・表妙義

岩稜縦走トレーニング。

金洞山手前の岩場(写真=畠山茂信)

5月31日、曇りのち晴れ

夏の北アルプス・バリエーションルートに向け、参加予定者の技量確認とトレーニングのために、いつもの表妙義に行きました。

朝は曇りでしたが間もなく晴れて気温が上がり、稜線からの見晴らしは最高だったものの、暑くて参りました。道は完全に乾いて埃っぽく、いつもは濡れている沢も干上がっていて、2日前に関東地方にあった降雨は妙義では無かったようです。

我々は金洞山から白雲山方向に歩きましたが、同じルートを辿ったパーティは他に一組だけ。逆方向からは沢山の人が来ていました。久しぶりにロープを使うメンバーがいたので基本的なロープワークをおさらいし、途中の岩場でロープでの確保、クサリに頼らない登下降、セルフビレイ、懸垂下降を練習しながら堀切まで行き、金鶏橋に下山しました。

妙義山は都内からのアクセスが良く、トレーニングに適した岩場の種類と場所も多く、好きな山のひとつです。今年は梅雨入りが遅くなりそうなので、あと1回ぐらいは行くかもしれません。

(文=畠山茂信)

八ヶ岳・赤岳~硫黄岳

憧れの花、ツクモグサを観賞に。

ツクモグサは未だ産毛に包まれたものから花が開ききったものまで色々ありました(写真=日向俊雄)

地蔵ノ頭から望む横岳。地蔵ノ頭まで来るとツクモグサが咲く横岳の全貌が望め、期待に胸が膨らみます(写真=日向俊雄)

5月27日、快晴

ツクモグサを見に八ヶ岳に行ってきました。今年は例年より2~3週間早いらしく、既に見頃を迎えていました。

ツクモグサは北海道では何ヶ所かで見られますが、本州では八ヶ岳と白馬岳や雪倉岳でしか見ることができない、花好きの登山者にとっては憧れの花です。八ヶ岳と言っても一般登山道沿いで見ることができるのは、地蔵ノ頭から横岳に向かう途中の、日ノ岳から三叉峰の間の西側斜面だけです。群生して咲いていますが、短い区間なので注意して歩かないと見過ごしてしまいます。

この日は美濃戸まで車で入り、行きは南沢ルートで行者小屋に出て文三郎道から赤岳の頂上に立ち、日ノ岳・三叉峰間の核心部でじっくりツクモグサを観察した後は、横岳、硫黄岳を越えて赤岩の頭から赤岳鉱泉を経て美濃戸に戻りました。

残雪は行者小屋から文三郎道に出るまでと、赤岩の頭から赤岳鉱泉に下る途中にありましたが、アイゼンは無くても大丈夫でした。

(文=日向俊雄)

奥秩父・甲武信岳

シャクナゲの群落をもとめて十文字峠から甲武信岳・千曲川源流コースを周回。

十文字小屋付近に咲くアズマシャクナゲ(写真=奥谷 晶)

千曲川源流・水源地付近。清流と苔がみずみずしい(写真=奥谷 晶)

5月30日、晴れ

麓では30度を越す初夏の日。アズマシャクナゲの群落を求めて、十文字峠から甲武信岳に登頂、千曲川源流コースを経て起点の毛木平へと周回してきました。十文字小屋付近のアズマシャクナゲは満開を迎えていましたが、大山付近のシャクナゲは、すでにピークを過ぎていたようです。

主に樹林帯の登高が主ですが、クサリ場の岩稜もあり、変化に富むコースで、甲武信岳山頂からは360度の絶景を楽しむことが出来ます。帰路は千曲川源流沿いのコースをたどり、時折沢面をふく涼風と清流に癒されました。

毛木平に戻ると、かつては登山道の両脇を埋めつくす群落をほこっていたベニバナイチヤクソウが、林道わきにひっそりと咲いていました。

(文=奥谷 晶)

奥多摩・川苔山

百尋ノ滝や白いウツギの花を愛でる山歩き。

瀑水から吹く風が涼やかな百尋ノ滝。滝の多い奥多摩でも名瀑として人気が高い(写真=石丸哲也)

川苔山山頂。中央奥の屋根形のピークは雲取山(写真=石丸哲也)

5月30日、晴れ

梅雨入り前、最後の晴天の週末となりそうだったので、急遽、川苔山へ出かけてきました。この春からホリデー快速おくたま1号の時刻が繰り上げられ、奥多摩駅に8時21分着。余裕をもって歩き出せます。当日はホリデー快速の到着に合わせ、登山口の川乗橋行き臨時バスが運行されて、スムーズに登山口に着けました。

