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今週末の「山のワンポイント天気」

ウェブサイト「山の天気予報」を運営し、メールでの天気予報配信も行なっている株式会社ヤマテンの気象予報士で、『山岳気象大全』などの著者でもある猪熊隆之さんによる解説です。今週末の山行に役立ててください。

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寒の戻りで関東から西の地域のサクラは開花してから満開までのスピードが鈍っていますが、サクラ前線は早かった昨年を上回るスピードで北上中。現在、平野部では北陸地方から東北南部を北上しています。

私の住む蓼科地域でも今日、梅が咲き出しました。梅が咲くと春が来た、という感じがしますね。こちらに来てから5回目の春ですが、梅が3月中に開花するのは初めてです。

さて、今週末はこの時期としては異例のオホーツク海高気圧が発達し、温かい陽気が続いていた関東地方から北の太平洋側では気温がぐっと下がる見込みです。また、2日の土曜日はこれまでと逆の天気となり、太平洋側で天気が悪く、日本海側で良くなるでしょう。

3日の日曜日も午前中は同じような天気ですが、午後は日本海北部の低気圧から延びる前線が日本海から南下するため、今度は逆に日本海側の山岳から天気は崩れていきそうです。また、全国的に風が強まるところが多くなるでしょう。

したがって、土曜日の日本海側の山岳が登山におすすめです。詳細な予報は山の天気予報でご確認ください。

気象予報士 猪熊隆之

「山の天気予報」(月額324円)

コーヒー1杯分のご利用料金で、全国18山域の山頂天気予報や大荒れ情報、予想天気図、ライブカメラ、雨雲レーダー、観天望気講座などが1ヶ月使い放題。メールでの天気予報配信登録もおこなえます。サービスの詳細やご登録方法につきましては、下記URLでご確認ください。

https://i.yamatenki.co.jp/

道東・雌阿寒岳

オレンジ色の光に包まれて。

阿寒湖と雄阿寒岳をバックに朝日を浴びる同行者(写真=谷水 亨)

雲海の中から頭を出した剣ヶ峰(中央)と雄阿寒岳(左)(写真=谷水 亨)

3月25日

阿寒国立公園周辺はアイヌ民族の呼名の残る地名が多いところです。オンネトー、ペンケトー、パンケトーなどの湖沼群がそれにあたり、雌阿寒岳や雄阿寒岳にもマチネシリ、ピンネシリという呼名があります。また、この山にはおもしろいアイヌ伝説がいくつもあるのです。

「雄阿寒岳と雌阿寒岳は夫婦の山だったが、雄阿寒岳が他の山を妾としたので、魔の神が怒り、それぞれの山に槍を刺した」。

雌阿寒岳の火口はその傷口だそうです。

そんな伝説の山の麓、野中温泉にテント泊して、早朝2時45分にアイゼンを装着して登りました。前々日に降った雪はトレースを消し去り、月明かりの下、クラストした雪面を探しながら登っていきます。4時50分に稜線に出ると地平線がオレンジ色に染まり始め、頂上に着くと強風の中で日の出を待つばかりです。

赤い太陽の光が私たちを照らし始めると、押さえていても歓声が出てしまいます。残念ながら吹き上げる爆風と雲に阿寒湖や雄阿寒岳も隠れてしまいましたが、一瞬の切れ間に写真を撮って下山しました。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

山形県・虚空蔵岳

月山前衛の夏道のない積雪期限定の山に登る。

1050m峰から虚空蔵岳を目指す(写真=曽根田 卓)

虚空蔵岳山頂から見た月山(写真=曽根田 卓)

3月27日、晴れ時々曇り

虚空蔵岳は山形県の庄内平野の東側に位置する、標高1091mの夏道がない山です。山岳信仰で出羽三山のひとつ、羽黒山の東側にそびえていますが、特に目立った山容をしていませんので、地元の岳人が残雪期に登った記録を見る以外、ほとんど存在を忘れられた山になっています。

登れるルートはただひとつ、立谷沢川の右岸に位置する市郎右衛門新田集落にある水力発電所から取りつく以外にありません。往復約10km、累積標高差1100mの急坂が連続するルートで、しかも雪のヤセ尾根や、山頂直下の雪壁の通過もありますので、決して簡単に登れる山ではなく、上級者向きの山とも言えます。特に1050m峰から山頂までの雪堤は随所にクレバスが隠れていますので、灌木帯に沿うようにルートをとる必要があります。

