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今週末の「山のワンポイント天気」

ウェブサイト「山の天気予報」を運営し、メールでの天気予報配信も行なっている株式会社ヤマテンの気象予報士、小林さんによる解説です。今週末の山行に役立ててください。

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先週、長野県の小谷村へ山スキーに行ってきました。当日は冬型の気圧配置が強まり、白馬岳など北アルプスの稜線では風雪が強まる荒れた天気が予想されていましたが、標高の低い里山では風が弱く、時折晴れ間もある穏やかな天気になりました。稜線の天気が悪い時でも、山麓の山歩きなら充分に楽しめることがあります。ただし、先日は天気がよくなりすぎて雪がとても重くなってしまい、ラッセルが大変でした。春先は気温が高いので、日射があると新雪はすぐに重くなってしまいます。天気も雪もよい条件というのは、なかなか難しいですね。

さて、今週末は3連休の方も多いと思います。土曜日は高気圧に覆われ登山日和となるところが多くなりますが、北日本では弱い冬型の気圧配置が続きそうです。日曜日は次第に北日本も高気圧に覆われますが、大陸から西日本の南へ前線がのびてくる見込みです。月曜日は前線上を低気圧が東進するため、西から天気が下り坂になるでしょう。

(文責=小林)

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3月27日(月)は新潟・角田山で、ヤマテン代表、猪熊隆之さんと行く空見ハイキングが予定されています。カタクリや雪割草の大群落が見ごろの時期です。ツアーの詳細についてはこちら、お問い合わせはこちらです。

また、2017年度上期のヤマテン主催の講習会や講座の日程が決定しました。こちらをご覧ください。

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「山の天気予報」(月額324円)

コーヒー1杯分のご利用料金で、全国18山域の山頂天気予報や大荒れ情報、予想天気図、ライブカメラ、雨雲レーダー、観天望気講座などが1ヶ月使い放題。メールでの天気予報配信登録もおこなえます。サービスの詳細やご登録方法につきましては、下記URLでご確認ください。

https://i.yamatenki.co.jp/

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『山の天気にだまされるな!』

ヤマテンの猪熊隆之さんの著書『山の天気にだまされるな!』が好評です。一般の天気予報だけでは防げない気象リスクについて解説。猪熊さん自身が生徒を連れて登る「お天気ハイキング教室」の具体例などもとりいれて、わかりやすく解説しております。ぜひ一度、手にとってみてください。

https://www.yamakei.co.jp/products/2815510190.html

信州の山岳遭難現場より

島崎三歩の「山岳通信」。

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を配信しています。

3月9日に第62号が、3月13日に第63号が配信されました。第62号では2月20日から26日までに発生した5件の遭難事例が、第63号では3月3日から5日にかけて発生した3件の遭難事例が掲載されております。スキー場外の滑走やバックカントリーでの遭難が多発しています。スキー場のルールを守るのはもちろん、バックカントリーでは装備を揃え、技術を習得して楽しんでください。

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・2月20日、北安曇郡白馬村の八方尾根スキー場で、アメリカ国籍の33歳男性が、スキー場外で何らかの原因により行方不明となりました。スキー場周辺の捜索が行なわれましたが、発見には至っていません。

・2月22日、乗鞍岳で6名のパーティがバックカントリースキーで滑走中、位ヶ原付近で47歳男性がバランスを崩して立木に衝突。両足を骨折する山岳遭難が発生し、県警ヘリで救助しました。

・2月25日、野沢温泉スキー場で、33歳の女性がスキー場外を滑走中に転倒して負傷しました。

・2月25日、八ヶ岳の天狗岳で、67歳男性が山小屋滞在中に体調不良から意識不明となりましたが、翌26日、県警ヘリで救助しました。

・2月26日、八ヶ岳の赤岳文三郎尾根を下山していた59歳男性がバランスを崩して滑落。額から出血するなどの軽傷を負う山岳遭難が発生しました。

・3月3日、北安曇郡白馬村の八方尾根スキー場で、スキー場外を滑走中に44歳の男性がバランスを崩して転倒。右足を骨折する山岳遭難が発生し、県警ヘリで救助しました。

八方尾根スキー場の現場写真(写真提供=長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)3月9日付)

・3月5日、20歳の女性が木曽駒ヶ岳から千畳敷に向けて下山中にバランスを崩して滑落。軽傷を負う山岳遭難が発生し、山梨県警ヘリで救助しました。

・3月5日、乗鞍岳で単独登山中の38歳男性が、剣ヶ峰から位ヶ原へ向けて下山中にバランスを崩して滑落。左足骨折の重傷を負い、県防災ヘリで救助しました。

(内容は長野県警察本部の発表時点のものです)

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なお、下記URLより、「島崎三歩の山岳通信」バックナンバーもご覧いただけます。今後の登山にぜひ役立ててください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html

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3月19日に横浜のパシフィコ横浜で開催される「モンベルクラブ・フレンドフェア2017春」で、長野県山岳遭難防止対策協議会事務局による「高年登山者の山岳遭難の傾向と対策」というワークショップが開催されます(13:00~13:40)。モンベルクラブ会員の方は、ぜひ足を運んで長野県で山岳遭難の現場に携わっている方々に実際にお会いしてみてはいかがでしょうか。

イベント詳細は下記URLをご参照ください。

http://www.montbell.jp/generalpage/index.php?general_id=321

(文=週刊ヤマケイ編集部)

『山と溪谷4月号』

いますぐ取りかかる「軽量化」

『山と溪谷2017年4月号』952円+税/2017年3月10日発売/A4変形判/162ページ

軽くできれば「疲れない」「長く歩ける」、それが「快適」「安全」につながる

今回の特集は“最新「軽・快」登山マニュアル”。荷物が軽いと実際にどれぐらい楽になるのかを心拍データから読み解き、軽快登山の実践者やエキスパートに実際の装備選びや軽快化に役立つアイデアなどを解説していただきます。

たとえば、かつて山学同志会に所属されていた岡島正修さん(59歳)が「軽量化とはただ単に荷物を減らすことではなく、登山のあらゆる状況、局面を想定し、ひとつひとつの道具の有効活用をとことん考えて無駄を省くこと」と語られています。これにより、軽量化を熟慮することで登山計画はより緻密になり、また登山中の気づきも増え、結果的には安全で快適な登山につながるというお話には、大いにうなずくところがありました。

また、軽量化による恩恵を享受しやすいアイテムでの最新装備の選び方は、多くの方の役にたつはずです!

