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山岳遭難防止術

登山ガイドが実体験から遭難防止を考える【連載12】

ザックのサイドポケットに入れた水筒が落下

先日はお客様をご案内し、この夏3度目となる奥穂高岳に行ってきました。奥穂高岳は毎年何度も登る親しみのある山ですが、ガイドの仕事を始めてまだ間もない7年前に、記憶に残る失敗をしてしまった山でもあります。

その日のお客様は、10人ほど。早朝に横尾山荘を出発し、お昼ごろに穂高岳山荘に到着。昼食をとりつつ奥穂高岳の山頂に向かう準備をしていたときに、気になる方がひとりいたので、お声かけをしました。ザイテングラートに取り付く前、皆さんに水筒はザックの中に入れるようお願いしたにもかかわらず、その人はずっと、ザックのサイドポケットに入れたままだったからです。

近ごろはサイドポケットに、水筒などを入れている人が少なくありません。しかし岩場では、ポケットの底部が岩角にぶつかると、入れた物が落下することがあり危険です。そのことをあらためてお話ししたところ、

「私はこのスタイルで日本百名山を90座以上も登ってきたのだから、絶対に大丈夫だ」

というお返事。私もそれ以上は強く言えず、そのことを黙認したまま奥穂高岳へと向かったのでした。

しかし頂上に立って下山を始め、最後のハシゴを下ってあとわずかで平坦地に到着するというときに、その方のサイドポケットから水筒が落下。下を歩く女性にぶつかってしまったのです。幸いにもダメージはありませんでしたが、もし足場の悪い場所だったら、ぶつかった女性は転落していたかもしれません。お客様に対する注意喚起の甘さがあったことに、後悔の念を覚えた出来事でした。

落石の危険性のある場所で身を守るにはヘルメットが大切(写真=木元康晴)

さらに危険な落石に備える

山での落下物では、なんといっても危険なのは落石でしょう。体に受けた場合のダメージは水筒の比ではありません。大きなものは重さが数十キロを超える場合もあり、衝撃で滑落や転落など、さらに深刻な事態に結びつく可能性もあります。

落石が多いのは、やはり岩場やガレ場です。岩場には必ず不安定な浮き石が乗っていますし、丈夫そうな岩角でも、体重をかけるとポロリと欠け落ちてしまうこともあります。

またガレ場はそもそも、浮き石が積み重なっている場所です。不用意な足運びでは石が動き出すので、行動には慎重さが求められます。

さらにコースを外れると、浮き石は増えます。道間違いを避けるのはもちろん、無理な追い越しやすれ違いもしないよう、気をつけたいものです。

しかし充分に注意を払っていたとしても、落石に出くわすことはあるでしょう。したがって岩場やガレ場では、常に上部への警戒が必要です。そしてもし落石がおきたならば、落下方向を見極めて慎重にかわし、同時に「ラク」と大声を発して、下の登山者に注意を促します。「ラク」と言うのは自分が落石を起こしてしまった場合も同様です。また必ずヘルメットも着用しましょう。

もしヘルメットをかぶっていない頭で落石を受けた場合は、出血や頭蓋骨を損傷してしまう危険性があります。また見た目では異常がなくても、脳にダメージを受けている可能性もあり得ます。

登山道ではありませんが、私も一度だけ、ヘルメットをかぶっていない頭で落石を受けてしまったことがあります。それは2001年1月の、城ヶ崎ファミリークラック・エリアでのクライミングのときでした。リードしていた友人が、8mほど上から30cm大の石を落としてしまい、ビレイをしていた私の頭にぶつかったのです。

このときはゴン!という音が響きわたったものの、出血はなく、意識も明瞭でした。ただし頭痛は激しくて、すぐに病院へ。頭の中を調べる頭部CT検査では、異常なしという結果だったものの、不快な頭痛が2週間ほども続き、とても苦しかった記憶があります。

穂高連峰などの「山岳ヘルメット着用奨励地域」でも、現状ではヘルメットをかぶっている人は半数くらいでしょうか。しかし落石は、自分自身の注意では完全には防げないものです。自分自身の身を守るためには、しっかりとヘルメットをかぶることが大切です。

(文=木元康晴/登山ガイド)

信州の山岳遭難現場より

島崎三歩の「山岳通信」。

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難の代表的な事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を配信しています。

9月5日に第41号が配信され、8月下旬に長野県で発生した遭難事例が8件紹介されています。下記事例はそのなかからの抜粋ですが、山岳遭難のリスクをリアルに伝えるものですので、今後の山行にぜひ役立ててください。

・・・

・8月22日、72歳の女性が白馬鑓温泉小屋から猿倉に向けて下山中、三白沢付近で転倒し、左足骨折の重傷を負いました。その後、背負い搬送で救助されました。

・8月25日、67歳の女性が奥穂高岳から涸沢に向けて下山中、ザイテングラート取付点付近で転倒し、右側頭部裂創などの軽傷を負いました。その後、県警ヘリで救助されました。

・8月28日、65歳の女性が奥穂高岳から涸沢に向けて下山中、ザイテングラートでスリップして滑落、左腕を骨折しました。その後、県警ヘリで救助されました。

・8月28日、64歳の男性が常念岳から一ノ沢登山口に向けて下山中、疲労により行動不能となりました。その後、県警救助隊員に救助されました。

(内容は長野県警察本部の発表時点のものです)

・・・

下記URLより、バックナンバーもご覧いただけます。今後の登山にぜひ役立ててください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html

(文=週刊ヤマケイ編集部)