たどり着いた山頂からの展望は360度。特に南側に大きくそびえる月山の姿は、この山頂でしか見えない新鮮なアングルを提供してくれます。そして庄内平野のほぼ全景と、日本海の海岸線、北側には優美な山容の鳥海山が一望できます。しかし、当日は鳥海山の山頂だけ雲に隠れていました。

この山を目指す場合、カンジキ、アイゼンは必携です。

(文=曽根田 卓)

※編集部注:このルートは一般登山道ではありません。雪山初心者、初級者の入山は控えてください。

南八ヶ岳・阿弥陀岳~赤岳~権現岳~編笠山

雪と岩とがミックスした縦走コース。

雪庇の張り出した稜線を権現岳目指して進む(写真=木元康晴)

晴れ渡った編笠山の頂上からは今回登った山々を見渡すことができました(写真=木元康晴)

3月22日~24日、22日晴れ、23日曇り、24日曇りのち晴れ

南八ヶ岳の4つのピークを巡る縦走コースを歩いてきました。

1日めは、御小屋尾根から入山。尾根の傾斜が強まる手前の、小さな平坦地で仮泊しました。

2日めは出発してすぐに、アイゼンを着用。岩場やハシゴを通過して、1頭のカモシカが遊ぶ阿弥陀岳の頂上へ。ここから中岳とのコルへの下りが急峻で、雪もやや不安定であり、今回もっとも嫌らしく感じた区間でした。

中岳を過ぎて赤岳に向かうと、平日ながらも登山者の姿が目立ちます。しかし赤岳からキレット方面に進むのは我々のみ。細心の注意を払ってハシゴやガレ場を下ります。ツルネを過ぎると稜線の左手に雪庇が張り出す箇所が増え、踏み抜きを警戒しつつ進みました。

さらに権現岳の手前の、61段ある源治ハシゴの登りも、重荷でアイゼンを着用した状態ではとても苦しく感じました。

その日は青年小屋のキャンプ地に宿泊し、3日めは編笠山の頂上へ。出発時に頭上を覆っていた厚い雲も、山頂に立つ頃にはほとんど消えて、山行の最後を締めくくるにふさわしい絶景を見渡すことができました。

(文=木元康晴/登山ガイド)

南八ヶ岳・赤岳

冬のシーズンに終わりを告げて。

高度を上げると、背後には南アルプスが見えます(写真=川﨑拓兵)

下山時の景色(写真=川﨑拓兵)

3月25日、曇り

3月の最終週末を過ぎると、赤岳周辺もめっきり登山者が減ってきます。今回は24日に人工氷瀑アイスキャンディーで遊び、25日朝に赤岳へ向かって出発しました。

朝の気温はマイナス13度まで下がり真冬の様相でしたが、天気は快晴に転じて、高度を上げるにつれて移り変わる眺望を楽しめました。雪はよく締まっていて安定しており、トレースもばっちり。ほかの登山者は数えるほどでしたが、文三郎尾根や阿弥陀北陵、赤岳西壁主稜や大同心稜にも登攀者が見られました。風も穏やかで、稜線に出ても笑顔のまま雪壁を登り、山頂へ向かいます。下山は地蔵尾根では雪が解け始めているとの情報を得て、文三郎をピストン下山しました。

穏やかな天気と少ない登山者に、冬の八ヶ岳シーズンが終わりを告げていることを感じました。

(文=川﨑拓兵/オフィスカワサキMountainGuide やまんど塾)

栃木県・三毳山

予想以上だったカタクリの大群落。

みかも山公園「かたくりの園」にて(写真=中村重明)

万葉自然公園かたくりの里(写真=中村重明)

3月26日、晴れ

カタクリの花がちょうど見ごろの、みかも山公園「かたくりの園」と「万葉自然公園 かたくりの里」を初めて訪ねました。いずれもカタクリの大群落は予想以上の規模で、まさに圧巻でした。