百尋ノ滝では、登山者が途切れるシャッターチャンスを待っていたため1時間ほどいたのですが、その間に日差しが変わり、滝の表情が変わるのも楽しめました。

川乗橋付近の木々は、もう深緑に移り変わりつつある印象でしたが、山の上ではまだ新緑の趣があり、適度に風もあったのであまり汗をかくことなく、快適に登れました。花の種類が少なくなる時期ですが、香りのよいガクウツギをはじめマルバウツギ、コゴメウツギなど木の白い花があちこちに咲いていました。

下山は鳩ノ巣駅へ下る登山者が最も多いようですが、私はひとつ東側の赤杭尾根を下りました。古里駅に下り着くまで登山者にはまったく会わず、コアジサイやフタリシズカなどの花も楽しめました。道はおおむねしっかりしていますが、ズマド山の西面など、やや足場が悪い急斜面が一部あります。百尋ノ滝から川苔山の登山道などもそうなのですが、ふつうに通過すればなんでもない所でも、急斜面のため転滑落が重大な事故につながる例がありますので、注意して歩きましょう。

駅前にコンビニがあるのは古里駅のうれしいところで、ビールとつまみを仕入れ、まったりと列車を待ちました。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

丹沢・檜洞丸

丹沢がいちばん賑わう季節です。

檜洞丸山頂よりトウゴクミツバツツジの群落と大室山を望む(写真=白井源三)

檜洞丸東面の元気なブナやカエデの落葉樹。林相が綺麗(写真=白井源三)

5月26日、晴れ

丹沢の初夏の名花シロヤシオとトウゴクミツバツツジが今年は早咲きで、すでに頂上付近に残すのみと聞き、メッカの檜洞丸に登りました。

早朝車を西丹沢自然教室の駐車場へ走らせます。この日は火曜日でしたが、丹沢がいちばん賑わう季節なので、すでに満車に近い状態でした。

メインルートのツツジコースを登ると、展望台上部の狭くて急な登山路では最近事故が多発しているようで、滑落注意の看板が随所に下げられていました。

尾根上部の階段路は、開花最盛期にはシロヤシオのトンネルとなります。しかし今年は開花が少なく、すでに散り終わり、五葉の緑のトンネルに代わっていました。それでも山頂までトウゴクミツバツツジの赤紫の花が点在しており、急登の疲れが癒されました。山頂から犬越路へ降りる斜面より望む大室山はどっしりと広がり、トウゴクミツバツツジの群落が今を盛りと咲き誇っていました。

檜洞丸東面へ下り、仰ぎ見るとブナやカエデの深まった緑が陽の光を浴びていました。

(文=白井源三/『神奈川県の山』共著者)

丹沢・檜洞丸

ツツジ新道から登って犬越路方面へ下山。

檜洞丸山頂で咲いていたトウゴクミツバツツジ。足元ではバイケイソウが力強く葉を広げていました(写真=木元康晴)

山頂から見た犬越路へ向かう稜線(写真=木元康晴)

5月27日、晴れ

シロヤシオの花を見ようと、ツツジ新道から檜洞丸を目指しました。同様の考えの人は多かったようで、新松田駅前から登山口に向かうバスは、平日にもかかわらず満員でした。

しかし石棚山稜との合流点付近のシロヤシオは完全に散っていて、わずか数輪の花が残るのみ。昨年の5月31日に登ったときは満開だったのですが、今年の見頃はそれよりも1週間から10日ほど早かったようです。いっぽうトウゴクミツバツツジは、満開を少し過ぎたくらい。もうしばらくは色あざやかな花を楽しめそうでした。

下山は犬越路に向かい、東海自然歩道から用木沢出合を経て西丹沢自然教室バス停へ。途中に急なクサリ場もありましたが、手入れの行き届いた歩きやすい道でした。

(文=木元康晴/登山ガイド)

南アルプス・笊ヶ岳

苦しい樹林帯の急登を越えた先の大展望。

奥沢谷、広河原の渡渉(写真=三上浩文)

布引崩れからの赤石岳、聖岳、上河内岳(写真=三上浩文)

5月30日~31日、30日晴れ、31日雨のち晴れ

北岳、間ノ岳から稜線を南下した、白根南嶺の笊ヶ岳に行ってきました。麓の早川町雨畑老平地区から標高差約2000mの登りごたえのある山です。

林道歩きから始まり、奥沢谷左岸にあった森林軌道跡を利用した道を進みます。ところどころで崩落地形を通過したり、狭いところでは谷側が垂直に切れ落ちているので、アプローチでも要注意です。

やがて奥沢谷が小谷を分けると広河原の渡渉ポイントです。増水時に流されてしまった方も大勢いますので、無理は禁物です。

沢を渡った尾根に取り付き、しばらくして山ノ神に到着。ここまでは傾斜を殺したつづら折れの道です。樹林帯では怒涛の登りが続いて、展望もきかないので頑張りどころです。途中、檜横手山の緩傾斜を過ぎ、フトオノ尾根に乗っかると、布引崩れのふちに出ます。ここで展望のない樹林帯から一時的に開放されます。ガレのふちをこなすと、布引山の山頂はすぐです。三角点の北側に平らな絶好の幕営地があります。水場はないので水を背負っての山行となりますが、今回は残雪を利用しました。