台風の影響による大雪山、日高山脈の被害

移動の際にも最新情報を

台風7・9・11・10号の影響により、大雪山、日高山脈を中心に大きな被害があり各山域に直接つながる林道崩壊のため通行止めになっています。また、十勝を中心とする主要幹線道路も橋や道路の崩壊で通行止めや通行規制が続いており、移動の際にも最新情報を得る必要があります。

林道崩壊のため直接登れない山域(9月5日現在)

大雪山中央部:永山岳・愛別岳(愛山渓)、赤岳(銀泉台)、大雪高原温泉、沼の原・五色岳(クチャンベツ)、化雲岳(天人峡)、トムラウシ山(トムラウシ温泉)、扇沼山

大雪山北部:ニセイカウシュッペ山、武華岳

大雪山東部:ニペソツ山、ユニ石狩岳、音更山、石狩岳、南クマネシリ、クマネシリ、ウペペサンケ山、南ペトウトル

日高山脈山域(十勝側):オダッシュ山、ペケレベツ岳、芽室岳、剣山、伏美岳・ピパイロ岳、十勝幌尻岳、エサオマントッタベツ岳

日高山脈山域(日高側):チロロ岳、パンケヌーシ、北戸蔦別岳、戸蔦別岳、ピセナイ山、ペデカリ岳、楽古岳

参考HP

国土交通省北海道開発局

http://www.hkd.mlit.go.jp/

北海道森林管理局

http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

東大雪・然別湖周辺

カヌーを漕いで秘密の湖へ

北海道三大秘湖のひとつ、東雲湖へ(写真=谷水 亨)

岩石山へ行くがあいにくの雨(写真=谷水 亨)

9月4日~5日、雨

然別湖周辺の登山道入山規制が「南ペトウトル山」以外に規制解除され、台風10号で登れなくなった山が多いなかで、貴重な山域となりました。今回は、支笏湖近くのオコタンペ湖、阿寒のオンネトー湖とともに、北海道三大秘湖に数えられる東雲湖(しののめこ)へ行ってきました。

東雲湖はそこに至る直接の道路がない湖であり、本来なら白雲山登山口から湖畔沿いを4km歩く湖畔コースと白雲山・天望山を縦走して東雲湖に下り湖畔沿いを歩く周回コースがありますが、私たちは白雲山登山口湖畔からカヌーを漕いで、東雲湖展望地西側の旧桟橋(増水で水没していた)に上陸。山のなかを15分ほどトレッキングして東雲湖展望地に到着しました。

好天であれば、この地から周囲0.8kmの東雲湖が見えるのですが、濃い霧で見えませんでした。その後、カヌーで弁天島に寄ってから出発地に戻りました。

翌日はヌプカの里から「岩石山」と「白雲山」で然別湖の景色を楽しもうと登りましたが、雨のために展望もえられず下山しました。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

秋田県・虎毛山

山頂に広がる高層湿原は秋色に染まってきました

深い虎毛沢の切れ込みの奥に高松岳が望める(写真=曽根田 卓)

山頂の南東側に広がる高層湿原は草紅葉が始まっていました(写真=曽根田 卓)

9月1日、晴れ

秋田県の南東部に位置する虎毛山は、山頂に大きな高層湿原を有することで人気の山です。標高は1433mと低いですが、この山域は豪雪地帯として知られ、豊富な積雪が春遅くまで残り、その低温・過湿のために枯死したミズゴケが分解されず泥炭となって盛り上がって高層湿原を作りだしました。湿原の規模は有名な苗場山と比較すると小規模ですが、山頂から湿原の末端まで伸びる木道の長さは約330mあり、北東側に栗駒山の大展望を眺めながら歩くのは爽快です。

湿原に咲く花は6月のヒナザクラ、チングルマ、7月のイワイチョウ、そして8月のキンコウカと多彩です。今の時期はエゾオヤマリンドウが咲いていました。湿原の中間部にいくつかの池塘があり、その周りはモウセンゴケの赤で染められています。

登山ルートは国道108号線の鬼首道路より赤倉沢方面に伸びる長い林道からアプローチするのが一般的で、高松岳から虎毛山に伸びる長い稜線を経て登ってくる登山者は稀です。

赤倉沢にかかる木橋から標高差600mの急登が始まりますが、ヒノキアスナロからブナへの植生の変化を楽しめます。高松岳・虎毛山を結ぶ稜線上の1234m峰で急登から解放され、その先で高松岳の大展望が広がります。ここからは登山道に笹が被って道を隠していますが、道を失うほどの藪ではありません。

たどり着いた山頂の南東側に広がる、大きな湿原には誰もが驚くでしょう。まだ残暑厳しい季節ですが、東北の短い夏は終わりに近づき、湿原はオレンジの秋色に模様替えを始めていました。

(文=曽根田 卓)

北アルプス・剱岳

初秋の空気を感じながら登りました

カニのヨコバイでの順番待ち(写真=木元康晴)

別山乗越のやや下から見た剱岳(写真=木元康晴)

9月2日~4日、2日曇り、3日晴れのち曇り、4日晴れ

もっともポピュラーな別山尾根を往復するコースから、剱岳を登ってきました。

初日は新幹線を利用し、自宅のある東京都内の最寄り駅からわずか3時間で富山駅へ。そこから富山地鉄線と立山黒部アルペンルートを乗り継いで、お昼前に室堂に到着。宿泊先である、剱澤小屋へと向かいました。

翌日は暗いうちからの出発を予定していましたが、むしろそのほうが混雑に巻き込まれやすいとの情報を得て、明るくなった5時半に出発。確かにカニのタテバイで少し待ったほかは特に順番待ちすることもなく、出発からちょうど4時間で剱岳の頂上へ。天気はとてもよく、後立山連峰をはじめとする北アルプスの山々を一望できました。