みかも山公園南口から中岳経由で「かたくりの園」へ。さらに三毳山(青竜ヶ岳)経由で「かたくりの里」に下り、そこから三毳山の東側をスタート地点に戻るという周回ルートを歩きました。カタクリの大群落のほかにも、シュゼンジカンザクラ、ツツジ、アズマイチゲ、ニリンソウ、スイセン、ミズバショウ、スミレなどがあちらこちらに咲いており、目を楽しませてくれます。

また東の筑波山、北の男体山や日光白根山、西の浅間山などの好展望もあり、変化に富み、かつそこそこ歩きごたえもある行程で、とてもいいハイキングコースでした。

(文=中村重明)

妙義山塊・表妙義

白雲山で岩稜歩きのトレーニング。

前夜の雪で山はまっ白でした(写真=畠山茂信)

相馬岳から見た金洞山の屹立する峰々(写真=畠山茂信)

3月24日、曇り

天気予報ではここ数日間は晴れと曇りとなっていましたが、行ってみると前夜の雪で全山まっ白です。南側は早々に融けましたが北側は2cmほど積もっていて、上空を覆った黒雲からは時々小雪もちらつき、気温も稜線では2℃と結構寒かったです。

妙義神社から入山し、予定ではロープで確保しながら岩場の登り降りを繰り返すつもりでしたが、岩場は凍ってはいないものの雪で滑りやすく、相馬岳までの縦走に変更しました。岩場の通過に時間をとられ、普段の5割増しほどの時間がかかりました。

天候は曇りでしたが見晴らしはよく、相馬岳からは雪を被った浅間山や日光連山、八ヶ岳連峰がきれいに見えていました。

下山はタルワキ沢を下り、中間道から妙義神社に戻りましたが、直前の現地情報の収集が重要と再認識した日になりました。

(文=畠山茂信)

高尾・草戸山、かたくりの里

ゆっくり花を眺めながらの山歩き。

小坂家のカタクリ群生地。下部はイノシシに荒らされているとのことだが中腹は健在(写真=石丸哲也)

上:左から、草戸山付近からの城山湖と都心方面の展望、寶林寺から城山湖への尾根道、城山かたくりの里の赤・黄花のミツマタとシデコブシ、下:左から城山かたくりの里のオオバキスミレ、シデコブシ、雪割草、カタクリの白花品(写真=石丸哲也)

3月27日、晴れ

週末は曇りの予報でしたが晴れて気温が上がり、花開いたカタクリの群生を見られそうなので、急きょ出かけることにしました。草戸山は国道20号を挟んで高尾山の南に頭もたげる低山で、麓に2箇所のカタクリ群生地があります。ひとつは神奈川県相模原市の城山かたくりの里、もうひとつは東京都八王子市の梅ノ木平にある小坂家です。

城山かたくりの里はよく知られ、カタクリ以外にも様々な花が植えられています。開花情報などを紹介するウェブサイトもあり、団体客もいるなど、にぎやかです。小坂家はカタクリ以外の花は少ないですが、民家の裏斜面の群生地が自然に近い状態で保護され、人も少なく静か。それぞれによさがあります。

当日はカタクリがほぼ満開。城山かたくりの里ではゲンカイツツジ、アカヤシオツツジ、雪割草(オオミスミソウ)、ショウジョウバカマ、ミツマタ、シデコブシ、サラサモクレン、ヒガンザクラなども見ごろでした。今週末、カタクリはピークを過ぎていると思われますが、ホウキモモ、さらに黄花カタクリなどはこれからで、4月上旬ごろまで花を楽しめます。4月17日まで開園の予定です。また、アクセスは橋本駅北口から三ヶ木行きバスを城山総合事務所入口バス停で下車、徒歩20分ですが、4月10日まで橋本駅北口から直通の臨時バスが運行されています。

ゆっくり花を眺め、写真を撮ってから草戸山へ。かたくりの里北側の車道を城山湖方面へ進み、寶泉寺の西側から山道に入ります。ひと登りで尾根上に出た後はヤマザクラ、ウグイスカグラ、モミジイチゴなどが点々と咲く、なだらかな尾根道をたどります。いったん車道に出て、城山湖のダム上を渡り「町田市最高峰」の草戸山へ登ります。草戸山からは南高尾山稜に入り、西山峠から北へ下って梅ノ木平へ。小坂家の場所はややわかりにくいですが、うかい竹亭先のT字路を左折し、すぐ左側です。梅ノ木平から高尾山口駅までバスもありますが、本数が少なく、歩いても20分ほどなので歩くつもりでいたほうがよいでしょう。