今月号で私がいちばんおすすめしたい記事は巻末に掲載された「ひとりで向かった厳冬北アルプス」。2016年12月24日、舟生(ふにゅう)大悟さんは総重量51kgの荷物とともに、日本海・親不見(おやしらず)海岸に降り立ち、穂高に向けて歩き始めました。そして1月19日、上高地にたどりつきます。わずか2ページの記事ですが、厳冬期の北アルプス27日間の記録にぜひ触れてみてください。あなたのなかの、何かが熱くなるはずです。

(文=佐々木 惣/週刊ヤマケイ編集部)

十勝連峰・十勝岳

十勝岳から富良野岳への縦走・前編

月明りに照らされた富良野岳(写真=谷水 亨)

東大雪山系から登る日の出(写真=谷水 亨)

3月13日

今シーズンは2月まで天候・降雪に恵まれなかったため、足が遠のいていた十勝連峰。天気予報で一日中好天、無風という好条件を知り、十勝岳から富良野岳までの縦走を計画しました。

深夜1時30分に出発。登山口である吹上温泉白銀荘の気温はマイナス13度でした。直前の土日は好天・深雪のため登山者でにぎわっていたようで、トレースがしっかりとついていたため、2時間30分を予定していた中間地点に1時間30分で到着してしまいました。日中なら問題はないのですが、5時30分の日の出時刻に合わせて登頂しなければ、山頂で凍え死んでしまいます。仕方がないので、1時間で登れるところを2時間かけ、実にゆっくりゆっくり登りました。

月明かり(ほぼ満月)でヘッドランプがいらないくらい明るく、狙い通りのGoodDayです。しかも、いつもカリカリのアイスバーンのグラウンド火口から頂上までは雪が着いています。そのため、頂上までスキーで登ることができ、ここから滑走出来たらいいのに、と思うほどでした。

頂上には予定していた日の出30分前に到着。東の地平線が赤らんでいきます。富良野市や旭川の夜景がきれいです。月明かりで大雪山も芦別岳もはっきり見えました。日の出と同時にトムラウシ山や富良野岳がオレンジ色に染まり、冷えきった体も日差しを浴びて暖まっていきます。気温はマイナス20度はあると推測しましたが、無風のため1時間も撮影できました。

長い1日の始まりです。ここから富良野岳頂上まで6時間(夏時間算定)の行程の出発は、6時15分でした。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

十勝連峰・富良野岳

十勝岳から富良野岳への縦走・後編

富良野岳頂上から十勝連峰と大雪山を眺める(写真=谷水 亨)

富良野岳頂上から縦走してきた自分だけのトレースを眺める(写真=谷水 亨)

3月13日

十勝岳からの日の出に満足し6時15分に再出発。十勝岳、上ホロカメットク、富良野岳は、それぞれ冬季登山ははたしているものの、線でつなぐのは初めてです。もちろん夏季は何度も縦走しているところですが、今回はすべてスキー歩行ということで、要する時間も概算でしか計画を立てられませんでした。

とりあえず夏時間で計算し、富良野岳山頂まで6時間、下山はスキーが下手なため3時間をみて、15~16時に十勝岳温泉凌雲閣に降りる計画でした。

上ホロカメットク山頂、三峰山の3ピークを登らずトラバース気味に歩きます。稜線はほぼカリカリのアイスバーンなので、雪のたまりを見つけながらのルートファイティングでした。結果、富良野岳分岐に3時間で到着し、休憩後アイゼンに履き替え富良野岳山頂を目指します。

しかし、ものの10分でアイゼンは不用の物となりました。ほぼ頂上まで膝上から腰ラッセルで、2~3歩進んでは休み、2~3歩進んでは気持ちを鼓舞する、という繰り返しで登りました。夏道なら30分で登るところを1時間10分もかかりました。頂上からは、大雪山はもちろんのこと出発地点の十勝岳、夕張山地、日高山脈までの絶景と、眼下には我が故郷の富良野盆地が広がって見えました。

下りは20分で分岐に到着。予定より2時間早く出発し、スキーで滑走。夏道ルートの途中で温泉スロープの尾根伝いに滑り、凌雲閣の露天風呂から谷底を覗き込むと見える沢=勝鬘の滝(しょうまんのたき)の上部に1時間で下りてこられました。

最後はスキーをザックにつけ、崖をよじ登ります。全行程11時間、16kmの山行でした。

この後、バスに乗って白銀荘まで、戻らなくてはなりませんが、予定より3時間も早く下山したため、一便早いバス(1日3便)に乗ることにしました。それでもまだ1時間もあるので、凌雲閣さんにお願いして休憩させていただくことに。日帰り入浴もしない私にスタッフの方々は優しく、休憩室まで使わせていただきました。早朝出発や車中泊の登山者に対してもトイレを提供するなど、どんな人たちにもサービスを提供する凌雲閣の皆様に感謝しつつ、バスに乗って白銀荘へ向かいました。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

神室連峰・大尺山

道のない積雪期限定の南西尾根を登って山頂に立つ

大尺山南東尾根の1113mピークから火打岳を眺める(写真=曽根田 卓)

雪蝕地形が続く急峻な八森山への稜線(写真=曽根田 卓)

