ツイート

今週末の「山のワンポイント天気」

ウェブサイト「山の天気予報」を運営し、メールでの天気予報配信も行なっている株式会社ヤマテンの気象予報士、猪熊隆之さんと小林充さんによる解説です。今週末の山行に役立ててください。

******

国立登山研修所で開催される大学生登山リーダー冬山研修会に同行しました。研修の開催場所は立山連峰の大日岳。昨年は異常な少雪でしたが、今年は上部では積雪が多く、また連日降雪があり、視界不良時に何を注意すべきか、豪雪地の冬山ではどのようなリスクがあり、どのように対応すればよいのかなどを学ぶことができ、ラッセル経験の少ない学生にとっては、冬山における体力の重要性を知ることができた貴重な経験になったと思います。

私もこれだけ長く山中に入れるのは、一年でもこのときだけですし、久しぶりにお会いできる講師の皆様と交流ができるので、楽しく仕事をさせていただきました。学生の真剣な研修態度からも元気をいただきました。若い人が汗をかく姿は美しいですね。

(文責=猪熊隆之)

今週末の天気ですが、土曜日は日本海を高気圧が東へ進みますが、日本の南に停滞する前線が西から活発化する見込みです。日曜日は高気圧の中心が日本の東へ抜けて、東日本や北日本でも前線の影響を受けやすくなるでしょう。太平洋側の山岳を中心に雲が広がりやすく、天気が崩れるところがある見込みです。気温も全体的に低めなので、しっかりとした防寒・防水対策をして山へ出かけましょう。

(文責=小林 充)

******

4月4日(火)に箱根の金時山での空見ハイキングが予定されています。箱根山カルデラを囲む外輪山でもっとも高い金時山。金太郎伝説の残るこの山は、富士山の絶景でも知られています。富士山や相模湾が天気に及ぼす影響について学びます。講師はヤマテンの気象予報士、渡部 均さんです。ツアー詳細はこちらをご覧ください。これ以外にも2017年度上期のヤマテンによる空見ハイキングや講習会の日程が決定しています。詳しくはこちらをご覧ください。

また、4月9日(日)には、第2回ヤマテン主催講座が開催されます。講義内容は「高気圧と低気圧」(初級編)、「低気圧の発達と春山の気象リスク」(中級編)です。詳細はこちらをご覧ください。

******

「山の天気予報」(月額324円)

コーヒー1杯分のご利用料金で、全国18山域の山頂天気予報や大荒れ情報、予想天気図、ライブカメラ、雨雲レーダー、観天望気講座などが1ヶ月使い放題。メールでの天気予報配信登録もおこなえます。サービスの詳細やご登録方法につきましては、下記URLでご確認ください。

https://i.yamatenki.co.jp/

******

『山の天気にだまされるな!』

ヤマテンの猪熊隆之さんの著書『山の天気にだまされるな!』が好評です。一般の天気予報だけでは防げない気象リスクについて解説。猪熊さん自身が生徒を連れて登る「お天気ハイキング教室」の具体例などもとりいれて、わかりやすく解説しております。ぜひ一度、手にとってみてください。

https://www.yamakei.co.jp/products/2815510190.html

山岳遭難防止術

登山ガイドが実体験から遭難防止を考える【連載26】

山でのリスクはゼロにはできない

無理をしない冷静な心構えで山に向かい、様々な出来事に的確に対処したとしても、それでも山に登り続ける限りは、危ない思いはすることがあるでしょう。

山仲間からは「慎重派」と言われる私ですが、大ケガをしてヘリコプターで救助され入院したことがありますし、大ケガに至らない程度のケガで、病院へ行くことになった回数は、ゆうに10回は超えています。

さらに私から見て、私以上に慎重と思える山仲間の何人かに、

「今まで危ない思いをしたことはないの?」

と聞くと、

「実は河原で転倒して額を切り、大流血したことがありますよ」

だとか、

「バックカントリー中に小さな雪崩に巻き込まれて埋まり、同行者に掘り出してもらいました」

といった返答が。

やはり山というのは、非常にシビアなフィールドです。登る回数が増えると、どうしても予期せぬ事態に遭遇する確率は増えます。また気をつけていても、慣れからくる油断や慢心は生じてしまうものです。ほんのわずかな予期せぬ事態や気持ちの緩みのタイミング次第で、アクシデントは発生してしまうのでしょう。

そして山で出くわす予期せぬ事態というのは、本当に多種多様です。一人の人間が、何年、何十年と登山に取り組んだとしても、その全てを知るのは不可能ではないかと思うのです。

よく経験豊富と思われる人を、「ベテラン登山者」と評することがありますが、山においてはベテランは存在し得ないというのが、私の強い実感です。

しかしそうは言っても、山での遭難は極力回避していきたいものです。この連載でも様々な防止術を紹介してきましたが、さらにお勧めしたい、非常に有効で手軽な方法があります。それは、山の本を読むことです。特に遭難を検証・分析したものや、遭難した人の体験記を読むことはかなり役立ちます。そういった本を読むことで頭の中で遭難を追体験し、言わば遭難の状況をシミュレーションしていることになります。山の中でアクシデントが発生したときに、それまでに同様の状況をシミュレーションをしたことがあるかないかで、いざという時の対応力には雲泥の差が生じるものです。

こんな感じで各地の山を登っています。見かけたらぜひお声かけを!(写真=木元康晴)

リスクマネジメントの力を身につけるには?