入園料・整備協力金は城山かたくりの里が500円、小坂家が200円です。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

中央アルプス周辺・富士見台~南沢山

中央アルプスの静かな秘境へ。

左:阿智村セブンサミットの一座、南沢山山頂の標識/右:富士見台高原の直下にある萬岳荘(写真=原 誠一)

3月16日、晴れ

2日前にひさしぶりの降雪があったので、阿智村セブンサミットの一座で、中央アルプスの秘境といえる富士見台から南沢山の縦走にひとりで出かけました。このルートは十数年前の夏に歩いていましたが、冬は初めてです。

登山口は、ヘブンスそのはらのロープウェイからリフトを乗り継いで、展望台からスタートしました。林道には前日のものと思われるトレースがありましたが、神坂峠の手前で途絶えていました。昨日のラッセル者はここでUターンした模様です。

そこからは積雪20~40cm。ツボ足で萬岳荘を経由して富士見台(1739m)山頂まで登りました。

山頂から北に向かって下り始めると、積雪30~50cmとなり、なおかつノートレースだったので、スノーシューを装着しました。

コースは、古代の造山活動の名残で尾根が入り組んでおり、なおかつ登山道が雪で隠されているため、地図とコンパスを駆使してのルートファインディングが必要となりました。

その後、横川山、南沢山とアップダウンを繰り返しながら、清内路地区の自然園へ下山しました。

(文=原 誠一/アルプスネイチャークラブ ・登山ガイド)

※編集部注:このコースは冬季一般ルートではありません。ルートファインディング能力のない雪山初心者、初級者は立ち入らないようにしてください。

鈴鹿・藤原岳

フクジュソウがそろそろ見ごろを迎えます。

藤原岳山頂からの展望。左が御池岳、右が天狗岩(写真=金丸勝実)

雪解けに咲くフクジュソウ(写真=金丸勝実)

3月16日、曇り時々晴れ

鈴鹿北部の藤原岳はフクジュソウの咲く山として、花の百名山に名を連ねています。雪解けの始まる3月上旬に7合目あたりから咲き始め、山頂付近が見ごろになるのは4月下旬です。藤原岳は南東方向に長く伸びる石灰岩質の山で、山上の大地にはカレンフェルトが点在し、フクジュソウはその付近で、雪解けを追いかけるように黄色い花を咲かせていきます。

今年は暖冬の影響で積雪が少なく、フクジュソウが例年より早く咲きだしましたが、残念ながら一昨日に積雪があったようで、この日は雪に隠れてしまいました。

平日にもかかわらず、他県からの登山者が多く、雪の中から顔を出したフクジュソウを楽しんでいました。これからの季節、木々の若葉が出始めるころまで、フクジュソウを追いかけるようにヒロハノアマナ、ヒトリシズカ、イチリンソウ、ニリンソウが咲き出します。

山麓には駐車場が完備され、鉄道も利用でき、とてもアプローチのいいところです。累積標高は900m以上あり、歩きごたえのある山ですが、余力があればぜひとも天狗岩まで足を伸ばし、花を探しながら、稜線歩きを楽しんでいただきたいと思います。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

鈴鹿・入道ヶ岳

初心者でも楽しめる鈴鹿セブンマウンテンのひとつ。

入道ヶ岳山頂から見る鎌ヶ岳と御在所岳(写真=金丸勝実)

山頂から伊勢平野を望む(写真=金丸勝実)

3月16日、曇り時々晴れ

鈴鹿山脈南部に位置する標高906mの入道ヶ岳は、鈴鹿セブンマウンテンのひとつです。山頂部には広々とした草地にアセビの群落が点在し、県境稜線から東に張り出す尾根上にピークがあるためにとても展望がよく、伊勢平野や鈴鹿南部の山々が一望できます。またアプローチもよく、山の北側の宮妻渓谷、南側の小岐須渓谷、伊勢平野側から何本かの登山ルートが整備されています。よく登られているのは、東の伊勢平野側からです。ルートは3本ありますが、今回は井戸谷ルートを登りに、下りには二本松ルートを使いました。