しかし下山時は、カニのヨコバイとその先の岩場で渋滞が発生。ところどころで立ち止まる場面がありました。それでも待ちくたびれるというほどではなく、14時過ぎには剱澤小屋に帰着。

最終日は少しだけ色づいてきた草木の葉っぱに秋の訪れを感じつつ、剱岳や立山の眺望を楽しみながら室堂へ戻りました。

(文=木元康晴/登山ガイド)

北アルプス・明神岳主稜

晩夏の北アルプスを満喫しました

4峰から見る明神岳(左から3峰、2峰、主峰)(写真=金丸勝実)

岩場で忙しく動き回る3峰付近で出会ったオコジョ(写真=金丸勝実)

9月3日~4日

8月中旬以降、不安定な天候が続いています。今回も計画はしたものの、出発前日まで天候判断に悩まされました。予報が好転すれば前穂に抜ける、ダメなら引き返すつもりで入山しました。

リピートしたくなるルートはいくつもありますが、今回の明神岳主稜もそのひとつです。このルートはバリエーションルートですが、登攀装備もそれほど多く持たなくてよく、またこの時期は夏装備で軽量化できるものの、水場がないので2日分の水をかつぎあげるデメリットがあります。

バリエーションは、穂高・岳沢登山路7番標識からで、尾根伝いにハイマツ帯まで一気に高度を上げていきますが、重いザックを背負っての急登はこたえます。途中、やせ尾根の岩場の通過があるので注意が必要です。

コメツガやシラビソの針葉樹林がダケカンバになり、やがてハイマツ帯に入っていくと一気に展望が開け、奥穂から西穂の稜線が見えてきます。徐々に傾斜が緩み、今回のビバーク地とした5峰の肩に到着しました。

この時点で明神岳主峰あたりまで行く時間的ゆとりはあったのですが、天気が夜に崩れ、明日の天気が下り坂という予報なので、5峰の肩でビバークすることになりました。余った時間で4峰まで往復しました。

夜は予報通り雨になり、風でテントがばたつきましたが、明け方には回復したので、空身で明神主峰を往復することにしました。5峰と4峰の登りは時間を使いますが、3峰は岳沢側を巻いて少し高度を上げると2峰に到着します。主峰はすぐ前ですが、コルへは懸垂下降になります。コルから10分ほど登り返すと主峰に到着。

山頂ではちょうど、それぞれ別のルートから登ってきた山仲間2パーティと合流しました。眼前には迫力ある前穂高岳が、その背後には吊り尾根を経て奥穂高岳がどっしりと構えていました。

今年は雪が少なく、秋の花もすでに終わっていて、紅葉には少し早い時期でしたが、コケモモが赤く実り、ホシガラスやオコジョが忙しく動き回っていました。暑くもなく、寒くもない、晩夏のアルプスを満喫しました。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

※編集部注:アルパインクライミングではルートファインディング能力や登攀技術など、登山の総合的な実力が必要となります。初心者、初級者だけで安易に取り付かないようにしてください。

南アルプス・塩見岳~蝙蝠岳

南アルプスの中心、蝙蝠尾根を歩く

本谷山からの塩見岳。右横に蝙蝠岳が見える(写真=大津洋介)

蝙蝠岳より、広い尾根を下りる(写真=大津洋介)

9月2日~3日、2日晴れ、3日霧のち晴れ

大鹿村の赤石荘に前泊して、早朝4時に鳥倉林道の駐車場まで送ってもらいました。天気はよく、三伏峠付近からは塩見岳をはじめ、仙丈ヶ岳、間ノ岳など3000m級の展望が広がりました。今回の目的の蝙蝠岳はずいぶん遠くに見え、メンバーからはその遠さにため息が出たような、出ないような・・・・・・。近づく塩見岳を眺めながら塩見小屋に向けて歩きました。

翌朝起きると満点の星空だったのが、歩き始めるころにはガスが出て、南風が強く吹くようになりました。台風12号の影響でしょう。塩見岳の山頂で展望は得られず、早々に蝙蝠尾根分岐点へ下りました。蝙蝠尾根に入ると北俣岳まではちょっとした岩場です。難しくはありませんが、濡れた岩と強風に注意しながら通過しました。

ここからは山容が一変、たおやかな広い尾根を歩くようになります。ガスが出ているのでルートファインディングに注意しながら歩きました。蝙蝠岳の登りにさしかかると天気は回復してきて風もやみましたが、残念ながら山頂から塩見岳の姿を見ることはできませんでした。

ここからは二軒小屋を目指して長い下りが始まります。二重山稜の踏跡をたどって針葉樹林帯に入ります。風倒木帯では、倒木は整理されており問題なく通過。コケが美しいシラビソの森をひたすら下ります。もう下りも充分というころ、中部電力の大きな施設の横を通過しました。これで終りかと思いましたが、さらに急峻な岩場が続いたので慎重に歩き、山腹斜面を下って大井川西俣林道に下り立ち、ほっとひと息。林道を約20分歩き、二軒小屋ロッジへ入りました。

(文=大津洋介/無名山塾・こぐま自然クラブ)

奥多摩・御岳山

ビジターセンターに立ち寄ってからスタートするのがおすすめ

上左:9月1日当日の綾広ノ滝/上右:8月7日、平常時の水量の綾広ノ滝/下:水量が多く、渓流が美しかった(写真=石丸哲也)

山上集落にある神代ケヤキ下のシュウカイドウ(写真=石丸哲也)