そしてもうひとつお勧めなのが、十分に準備をした上で、少しずつでいいので山行のレベルをアップさせていく習慣を持つことです。

例えば要体力のロングコースにチャレンジするとか、少しヤブや岩のあるバリエーションコースを目指してみるといった感じです。あとは初心者向けの沢登りにチャレンジしてみるとか、岩登り講習会に参加する、といというのもいいでしょう。

そういったことを繰り返していると、それまでにない未知の体験をし、時には困ってしまうこともあるかもしれません。しかし少しずつのレベルアップであれば、困ってしまっても冷静に状況を判断し、打開策を考えていくことで、何とか乗り切っていけるはず。常日頃そのようにしてリスクマネジメント的な行動を体験しておけば、いつか本当にシビアな状況に追い込まれてしまったときであっても、応用をきかせて対処できることが期待できます。

「私は危ないことはしないから大丈夫!」

と言って、同じような山行を繰り返している人のほうが、リスクマネジメントのノウハウが欠如していて、予想外の悪天候に出くわしてしまったときなどに適切に対処できない、といったことになりがちです。ぜひ、日々新しいことにチャレンジしていってみてくださいね。

さて昨年の4月から隔週で書き綴ってきたこの連載も、今回が最後になります。1年間のご愛読、ありがとうございました。日々の山行の合間に、なかば力任せで書き進めた感もありますが、私が日々山を登って感じたこと、考えたことが皆さんの遭難予防に、そして山でピンチに出くわしたときの、突破口を切り開くためのヒントとして役立つことがあれば嬉しく思います。週刊ヤマケイにはこれからも、登山地情報を投稿しますので、今後も引き続きご覧ください。

そしてまた、どこかの山で私の姿を見かけたら、気軽にお声掛けくださいね。それではこれからも、楽しく安全に、あこがれの山を目指していきましょう!

(文=木元康晴/登山ガイド)

※編集部より:本連載が5月に電子書籍として刊行される予定です。詳細が決まり次第、あらためてご連絡させていただきます。ご期待ください!

信州の山岳遭難現場より

島崎三歩の「山岳通信」。

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を配信しています。

3月21日に第64号が配信されました。3月9日から11日にかけて発生した4件の遭難事例が掲載されております。

この間、中央アルプス宝剣岳周辺で2件の遭難が発生しました。今年に入ってすでに5件の遭難が発生しています(死亡2人、行方不明1人、負傷2人)。確実な冬山技術を身につけたうえで、慎重に行動してください。

・・・

・3月9日、北安曇郡白馬村のHAKUBA47スキー場コース外を滑走していた59歳男性のオーストラリア人が道に迷い、行動不能になりましたが、山岳救助隊員が救助しました。

・3月11日、中央アルプス宝剣岳で、67歳の男性が単独で登山中に、頂上付近のクサリ場でバランスを崩し滑落。肋骨骨折などの重傷を負いましたが、県警ヘリで救助しました。

3月11日、67歳男性が滑落して救助された宝剣岳の現場写真(写真提供=長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)3月15日付)

・3月11日、中央アルプス宝剣岳付近で、倒れている45歳男性を県警ヘリが発見。救助しましたが、死亡が確認されました。単独で登山中に、何らかの原因で滑落、死亡したものと思われます。

・3月11日、北安曇郡白馬村北城の八方尾根で、バックカントリーをスノーボードで滑走していた24歳男性が深雪にはまり、行動不能となりましたが、県警ヘリで救助しました。

(内容は長野県警察本部の発表時点のものです)

・・・

なお、下記URLより、「島崎三歩の山岳通信」バックナンバーもご覧いただけます。今後の登山にぜひ役立ててください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html

(文=週刊ヤマケイ編集部)

バックカントリーを楽しむために

遭難や事故に対処できる知識や装備を

山岳会での訓練の様子(写真=谷水 亨)

近年、北海道のスキー場では、コース外を滑走し、遭難事故や雪崩の犠牲になるスキーヤーが後をたちません。スキー場が定めた滑走禁止ラインをすり抜けてスキー場外で滑走するスキーヤーと、バックカントリーで滑るスキーヤーは本来区別されるべきですが、ニュースではすべていっしょにされ、「ルールを無視する自分勝手な人たち」として扱われています。

雪山やバックカントリーでこれ以上、遭難が起きないようにするためにはどうすればいいのでしょうか。

そもそも雪山やバックカントリーは夏山と比較してもリスクが多い場所です。だからこそ、そのリスクを事前に察知し、回避するための知識と技術を習得しなければなりません。また、遭難や事故に対処できる知識や装備も備えておかなければなりません。その知識と技術、装備を備えたうえで、それぞれのレベルに見合った雪山やバックカントリーを楽しまなければならないとも思います。

私は毎シーズン、初冬の冬山訓練や、厳冬季過ぎのビバーク訓練に参加して、知識と技術の習得につとめています。それは冬山を楽しむための必修であると思うからです。

地図とコンパスを使いこなせるようにすること。天気図を読み取り、数日前から調査を行ない、先の予報ができるようにすること。ビバークに備えた装備をもち、その手段を選択でき、それらに耐えうる精神力と体力を身につけること。雪崩が起きるシステムを熟知し、事前に察知する知識と技術を身につけること。パーティー内で事故が起きた際に仲間を救える知識と技術と責任感を持つこと、などなど。

バックカントリーを楽しむための知識と技術、装備と経験は、これで充分というものはありません。私自身もまだまだ習得中の身です。絶対に事故に遭わない、救助を要請するような事態にならない、とはいえません。しかし、これらを準備したうえで、自分自身で安全を確保し、危険を認識して、事故に対して最低限の対処ができる能力を身につけたうえで、自己責任をはたしていきたいと思います。