翌朝は霧雨と強風でしたが、笊ヶ岳山頂に着くころには雲がとれてきました。苦しい樹林帯の急登をこなした後は大展望が広がります。荒川三山、赤石岳、聖岳など南アルプスの3000m級の山々が手に取るような近さです。反対側には小笊の向こうに富士山。この大展望が笊ヶ岳の魅力です。展望をねらうなら、やはりテント泊での計画をお勧めします。

(文=三上浩文/登山ガイド)

静岡県・大室山

天然記念物に指定された山へ。

大室山山頂から噴火口を挟んでリフト駅~伊東市・熱海方面の景色(写真=加涌由貴)

城ヶ崎海岸ピクニカルコースの門脇つり橋にて(写真=加涌由貴)

5月26日、晴れ

数年前、天城山登山で向かう車窓からプリンのような形が見えて以来、大室山は気になっていました。

山肌と山野草を保護するために徒歩での登山は禁止されていますが、山頂へリフトを使って上がるとお鉢めぐりの道を歩くことができます。ちょっと物足りないのですが、360度開けた絶景は素晴らしく、歩く価値がある山と感じました。

天気が良いと伊豆七島、天城連山、秀峰富士、南アルプスまで景色が楽しめます。事前の問い合わせが必要ですが、車椅子の方でもリフトに乗車できるとのことです。お鉢巡りの道のコンディションも良く舗装されています。稜線は背丈の高い木が無く、森林限界を越えた高地のような雰囲気を味わいました。

下山後は移動して、城ヶ崎海岸ピクニカルコースの一部を歩きました。魚見小屋から海岸沿いの景色を楽しみながら進み、名所として有名な門脇つり橋を渡り、灯台までのコースを歩きました。ウグイスやホトトギスの囀り、波の音、潮風など、初夏ならではの爽やかな道程でした。城ヶ崎海岸ピクニカルコースは全行程を歩くと2時間ほどかかるようです。大室山と城ヶ崎海岸をセットで散策すると、山海両方の景色が1日で楽しめます。

(文=加涌由貴)

伊豆・天城山

花咲く天城山を歩く。

見事に咲いたヤマツツジ(左)とツクバネウツギ(右)(写真=川崎拓兵)

なめらかで美しいヒメシャラの樹肌(写真=川崎拓兵)

5月27日、晴れ

伊豆の天城山は、固有のアマギツツジやアマギシャクナゲを見られる場所です。今年もそれを楽しみに行きましたが、アマギツツジは既に終わり頃でした。花はほとんど地べたに落ちて、かろうじてその美しい色合いだけを見ることができました。一方、ヤマツツジは大変美しく咲いていて、これにはとても驚きました。

シャクナゲの花は数輪見かけましたが明らかに花付きは乏しく、淋しい雰囲気でした。今年は裏年になるのでしょうか。

箱根を北限とするヒメシャラ林はとても壮観で、オレンジ色の樹肌は新緑の中でとても映えていました。

(文=川崎拓兵/オフィスカワサキMountainGuide やまんど塾)

滋賀県・湖南アルプス

堂山から太神山を巡る。

間違った尾根を下り、沢を渡渉して堂山の尾根に上がりました(写真=山口敬二)

5月30日、晴れ時々曇り

琵琶湖の南側に位置する湖南アルプスと呼ばれる一帯は、藤原京や平城京の造営資材として多くの木を伐採されたために、今では花崗岩が露出するアルペン的な山容を呈しているといわれています。今回はその代表格の堂山(384m)から湖南アルプス主峰の太神山(たなかみやま600m)を巡ってきました。

明るく開放的な沢筋を遡るうち、東にひとつ尾根を外してしまいましたが、尾根の上からは山裾が一望でき、堂山へのルートを容易に見つけることができました。

出発から1時間ほどで堂山の頂上に達すると、気持ちのいい360度の大展望です。ここから鎧ダムまで辿る岩稜からも太神山や矢筈ヶ岳、笹間ヶ岳の山々、また北側には琵琶湖と比叡山、比良山系、さらに右手前には近江富士と呼ばれる三上山までくっきり見えます。鎧ダムに下りていく辺りからルートが不明瞭なブッシュ帯となりましたが、地図とコンパスを出して干上がったダム湖に下り立つことができました。