3月12日、曇り時々晴れ

山形県北部の神室連峰は1100~1300m台の標高にもかかわらず、県内有数の豪雪地帯に位置しているため、偏東積雪により主稜線の東側は急峻な雪蝕地形が連なっています。

技術的にも難しい山なので、冬季に登る人は稀で、晴れていても登山者にほとんど会わない静かな山行が楽しめます。

今回は神室連峰南部の怪峰・火打岳のすぐ南側に位置する大尺山(1194m)に登りました。この山は登山口からの標高差が1000mもあるハードな山なので、少人数で深雪をラッセルするのは厳しいです。毎年3月に地元山岳会主催の大尺山登山イベントがあり、それに参加させていただきました。

駐車地点は薬師原集落の除雪最終地点です。そこから火打岳の夏場の登山口に当たる親倉見まで除雪していない車道を2.3kmたどります。小荒沢を石飛びで渡渉し、大尺山南東尾根を忠実に登っていきます。標高900mを越えるとブナの疎林に入り、展望が開けた場所からは神室連峰の最高峰・小又山が望めました。

重い雪質のラッセルなのでトップを交替しながらじわじわと高度を稼いでいきます。霧氷が美しい1113m峰に着くと、初めて急峻な火打岳の姿が拝めました。

そこから無立木バーンをジグザグに登って大尺山の頂稜に達します。北西に広い尾根を辿ると、360度の素晴らしい展望が広がる大尺山に着きました。

北は火打岳から小又山、そして神室山へ連なる主稜線。南にはヤセ尾根に雪崩地が顕著な八森山へ至る稜線が望めました。なかなか見る事ができない冬季の神室連峰の神髄に触れたような山旅でした。

(文=曽根田 卓)

北アルプス・五竜岳遠見尾根

雪に輝く五竜岳と鹿島槍ヶ岳の雄姿に感動

雪庇の発達した遠見尾根を進むと、いよいよ鹿島槍の北壁が姿を見せる(写真=奥谷 晶)

五竜岳と鹿島槍ヶ岳の絶景に思わず満面の微笑み。佐久から来られた母と娘のふたりパーティ。しっかりスリングで安全確保されていたのが印象的(写真=奥谷 晶)

3月12日、晴れ、ほぼ無風

今季、なかなか天候と山行のスケジュールがあわず、一ヶ月半もご無沙汰していましたが、待望していた移動性高気圧による登山日和の予報を聞いて、たまらず五竜岳遠見尾根にやってきました。

白馬五竜スキー場のテレキャビンとリフトを乗り継いでゲレンデトップの登山口まで、一気に高度を稼げるのは、やはり便利です。登りはスノーシュー、下りはアイゼンをつけましたが、八方尾根と同様、登山者は少数派ですが前日からのバックカントリースキーヤーやボーダーによってトレースがしっかりできていましたので、ツボ足でも踏み抜くことは少なかったと思われます。

小遠見山に近づくにつれ、澄んだ青空に武田菱がきわだつ五竜岳とそれに続く稜線がぐいぐいと迫り、中遠見からは荒々しい岩と雪の襞をまとった鹿島槍ヶ岳カクネ里雪渓を正面から捉えることができ、感激です。久しぶりの山行にペースも上がりませんでしたが、貴重な天空の雪の稜線歩きの機会を与えられたことにただ感謝です。

大遠見に幕営して五竜岳頂上を目指したパーティも二、三いたようですが、大遠見からはラッセルでかなり苦しんだ様子で、登頂できたかどうかは不明です。この素晴らしい稜線も天候不良時には強風とラッセルに苦しめられ、雪庇の踏み抜きや雪崩に厳重な警戒が必要なルートに一変しますので注意が必要です。

(文=奥谷 晶)

北八ヶ岳・麦草峠周辺

北八ヶ岳の森林高地を楽しみました

高見石から白駒池を望む(写真=山田哲哉)

広々とした雨池(写真=山田哲哉)

3月7日~8日

3月に入りましたが、8日朝の麦草ヒュッテの外はマイナス13度。4日(土)5日(日)に北八ヶ岳の森林についたトレースも粉雪で埋まり、太古の時代に戻ったかのような雪の森を歩きました。

麦草峠まではスノーモービルで送迎。ここからワカンを付けて向かった白駒池では、竜巻のように雪が素敵なカーテンを作っていました。高見石から白駒池に向かう登山道の途中、真南にコメツガの森を抜けてポンと飛び出した「カモシカのコツ」があります。「コツ」と呼ばれる溶岩台地が、早春には一面の雪の大斜面となって広がっているのです。晴れていれば槍・穂高も見られる展望の場所ですが(夏道は無いので、地形図の読めない人は立ち入り危険)、この日は広大な雪の広場となっていました。

麦草ヒュッテに泊まり、翌朝、北八ヶ岳最大の雨池往復。幻想的な雪の舞う広大な雨池を楽しんで、冬季閉鎖となった国道299号線をクロスカントリースキーで延々と下ります。慣れない人はころんでばかりのクロカンですが、お尻があざでいっぱいになるころ、メルヘン広場に着きました。

※北八ヶ岳を歩き回るのにスノーシューとワカンではどっちがいいでしょう? 「沈まない」点では圧倒的にスノーシューに軍配があがります。ただし、急斜面の登下降、特に急な下りではワカンが有利です。そしてトレースがしっかりついていたり、踏み固められたりしていると、スノーシューはとても歩きにくそうです。私はワカン派ですが、それぞれの道具の長短を知って選びましょう。

※北八ヶ岳では早春の雪が締まりだしたいま、登山道以外に素敵なルートがとれます。各山小屋では「ガイドコース」などとして小屋のスタッフが案内する「秘密の場所」もあるようです。今回の高見石の下りのルートも「カモシカのコツ」と呼ばれるルートでした。そんなルートは地形図で場所を見つけ、急傾斜や深い谷を避けて選びます。ただし、地形図やコンパスが駆使できない人は危険ですので、絶対に避けてください。