幸い、私の所属する山岳会は訓練やリーダー養成に積極的で、技術を習得しているメンバーも多いので、自分自身の成長に不可欠な存在となっています。ネットなどで得た情報も重宝しますが、永年にわたって受け継がれてきた経験と実績を持つ組織で、自分を鍛えていくことも大切であると思うのです。

なんの知識も持たず、準備もせず、装備も持たないで、「何が起きても自分で責任をとればいいのだろう」と言いつつ、安易に救助を要請しないようにしたいものです。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

田部井淳子さんの追悼展示会「田部井淳子 思い出の展示会~77年の軌跡~」

3月23日(木)~4月8日(土)、東京・昭島のモリパーク・アウトドアヴィレッジで開催

生前の田部井淳子さん。2013年冬、大菩薩嶺にて(写真提供=タベイ企画)

昨年10月20日に亡くなられた登山家・田部井淳子さんの追悼展示会が東京・昭島のモリパーク・アウトドアヴィレッジ内のクライミングジム&ヨガスタジオ「PLAY」にて、3月23日から開催されます。

この追悼展示会は昨年11月から12月にかけて開催されましたが、見逃してしまったという声にこたえて、今回再度開催されることになったものです。

田部井さんのこれまでの活動写真やスペシャルムービー、文章や愛用品など昨年展示されたものに加え、お亡くなりになられてから出版された文藝春秋の新刊本と、そのために残されていた田部井さんの手書き原稿も新たに展示されます。

田部井さんの77年にわたる軌跡を思い出とともに伝える回顧展となっていますので、ぜひご覧ください。

***

「田部井淳子 思い出の展示会~77年の軌跡~」

【期間】3月23日(木)~4月8日(土)

【開催時間】平日10:00~21:00、土日祝10:00~20:00

【休館日】毎週水曜日

【入場料】無料

【場所】

クライミングジム&ヨガスタジオ「PLAY」

住所:〒196-8533 東京都昭島市田中町 610-4 MORIPARK Outdoor Village内

JR青梅線「昭島駅」北口より徒歩3分

アクセス詳細はこちら

https://www.play-tokyo.com/access.html

***

田部井淳子(たべい・じゅんこ)さんプロフィール

1939(昭和14)9月22日、福島県三春町に生まれる。

1962(昭和37)昭和女子大 英米文学科卒業、社会人の山岳会に入会し、登山活動に力を注ぐ。

1969(昭和44)『女子だけで海外遠征を』を合言葉に女子登攀クラブを設立。

1975(昭和50)エベレスト日本女子登山隊 副隊長兼登攀隊長として、世界最高峰エベレスト8848m(ネパール名:サガルマータ、中国名:チョモランマ)に女性世界初の登頂に成功。

1992(平成4)女性で世界初の7大陸最高峰登頂者となる。

2000(平成12)~九州大学大学院 比較社会文化研究科 修士課程 修了(研究テーマ:エベレストのゴミ問題)。

76か国の最高峰・最高地点を登頂。

山岳環境保護団体・NPO法人日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト(略称:HAT-J)所属。

自然に親しみたい20~40代女性のための山の会MJリンク呼びかけ人。

2016(平成28)10月20日、腹膜癌のため逝去(享年77歳)

『日本のドジョウ』

日本一ドジョウに詳しい図鑑

『日本のドジョウ 形態・生態・文化と図鑑』著者:中島 淳(文)、内山りゅう(写真)/4200円+税/2017年3月1日発売/B5判/224ページ/ISBN:9784635062879

日本に分布する全33種・亜種を網羅した初めての図鑑!

古くから日本人にとって身近な存在でありながら、謎多き魚・ドジョウ。

最新の研究に基づく解説と初公開を含む貴重な写真でその正体に迫る、日本一ドジョウに詳しい図鑑です。

南北に細長く複雑な地史をもつ日本には、世界的にみても多種多様なドジョウが暮らしており、とても多様性が高い地域です。本書では、初めて日本産ドジョウ類のすべてにあたる33種・亜種を1種類ずつ詳しく紹介し、あわせてドジョウ類の一般的な生態・形態についても解説。

さらには、長い歴史の中で受け継がれてきた各地の食文化や信仰といったドジョウにまつわる文化も豊富に紹介しています。

また、最新の研究成果に基づき、本書において3種のドジョウについて新しい標準和名(キタドジョウ、ヒョウモンドジョウ、シノビドジョウ)を提唱する注目の内容となっています。

大雪山・トムラウシ山

暴風のため、撤退しました

1日目は順調。今日のお城が完成しました(写真=枝 慎也)

暴風のなかを下ってくるとニペソツ山が見えてきました(写真=枝 慎也)

3月18日~19日

昨年から山仲間に頼まれていたトムラウシ山に、札幌の新たな仲間を加えて登ることになりました。

健脚なスキーヤーなら日帰りの方が成功率は高くなるのでしょうが、今回は女性もいるので1泊としました。天気予報では2日とも天候はいいものの、風が強いことが気になっていました。メンバーにはその旨を告げて出発します。

トムラウシ温泉東大雪荘を9時に出発。林道の緑雲橋を渡ると、しばらくしてユウトムラウシ川支流にスノーブリッジを見つけて渡りました。さっそく冬尾根に取り付き、ジグをきりながら急斜面を登ります。その後、なだらかな尾根を登っていると、雪が降ってきました(この雪が、のちに大変なことになるのですが)。それでも風は穏やかで、気になることもなく標高を上げていきます。毎年カリカリになる稜線や1400m付近の急斜面にも雪がついていたので、シールだけで登れました。