井戸谷ルートは名のごとく、谷をつめていくルートで、最短距離で山頂を踏むことができます。石灰岩質の谷で、これから初夏にかけて、タチツボスミレ、ヤマルリソウ、ヤマネコノメソウ、ニリンソウなど春の草花が楽しめます。また、山頂部一帯に広がるアセビの群落は、県指定の天然記念物になっていて、花の咲く4月下旬に山行を計画するのもいいでしょう。

3時間もあれば山頂を往復できますし、道標も整備されているので、山を始めた人にとっては安心して登ることができる鈴鹿の一山です。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

鳥取県・大山

早い春の訪れにせかされ、残雪の大山へ。

弥山から三角点へ向かいます。北壁(左)と雪解けの進む南壁、右奥が剣ヶ峰(最高点)です(写真=舩越 仁)

頂上避難小屋と眼下に広がる米子平野、右手が弓ヶ浜と日本海です(写真=舩越 仁)

3月21日、晴れ

米子道の蒜山SAから眺めた朝の大山上部には雲がまとわりついていました。そのおかげで、全山霧氷の花が咲き乱れていました。登るにつれて雲も切れ、真っ青な青空にそびえる大山北壁は、新雪ならぬ霧氷のお色直しでとても壮観でした。空気も澄んでおり、珍しく隠岐の島を眺めることもできました。

この日は寒波の朝だったのでアイゼンがよくきく快適な登行となりましたが、7合目付近では例年通り雪解けが進み、登山道が露出していました。頂上台地の木道もほとんどが露出しています。それでもこの日は冷え込みがきいていて、登下降時ともキャラボク樹林帯の雪上を沈むことなく、快適に歩くことができました。

休日なので登山者が多かったこともありますが、私たちは避難小屋には入らず、頂上碑の下でゆっくり昼食できる日和でした。それでも時間と場所によっては防寒フードもかぶりましたので、春山といえども充分な装備は必要です。

(文=舩越 仁/みつがしわ山の会)

大分県・平治岳

春の妖精たちに会いに行きました。

開き始めたアズマイチゲ(写真=池田浩伸)

くじゅう連山と野焼きの終わった坊がつる(写真=池田浩伸)

3月26日、曇り時々晴れ

早春に咲くユキワリイチゲやアズマイチゲを見るため、男池園地(おいけえんち)から平治岳(ひいじだけ)を周回しました。

3月も終りに近いのですが、気温は5度とまだ寒さが残っています。登山道わきにはユキワリイチゲのツボミを何個も見つけることができました。ひと株だけ開きかけた花もあり、下山時には午後からの日差しを受けて花開いているのではないかと期待しましたが、あいにく気温が上がりません。開花した花を見ることはできませんでした。

諦めきれずに男池散策路を歩いていると、開きかけたユキワリイチゲとアズマイチゲを見ることができました。

平治岳から見るくじゅう連山の大展望とユキワリイチゲとアズマイチゲの2種類の花を見ることができて満足の山旅となりました。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

熊本宮崎県境・石堂山、市房山

好天の下、九州百名山を歩きました。

石堂山山頂よりマンサク越しに市房山を望む(写真=長谷川守克)

市房山・湯山集落を眼下に市房山九合目付近をゆく(写真=長谷川守克)

3月20日~21日、晴れ

広島県福山市在住の山友が九州百名山である、石堂山(いしどうやま)と市房山(いちふさやま)を歩きに来られるとの連絡があり、同行させていただきました。

集合場所である「道の駅・錦」で合流し、石堂山の井戸内峠登山口をめざして移動します。到着後、準備体操を終えて身支度を整えスタートします。雲ひとつない好天、周囲の峰々を眺め、道ばたで咲くマンサクを見ながら歩を進めますが、暑くて暑くて大汗をかきました。

山頂に到着して昼食をとりながら山談義に華を咲かせた後、下山。無事登山口に到着しました。宿泊先への移動途中で湯山温泉桜祭り会場に立ち寄り、満開の桜を鑑賞後、市房山キャンプ場をめざします。