9月1日、晴れ

近郊の低山の特長のひとつに、足繁く通い、季節や天候など、そのたびに異なる山の表情にふれられることがあります。御岳山は、高尾山などと比べるとアクセスがやや遠いのですが、山が深く、地形も複雑であるなど、多様な魅力があります。ケーブルカーで登り下りを省略し、目的のスポットに時間を割けるのもいいところです。

今回は、大雨をもたらした台風10号が通過した翌々日。山の上の源流部なので、すぐに水がひくと思っていたのですが、場所によっては飛び石の上や登山道にも水が流れていました。通常より豊かな水量と緑に苔むした岩があいまって、「ミニ奥入瀬」ではなく「ミディ奥入瀬」くらいの雰囲気でした。

自宅に帰ってから、前回、8月7日の写真と比べて、あらためて水量の多さを認識しました。ビジターセンターで30日当日の写真を見せていただいたら、飛び石がどこにあるかもわからないほど、徒渉が危険な水量でした。今回は平日で人が少ないうえ、増水で行楽客の姿もなく、静かに歩くことができました。

レンゲショウマは終期で花が少なくなっていましたが、ツボミも残っていて、あと1週間くらいは花を見られそうです。かわってクズ、ユウガギク、ヤマホトトギス、ツリフネソウ、ヤマトリカブト、山上集落付近ではシュウカイドウなど晩夏~初秋の花がいろいろ咲いていました。ビジターセンターでは季節の花を写真で紹介したリーフレットを手に入れられるので、登山道情報の収集などとあわせて、立ち寄ってからスタートするのがおすすめです。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

高尾・高尾山

晩夏から初秋にかけての花が咲いています

上:東高尾山稜の302mピーク北側は展望のよい伐採地。中央の丘が初沢山/下:右からヤマホトトギス、フジカンゾウ、タマゴタケ(写真=石丸哲也)

高尾山山頂南側の展望台から丹沢方面を望む(写真=石丸哲也)

9月3日、晴れ

御岳山でも書いたように、ひんぱんに出かけて、季節の移ろいやさまざまな表情に触れられることが近郊の低山の楽しみのひとつ。なかでもアクセスが便利で行程が手ごろな高尾山は、東京では最右翼の低山と言えます。

今回は自然観察のガイドをするので、下見を兼ねて行ってきました。コースはいろいろとれるのですが、暑い時期、登りの定番は沢沿いの6号路です。今回はさらにひとひねりして、登山口となる高尾山口駅のひとつ手前、高尾駅で下車し、初沢山、金比羅山を越えて高尾山口駅へ向かうことにしました。

初沢山は、京王線の高尾駅ホームから南を見ると、金色の多層塔形の建物が目立つ「みころも聖堂」の南西にある丘です。15世紀末ごろの築城と推定される初沢城の跡が残り、294mの山頂には3等三角点が設置されています。山頂は雑木林が茂っていますが、高尾山方面などを望めます。また、みころも聖堂側の斜面には、各県の県木が植えられた故郷の森散策路が整備されています。

初沢山からいったん住宅地に下り、金比羅山へ。金比羅山は、草戸山から北へ延びる東高尾山稜の末端に位置する266mのピークです。山頂から西へ、尾根伝いに進むと住宅地の上に出て、住宅の北側を巻いていきます。住宅地の車道に出て、東京都の指導標に従って、整備された山道に入ります。小さなピークをいくつも越え、四辻の鞍部で西へひと下りすると高尾山口駅。通常は、逆に高尾山口駅から四辻に登り、東高尾山稜を南下して草戸山へ向かうときに利用される道です。

まだ残暑の時期で、雨模様の予報が出ていたこともあってか、登山者は少なく、ふだんは行列となる高尾山山頂の山名板でもほとんど並ばずに記念撮影できました。

南側は雲が多く、丹沢の主稜線は頭を隠していましたが、頭上には青空が広がり、風が心地よかったです。下山は5号路~3号路~富士道と歩き、薬王院を通り、霞台から琵琶滝道、高尾保養院を経て高尾山具駅へ戻りました。

登山道は、台風による支障はありませんでした。花はヤマホトトギス、フジカンゾウ、ミズヒキ、キンミズヒキ、タマアジサイなど晩夏~初秋の花がいろいろ咲いていて、雨が多かったせいか、キノコも目立ちました。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

霧ヶ峰・車山

夏から秋へ移りゆく、味わい深い景観

車山より、八ヶ岳全山を望む(写真=中村重明)

4:09、車山肩のコロボックルヒュッテ前より、車山方向(写真=中村重明)

9月4日、晴れ

相次ぐ台風の発生・接近で週末の天候が不安定な状態が続くなか、好天が予想されていた初秋の車山を訪ねました。車山肩から、車山山頂、車山乗越と巡り車山肩に戻る、1時間半程度の散策です。

9月に入り学校の夏休みも終わったこともあってかハイカーはとても少なく、夏から秋へと季節の変わる霧ヶ峰の景観を静かに楽しむことができました。

マツムシソウは終わりかけながらも可憐な花を咲かせており、またアキノキリンソウがそこかしこにたくさん咲いていました。

展望に関しては、北アルプス方向は乗鞍岳方面が短時間姿を見せただけでしたが、八ヶ岳は蓼科山から編笠山までの迫力ある姿を見せてくれました。

なお今回、車山肩の山小屋(コロボックルヒュッテ)に前泊したのですが、夜中に満天の星空を見ることができたのは幸運でした。

(文=中村重明)

富士山周辺・青木ヶ原

青木ヶ原樹海の散策に行ってきました

森林限界を歩く(写真=小勝眞佐枝)

ヒョウモンチョウとシモバシラ(写真=小勝眞佐枝)