初日は標高1500m付近でテント泊です。ラッセルもなく順調に登ってきたため、予定より1時間30分も早く12時30分に到着しました。その夜は強風の予報なのでブロックを積みテントを囲みます。作業を手早く済ませ、雪付のよい斜面を1本滑走して楽しみました。

テントに戻り、夕食をとっていると強風になってきました。20時ごろから暴風となり、昼に降った雪が地吹雪となってテント周辺にたまります。たまらず22時ごろに1回目の除雪、午前2時ごろに2回目の除雪をしました。空を見上げると星空なので、暴風がおさまることを願うばかりですが、メンバーは寝つけなかったようです。4時に起床しましたが、2時間たっても暴風がおさまらないので撤退を決めました。

風速約20~30mの暴風のなかではテント撤収時にポールが折れ、凍りついた内幕に雪も付着して、テントの体積も重さも3倍近くになります。そのテントをザックに押し込み、なんとか撤収にこぎ着けました。

標高1200m付近まで下ると風も弱まり、左手にはニペソツ山も顔を出してきました。昨年も2度の撤退の後、3度目にして成功したことが思い出されます。なかなか登らせてくれないトムラウシは、やはり遥かなる山なのでしょうか。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

北アルプス・白馬岳栂池ルート

早めの撤退は正解でした

乗鞍岳山頂付近にて(写真=山田哲哉)

雪洞内の生活(写真=山田哲哉)

3月18日~19日

スキーヤーやスノーボーダーが多数行列する栂池ゴンドラに乗車して、栂池自然園が出発点です。少し霞んでいるものの、白馬三山や戸隠方面の素晴らしい展望のなか、天狗原に向けてトレースをたどります。春雪の上に15cmほどの新雪が積もってワカンがきき、夏山コースタイムで天狗原に到着。ヘリで搬送をしているようで、ヘリの音が響くなか、次々と山スキーヤーが下りてきました。

乗鞍岳への斜面には登山者が点々と見えます。やや風があり、私たちもフル装備で乗鞍岳をめざしました。天狗原から先は登山者しかおらず、不帰をめざす志水哲也さんのパーティーが先行しているのも見えました。

大雪原と化した大池の畔で雪洞作りを開始。傾斜があまりないため、横穴式の雪洞を作るには大きく掘り下げる必要がありひと苦労です。また、最初はスコップのみで掘っていたのですが、春の雪は硬く、途中からスノーソーで切れ目を入れないとダメなほどです。そのため5人が泊まれる大きな雪洞が完成するまでには2時間以上かかりました。しかし、ローソクの灯にキラキラと光る洞内は快適で静かです。

夕方からは雪で、夜は風雪だったようで、翌朝3時に起床しましたが、入り口のツェルトが完全に埋まり、外に出るのが大変でした。

ようやく這い出た外は、完全なホワイトアウト。白馬岳登頂は諦め、下山に向かいますが、視界は20m程度で、乗鞍岳まで戻るのも右往左往する始末です。さらに天狗原への大斜面を下るとき、足もとも見えない状況でしたので、慎重にルートを探ります。ワカンを付けて、新雪はスネ程度。雪崩がこわいので、やや右側に寄って一気に下りました。この日、雪崩の危険のためかロープウェイは運休に。栂ノ森までは歩いて下りました。

なお、白馬岳栂池ルートは山スキーやスノーボードのメッカです。スキーヤー、スノーボーダーが斜面を登り、ヘリスキーもフル回転で運行していました。そのため天狗原までは夏山かと思うほどの人でした。

しかしながら、天候が暗転すれば完全なホワイトアウトになります。登山も山スキーも、きちんと状況を判断して対処できる人の場所であると痛感させられました。

(文=山田哲哉/山岳ガイド「風の谷」主宰 (株)KAZEエクスペディション顧問 山岳ガイドⅡ)

北アルプス・西穂高岳

烈風吹く稜線にて

北天の星空を抱く西穂高岳。月に照らされ遠くのシュカブラも見えた(写真=伊藤哲哉)

朝陽に輝く笠ヶ岳。抜戸岳まで真紅に染まった。(写真=伊藤哲哉)

3月17日~18日、曇りのち晴れ

平地では春を告げる花々が咲いていますが、深山ではまだ真冬の気候です。

新穂高温泉から西穂山荘に到着するまで、西穂高の峰々を拝むことはできません。西穂山荘に着くと、シンボルの雪だるまが出迎えてくれ、元気を与えてくれます。夜からの天候回復を期待し、夕食後は早めに就寝。21時には夕方から散らついていた雪も止んだので、しばらく山荘付近で撮影しました。その後、丸山に向けて出発です。

丸山付近に着くと北アルプスの名峰たちが出迎えてくれます。まず、西穂高岳までの稜線に目を奪われます。南側には、腰を据えたように構えている乗鞍岳、西側には、飛騨の名峰笠ヶ岳が月に照らされ、夜の世界で輝いていました。また、月灯りが雪の白さと冷たさを一層際立たせているようでした。

飛騨側から強い風が吹いていましたが、撮影はできました。手もとの温度計ではマイナス14度です。しかし、12時半を過ぎたころ、飛騨側から立っていることができないほどの猛烈な風が吹いてくるようになりました。稜線の雪が舞い上がり、周辺が白くなって、見えるのは空の上部だけです。こうなると撮影を続行するのは困難です。また身の危険を感じたので、動けるうちに耐風姿勢をとりながら撤退しました。

明け方、再び丸山を訪れ、真紅に染まる西穂高岳の峰々、笠ヶ岳及び乗鞍岳の雄大な景色と移ろいゆく時間を堪能し、山で味わえるこの感動と喜びを改めて感じるのでした。

(文=伊藤哲哉/『改訂新版 千葉県の山』共著者)