鎧ダムからは砂防堰堤を見ながら沢筋を下り、天神川までいったん下ります。舗装された林道を15分ほど歩くと太神山の登山口があります。

木漏れ日の山道を1時間、泣不動を経て二尊門をくぐり不動寺から太神不動寺本堂へと150段ある石段を登っていきます。ここの不動寺本堂は清水寺のような舞台造が独特で、巨岩の上に建てられた重要文化財の本堂はなかなか興味深い建物です。三角点はさらにまだその奥のひっそり閑とした高台にありました。木漏れ日の三角点でコーヒーブレイクを楽しむと、もときた道をゆっくり下山しました。

(文=山口敬二)

鳥取県・大山

ブナを中心とした新緑に心を洗われました。

元谷の河原を下山(写真=西田六助)

六合目避難小屋前での休憩(写真=西田六助)

5月28日、晴れ

愛媛県西予市の山歩きの会19名で大山に行きました。1泊2日の行程で、1日目は主に観光に費やし、2日目に大山登山口から弥山に向けて標高差930mを登りました。

登山口からのブナを中心とした新緑が美しく、心を洗われるようです。久しぶりの大山でしたが、登山道も整備されていて歩きやすかったです。途中、数名の登山道整備の方が汗を流していました。天気はよかったのですが、もう少し雲があり、風が吹いていれば内海から弓が浜もくっきりと分かるのに、との思いもありました。

山頂近くの木道を下山してくる180名もの中学生の集団と出合いましたが、年中行事のひとつで毎年登山をしているとのこと。その集団以外の一般登山者は、平日でもあり、少ない感じでした。

下山は元谷コースにしたのですが、急降下の木道でヒザの悪い方にはきつかったかな、との思いもしました。とはいえ、参加者は60歳以上の高齢者のみですが平素から歩いている方が多く、みなしっかりした歩きをしており、無事に下山することができました。

下山後は真新しい豪円湯院で汗を流すことができ、さっぱりとした気分で帰宅しました。

(文=西田六助/新・分県登山ガイド『愛媛県の山』共著者)

岡山県・蛇渕沢左俣

蛇渕沢を遡行し、那岐山最高点に登りました。

水温むこの時期、陽光と気持ちいい水飛沫を浴びます(写真=舩越 仁)

5月29日、晴れ

赤鳥居をくぐり、蛇渕の滝見台の下流から淀川本谷(通称蛇渕沢)に入渓しました。10日以上雨なしの天気なのに、3段30mの蛇渕の滝は十分な水量が豪快に落ちています。ホールド、スタンスはしっかりありますが、最初から水を被るのは仕方ありません。豪快な滝に度肝を抜かれるので、不慣れな人にはザイルを出した方が良いでしょう。

Bコース登山道の橋をくぐり、B沢出合滝を右手に過ごし、名木城跡遊歩道を横切ると二俣が近付きます。私達は二俣まで1時間30分を要しました。今日は那岐山三角点峰方向へ延びる左俣ルートを遡行します。全体に思ったほどの倒木はなく、3~5mの滝や小滝が続く明るく楽しい沢です。高巻きが必要な程の滝はありません。

終盤のゴーロが背丈以上のヤブ漕ぎに変ります。急傾斜の左側が三角点峰なのですが、私達は楽な右の植林へ逃げました。最後に低い笹を漕ぐと避難小屋の裏に出ました。昼食を入れて4時間の行程でした。帰路は那岐山頂上を経てBコースを下山しました。

(文=舩越 仁/日山協自然保護指導員、みつがしわ山の会)

九重・大船山

稜線に咲き始めたミヤマキリシマを楽しみました。

新緑の中を坊がつるへ(撮影=池田浩伸)

北大船山付近から見た九重連山(撮影=池田浩伸)

5月26日、晴れ

坊がつるにテント泊して、大船山と北大船山のミヤマキリシマを楽しんできました。

吉部登山口から、坊がつるまでの大船林道は素晴らしい新緑に包まれています。折り重なる緑の色は数え切れないほど。そこからの木洩れ陽は、足元を見るのを忘れてしまうほどの美しさでした。

夕方から夜にかけての雨で、翌朝のテントサイトはしっとりとした空気に包まれていました。大船山から北大船山の稜線は、ミヤマキリシマがたくさんの蕾を付け、九重連山や周囲の山々の景色を際立たせています。来週くらいが見頃になるでしょう。

坊がつる避難小屋には「避難のための施設であり宿泊のための施設ではない」と表示されていますが、宿泊に利用している登山者がいました。テントを持たない登山者は、法華院温泉山荘などの宿泊施設を利用しましょう。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

霧島・韓国岳

ミヤマキリシマは山頂でも見頃を迎えています。

韓国岳山頂でも見頃を迎えたミヤマキリシマ(写真=緒方 優)

オオヤマレンゲも咲き始めました(写真=緒方 優)