(文=山田哲哉/山岳ガイド「風の谷」主宰 (株)KAZEエクスペディション顧問 山岳ガイドⅡ)

八ヶ岳・天狗岳

快晴無風の天狗岳登山

にぎわう東天狗の山頂(写真=川﨑拓兵)

白く美しい西天狗山頂(写真=川﨑拓兵)

3月12日、晴れ

今年は充分に雪があるので、黒百合ヒュッテまでの道のりは歩きやすかったです。小屋は週末のためにぎわっていましたが、快適に過ごすことができました。

翌朝の小屋前の気温はマイナス16度。6時過ぎには日の出の時間を迎え、小屋を出発するころにはすでに空は明るくなっていました。しっかりとトレースがついているため歩きやすく、尾根に出てもほぼ風がありません。冬の八ヶ岳らしからぬ天候ではありましたが、山頂まで快適に到達し、白く美しい西天狗岳にも立ち寄ることができました。

歩きやすい雪道、穏やかな風、明るい日差し、素晴らしい眺望と、雪山登山のいいところをすべて味わえました。雪山はハイリスクですが、よいコンディションになれば本当に素晴らしい山行になるでしょう。最悪に備えた装備で、最良を期待し、雪山に出かけましょう。

(文=川﨑拓兵/オフィスカワサキMountainGuide やまんど塾)

妙高周辺・大渚山

顔の高さまで舞い上がる雪煙を堪能

大渚山北面の滑走(写真=増村多賀司)

晴れゆく雨飾山(写真=増村多賀司)

3月11日、曇り時々雪

大草連集落からスタートして、最初は棚田地形や杉林のなかを北に向かいます。大渚山山頂稜線から南東に延びる尾根の末端に取り付くとブナの森になり、右手には広い谷が見えます。そこには樹木はなく、地元では茅場と呼ばれています。まるでスキー場のようでした。

時折薄日が差しますが小雪が舞うような空模様のため気温が上がらず、雪はまだ軽いです。登り初めて3時間ほどで稜線に到着し、そこから山頂へは250mほど西に進みます。行く手には晴れ間から北アルプスの白馬乗鞍岳以北が見えていました。

大渚山山頂には休憩舎があるはずですが、この時期は完全に雪に埋まっています。ここでシールを剥がし、いよいよ北面に滑りこみます。ターンを刻む毎に雪煙が顔の高さにまで上がりました。

1100m付近まで滑って再びシールを装着し、1365m峰南側の鞍部に向かって登り返します。途中、雨飾山や大渚山の東端にある岩峰が立派に見えました。ちょうど我々が進む方向にカモシカのラッセル跡があったので、一部使わせてもらいました。1365m鞍部から南に向かって、三角形の台地の縁をトラバースして登りで見えていた広い谷に向かって滑ります。南面で日差しもあったので北面と違い、重く手強い雪質でした。

最後は登りのトレースに合流して大草連に戻りました。

(文=増村多賀司/写真家)

戸隠連峰・戸隠高原

戸隠神社周辺の雪山ハイキングへ

戸隠神社奧社入口にて(写真=中村重明)

鏡池より、戸隠山(写真=中村重明)

3月11日、曇りのち晴れ

奥社入口までの道路はきれいに除雪されていましたが、一部雪が残っている箇所もあり、スタッドレスタイヤは必須です。奥社入口の向かい側に40台弱ほど駐車可能なスペースが除雪されていましたが、到着時点ではほぼ満車で、ぎりぎり駐車できました。

奧社入口から奧社まではしっかりしたトレースがあり、登山者のほかにスノーブーツの観光客も多数歩いていて、ツボ足で問題ありませんでした。

奧社から随神門まで戻り、昼食休憩。そこから鏡池まではスノーシューの出番かと思いきや、こちらも踏み固められたトレースがあり、ツボ足で快適に歩けました。

そして着いた鏡池からの戸隠山方向の展望は素晴らしいの一言でした。

鏡池からの帰り、天命稲荷から奧社入口までの区間は比較的歩いた人が少ないせいか踏み抜きが多くなり(といっても20~30cm程度ですが)、スノーシューを装着しました。

3時間弱の行程でしたが、雪道歩きと素晴らしい展望を楽しめる、とてもいいコースでした。

(文=中村重明)

浅間周辺・湯の丸山

天候の変化には注意が必要です

湯の丸山(北峰)より、左手前は湯の丸南峰、右奥は烏帽子岳(写真=加涌由貴)

小梨平~烏帽子岳の尾根に通じる尾根雪道(写真=加涌由貴)

3月7日、晴れのち曇り、雪

東御市側から湯の丸高原へ自動車で上がり、地蔵峠駐車場(無料)に9時半ごろに到着、6時間ほど歩いてきました。

湯の丸キャンプ場でスノーシューを履き、鐘分岐を過ぎてしばらく登ると斜度が増してきます。ここから先は10本爪アイゼンに履き替えて、下山路の中分岐までアイゼンで歩きました。湯ノ丸山の山頂は、積雪量は少ないのですが、風が強くて寒かったです。

雪雲がまわりの山にかかり、天気が崩れ始めました。烏帽子岳の山頂では雪が降り始めて登ってきたトレースは新雪で消え、視界も悪くなっていきます。尾根から小梨平コルへの下山路はマークも道標もないのでわかりにくく、GPSで登って来た軌跡を確認して、尾根道から小梨平への斜面を下り、鞍部へ着きました。

この日は、湯の丸山で3名、小梨平ではソロ登山者と会い、烏帽子岳への道の様子を聞きました。登山者の少ない雪山で天候が崩れると道を見失う恐れがあります。天候の変化には細心の注意を払うとともに、ルートファインディングができる技術を身につけて雪山を歩きましょう。