南アルプス・甲斐駒ヶ岳

南アルプスで雪山讃歌

七丈小屋の管理人さんは4月から変わるそうです(写真=原 誠一)

八合目から上部は雪稜と雪壁が続きます(写真=原 誠一)

3月18日~19日、晴れ

甲斐駒ヶ岳は、甲府盆地から見上げると恐竜の背骨のような黒戸尾根を背負い、均整のとれた秀麗な山です。学生時代から季節を問わず何十回も登っていますが、今年の正月、悪天候のため八合目までで敗退という課題を残していたため、雪が楽しめる春の連休に再び山頂を目指しました。

初日は竹宇駒ヶ岳神社から七丈小屋まで。登り始めて1時間ほどすると、登山道がアイスバーンとなり、アイゼンを装着しました。

二日目は4時起きで準備をして出発。八合目手前あたりから風が強くなり、山頂まで吹き続けられました。山頂では360度の展望が楽しめましたが、身体が凍えるので長居は無用とばかりに下山しました。

予定では、余裕をもって七丈小屋にもう一泊する予定でしたが、小屋に戻るとまだ10時だったため、そのまま黒戸尾根を下山しました。

(文=原 誠一/アルプスネイチャークラブ・登山ガイド)

西上州・秋葉山、ゴシュウ山

道なき山にたくさんの石仏が祀られています

ゴシュウ山からの展望。浅間山から妙義山塊まで見渡せます(写真=畠山茂信)

途中には古い石仏や鉾などが祀られています(写真=畠山茂信)

3月15日、曇り

弱い冬型の気候となり、この日の頂上の気温は2℃。高曇りでしたが風は弱く、歩いても汗をかかないよい天候でした。

ここは麓の馬居沢集落の信仰の場で、途中にある大小の洞窟すべてに仏像や祠が祀られていました。山腹の所々にも仏塔や鉾があります。

まず秋葉山に向かいました。道は一部だけで大部分は踏み跡もなく、道なき斜面を適当に登りました。頂上直下まで樹林帯に覆われ、落葉しているこの時期は木々の間から周囲が見渡せますが、新緑の時期になると見通しがきかず迷いやすくなると思います。頂上は見晴らしがよく、荒船山や浅間山、妙義山塊、西上州の山々が見渡せました。

そこからゴシュウ山に向かいます。途中にやせ尾根や枯葉で滑る急斜面があり注意が必要でした。ゴシュウ山も頂上から360度が見渡せ、景色を存分に楽しむことができました。また頂上近くは一面ツツジの木に覆われており、花の時期はきれいだと思います。

帰路はいったん秋葉山との鞍部に戻り、そこから巻くように北側へ下りますが、こちらも踏み跡はなく、右側の岸壁に沿って下りました。

(文=畠山茂信)

奥多摩・市道山、臼杵山

低山だからと軽く考えてはいけません

臼杵山山頂付近の霧氷(写真=山田哲哉)

荷田子バス停手前で紅梅の下を歩く(写真=山田哲哉)

3月15日

奥多摩・秋川水系の山で、山々が丘陵となって五日市へと没する最期の高まりが戸倉三山。そのなかで展望にすぐれた市道山と最高峰・臼杵山を歩きました。まる一日、ほとんど陽のささない、早春というには寒い日でした。

まずは澄み切った南秋川を渡り、小坂志川沿いの林道をたどります。渓流釣りが解禁となり、釣り人がちらほらと見えました。川を渡ると、いきなりの急登です。背後には、4月に登る予定の生藤山へ向かう三国峠道の万六尾根が立派です。

展望のないまま、ポンと市道山山頂に立ちました。南東方向が開けていて、ガスがとれたら明るい展望がひろがるはず。臼杵山へは大きく下り、小さな上下を繰り返しながら標高を上げていきます。ところどころに露岩があり、必ずしも歩きやすい道ではありません。適度な緊張感のなかを進みました。

臼杵山直下で稜線の木々は透き通った氷をまとい、おそらく今シーズン最後の霧氷に出会えました。檜原周辺では霧氷のことを「木花」と呼びます。

霧氷の下をひと登りで臼杵山に。ちょっと北側にある臼杵神社に立ち寄りました。神社には、秩父、奥多摩に共通する狛犬ではなく、精悍なオオカミが左右にいます。

荷田子峠へは棡葉窪出合い対岸の巨大採石場の操業の大音響が響きわたっていました。グミ御前手前でようやくガスがとれ、たどってきた稜線が見られました。荷田子への下りでは美しい紅梅の下を歩きました。

この二山に刈寄山を併せて戸倉三山になります。最高峰でも標高842mですが、全行程は7時間半を越え、小さな上下も多く、健脚向きの山でしょう。作業のための道も多く、地形図をよく見ないと迷う場合もあります。低山だからと軽く考えず、きちんとした計画を立てて歩いてください。

(文=山田哲哉/山岳ガイド「風の谷」主宰 (株)KAZEエクスペディション顧問 山岳ガイドⅡ)

神奈川県・衣笠山

変化に富むタウンウォーキング

展望台の周辺に菜の花が咲き乱れる衣笠山公園(写真=石丸哲也)

上:衣笠山公園から望む東京湾と房総の鋸山。下右:満昌寺の「源頼朝手植えのツツジ」。下左:清雲寺の三浦大介義明墓(写真=石丸哲也)