6月1日、晴れ

韓国岳に登ってきました。ミヤマキリシマの花は山頂近辺でもけっこう咲いていて、この週末にかけてが見頃となるでしょう。登山口周辺ではオオヤマレンゲの花も咲き始めました。

宮崎県の平年の梅雨入りは5月31日です。週間天気予報からすると今週には梅雨入りとなりそうですが、天気予報が気になる日々が始まります。

ところで5月30日、31日に九州大学宮崎演習林の公開講座「九州山地の森を知ろう」を受講してきました。屋内での講義だけでなく、森の中での研究の見学や樹木の観察など、有意義な時間を過ごしてきました。この公開講座は年2回行われていて、次回は今年の秋に実施予定とのこと。機会がありましたら、皆さんもぜひ受講してみてはいかがでしょうか。

(文=緒方 優/『宮崎県の山』共著者)

鳥海山・鶴間池

ブナ新緑に身を染めた山歩き。

雪紅葉敷くブナ新緑の中を行く(写真=長山昌子)

ガスが晴れて池が現れたが、望める外輪は濃い霧の中(写真=長山昌子)

5月31日、霧雨のち曇り

鳥海山南麓に静もるブナ原生林に抱かれた鶴間池を訪れました。

山雪荘を右に見送り、荒木の橋を渡って鶴間池の道しるべから右に入り、ブナ新緑の下道に入ります。霧に煙る幻想的なブナ林が池まで続いていました。10日ほど晴天が続き、例年より残雪が少ないようです。池沢は雪解け水を集め、力強い音をたてていました。

霧が薄くなり、小屋の前に池が現れ、ムラサキヤシオの鮮やかな色が心に染みます。秋(10月中旬)にはブナ紅葉の美しい景色で溢れる場所です。

帰りは比高120mの険しい勘助坂を慎重に登り、車道に出ました。

(長山昌子/山形県/よく行く山:鳥海山、東北の山)

新潟県・松平山~五頭山

新緑がまぶしい山道を歩く。

気持ちのいい稜線歩き(写真=葉貫正憲)

五ノ峰より新潟平野を眺望(写真=葉貫正憲)

6月1日、快晴

新潟県阿賀野市の五頭(ごず)連峰最高峰、松平山から五頭山を周回してきました。

いこいの森キャンプ場から約2kmのところに松平山の登山口があります。魚止滝を右手にみて、しばらく沢沿いを歩くと尾根上りになります。約1時間で山葵山に到着。さらに1時間ほど歩くと松平山です。山頂は周りの林に眺望を阻まれていますが、五頭連山がチラリと見えました。

そこから五頭山までの稜線歩きは、緩やかなアップダウンのくり返しです。杉峰分岐で昼食をとり、五頭山頂までくると、急に道幅が広くなり、多くの人たちに歩かれているなと感じました。

一ノ峰の眺望は、北部に広がる飯豊の山々、東には御神楽岳、目の前に菱ケ岳、そして、新潟平野の向こうに弥彦山などがうっすらと見え、この日いちばんの見どころでした。五ノ峰からは新潟平野が間近に見え、里山の雰囲気が強く感じられました。

赤安山分岐を過ぎると急に道幅が狭くなり、人の気配が感じられない道を黙々と赤安山をめざします。下山口手前1kmから急な下りになり、きつく感じられました。

8時30分にスタートし、下山は14時35分。特に危険なところはなかったです。

(葉貫正憲/福島県/68歳/よく行く山:会津百名山)

富山県・釜谷山

富山100山に選定された「釜谷山」へ。

釜谷山頂上にて。北方稜線、猫又山が望めます(写真=橋本和夫)

東芦見尾根から見るとずっと真っ直ぐな猫又谷(写真=橋本和夫)

5月26日、曇りのち晴れ

釜谷山は、昨年猫又山から踏み跡程度の夏道をたどって登頂を目指したが断念した山です。春は猫又谷の雪渓から毛勝三山(毛勝山、釜谷山、猫又山)を縦走する登山者も多いそうです。

この日、人気の毛勝山へは多くの登山者が登っていきましたが、釜谷山を目指すのは我々のみでした。二股から望む猫又山の右俣谷は急登でしたが、釜谷山への最短と思い決行します。上部は雪渓が無くなっており、草付きもかなり急で、ヘトヘトになって草付きへ届きました。その後、さほど藪漕ぎを強いられることもなく釜谷コルの雪渓へ出ることができました。

山頂には登山者の姿もなく、静かな頂上でした。その山頂からは靄がかった天候でしたが、後立山連峰の稜線、剱岳、北方稜線がよく望めました。

下山は安全を考え、猫又山経由で東芦尾根から猫又谷へ。ちなみに登り約6時間30分、下り約3時間30分で、60歳台前半のパーティにはきつい行程でした。

(橋本和夫/富山県/62歳/よく行く山:北アルプス、富山100山)