翌日は市房山へ。コースは正面参道の鳥居から取り付く予定でしたが、山友の広島への帰宅時間を考慮し、林道終点登山口より歩くことにしました。この日も好天で、前日に歩いた石堂山や周囲の峰々を眺めながら和気あいあいと先をめざし、山頂に到着。心見の橋では童心に帰り、岩上で飛びまわって満足したので、来た道を引き返し登山口に戻りました。2日間とも天候に恵まれ、広島の山友たちは九州百名山を2座初登頂できたので満足気です。

その後、湯山温泉に浸かり、再会を楽しみに帰路につきました。

(文=長谷川守克)

北海道・美比内山

青空の下、足に重りをつけたようなルートを進む。

美比内山を仰ぎ見る(写真=蓮井美津夫)

美比内山頂上から見た無意根山方向(写真=蓮井美津夫)

3月27日、晴れ

久しぶりの好天に誘われ、札幌の奥座敷・定山渓温泉の奥にある、今は閉山した豊羽鉱山から登る美比内山に向かいました。

途中、定山渓温泉周辺の山々の登山口に停まる車を見ながら、豊羽鉱山のゲート前に到着。空いたスペースに駐車し、好天の景色を期待してスタートです。

気温がかなり上がっているため、足元の雪は融け、スノーシューにまとわりつくため、足に重りをつけたような状態になり、思うように進みませんが、途中からいっしょになった若い男性と先頭を交代しながら登ります。

いつもより時間を要しましたが、頂上からの景色を堪能することができました。。

(蓮井美津夫/北海道/57歳/よく行く山:道央、大雪山)

高野山・町石道

距離はありますが歩きやすい道です。

夕陽を浴びた巨大な大門(写真=小林昭生)

3月24日、曇り時々晴れ

知人から町石道(ちょういしみち)を案内してほしいと頼まれ、下見を兼ねて歩いてきました。

高野山に通じる道はいくつもありますが、なかでも町石道は最もよく知られた道でしょう。南海高野線・九度山駅から根本大塔まで約21kmの道のりです。大河ドラマ「真田丸」の影響なのか、周辺が整備された真田庵(真田昌幸の墓がある寺)を過ぎると、じきに町石道の起点180町石のある慈尊院に到着します。境内を抜け、柿畑の中の坂を登っていくと右手に眺望が開け、箱庭のような紀ノ川流域の景色が広がって見えました。

1町ごとに減っていく町石の番号を確認しながら、六本杉、二ツ鳥居、笠木峠を経て高野山道路にいったん下ります。矢立から再び登り返し、谷のせせらぎを聞き、やがて最後の急坂を登りきると、ひょいと大門の前に飛び出します。ここから10分ほどで終着根本大塔です。

九度山駅が9時、根本大塔が16時45分、休憩時間を含めて8時間弱の行程でした。距離はありますが、フラットなところが多く、歩きやすい道なので、ハイキングに適したコースといえそうです。

(小林昭生/奈良県/74歳/よく行く山:金剛、葛城山系など)

福岡県・足立山

今週も兄弟で登りました。

上:山頂で記念写真/下:小倉港方面(写真提供=小林龍聖)

3月20日、晴れ

この日は小倉のメモリアルクロス入口の小文字登山口から登り始めます。

最初は木道階段の急坂を行きました。途中の展望台で後ろを振り返るときれいな景色です。

小文字山を通ってしばらく進むと、ふたつにわかれていて、ひとつは旧登山道です。木道階段が多い道です。もうひとつは景色を見ながら登る道です。

ピークをいくつか越えて、妙見神社の上宮にお参りして、分岐点を足立山に向かいます。山頂で小倉の町と海を見ながら、ご飯を食べました。下山は来た道を戻りました。

(小林龍聖、琥翔/熊本県/11歳、9歳/登山歴3年)

第三十六回

ザック中、照らし続けて電池切れ(登り窯)

山桜、花びら浮かべ赤ら顔(ブロッケンの妖怪)

花のない山でも花摘みするヤマヤ(ペケマルコ)