3月16日、晴れ

衣笠山は横須賀の市街地に接する標高134mの丘陵です。山頂東側を中心に衣笠山公園が整備され、ソメイヨシノを中心に約2000本が植えられて、神奈川県全体でも指折りの桜の名所となっています。衣笠山から三浦半島最高峰の大楠山へ向かうハイキングコースもありますが、週刊ヤマケイ2月16日号でレポートしたように、ゴミ処理施設建設のため2020年3月まで通行止めとなっており、丘陵北側の里道を歩いて阿部倉コースから大楠山へ登る迂回路が設定されています。今回は衣笠城址から東へ向かい、三浦氏ゆかりの古刹をたずねました。

JR横須賀線衣笠駅が最寄り駅ですが、行程は短いので、列車の本数が多く、都内からの所要時間も短い京浜急行横須賀中央駅から歩きました。衣笠駅まで裏道を拾いながら歩いたところ、起伏があり、大楠山が望まれたり、レトロな路地があったり、宇東川緑道を歩けたりで、変化に富むタウンウォーキングを楽しめました。

衣笠山公園は菜の花が満開でしたが、桜は取材時にはまだツボミ。このメールマガジンが配信されるころには咲き始め、来週末にかけて見ごろを迎えるかと思われました。3月23日(木)~4月3日(日)は衣笠さくら祭で期間中、ライトアップやイベントも予定されているとのことです。展望台が公園と、西側の三角点近くに建てられ、横浜市街、大楠山、東京湾や房総半島などを眺められます。三角点からは山道となり、いったん下って、工事中の三浦縦貫道を横断。反対側の山道を登ると、衣笠城址に導かれます。

衣笠城は、平安時代から鎌倉時代にかけて一帯を治めた三浦氏が築いたもの。三浦氏は、源平の戦いで源頼朝を助けて鎌倉幕府の重臣となりましたが、後に北條氏との争いに敗れてしまいます。

この後は古刹巡りです。衣笠城址からすぐの大善寺は三浦一族の学問所とされています。市街地にある満昌寺は平氏軍との戦いで討ち死にした三浦大介義明を追善するため源頼朝が創建、頼朝手植えというツツジの老木もあります。その南側の清雲寺には大介義明の墓があります。さらに大介義明が自害した地といわれ、「三浦大介戦死之處」の石碑が建つ腹切松公園を経て、京浜急行北久里浜駅へゴールインしました。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

伊豆大島・三原山

大きな亀裂と噴煙で迫力のある火口へ

テキサスコース途中。標高467m付近にて(写真=中村重明)

三原山山頂中央火孔(写真=中村重明)

3月18日、晴れ

今年1月にも訪ねた三原山(伊豆大島)を、今回初めてのメンバーも含めて再訪しました。前回は「山頂遊歩道」経由で登り、お鉢巡りの後に「表砂漠コース」で下山する行程を取りましたが、今回はより長い「テキサスコース」で登り、「山頂遊歩道」経由で下山する行程としました。

この日の入港地は岡田港で、バスは待ち時間があるのでタクシーを使って大島公園に移動して歩き始めました。最初は鬱蒼とした樹林の中の林道、その先、道は火山岩や溶岩の少々歩きにくい登山道となり、植生も灌木やススキ主体となり、やがて植物のない地帯へと、道も景観もどんどん変化します。

そしてたどり着いた火口は、大きな亀裂と噴煙でとても迫力のある姿です。春霞と雲で富士山は見えなかったものの、房総半島や伊豆半島、そして隣の利島などの展望も得られました。お鉢を四分の三周ほどして「山頂遊歩道」経由、三原山山頂バス停に下り、そこからバスで下山して元町港近くの温泉で疲れを癒やしました。

麓は大島椿祭り(1/29~3/26)の会期中で、踊りや夜祭りなど各所で多くのイベントが開催されていました。

(文=中村重明)

尾鷲・八鬼山

平安期から歩き継がれてきた信仰の道

熊野古道伊勢路八鬼山越え、石畳の道が続く(写真=金丸勝実)

山頂近くの桜の森公園の展望所から見る熊野灘(写真=金丸勝実)

3月18日、晴れ

伊勢神宮から熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)をめざす道を、熊野古道伊勢路といいます。この世界遺産にも登録されている信仰の道は、平安期から歩き継がれてきた古い歴史があります。

この伊勢路のなかでもっとも険しかったのが八鬼山(やきやま)越えです。旅人の日記に、「八鬼山越え西国第一の難場を登る。登り五拾丁、下り三十八丁、聞きしに勝る難場なり。石ばかりの上を歩行する・・・・・・誠に難渋なる山坂なり」と書かれています。

この山を登山者の目で見ると、山頂の標高は647mで、低山の部類に属しますが、石畳で整備された道であっても旅人にとっては難路だったのでしょう。世界遺産に登録されているルートで登る山は全国的にみてもめずらしいのではないでしょうか。

今回のルートは信仰の聖地・熊野に向かって歩くことにしました。熊野古道センターを基点に、向井登山口から入り三木里登山口に下山し、JR紀勢本線三木里駅から列車で大曽根浦駅に戻り古道センターまで戻りました。

巡礼者になったつもりで、苔むした石畳の道を歩くのも趣があっていいと思います。この日は他府県からも何人かの登山者が来ていました。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

京都一周トレイル・大文字山

青春切符で京都往復、全員60歳以上です

大文字山火床での大の字(写真=舩越 仁)

上に琵琶湖疏水が流れる南禅寺水路閣です(写真=舩越 仁)