8月28日~29日、雨時々晴れ

台風10号が関東地方をそれていくという情報を得て、富士・青木ヶ原樹海の三合目から奥庭五合目の散策に行ってきました。

河口湖から西湖周遊バスに乗り、西湖民宿バス停で下車して三湖台、紅葉台、風穴、青木ヶ原樹海を歩きました。霧雨が時々降りましたが、樹海のなかは快適で、植物やキノコを観察しながら楽しく歩きました。シモバシラ、フジテンニンソウ、バライチゴ(実)、ミヤマウズラ(ラン科)が目を楽しませてくれました。

河口湖で宿泊した次の朝はかなりの雨でしたが、奧庭山荘からリーダーが得た情報では「小雨、風なし」とのことで、予定どおり富士山三号目から五合目までの散策に出発。こんな天気でも富士登山バスは満員でしたが、三合目で下車したのは、さすがに私たちのグループだけでした。

晴れたり、降ったりという台風特有の天気のなか、倒木の多い荒れた道をシラビソのフィトンチッドをかぎながら歩きました。奥庭山荘で富士山のマツタケを味わったあと、五合目まで森林限界特有の植生(矮性したカラマツ、オンタデ、イワオウギなど)の中を歩きました。

(文=小勝眞佐枝/森林インストラクター東京会)

南信州・蛇峠山

秋の花が満開

山頂付近ではマツムシソウが花盛り(写真=原 誠一)

8月31日、晴れ

阿智村セブンサミットの一座、蛇峠山(じゃとうげやま)に行ってきました。標高1664mと低山ながらよい山です。この山は、戦国時代、武田信玄公により狼煙(のろし)台として利用されていたとのこと。山頂の案内板にその由来が書き記されていました。

蛇峠山の麓には塩の道中馬(三州)街道の宿場町浪合(なみあい)があり、この地では、戦国時代の重要な通信&物流インフラが整備されていたのかと、感心させられました。

また、麓から山頂までの道すがら、秋の山野草が花盛りでした。特に山頂付近のマツムシソウの群生はみごとなものでした。

(文=原 誠一/アルプスネイチャークラブ ・登山ガイド)

京都北山・天ヶ岳

薬王坂から登りました

薬王坂の上の分岐から天ヶ岳へ向かう(写真=山口敬二)

天ヶ岳までの北山杉の道を行く(写真=山口敬二)

9月4日、曇り

牛若丸の修行の場として名高い京都北山の鞍馬ですが、私にとっては大学一回生の時に山登りの洗礼を受けた忘れ難い場所になります。初めて30kgにもなるキスリングを背負わされて登った懐かしい薬王坂へ。坂を上がると、分岐を左にとって天ヶ岳(あまがだけ・788m)へと向かいました。

緩やかな登山道では展望はききませんが、北山杉のなかを行く、歩きやすく気持ちのいい道です。最後は少し急登となりますが、分岐から2時間ほどで頂上に達します。頂上広場で昼食を済ませると、午後からは京都大原へと続く木漏れ日の山道を寂光院までのんびり下りました。

平家物語ゆかりの尼寺・寂光院を拝観してから大原ののどかな田園風景のなかを歩くと、秋の空気を感じることができました。

(文=山口敬二)

台高・迷岳

登りごたえのある飯盛コースで台高の前衛峰へ

蓮ダムから見る迷岳。写真中央奥(写真=金丸勝実)

山頂付近のブナ林(写真=金丸勝実)

8月28日、曇り時々晴れ

夏の花が終わり秋の気配が感じられるようになって、まだまだ残暑はありますが、低山歩きに都合のいい季節になってきました。そこで今回は台高の山を歩くことにしました。

台高山地は紀伊半島の骨格をなしていて、最高峰の日出ヶ岳を中心に、1400m前後の山が並んでいます。低山といえども累積標高差が1300mを越える山が多く、日帰り登山としては登りごたえがあります。

今回は台高主稜線からは少し離れている迷岳1309mに登りました。岩場の急斜面の多い尾根の飯盛コースを上りに、唐谷ルートを下りに使いました。この山は展望には乏しい山ですが、岩場のダイナミックな登りと、山頂付近の雰囲気のいいブナ、ミズナラ林が楽しめます。まだ木々の葉は緑色ですが、ブナ林を駆け抜ける風が心地よく、厳しかった登りの疲れを癒してくれます。

帰路は唐谷の右岸に沿ったルートで、苔むした谷を見ながら、沢の音を聞きながら、清涼感が感じられます。木々の葉が色づき始める10月中旬がおすすめです。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

岡山鳥取県境・朝鍋鷲ヶ山~毛無山

今夏岡山県で開催された高校総体の登山競技コースです

朝鍋鷲ヶ山頂上の展望台から大山南壁を眺望する(写真=舩越 仁)

深緑のブナ木立を涼しい風が吹き抜ける快適な縦走路です(写真=舩越 仁)

9月2日、晴れ

蒜山ベアバレースキー場側の登山口から朝鍋鷲ヶ山を目指しました。

最初から丸太階段の急登が続きます。それもそのはずです。この登りは2005年の岡山国体で、成年男子の縦走競技のために整備された登山道なのです。急登に息は上がりますが、この朝は秋を思わせる涼しい風が吹き抜けており、気持ちいい縦走になりそうです。

朝鍋鷲ヶ山の頂上は平らな広場ですが、周囲が木立に囲まれ、10m近い鉄骨製の展望台に登らねば眺望はありません。

次のピークは金ヶ谷山1164.2m、そして白馬山1060m、最後にカタクリの名峰・毛無山1218.4mへと続きます。この稜線はおおむね標高1100mですが、アップダウンが連続し、左手下方に土用ダム湖が見えてからが長いです。全歩程は12kmで6時間半の行程でした。ここの縦走は春の芽吹き、秋の紅葉、そして雪稜が楽しいのですが、この深緑時期も初めてでしたが、とても充実していました。