【寸評】

一句目、登り窯さん。私も経験あります。それ以来、ヘッデンは必ず2つ持っていくようになりました。

二句目、ブロッケンの妖怪さん。春ですね、お花見ですね。静かな山の中ではらはらと舞うヤマザクラが目に浮かびます。

三句目、ペケマルコさん。こちらも春ということで、お花がキーワードになりました。ただ、もう少し「くすり」と笑わせるようなキレが欲しいところであります。

【段位】

登り窯さんは「ガッシャブルムII峰」に昇段。ブロッケンの妖怪さんは「5000m級」に昇級。ペケマルコさんは残念ながら今週も「K2」でビバークです。

【応募方法】

山に関する川柳を募集します。投稿先メールアドレスは「weekly@yamakei.co.jp」です。メールの件名には必ず「週刊ヤマケイ・山の川柳」とお書きください。ペンネームでの投稿も受け付けております(読者の登山レポートはペンネームでの投稿不可)。

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」「山の川柳」「よもやまばなし」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

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講演会「インドシナ半島から雲南、そしてチベット高原へ-茶馬古道とタカラガイの道-」

4月3日(日)、東京・月島の月島区民館で開催

梅里雪山が連なる山脈を、馬とともに越える人々。雲南からチベットへ、険しい横断山脈を越えて茶馬古道はつづく(撮影=小林尚礼)

雲南省でとれた茶をチベットの馬と交換することから名づけられたという「茶馬古道」。この茶馬古道の歴史や地理的広がりをテーマにした講演会が開催されます。

講師の上田教授は中国社会史が専門で、中国の歴史に関する本を多く出版されているなかで、茶馬古道に関する本『東ユーラシアの生態環境誌』も書かれています。茶馬古道の歴史を知るうえで、もっとも参考になる本です。

今回の講演では、最新刊『貨幣の条件~タカラガイの文明史~』の内容も織り交ぜながら、雲南を中心にした壮大な交易の物語について語っていただきます。

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講演会「インドシナ半島から雲南、そしてチベット高原へ-茶馬古道とタカラガイの道-」

日時:4月3日(日)14:00~16:30

会場:月島区民館(東京中央区月島2-8-11)

講師:上田信氏(立教大学教授・文学部史学科)

会費:1000円(学生500円)

主催:カワカブ会

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『トレイルラン2016 SPRING』

山を走る楽しさを、すべての人に!

マウンテンスポーツマガジン『トレイルラン』最新号の特集テーマはずばり「トレーニング」。日本を代表するトップトレイルランナーや100マイルランナーたちが、いつもどんなトレーニングをしているのか? という部分にフォーカス。トレイルランニングを楽しみ、強く・速くなるための珠玉のヒントが隠された、保存版の一冊です!

https://www.yamakei.co.jp/products/2815924390.html

発売日:2016年3月29日/販売価格:1,200円+税/136ページ/判型:A4変形判/ISBN:978-4-635-92440-5

2016年3月の新刊
商品名 発売日 販売価格(本体価格)
『ROCK&SNOW 071 春号』 3/5 1,333円+税
『ワンダーフォーゲル2016年4月号』 3/10 926円+税、電子書籍版741円+税
『山と溪谷2016年4月号』 3/15 952円+税、電子書籍版762円+税
『入門&ガイド トレイルランニング』 3/18 1,980円+税
『読図ができる登山地図 剱・立山連峰 1/25,000縮尺+詳細情報、北アルプス総図・核心部詳細図付』 3/18 900円+税
『読図ができる登山地図 槍・穂高連峰 1/25,000縮尺+詳細情報、北アルプス総図・核心部詳細図付』 3/18 900円+税
『詳しい地図で迷わず歩く!奥多摩・高尾384km』 3/25 1,500円+税、電子書籍版1,200円+税
分県登山ガイド『大阪府の山』 3/25 1,900円+税、電子書籍版1,520円+税
分県登山ガイド『山梨県の山』 3/25 1,900円+税、電子書籍版1,520円+税
『台北低山散歩』 3/30 POD版2,000円+税、電子書籍版1,000円+税
『くらべてわかる 哺乳類』 3/31 1,600円+税
『インドネシア 山旅の記』 3/31 2,770円+税


株式会社山と溪谷社
〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
編集長
勝峰富雄
編集スタッフ
佐々木惣
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦
プロデューサー
齋藤純一

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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。