日光・男体山

山頂からの素晴らしい眺め。

眼下の中禅寺湖(写真=原 哲郎)

眺めの良い稜線歩き。正面の山は太郎山(写真=原 哲郎)

5月30日、快晴

志津峠から山頂をめざしました。上部では所々に残雪はあるものの、登山道は思いのほか、ぬかるんではいません。

コメツガやオオシラビソ、ダケカンバなどの樹林帯を抜けて「合目」を示す標識やルリビタキのさえずりに励まされながら、およそ3時間で頂上に着きました。中禅寺湖側からの登山者を合わせ、たいへんな賑わいです。

山頂からの眺めは素晴らしく、眼下の中禅寺湖から新緑の森をたどると日光白根山がどっしりとそびえ、さらに頭をめぐらすと尾瀬の燧ヶ岳、さらには太郎山や女峰山の峰々など、見飽きることがありません。

(原 哲郎/長野県/67歳/よく行く山:長野、群馬、山梨の山)

八ヶ岳・横岳、硫黄岳

ツクモグサに会いに行ってきました。

日ノ岳に咲くツクモグサ(写真=八木茂良)

硫黄岳から赤岩ノ頭へ下山途中からの山並み。横岳(左)、赤岳(中央)、阿弥陀岳(右)(写真=八木茂良)

5月26日、曇りのち晴れ

八ヶ岳でツクモグサが咲いているとの情報があり、5年ぶりに会いに行って来ました。

コースは、美濃戸~(南沢)~行者小屋~(地蔵尾根)~地蔵ノ頭~日ノ岳~横岳(奥ノ院)~硫黄岳山荘~硫黄岳~赤岳鉱泉~(北沢)~美濃戸です。今回はツクモグサ鑑賞がメインであることと日帰りなので赤岳は眺めるだけにして、登頂はパスしました。

日ノ岳のツクモグサは見頃でしたが、曇り空だったので開花数は少なかったです。横岳では時季的に早かったようで1株のみでした。

行者小屋から地蔵ノ頭までの樹林帯では残雪がありますが、軽アイゼンを使うほどではありませんでした。樹林帯を抜け地蔵ノ頭までは、階段とクサリの急登できつかったです。硫黄岳からの下山時は晴れて、山並みが綺麗でした。

(八木茂良/静岡県/68歳/よく行く山:東海地方の花の山、南アルプス)

丹沢・丹沢山

エゾハルゼミの声を聞きながら、深緑の静かな登山道を歩く。

登山道で目を和ませてくれるトウゴクミツバツツジ(写真=伊藤 孝)

丹沢山山頂から雲に浮かぶ秀麗富士(写真=伊藤 孝)

5月30日、晴れのち曇り

エゾハルゼミの鳴き声を聞きながら、新緑から深緑に変わりつつある静かな登山道を歩いて丹沢山へ行って来ました。

まず塩水橋ゲートから塩水林道を歩き、ワサビ沢出合経由で登山口である堂平に出ます。そこから登山道に入り、太陽の光でキラキラ輝くブナ林の空気をいっぱいに吸いながら、丹沢山山頂を目指しました。

シロヤシオやトウゴクミツバツツジはあまり花付きがよくないといわれていますが、それでも咲いていて目を和ませてくれます。山頂直下ではアサギマダラにも出会うことができました。山頂からは天候に恵まれたこともあり、富士山や南アルプスの展望を楽しむことができました。

山頂を後にして天王寺尾根を下り、本谷林道経由で塩水橋ゲートに戻りました。天王寺尾根では1ヶ所迂回する箇所がありましたが、特に問題はありません。山頂には多くの登山者がいましたが、登山道ではあまり登山者と出会うこともなく、静かな山歩きを堪能することができました。

(伊藤 孝/神奈川県/56歳/よく行く山:北アルプス、八ヶ岳、丹沢)

鎌倉アルプス

鎌倉アルプスの新緑を満喫。

見晴らし台から望む鎌倉市街(写真=德田茂)

天台山への登り道(写真=德田茂)

5月30日、晴れ

鎌倉駅を出発し、八雲神社の脇を抜けて祇園山ハイキングコースを永福寺跡へ。途中の見晴台からは鎌倉市街が一望できます。

瑞泉寺前登り口から天園ハイキングコースへ入り、天台山、大平山を経て十王岩まではアップダウンのある約2時間の山道です。浄智寺から大仏ハイキングコースに入り、佐助稲荷を経て大仏切り通しから下山しました。

時折吹く風が心地よく木漏れ日の中、鎌倉アルプスの新緑を堪能した約5時間のさわやかな山歩きでした。

(德田茂/東京都/62歳/よく行く山:東京近郊の山)