3月15日、曇り時々しぐれ

岡山を出発して京都の山科まで約3時間半。歩き始めは地下鉄蹴上(けあげ)駅です。蹴上駅の上には、明治中期に琵琶湖から水を引いたトンネル水路(琵琶湖疏水)から大量の水が流れ出ています。隣には物資を運ぶ舟を乗せた台車を引き上げる、インクラインという鉄道跡もあります。実物を目にしたのは初めてで、琵琶湖の水位とこの京都の地を合わせた当時の技術に驚嘆しました。

京都一周トレイルはよく整備されているので安心感はあるのですが、数ヶ所で踏み込み間違いがありました。この日は寒い1日でしたが、見晴らしのきく大文字山山頂と火床では日差しもあり、にぎやかで楽しい山歩きができました。

哲学の道を南禅寺にたどり、大きな三門を入り境内を散策しました。その奥にあるレンガ造りのアーチ橋(南禅寺水路閣)は、現在もよく使用に耐えています。このアーチ橋も写真で見たことはあるのですが、実物は初めてで、それはそれはみごとなものでした。

(文=舩越 仁/みつがしわ山の会)

福岡県・笠置山

登山者でにぎわう、人気の山へ

笠置山本丸跡の山頂。広々として南側の展望がいい(写真=松本高志)

力丸ダムと犬鳴連山方面の展望(写真=松本高志)

3月19日、晴れ

笠置山は宮若市と飯塚市の境の山で、山頂付近は中世の笠木城跡の本丸、二の丸など曲輪跡が残ります。

千石公園を出発して車道を歩き、千石公民館前から登山道へ入りました。竹林を抜け尾根に出ると気持ちのいい照葉樹林に囲まれます。樹林の中の急登にあえぐと二の丸のある台地に出て、すぐに本丸跡の山頂に到着です。

本丸跡の山頂は平坦で広々としており、南側が開けて眼下に笠置ダムと飯塚市の展望が広がります。西側の木々の間からは力丸ダム湖とその向こうに細長い犬鳴連山が見渡せました。天気は良好でしたが、この時期特有の花粉かPM2.5の影響か、遠くの山々は霞んでいて残念でした。山頂は数組の団体パーティーでにぎやかで、この山の人気ぶりがうかがえました。

下山は力丸ダム側の千石キャンプ場へ下り、八木山川沿いの車道を歩いて千石公園へ戻りました。

(文=松本高志)

秩父・大ドッケ付近

まさに「金色の野」

「その者、青き衣を纏いて金色の野に降りたつべし・・・・・・」という『風の谷のナウシカ』のラストシーンを思い浮かべました(写真=林 由季子)

シルクのような光沢をはなつ花びらが輝いていました(写真=林 由季子)

3月18日、晴れ

一昨年、昨年と連続して観賞させていただいた秩父のフクジュソウ自生地へ、今年はひとりでおとずれました。

暖冬の影響などで開花も早まっているか、と焦りながらの山行でしたが、現地のフクジュソウたちはそんな人間の焦りもどこ吹く風、例年通りの開花予定のようで、この日はまだ七分~八分咲きくらい。満開は、いつもどおりお彼岸明けでしょう。

現地までのルートは、昨年までと比べると危険箇所にはロープが設置されていたり、テープの位置も見通しがしやすい位置に付いていたりと、かなり改善されて安心感もありましたが、この自生地に至るには登山道ではない道や沢を歩くので、読図スキルは必須です。

このフクジュソウの群落を見るたびに、若かりしころに見た映画『風の谷のナウシカ』のラストシーンを思い出します。

(林 由季子/埼玉県/よく行く山:秩父の山)

※編集部注:ここで紹介した場所は一般登山道上ではありません。初心者、初級者は安易に立ち入らないでください。

静岡県・八高山

残念ながら遠望はかなわず

東海自然歩道の上河内地区の茶畑の中の道を歩くメンバー(写真=八木茂良)

馬王平から福用駅に向かう途中の伐採地から見る八高山(写真=八木茂良)

3月18日~19日、晴れ

私が参加している山の会の例会で、1泊2日の行程で八高山(はっこうさん)に登りました。コースは家山~前山地区~登山口~八高山~馬王平~福用駅です。

1日目は島田市御堂沢から上河内を経て家山へ。京柱峠ハイキングコースの一部と東海道自然歩道の一部を歩き、家山のゲストハウスに宿泊しました。

2日目は家山を出発して前山地区を通り、八高山の北西側から山頂を目指します。林道から登山道への入口はわかりにくい場所でした。そして、いきなりつま先上がりの急登です。3回のアップダウンを繰り返し、一等三角点のある山頂に到着。山頂到着がお昼時だったので多くの登山者でにぎわっています。山頂から東側に開けた場所からは雪をかぶった富士山が望めるのですが、この日はあいにく春霞がかかっていて、遠望はかないませんでした。

(八木茂良/静岡県/69歳/よく行く山:東海地方の花の山、南アルプス)

熊本県・俵山

阿蘇やくじゅうの山々がきれいに見えました

上:山を下っています/下:野焼き(写真提供=小林龍聖、琥翔)

3月11日、晴れ

この日は益城のわくわく登山クラブの方たちと友達といっしょに登りました。いい天気で山登り日和です。

萌の里のコースを登りました。コースは、先週野焼きされていて、コースがきれいにわかりました。

「きれいだなぁー」と思いながら最初の急登を登り林道に出ると、地震の影響で大きな岩が落ちていました。二の坂と三の坂はきつかったです。ところどころ、地割れもあります。

山頂に着いてみんなで景色を楽しみながらご飯を食べました。阿蘇の山々、くじゅう連山もきれいでした。帰りは二の坂の手前のショートカットコースを下りました。

地震があって、もうすぐ1年になります。家の解体も進んで、きれいになってきています。復興と炊き出しなどのご支援、ありがとうございました。

(小林龍聖、琥翔/熊本県/13歳、11歳/登山歴4年)