(文=加涌由貴)

浅間周辺・高峯山

高峰高原ホテル起点に周回しました

尾根道から見た車坂峠、黒斑山方面(写真=加涌由貴)

登山口にある雪に埋もれた鳥居。積雪量がわかる(写真=加涌由貴)

3月8日、晴れ時々曇り、雪

小諸市側から高峰高原へ車で上がり、車坂峠の高峰高原ホテル駐車場に10時半ごろに到着。車坂峠の高峯山登山口から粒ヶ平を経て高峯山に登る周回コースを4時間ほど、スノーシューで歩いてきました。

ビジターセンター前から登山口へ向かうと「スキー場への登山者の立ち入り禁止」という看板があります。高峰高原ホテル玄関前を通ってスキー場側に進み、携帯電話アンテナ基地局があるあたりの樹林帯から斜面を登ります。

尾根に出ると南側が開けて、眼下には佐久平、その先に秩父の山々、八ヶ岳方面の景色が望めます。黒斑山と比べると入山者は少ないようで、トレースが消えていますが、樹木の枝には赤色リボンも多数あります。尾根の先には高峯山山頂が見え、また北側のスキー場からはBGMが風に流されて聞こえるので、現在地はわかりやすいです。

この日は他の入山者がなく、踏み固まった雪道ではなかったためスノーシューに向いており、携行したアイゼンは使いません。

帰路は粒ヶ平からゆるやかな斜面をスキー場側に少し下って樹林帯を歩き、また尾根に出て、高峰高原ホテルへ下山しました。

(文=加涌由貴)

高尾・景信山~高尾山

ハナネコノメがピークのようです

ハナネコノメの花。花の大きさはちょうど5円玉の穴と同じくらいの小ささ。咲き始めの赤い葯が顔を出すころも愛らしい(写真=石丸哲也)

上:景信山山頂から北高尾山稜と都心方面を展望。下:満開近い木下沢梅林(写真=石丸哲也)

3月12日、晴れ

高尾梅郷が見ごろに入り、木下沢梅林が公開されることと、日影沢のハナネコノメも見ごろということで出かけてきました。梅郷はまだツボミもあって、ピークはもう少し先と考え、ハナネコノメを第一の目的として、高尾駅から日影までバスを利用。梅林の鑑賞は木下沢梅林だけとして、小下沢、ザリ窪を回り、野草の花を探しながら登ることにしました。

まずは日影沢出合のハナネコノメ群生地へ。まだ開く途中の花もありましたが、赤い葯を落とした花も見られ、全体にはピークのようです。近くにコチャルメルソウ、アズマイチゲなどもありました。続いて木下沢梅林へ。やはりツボミがありますが、全体としてはきれいに咲きそろっている感じです。3月26日(日)までの10~16時開園の予定です。なお、日影沢に寄らないときは日影バス停寄り大下バス停のほうが少し近いです。新設され、梅林にもっとも近い梅の里入口バス停は高尾駅方面行きのみ、帰り専用です。

小下沢、ザリ窪沿いでユリワサビ、ヤマネコノメソウも見られました。ザリ窪から沢を離れて斜面に取り付く手前で、反対側の斜面に登るトレースを見つけ、登ってみたところ、景信山から東へ延びる尾根上に出る手前でザリ窪コースに合流しました。この尾根は木下沢梅林から真っ直ぐ続いていて、トレースもあります。以前あった立入禁止の札とトラロープは見当たらず、指導標にマジックで「木下沢梅林へ」と記されていました。

尾根を登り、小仏コースと合流。景信山山頂に着くと、高尾山~景信山一帯の歩道を改修中とのことで、山名標も改修中でした。晴れていましたが、春霞で都心方面ははっきり見えず、富士山は雲に隠れていました。

高尾山では高尾ビジターセンターに寄りました。レンジャーの八木下さんのお話では、梅郷の入口にあり、日当たりがよい遊歩道梅林は満開とのこと。この時期に遊歩道などの改修工事が多いのは登山者が少ない時期であることが大きな理由とのことでした。

ビジターセンターを出ると、テレビのロケ隊がやってきて、俳優の榎木孝明さん、河合我聞さんたちの顔が見えます。なんとなく見ていると、出演者とスタッフのみなさんが「記念写真を撮りましょう」と階段に並んだところで「すみません、シャッターを押してください」と頼まれました。たずねたら、TV東京の「L4you!(エル・フォー・ユー)」最終回「自由気ままに高尾山! 卒業ハイキング」のロケだそうです。前身の「レディース4」でロウバイの宝登山をご案内したことがあり、縁を感じながら写真を撮りました。放送は3月31日の15時55分~16時54分とのこと。番組情報は解禁されていて、フライヤーもいただきました。

下山は6号路へ。2週間前に歩いたときはごく一部しか咲いていなかったユリワサビがあちこちに咲き、ハナネコノメはツボミも見ごろの花もありました。百花繚乱の春がすぐそこまで来ている高尾山でした。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

三浦半島・三浦アルプス

地図を読めなければ、すぐに道迷いしてしまう場所。

照葉樹林の向こうの東京湾(写真=三上浩文)

森戸川中沢での読図(写真=三上浩文)

3月11日、晴れ

三浦半島の付け根の鎌倉や逗子周辺は緑の里山が残っています。三浦アルプスは逗子市、横須賀市、葉山町にまたがる標高200m前後の山域です。森戸川の源流にあたるのが東尾根、二子山があるのが北尾根、葉山町の仙元山までが長い南尾根で構成されていて、ちょうどカタカナの「コ」の字のような山容です。標高こそ高くはない三浦アルプスですが、地形の変化がとても激しく、道迷い騒ぎが頻繁に起こっています。この日も何度か道を聞かれました。