なお、幅広の縦走路なので噛みつかれることはないと思いますが、太いマムシに4度(4匹)出会いました。

(文=舩越 仁/みつがしわ山の会)

祖母山系・祖母山

強風とガスに包まれた山頂

景色は見えずとも、達成感でいっぱいの笑顔(写真=池田浩伸)

9月3日、曇りのち雨

北谷登山口から山頂を往復しました。五ヶ所から北谷登山口までの林道は、雨の影響は少なく普通車でも通行可能でした。登山道もわかりやすく危険箇所もありませんが、五合目付近からは湿って滑りやすくなった登山道で足もとが汚れました。

千間平付近では、登山道をふさいでいた倒木が切られ歩きやすくなっていましたが、その断面にマジックインクで書かれた「ゴメンネ」という文字が。倒れた木が道を塞いでいたから「ゴメンネ」? 木を切った人が倒木に対して「ゴメンネ」ではないか、などと喧々諤々のひとときとなりました。

登山道から見えていた山頂ですが、到着したころには強風とガスで展望はありません。それでも、ときおり傾山までの縦走路の一部が、ガスが晴れた瞬間にだけ見えるようなこともあり

「この景色を拝みたいのなら、もう一度晴れた日に登って来い」

と山の神に言われているようでした。

展望には恵まれませんでしたが、充実感を味わえた山旅となりました。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

安達太良連峰・箕輪山

日差しは暑かったものの、1600mまで登ると涼しい風が吹いていました

スキー場山頂駅の上にある笹原より、磐梯山(写真=葉貫正憲)

山頂部に咲き誇るエゾオヤマリンドウと吾妻連峰(写真=葉貫正憲)

9月5日、晴れ

横向口をスタートし、箕輪スキー場の山頂駅を経由して箕輪山へ向かいました。

スキー場のCリフトと並行して登山道は進みます。大きなブナ林の薄暗いなかですが、ときおり木漏れ日が差し込んで、さわやかに歩を進めます。リフト山頂駅から上は森林限界となり日差しがまともにあたって暑いくらいですが、1600mあたりまで登ると涼しい風が吹き、また磐梯山や吾妻山が目の前に見られます。

8時20分に出発して、山頂には11時に着きました。いつもはほとんど人はいないのですが、この日は若いカップルの先客がいて、しばらくすると熟年のご婦人が15名ほどで登ってきました。その人たちは野地温泉から鬼面山を経由してきたようです。

30分ほど休憩して下山開始。足もとに気をつけながら慎重に歩き、13時5分に下山しました。

ブナ林の中は歩きやすい道でしたが、ゲレンデから上は深くえぐれたところや大小の石がゴロゴロしているので気をつかいました。朝のうちは雲ひとつない天気でしたが、山頂に着くころから磐梯山や安達太良山方面に雲が湧いてきました。不安定な天候だったのが残念です。

(葉貫正憲/福島県/69歳/よく行く山:会津百名山)

北アルプス・薬師岳

静かな山歩きを堪能しました

朝焼けの薬師岳(写真=伊藤 孝)

平ノ小屋から、エメラルドグリーンの黒部湖を望む(写真=伊藤 孝)

8月19日~22日、19日曇り、20日晴れのち曇り、21日、22日曇りのち晴れ、一時雨

初日は折立登山口から入山し、太郎平小屋経由で薬師峠にてテント泊。2日目は今回の本丸である薬師岳に登り、北薬師岳経由でスゴ乗越にてテント泊。3日目はスゴノ頭、越中沢岳、鳶山経由で五色ヶ原にてテント泊。最終日は五色ヶ原から平ノ小屋へ下り、黒部湖の周りを歩いて黒部ダムからトロリーバスで扇沢に下山しました。

天候は台風の接近もあり、晴れ、くもり、ガス、雨の繰り返しでしたが、幸いにも行動には影響ありませんでした。

花は時期を過ぎてはいましたが、チングルマの綿毛やアキノキリンソウは見ることができました。お盆を過ぎたせいかどこのテント場も空いており、静かな山歩きを堪能することができました。

(伊藤 孝/神奈川県/56歳/よく行く山:北アルプス、八ヶ岳、丹沢)

北アルプス・槍ヶ岳

2年ぶりに槍の穂先へ

槍の穂先を下山するメンバー。キャップや、つば付き帽子をかぶっている人は、中にインナーヘルメットを付けています(写真=八木茂良)

天狗池にうつる逆さ槍ヶ岳と東鎌尾根(写真=八木茂良)

9月2日~4日、晴れ

静岡ワンダーフォーゲル会の行事に同行させてもらい、槍ヶ岳に登り、山荘での播隆(ばんりゅう)祭に参加しました。

初日は上高地から入って槍沢ロッヂに宿泊し、播隆祭の前夜祭に参加しました。

翌日は槍沢ロッヂ~天狗原分岐(天狗池往復)~播龍窟~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳~槍ヶ岳山荘(泊)です。天狗池では槍ヶ岳の展望が素晴らしく、池にうつる逆さ槍ヶ岳を堪能しましたが、槍ヶ岳山頂ではガスのために展望はありませんでした。

夜は槍ヶ岳山荘での播隆祭に参加し、玄向寺(松本市)住職の講話や山岳ガイドの鈴木昇己氏の話を聞き、最後にギターやオカリナの伴奏に合わせての「槍ヶ岳の歌」など山にちなんだ歌を歌いました。