第八十六回

キレイだね! 可憐に寄りそうフクジュソウ♪(あられちゃん)

雪の中、ぽろぽろおにぎり食べるヒト(にいしばG)

春なのに薄手にならない皮下保温材(山形山人)

山の中、停滞低体(温)、ぜひ避けたい(ペケまるこ)

【寸評】

一句目、あられちゃん。すごく明るいいい句なんですが、この句には唯一の欠点があります。「ニリンソウ」「セツブンソウ」など、ほかの花でも成り立ってしまうんです・・・・・・、残念!(古い)

二句目、にいしばGさん。冷えたおにぎりの食べにくさを思い出しました。暖かい味噌汁でもあれば一気に天国ですが、そういうときに限って、暖かいものがないんですよね。辛いです。

三句目、山形山人さん。人類は長い飢餓の時代を経て、皮下脂肪をためこむことを覚えたとか。というわけで、皮下保温材については遺伝子レベルで組み込まれているので、進化するしか薄手にする手段はなさそうです・・・・・・。

四句目、川柳エベレスト登頂者のペケまるこ姐さん。久々の投稿ですが、相変わらずのキレ味はさすが初登頂者の貫禄です。

【段位】あられちゃんは8000m級「ガッシャブルムⅠ峰」でビバーク。にいしばGさんもエベレスト「C4」でビバークです。山形山人さんはC4を出発。頂上までがんばってください!

【応募方法】

山に関する川柳を募集します。投稿先メールアドレスは「weekly@yamakei.co.jp」です。メールの件名には必ず「週刊ヤマケイ・山の川柳」とお書きください。ペンネームでの投稿も受け付けております(読者の登山レポートはペンネームでの投稿不可)。

なお、ご投稿いただいた方には1000m峰から始まる「山の川柳段位」を授与します。ふるってご応募ください。

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」「山の川柳」「よもやまばなし」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

山で体験したちょっといい話や不思議な話、使って役立った装備や安全登山のための工夫、昔の登山の思い出などを募集します。お気軽にご投稿ください。こちらの投稿もペンネーム可です。文字数は400字以内でお願いします。


投稿先メールアドレス

weekly@yamakei.co.jp

※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」「週刊ヤマケイ・山の川柳」「週刊ヤマケイ・よもやまばなし」とお書きください。

※表紙写真に採用された方、読者の登山レポートに採用された方には週刊ヤマケイのロゴ入り測量野帳を進呈します(初回のみ)。また山の川柳で高段位になられた方にも測量野帳を進呈します。どしどしご応募ください。

登山の「まさか」に! レスキュー費用保険で、確かな安心を。

山岳遭難が増えています。無理のない日程、万全の装備、登山届、そして「レスキュー費用保険」。まさかの捜索・救助費用にしっかり備えて、安心登山を楽しみましょう!

登山やアウトドアスポーツなど、日本国内での野外活動中に遭難事故に遭った際、捜索・救助に要した費用に対して保険金をお支払いする保険です。

※海での活動は除きます

保険料、補償、加入方法を見直して、さらに充実!

※平成28年4月20日より

日本アルプス各地や八ヶ岳などの主要な登山口への便利なアクセスとしてすっかり定着した登山バス「毎日あるぺん号」。

電車・バスなどを乗り継ぐ面倒がなく、各地に早朝に到着できることから、登山シーズンにはたくさんの方にご利用いただいております。

日本山岳遺産基金賛助会員の(株)毎日企画サービスでは、今期も、ゴールデンウィークから晩秋までの長期間にわたり、登山者専用バス「毎日あるぺん号」をご企画・実施いたします(冬山登山バスもご用意)。

山小屋・旅館の予約取り扱い(約100施設)とバスの組み合わせも、お電話1回で、お得なセット代金でご用意いたします。

登山にかかる日数やコストの軽減をお考えの方は、登山装備のひとつとして、ぜひご活用ください。

※アルピコ交通の高速路線バス「さわやか信州号」と宿泊(山小屋)のセット割引も実施いたします。

ヤマケイ登山教室からのお知らせ

【机上講習会】 山の天気入門「山岳気象の3要素(基礎編)」

『山岳気象大全』(山と溪谷社刊)を参考書として、机上で山岳の気象を学びます。『山岳気象大全』は山岳気象の基礎から総解説した本で、計画時からの天候変化への対処法をフローチャートで掲載するなど、山岳気象の専門家ならではの記事が満載されています。

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=2427

開催日 4月3月(月)
会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~20:30
定員 35名(最少開催人数10名)
受講料 3,000円
講師 渡部 均(山岳気象予報士)

【机上講習会】 山の危急時対応 山のファーストエイド入門「春山で起こりやすい事故と対策」

山で起こりがちなトラブルに対処するため、事故防止対策から救助要請や応急手当の方法のポイントまでを学びます。また、身の回りの登山用具を応用できる資材と山で有効な救急用品の紹介と比較を行ないます。「できるようになる」ための実習ベースの講座です。

参考書:『山のファーストエイド』(山と溪谷社刊)

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=2338

開催日 4月4日(火)
会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~20:30
定員 35名(最少開催人数10名)
受講料 3,000円
講師 悳 秀彦(日本山岳協会 遭難対策委員)
株式会社山と溪谷社
〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
編集長
久保田賢次
編集スタッフ
佐々木惣
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦

©2017 All rights reserved. Yama-Kei Publishers Co., Ltd.