この日のねらいは、地形図とコンパスを持って地形を見ながら現在地を確認する登山の実践でした。登山の基本の読図です。標高差があまりない三浦アルプスですが、尾根地形、沢地形がどんどん変化する展開は、普通の山の3倍くらいの頻度でした。そのくらい複雑な地形ということです。地図を読めなければすぐに道迷いしてしまうのが三浦アルプスです。街に近いので遭難というところまで行かないのも三浦アルプスだと思いました。

スタートは北尾根の北側、南郷上ノ山公園。阿部倉山と双耳峰の二子山の西側のピーク、下ノ山の間の沢を詰めて稜線に上がりましたが、ひどい藪です。稜線に出ればしっかりした登山道なので、そのまま一等三角点のある上ノ山のピークを踏んで、真南に森戸川に下った藪尾根。森戸川は上流で南沢、中沢、小附沢と別れますが、南沢と中沢の間の中尾根を進みました。この中尾根では2万5000分の1地形図の等高線は、10mの標高差がないと表現できないことの確認になりました。800mにわたって等高線の変化がないのです。等高線の変化がなくても、アップダウンがあるのが山です。

そのまま東に向かい、東尾根に乗っかった後は、中沢にいったん下りました。中沢の右岸の適当な尾根に登り上げて、主稜線に復帰しましたがそこは激藪でした。主稜線の登山道を二子山方面に進んで、二子山手前を北に進んで南郷上ノ山公園に戻りました。

地形図と実際の地形を照らし合わせながらのハードな三浦アルプスでした。

(文=三上浩文/登山ガイド)

神奈川県北・草戸山

一周2時間、梅が見ごろの散策コース

本沢梅園は今が盛り。散策路の左右に植えられた梅が陽光に光ります(写真=白井源三)

金毘羅宮前を左に登ると、城山湖と堰堤、高尾山の稜線下部に草戸山が広がる(写真=白井源三)

3月11日、晴れ

圏央道相模原ICから国道413号に入り、相模原市緑区城山、都井沢信号から城山湖を目指すと、発電所横、散策施設管理棟前に駐車場があります(無料。4月~9月は9時~17時、10月~3月は9時~16時。トイレあり)。駐車場下の本沢梅園(無料)の梅はいまが開花期で、登山前に散策できます。梅園上の石段を登ると正面に金毘羅宮があり、登った上部から都心ビル群が望めます。この日は、スカイツリーや池袋ビル群、西武球場の光るドームまで望めました。

そこから下りて、ダム堰堤散策扉を潜ります(駐車場と同じ条件の開閉時間帯です)。全長234mの堰堤左は城山湖、右は都心ビル群方面が広がっています。土手には「しろやまこ」の文字が歓迎してくれます。

堰堤を渡り、石段を登ると登山開始です。このコースは、旧津久井郡城山町が町民散策路として整備したコースです。まず、はなさき休憩所のあずまやが建っています。さらに登ると、町田青少年センターへ下る分岐に合流します。左上に登ると、途中に江の島へ延びる境川の源流点への道が右下に作られ、5分ほど下ると源流の涸沢がありました。登り返して松見平の展望台と鳥居が建つ草戸山の山頂に着きます。右下の道は高尾方面への下山路です。テーブルが増設されて多くの登山者が休憩していました。城山湖の後方に都心ビル群までの展望が開けます。大山、蛭ヶ岳の山頂が霞んでいました。

ここから3つのピークを越えていきます。左側は落葉樹林帯で眼下に城山湖が光ります。最後の急登を終えると、ふれあいの休憩所のあずまやが建ち、大きく広がる城山湖と相模平野が開け、ここでも都心ビル群までが見渡せます。すぐ上部が南高尾山稜の三沢峠ですが、下部を左下へ下りました。砂利道の林道を20数分下ると、発電所前に出て駐車場に戻れます。一周2時間の散策コースです。

(文=白井源三/『神奈川県の山』共著者)

伊豆・城山

マルチピッチ人気ルート「エキスカーション」

狩屋川河畔から見上げる城山(写真=金丸勝実)

小ハングを越え、三日月ハングへ向かう3ピッチめ(写真=金丸勝実)

3月12日、晴れ時々曇り

伊豆の国市にある城山は、狩屋川の脇にそびえる標高が342mの岩山です。市街地方面は岩壁が切り立ち、ロッククライミングのゲレンデになっています。南壁は日当たりがよいので、貴重な冬のクライミングゲレンデとして、多くのクライマーが集います。シーズンの始まりは多くのクライマーでにぎわいますが、3月の中旬になると徐々に少なくなってきます。

その城山にはいくつものルートが開かれていますが、なかでも人気があるのが南壁です。ショートルート、マルチピッチルートが充実していて、初級から中級者まで楽しむことができます。マルチピッチルートとしては「バトルランナー」と「エキスカーション」が人気で、シーズンには順番待ちになるほどですが、今回は目的の「エキスカーション」が空いていたので待ち時間をとることなくスタートすることができました。

全6ピッチでグレードは5.10台が続きます。基本的にはフェイスクライミングですが、それぞれのピッチに特徴があります。そしてこのゲレンデのいいところは高度感と展望です。マルチピッチの醍醐味を味わいながら、充実したクライミングを楽しむことができました。

城山南壁はアプローチ、ロケーションともに素晴らしいゲレンデですが、上部からの落石がたまにあるので注意が必要です。休憩場所や待避場所などを事前に確認することも大切です。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

霧ヶ峰・鷲ヶ峰

素晴らしい展望が得られました

鷲ヶ峰へ。奧は北アルプス(写真=中村重明)

鷲ヶ峰からの下山途中。奧は八ヶ岳(写真=中村重明)

3月12日、晴れ

八島ヶ原湿原(霧ヶ峰)の八島ビジターセンターから鷲ヶ峰を往復する行程を歩いてきました。

八島ビジターセンター駐車場までの行程で、すでに八ヶ岳や槍・穂高を始めとする素晴らしい展望が得られるのですが、駐車場から鷲ヶ峰までの行程も終始素晴らしい展望の連続です。標高をあげるにつれ、八島ヶ原湿原、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北ア南部、浅間山などの素晴らしい展望が得られ、山頂からは北アルプスの鹿島槍ヶ岳まで見ることができました。

コースにはしっかりしたトレースがついていて、持参したスノーシューやワカンの出番はなく、ツボ足で歩けました。

(文=中村重明)

鳥取県・大山

やっぱりいいね、大山!