今年は花の開花が早く、夏の花はほとんど終わっていました。

なお、槍の穂先への登り下りのクサリやハシゴは慎重な行動が必要です。またヘルメットの着用が推奨されています。

(八木茂良/静岡県/69歳/よく行く山:東海地方の花の山、南アルプス)

北アルプス・西穂高岳

北アルプスの眺望を満喫しました

西穂高岳山頂からジャンダルム、奥穂高岳、前穂高岳の眺望(写真=太田正孝)

4峰付近から見た独標へつづく岩稜。奥は焼岳(写真=太田正孝)

9月1日、晴れ

台風が去ったあとの好天の日に、友人を誘って西穂高岳(2909m)へ行ってきました。前日は西穂山荘に宿泊し、翌早朝から西穂高岳をピストンします。新穂高ロープウェイで2156mまで上がれるので上高地から登るよりは楽です。

西穂高岳山頂までは、岩稜を大小13あるというピークを越えて進みますので、高度感はたっぷり味わえます。アップダウンのある岩場歩きですが、○や矢印がたくさん表示されているので、それを慎重にたどって行けば安全に登ることができます。

微風、晴天にめぐまれ、北アルプスの眺望を満喫した西穂高岳でした。

(太田正孝/愛知県/76歳/よく行く山:岐阜、長野、三重、静岡の山)

アメリカ・ジョン・ミューア・トレイル

ミューアパス越え

岩山に囲まれたエヴォリューションレイク。テントを張るのに適したところがたくさんある(写真=大久保かがり)

石のミューアハットが建つ峠、ミューアパスへの最後の登り(写真=大久保かがり)

8月9日、快晴

7月28日にジョン・ミューア・トレイル南ルート340kmをヨセミテ国立公園からスタートしました。

この日は13日目。テントを張ったエヴォリューションレイクは岩山に囲まれていて、8時近くまで朝日がささず寒かったです。ダウンジャケットを着たまま出発しました。

ひと登りすると、海のような深い青色のワンダレイクに着きました。トレイルが湖に沿って続き、水際はとても透き通っていてサンゴ礁のようです。3400mを越えて気温は15℃ですが、日陰がなく直射日光がきつくなってきました。それまでの峠越えと違い、ミューアパスまでのアプローチは長く、時間をかけて緩やかに登っていきます。

12時過ぎ、石造りの避難小屋ミューアハットが建つミューアパス3644mに到着。ここでお昼を食べました。北向きルートの人たちも多く登ってきて、峠はにぎやかです。

下りはやや急で、雪解け水が滝のように流れる脇を下りていきます。5時間下り続け、ようやく樹林帯やメドウズ(草地)が増えてきたところでテントを張りました。鹿が数頭行ったり来たりしている静かなところでした。

(大久保かがり/東京都/よく行く山:北アルプス)

ヨーロッパアルプス・オートルート

15日間、Le Haute Route(オートルート)を歩きました

モンフォルト小屋からの展望(写真=深澤 裕)

モイリー小屋と、迫るモイリー氷河(写真=深澤 裕)

8月7日~21日

8月7日から21日まで、フランス・シャモニからスイス・ツェルマットまで、オートルート187kmを歩いてきました。山小屋にも宿泊したので、スイスの山小屋情報をレポートしたいと思います。

11日。Cabane de Mont Fort(モンフォルト小屋)に泊まりました。この小屋は標高2457mにあります。車道もあり通年営業。マウンテンバイクでも来ることができ、家族連れでもにぎわっています。朝食もおいしく、ワインもいただけます。私たちは個室に泊まり、ふたりで96ユーロ(約11000円)でした。ここからの展望は広々としていて、遠くに氷河をいただいた山々が見渡せます。

16日はCabane de Moiry(モイリー小屋)に泊まりました。この小屋は2825mにあります。小屋の東側にはモイリー氷河が迫り、すごい迫力でした。夕食は氷河を見おろしながらスープ・メイン・デザートとおいしい料理をいただきました。この小屋は近代的な作りで、内装だけ見ると都会のビルのなかにいるような気分になります。知り合ったフランス人のカップルは「明日氷河をクライミングする」と言っていました。スイスでは氷河も登るのですね。

この小屋の宿泊料金はふたりで167スイスフラン(およそ17500円)でした。

(深澤 裕/東京都/よく行く山:奥多摩)

第五十九回

日帰りが重荷に抜かれ、きまり悪(にいしばG)

下山とは圏内、温泉、コンビニなり(山形山人)

登山ほどの情熱あれば出世する(ペケまるこ)

【寸評】

一句目、にいしばGさん。きまり悪いなんてことはありません。急ぐ人は、山でゆっくり過ごす時間を損しているのです!

二句目、山形山人さん。わかります、その3点セット。山の中で文明と隔絶された空気を楽しんでいたはずなんですけどね(笑)。

三句目、ペケまるこさん。今週は三つも作品を送っていただき、ありがとうございます。もう少しです。がんばってください!

【段位】にいしばGさんは「カンチェンジュンガ」に昇段。山形山人さんは「K2」でビバークです。ペケまるこさんもエベレスト山頂直下、あと少し!