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」応募要項

週刊ヤマケイの表紙は創刊以来、山岳フォトグラファーの菊池哲男さんの作品で構成してまいりましたが、4月から読者の皆さんの作品で構成しております。ぜひあなたの力作をお送りください。

また読者の皆さんの登山レポートも募集しています。写真とレポートにあなたのプロフィールを添えて、週刊ヤマケイ編集部までお送りください。ハイキングからクライミングまで、山行形態は問いません。あなたの投稿をお待ちしています。

【表紙写真について】

【読者の登山レポートについて】

文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。

投稿先メールアドレス
weekly@yamakei.co.jp
※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」とお書きください。

山で大切なのは自救力。jRO(ジロー)は山岳遭難対策制度TMで、山を愛する方々の自救力アップをサポートします。

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電子カタログは下記URLよりご参照いただけます。

http://www.maitabi.jp/bus/pdf/

エッセイスト華恵さんがTV出演

6月6日(土)、BS-TBS『日本の名峰・絶景探訪』

新緑の林を抜けて、残雪の火打山へ (C) BS-TBS

四季を通じてさまざまな表情を見せる日本の名峰を、臨場感あふれる映像で紹介するBS-TBSの『日本の名峰・絶景探訪』。

この週末、6月6日の放映では、『華恵、山に行く』の著者でもあるエッセイストの華恵さんが、頸城山塊の火打山に登ります。

3月7日に放映された同番組では冬の南八ヶ岳縦走に挑んだ華恵さん。今回も、残雪の山の魅力を大いに引きだしてくれることでしょう。ぜひご覧ください。

海外登山における遭難対策とは

6月14日(日)、東京・代々木で日本山岳協会が開催

どなたでも参加できる(公社)日本山岳協会の主催する講演会です。高所順応、レスキュー事情、海外登山保険、そしていま注目のヒマラヤトレッキングルートの魅力についてご紹介します。

またネパール大地震による山岳情報もお伝えする予定です。

***

日時:2015年6月14日(日)8:45~12:00

会場:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟306号室

講演:

高所順応と高所障害-対処法と新しい知見-(野口いづみ氏)

グレートヒマラヤトレイル踏査プロジェクト(TEAM MONSOON)

ヒマラヤ・カラコルムの山岳救助の最新事情と山岳保険(古野淳氏)

参加費:2,160円(10代と学生は540円、20代と30代は1,080円)

申込み:不要

主催・問い合わせ:(公社)日本山岳協会

http://www.jma-sangaku.or.jp/

すぐそこにある遭難事故~奥多摩山岳救助隊員からの警鐘~

6月24日(水)、東京・飯田橋でマウンティンゴリラ登山学校の無料机上講座開催

警視庁青梅警察署の山岳救助隊で活躍されてきた金(こん)邦夫さんが講師を務める

週刊ヤマケイでもおなじみの登山ガイド、木元康晴さんが所属するマウンティンゴリラ登山学校では、6月24日(水)に「すぐそこにある遭難事故」と題して、遭難の模様と教訓を学ぶ机上講座を開催します。

講師は元警視庁青梅署山岳遭難救助隊副隊長の金 邦夫さん。さまざまな遭難事故の実態を見てきたからこそ伝えられる、遭難の模様と教訓を学んでみませんか?

***

日時:6月24日(水)19:00~21:00

参加方法:参加費無料、要お申し込み

場所:日本勤労者山岳連盟事務所

東京都新宿区新小川町5-24(03-3260-6331)

JR・地下鉄飯田橋駅下車、徒歩10分

申し込み先:マウンティンゴリラ登山学校事務担当/木元康晴

メールアドレス:kimoto.y666@gmail.com

電話:090-8063-6851

詳細は下記URLにて

https://sites.google.com/site/gorillamountainschool/oshirase

『夏山JOY2015』

夏、憧れのアルプスへ!

日本アルプスと全国の人気山域をカバーした一冊まるごと夏山ガイドブック。特集「この夏、歩きたい山すべて紹介します!」ではこの夏こそ歩きたい、北・南・中央アルプスの人気コースを、編集部の取材ルポ&詳細コースガイドでたっぷりとご紹介。第2特集「全国夏山トレイル」では北海道から九州まで、編集部厳選の夏山コースを紹介します。付録は『最新登山用品カタログ THE EARTH 2015』『北アルプス登山マップ』『南アルプス登山マップ』『北アルプス[白馬・後立山]縦走&山旅ブック2015』と4つもつく、まさに夏山ガイドの決定版です。

https://www.yamakei.co.jp/products/2815914114.html

●発売日:2015年6月8日/ページ数:132ページ/判型:A4変形判/販売価格:1,111円+税/付録『最新登山用品カタログ THE EARTH 2015』『北アルプス登山マップ』『南アルプス登山マップ』『北アルプス[白馬・後立山]縦走&山旅ブック2015』