6合目避難小屋付近の登山者の列(写真=舩越 仁)

弥山三角点にて、背後に剣ヶ峰に向かう縦走者が見えます(写真=舩越 仁)

3月11日、晴れ

高校卒業まで麓で育ち、朝な夕なに見上げてきた大山ですが、今年は初めてです。晴れ予想の土曜日、南光河原駐車場は満車のため、博労座駐車場から歩き始めました。

快適な夏山登山道も3合目を過ぎると傾斜がきつくなります。ちょうどそのあたりから、きれいな霧氷が迎えてくれ、感動の声があがっていました。この冬は何年ぶりかの豪雪のうえに、ここ数日の新雪が加わり、三鈷峰、北壁などすべてお色直しして白く輝いています。

この日は記憶にないほどたくさんの登山者で、列が延々と伸びています。快適に歩を進めて登って来ましたが、8合目付近で雪煙を吹き上げる強烈なブリザードに出会いました。地形と気圧の関係でしょうか、帰路も同じ場所でブリザードの勢いは衰えてはいませんでした。

登山者でにぎわう頂上での大展望を楽しんだ後、山頂避難小屋の風裏で昼食としました。30分遅れて私たちの後発組3人が到着しました。ところがそのころからガスが覆い始め、たった30分の違いが大きく出たのです。展望を楽しんだことについては、恵まれなかった後発組が悔しがるといけないので伝えないようにして、7人仲良くいっしょに下山しました。

※夏山登山道の帰路、救急ヘリ2機が強風のなかを飛来し、北壁剣谷上部に狙いを定めてホバリングをしていました。数十分ほど後、ユートピア小屋の上手で吊り上げ救助をしたのが見えました。日本海新聞によると3名パ-ティーの2名が滑落し、ケガなく救助されたようです。この日はたくさんの縦走者が確認できましたが、くれぐれも技量に合わせた登山を楽しみたいものです。

(文=舩越 仁/みつがしわ山の会)

長崎県・五島列島

九州百名山・七ツ岳と五島列島最高峰・父ヶ岳へ

山麓より見た七ツ岳(写真=二上秀昭)

七ツ岳縦走路より見た父ヶ岳(写真=二上秀昭)

3月4日、晴れ

七ツ岳と父ヶ岳の登山口となっている七嶽神社を起点として両方の山へ登頂しました。

七嶽神社にて安全祈願した後、林道を歩くこと10分ほどで奥殿登山口に。七嶽神社奥殿からは建脚コースへと進み、10分ほどで七ツ岳と父ヶ岳分岐へ着き、まずは七ツ岳を目指します。

小さいピークを越えること1時間半ほどで七ツ岳山頂に到着。途中のピークからは展望が素晴らしく、後に向かう父ヶ岳へと続く稜線を一望に。七ツ岳山頂(431.5m)からは玉之浦方面の入江のきれいな景色や、福江島ののどかな景色も見ることができました。

山頂からは、往路を父ヶ岳分岐まで戻り急な傾斜をいくどとなく越え、五島列島最高峰の父ヶ岳(460.8m)へ登頂。山頂周辺はあまり広くなく、まわりの木々も枝が伸びて景色はスッキリしない感じですが、北側の三井楽地区や西側の高浜ビーチ、嵯峨島の展望を楽しみました。

復路は往路を戻り、途中にある巨樹の森を経由して七嶽神社へと下山しました。

特に難しい場所はありませんが、七ツ岳の登山コースではやせた岩峰を越える際に注意が必要です。

(文=二上秀昭/登山ガイド)

大分県・米神山

巨石群が点在する、謎に包まれた山

登山口の佐田京石の環状列石で行われた山開き祭の神事(写真=松本高志)

米神山頂からは由布岳、鶴見岳方面の素晴らしい展望が広がる(写真=松本高志)

3月12日、晴れ

宇佐市にある米神山に行きました。山中にストーンサークル(環状列石)や巨石群が点在し、誰がいつ何のために造ったのか解明されてない謎につつまれた山です。

3月12日は登山口の佐田京石で巨石祭が開催されました。朝10時、京石の環状列石で山開き神事が行なわれ、山の神の鎮魂と安全が祈願され、巫女さんによる浦安の舞がおごそかに舞われました。神事の後は小学生による米神山の紹介や保育園児による太鼓演奏、そして餅まきがあり、多くの人でにぎわっていました。

イベントが終わると米神山探訪登山の開始です。参加者には無料のおにぎり弁当も配られました。小学生やその家族など、老若男女が列を作って登ります。

山頂までは1時間弱ですが、ピラミダルな山で予想以上の急な傾斜の登りが続きます。急登ではロープが設置されていますが、子供たちが元気よく我々を追い抜いて登って行きました。

山頂に到着すると、環状列石が迎えてくれます。山頂からは南側の展望が素晴らしく、由布岳と鶴見岳の山群が春霞の中に見渡せました。

下山は熊登山口へ下りましたが、こちらもかなりの急傾斜で慎重に下りました。熊登山口から京石の登山口に戻ると、係の人から「古代の夢とロマンを探り山頂を極めたこと」を記念した登山認定証をもらえました。低山ですが急傾斜の登り下りはあなどりがたい山です。

(文=松本高志)