【応募方法】

山に関する川柳を募集します。投稿先メールアドレスは「weekly@yamakei.co.jp」です。メールの件名には必ず「週刊ヤマケイ・山の川柳」とお書きください。ペンネームでの投稿も受け付けております(読者の登山レポートはペンネームでの投稿不可)。

なお、ご投稿いただいた方には1000m峰から始まる「山の川柳段位」を授与します。ふるってご応募ください。

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」「山の川柳」「よもやまばなし」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

山で体験したちょっといい話や不思議な話、使って役立った装備や安全登山のための工夫、昔の登山の思い出などを募集します。お気軽にご投稿ください。こちらの投稿もペンネーム可です。文字数は400字以内でお願いします。


投稿先メールアドレス

weekly@yamakei.co.jp

※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」「週刊ヤマケイ・山の川柳」「週刊ヤマケイ・よもやまばなし」とお書きください。

※表紙写真に採用された方、読者の登山レポートに採用された方には週刊ヤマケイのロゴ入り測量野帳を進呈します(初回のみ)。また山の川柳で高段位になられた方にも測量野帳を進呈します。どしどしご応募ください。

登山の「まさか」に! レスキュー費用保険で、確かな安心を。

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山小屋(95軒)とバスの自由な組み合わせで申し込みができるセットプランもお見逃しなく。

「百万人の山と自然 安全のための知識と技術 公開講座」

10月6日(木)、東京の新宿区立四谷区民ホールで開催

公益社団法人日本山岳ガイド協会では平成28年度「百万人の山と自然 安全のための知識と技術 公開講座」を開催いたします。入場無料で、参加者にはもれなく登山に役立つ「安全登山ハンドブック」などのアイテムがプレゼントされます。安全に山に登る知識と技術を身につけたいと考えている人は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

***

日時:10月6日(木)18:30~20:30(18:00開場)

会場:新宿区立四谷区民ホール

東京メトロ丸の内線新宿御苑前2番出口より徒歩5分

入場無料・先着450名

公開講座内容

(1)「山の自然と危険」-最近の気象遭難など-

講師:飯田肇氏(立山カルデラ砂防博物館学芸課長、国立登山研修所専門調査委員、公益社団法人日本山岳ガイド協会理事)

(2)「世界の山から見た安全登山とは」

講師:角谷道弘氏(公益社団法人日本山岳ガイド協会認定国際山岳ガイド)

問い合わせ:公益社団法人日本山岳ガイド協会 公開講座事務局

TEL 03-3358-9806

メールアドレス info@jfmga.com

『山と溪谷』10月号

山小屋主人が教えるとっておきの秋へ

今月号の特集は「紅葉絶景を歩く 北アルプスベスト25コース」。北アルプスの紅葉絶景を山小屋主人が案内します。長年小屋を守り続けてきたからこそ知っている小屋番おすすめのベスト25コースを紹介するほか、「ここから見た紅葉は必見」といった絶景スポットや、「今年は見ごろが早まりそう」などの見頃時期など、掘り出し情報が満載です。第2特集は「歩きながら摂るのが新常識“行動食革命”」。そして別冊付録は「登山バス時刻表 関東周辺2016-2017」です。

https://www.yamakei.co.jp/products/2816900978.html

発売日:2016年9月15日/販売価格:1018円+税/ページ数:232ページ/判型:A4変形判/別冊付録:登山バス時刻表 関東周辺

8月~9月の新刊
商品名 発売日 販売価格(本体価格)
『健やかに安らかに』 8/5 1,200円+税
『ときめく貝殻図鑑』 8/5 1,600円+税
『HAPPY MOUNTAIN 山で見つける50の幸せ』 8/10 1,200円+税
『富山県警レスキュー最前線』 8/12 1,600円+税
『山と溪谷』9月号 8/12 952円+税
『ペンギンの楽園』 8/12 1,800円+税
『ときめく微生物図鑑』 8/12 1,600円+税
『日本百霊山』 8/19 880円+税
アルペンガイド『高尾山と中央線沿線の山』 8/25 2,200円+税
『秋山JOY2016』 8/30 926円+税
『ROCK & SNOW 073 秋号』 9/6 1,333円+税
ヤマケイ文庫『あやしい探検隊 アフリカ乱入』 9/9 600円+税
『ワンダーフォーゲル』2016年10月号 9/10 926円+税
『山と溪谷』2016年10月号 9/15 1,018円+税
『クオッカ 世界一幸せな動物』 9/15 1,100円+税
『屋久島ジオガイド』 9/15 1,800円+税
ヤマケイ新書『御嶽山噴火 生還者の証言 事故から2年、復活への兆し』 9/16 880円+税
『マタギ奇談 狩人たちの奇妙な語り』 9/16 1,100円+税
YAMAKEI CREATIVE SELECTION『母がつくった山小屋 黒百合ヒュッテ六十年』 9/16 1,600円+税
ヤマケイ文庫『果てしなき山稜』 9/22 950円+税
ヤマケイ文庫『坂本竜馬を歩く』 9/22 800円+税
『ときめくインコ図鑑』 9/23 1,600円+税
ヤマケイ文庫『山釣り』 9/23 890円+税
ヤマケイ文庫『あやしい探検隊 焚火酔虎伝』 9/23 700円+税
DVDブック『甲野善紀と甲野陽紀の不思議なほど日常生活が楽になる身体の使い方』 9/23 1,800円+税


『ワンダーフォーゲル』10月号

ほんとうの単独行がわかる!

特集は「単独行リアル」。単独行者はすべてのリスクを引き受けなければなりません。わかっているけど、なにがあっても大丈夫、という自信は・・・・・・。そんな単独行者のリアルなスタイルと、理想論ではない最低限必要な知識と技術を紹介します。第2特集は「単独行の達人がおすすめするルートガイド ひとり歩き地図帳」。単独登山の達人が、それぞれのおすすめポイントとともに紹介する、ひとり歩きのためのコースガイド特集。ルートの詳細がよくわかる地図を中心に展開する「使える」ガイドとなっています。

https://www.yamakei.co.jp/products/2816914118.html

発売日:2016年9月10日/販売価格:926円+税/ページ数:160ページ/判型:A4変形判


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〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
編集長
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編集スタッフ
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アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
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技術サポート
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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。