2015年6月の新刊
商品名 発売日 販売価格(本体価格)
『日本のカエル+サンショウウオ類増補改訂』 6/12 2,000円+税
ヤマケイ文庫『山をたのしむ』 6/12 900円+税
新・分県登山ガイド『改訂新版 栃木県の山』 6/12 1,900円+税
ヤマケイ入門&ガイド『フリークライミング&ボルダリング』 6/12 1,980円+税
『山と溪谷7月号』 6/15 952円+税
ヤマケイ文庫『穂高に死す』 6/19 900円+税
ヤマケイ新書『香料商が語る東西香り秘話』 6/19 880円+税
『DVDで覚える きものの着つけ&帯結び 改訂版』 6/19 1,600円+税
『DVDで覚える けん玉の技250種 日本のトッププレイヤー総出演』 6/22 1,800円+税


ヤマケイ登山教室からのお知らせ

【国内】山男塾Ⅵ期 登山技術基礎講習会第2回「セルフレスキュー講習とリスクマネージメント」2日間

一人前の山男を目指す40代までの男子を対象にした登山教室です。これまで自己流で登ってきたけれど、知識や技術にいまいち自信がない方、同年代の山仲間が欲しい方、そんな人におすすめです。

今回はツェルトを使った一次避難法、三角巾などを利用した応急手当の基礎講習と、山でのリスクアセスメントとその対策をシミュレーションします。講習後には習得度チェックも行います。一定レベルに到達した受講生には、講習終了スタンプを押印します(2日間の講習会の1日だけの受講は不可。15分以上の遅刻は欠席扱い)。

新しく参加される方はもちろん、過去に山男塾を修了した方も復習のために受講をおすすめします(参加資格は誕生日が以降の男性)。

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=146963

日程 6月27日(土)~28日(日)
集合 神奈川県立戸川公園内 大倉バス停(9:15)
行程 1日目:大倉集合後、ブリーフィング。登山技術基礎講習会
2日目:午前から午後まで実践の場での習熟度チェック、講評。
大倉バス停【解散】17:00(予定)
体力レベル 2(6~8kg程度のザックを背負い、連続する標高差500mの登りを2時間以内で登れる体力が必要です。)
難易度 難易度2(往復、周回、縦走コース。登山道は比較的明瞭で、緩急はあるが、幅員もある。転滑落の危険個所が少ない。)
必要装備 ツェルト、ストック、三角巾(大)、テーピング、ヘルメット、ハーネス、環付カラビナ2枚、スリング(60cm×2、120cm×2)
参加費 28,000円
講師 川名 匡(山岳ガイドステージⅡ)

【国内】初級レディース・トレッキング「霧ヶ峰・車山」日帰り

山登りの知識や体力に不安がある女性に向けて、登山のノウハウを基礎から学ぶ講座です。

今回の企画ではニッコウキスゲに彩られ始める夏の霧ヶ峰高原を歩きます。最高点の車山から蝶々深山、八島ヶ原湿原を歩き、地図読みの基礎を学びます。

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=146938

日程 7月12日(日)
集合 JR中央本線 上諏訪駅改札前(9:30)
行程 上諏訪駅(車)車山肩(1800m)~車山(1925m)~蝶々深山(1802m)~物見岩~八島ヶ原湿原~和田峠(1531m)(車)上諏訪駅【解散】16:00~18:00(予定)
歩行時間:約4時間30分
体力レベル 2(6~8kg程度のザックを背負い、連続する標高差500mの登りを2時間以内で登れる体力が必要です。)
難易度 難易度2(往復、周回、縦走コース。登山道は比較的明瞭で、緩急はあるが、幅員もある。転滑落の危険個所が少ない)
持参品 プレート型コンパス
参加費 13,800円
講師 恩田真砂美(登山ガイド・ヨガインストラクター)

【机上講習会】体験的山道具考「2.ザックと収納の装備」

この講座では、失敗しない山道具の選び方を本音で解説します。

カモシカスポーツ店長として30年以上の経歴を持ち、山岳界でご意見番として活躍する講師が、自身の豊富な登山経験をもとに、山道具を使いこなすテクニックや、カタログを見ただけではわからない部分を、実体験をもとに楽しく話します。

【学生割引】学生証の提示で1グループ3人まで受講料が無料になります。

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1628

開催日 6月17日(水)
会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~20:30
定員 35名
受講料 2,000円
講師 笹原芳樹(カモシカスポーツ山の店・本店、東京都山岳連盟海外委員、日本山岳協会国際部常任委員、日本ヒマラヤ協会会員、日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト会員、日本山岳文化学会会員)
株式会社山と溪谷社
〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
編集長
勝峰富雄
編集スタッフ
佐々木惣
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦、塚原宏和
プロデューサー
齋藤純一

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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。