秋田山形県境・鳥海山

真っ白な鳥海山が見送ってくれました

林道をショートカット。すっかり春の光景(写真=小林貞幸)

台地まで降りて振り返ると真っ白な鳥海山(写真=小林貞幸)

2月27日、晴れ

2泊3日で東北へ山スキーに行きました。帰路の3日目は鳥海山の湯ノ台コースです。天候回復の期待もあったので、宮様コースを途中までハイクアップしました。出発時はガスに包まれていた鳥海山ですが、登るにつれ青空が広がっていきテンションも上がります。

帰路の所要時間を考え、切り開き斜面の下部にてハイクを終了。緩やかなブナ林のツリーランを楽しみ、林道まで下りると真っ白な鳥海山が見送ってくれました。

(小林貞幸/長野県/68歳/よく行く山:北アルプス、妙高、戸隠)

岐阜県・各務原アルプス

アップダウンが連続する、歩きごたえのあるコース

明王山山頂から歩いてきた各務原アルプスを振り返る(写真=中川喜久)

日本一眺めのいい?大岩見晴台。富士山は多分見えません(写真=中川喜久)

3月11日、晴れ

各務原アルプスは岐阜県各務原市の北部に位置する、東西約10km、350m級の山が連なる峰の通称です。西端は各務原市と岐阜市、それ以外は各務原市と関市の市境になっており、関市側の人たちは関南アルプスとも呼んでいるようです。最高峰は東端に近いところにある明王山で標高384mです。

今回は西端の伊吹の滝から入山、このあたりは蘇原自然公園として遊歩道が整備されていますが、そこから推奨コースではないようなルートを通り、桐谷坂という所から長い縦走路に入ります。

コースには大小のピークがあり、数十mから場所によっては100m近くのアップダウンが連続します。そのため、標高は高くはないですが、けっこう足にきます。案内標識は要所要所にあるので、道に迷うことはないと思います。途中に水場はないので、飲料水はしっかり持参しましょう。

コースタイムは7時間程度で歩けるようですが、私は途中から足が痛くなったこともあり9時間かかりました。

ところどころに見晴台が整備されており、空気が澄んでいれば、日本アルプスから濃尾平野まですばらしい景色を堪能できます。

(中川喜久/岐阜県/54歳/よく行く山:日本アルプス、岐阜市近郊の山)

第八十五回

苦労して掘って掘ってで大宴会♪(あられちゃん)

山登り、メタボ防止とボケ防止(ガンバ)

ラッセルのトップに遅れるセカンドさん(にいしばG)C4目前

春スキー、粉雪、ザラメに難儀のモナカ雪(山形山人)C4ビバーク

【寸評】

一句目、あられちゃん。3月になって天候が安定してくると、晴天の下での雪洞掘りも楽しいですね。暑くて汗ダラダラにもなりますが、それを補うのが宴会での水分補給、ということで。

二句目、ガンバさん。やっぱり歩くことが身体にも心にもいい! これから到来するであろう高齢化社会のためにも、みんなが気軽に「山行こうか?」と言えるようになるといいですね。

三句目、にいしばGさん。恥ずかしながら、これは私も経験あります。ものすごく強い人がラッセルしてくれると、遅れてしまうんですよね。トレーニング不足に恥じ入るばかりです、はい。

四句目、山形山人さん。モナカ雪はいやですよね~。私も大の苦手です。どんな雪でも楽しく滑れる技術を身につけたいところですが・・・・・・。

【段位】あられちゃんは8000m級「ガッシャブルムⅠ峰」に、ガンバさんは同じく8000m級「マカルー」に昇段です。にいしばGさんはエベレスト「C4」に到着。山形山人さんは「C4」をいよいよ出発、頂上へ向かいます。

【応募方法】

山に関する川柳を募集します。投稿先メールアドレスは「weekly@yamakei.co.jp」です。メールの件名には必ず「週刊ヤマケイ・山の川柳」とお書きください。ペンネームでの投稿も受け付けております(読者の登山レポートはペンネームでの投稿不可)。

なお、ご投稿いただいた方には1000m峰から始まる「山の川柳段位」を授与します。ふるってご応募ください。

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」「山の川柳」「よもやまばなし」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

山で体験したちょっといい話や不思議な話、使って役立った装備や安全登山のための工夫、昔の登山の思い出などを募集します。お気軽にご投稿ください。こちらの投稿もペンネーム可です。文字数は400字以内でお願いします。


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※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」「週刊ヤマケイ・山の川柳」「週刊ヤマケイ・よもやまばなし」とお書きください。

※表紙写真に採用された方、読者の登山レポートに採用された方には週刊ヤマケイのロゴ入り測量野帳を進呈します(初回のみ)。また山の川柳で高段位になられた方にも測量野帳を進呈します。どしどしご応募ください。

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ヤマケイ登山教室からのお知らせ

【机上講習会】 山の天気入門「山岳気象の3要素(基礎編)」

『山岳気象大全』(山と溪谷社刊)を参考書として、机上で山岳の気象を学びます。『山岳気象大全』は山岳気象の基礎から総解説した本で、計画時からの天候変化への対処法をフローチャートで掲載するなど、山岳気象の専門家ならではの記事が満載されています。

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会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~20:30
定員 35名(最少開催人数10名)
受講料 3,000円
講師 渡部 均(山岳気象予報士)

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山で起こりがちなトラブルに対処するため、事故防止対策から救助要請や応急手当の方法のポイントまでを学びます。また、身の回りの登山用具を応用できる資材と山で有効な救急用品の紹介と比較を行ないます。「できるようになる」ための実習ベースの講座です。

参考書:『山のファーストエイド』(山と溪谷社刊)

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=2338

開催日 4月4日(火)
会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~20:30
定員 35名(最少開催人数10名)
受講料 3,000円
講師 悳 秀彦(日本山岳協会 遭難対策委員)
株式会社山と溪谷社
〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
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