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霧島山(新燃岳)登山道の状況

噴火警戒レベルが1になりましたが入山規制はしばらく続きます

5月20日から28日にかけて、大幡山・獅子戸岳の登山道整備が行なわれた。幅が広くなり、歩きやすくなった登山道(写真=緒方 優)

大幡山登山道沿いに咲いていたミヤマキリシマの花(写真=緒方 優)

2017年5月26日14時に、鹿児島地方気象台から「新燃岳の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引下げられました」との発表がありました。

しかし、これで新燃岳周辺への立ち入り禁止が解除されたということではありません。今回の発表はあくまでも新燃岳の噴火警戒レベルを気象台が引き下げただけのこと。発表された内容にも「これまでの噴火による火山灰などの堆積等により道路や登山道等が危険な状態となっている可能性があるため、引き続き地元自治体等が行う立入規制等に留意してください」とあるとおり、新燃岳と中岳への入山規制は、登山道の安全確認、整備などが済むまでしばらく続きます。

この5月20日から28日にかけて、大幡山・獅子戸岳の登山道整備が、登山愛好者の皆さんの協力で行なわれました。近いうちに韓国岳~獅子戸岳~大幡山~大幡池への区間については通行できるようになりそうです。

霧島の山々への登山を計画中の方は、下記のホームページで最新の情報を入手していただくよう、お願いいたします。

えびのエコミュージアムセンター

http://www.ebino-ecomuseum.go.jp/

高千穂河原ビジターセンター

http://www4.synapse.ne.jp/visitor/index.html

(文=緒方 優/『宮崎県の山』共著者)

穂高・涸沢Movie & Talk Session 2017

6月9日(金)東京で開催

涸沢カールのお花畑(写真=宮田八郎)

美しい山の映像と山小屋主人たちのトークで、山の楽しさや素晴らしさ、自然の厳しさなど登山について見て語り合うイベント「穂高・涸沢 Movie & Talk Session」が東京で開催されます。

穂高・涸沢の魅力を語ってくれるのは涸沢ヒュッテの山口孝さんと穂高岳山荘の今田恵さん、宮田八郎さん。トークのほかに、ハチプロダクション制作の「 星々の記憶 」という素敵な映像も見ることができます。

大画面に映し出される穂高・涸沢の美しい景色、そして山口さんと今田さん、宮田さんの軽妙かつ真剣なトークが会場の感動と笑いを誘い、そして穂高・涸沢への憧れをいやがうえにも高めてくれます。2012年に始まった大人気イベント、ぜひ訪れてみてください!

***

「穂高・涸沢 Movie & Talk Session 2017」

6月9日(金)@東京

日本教育会館 3階 一ツ橋ホール

19:00~20:30(開場18:00)

【入場料】

前売り券800円、当日券1000円

【上映作品】

星々の記憶 」40分 光と時といのちをテーマにした最新作

【トーク】

涸沢ヒュッテ:山口 孝

穂高岳山荘:今田 恵、宮田八郎

司会:小林千穂

【お申込方法】

・Webサイト  http://www.3190.jp/hkmts/

・チケット販売取扱所で購入(前日まで現金払いにて) 涸沢ヒュッテ/涸沢ヒュッテ東京事務所/穂高岳山荘/上高地インフォメーションセンター/カモシカスポーツ(東京・横浜・松本)/アルパインツアーサービス(東京本社・名古屋営業所)

【主催】

穂高・涸沢映画の会

【後援】

涸沢ヒュッテ、穂高岳山荘

【お問い合せ先】

「穂高・涸沢映画の会」事務局担当:宮田

Webサイト  http://www.3190.jp/hkmts/

E-mail eigakai@3190.jp

登山ガイド木元康晴さんと、山岳ライター小林千穂さんの対談

週刊ヤマケイBOOKS『山岳遭難防止術』刊行記念イベントが開催されました

5月18日(木)、モンベル渋谷店にて開催された対談イベント「実体験から遭難防止を考える」

5月12日に発売された電子書籍『週刊ヤマケイBOOKS 山岳遭難防止術』の刊行を記念して、著者の登山ガイド・木元康晴さんと、山岳ライターの小林千穂さんによる対談イベントがモンベル渋谷店にて開催されました。

おふたりが歩かれたヒマラヤトレッキングのスライドショーや、いままで山のなかで見たり、感じたりしてきた「遭難の予兆」についての話など、対談は大いに盛り上がり、あっという間に時間が過ぎていきました。

最後に木元さんから、今回書ききれなかった「遭難を防ぐ3つのコツ」として①地図を見ることが大事(視点を変えて自分の行動を客観的にとらえなおす)、②ステップアップの方法を間違えない(自分の山のレベルを慎重に見極める)、③山の本を読む(遭難した人の事例をきちんと知る)の3つを挙げていただき、参加されたおよそ40人の方々は深くうなずかれていました。

(文=佐々木 惣/週刊ヤマケイ編集部)

『完全図解 スポーツクライミング教本』

すべてのクライマーが一手上をめざすために

『スポーツクライミング教本』著者:東 秀磯/5月26日発売/2000円+税/A5判/160ページ/ISBN:978-4-635-16020-9

母指球の重要性を図示

物理的な要素別にムーヴを分類。フックの優位性をわかりやすく解説

スポーツクライミング技術書の決定版!

著者の東さんは日本人初の国際ルートセッターになり、多くのコンペルートを設定しながら、クライミングコーチとして選手やクライマーにクライミング技術の説明を行なってきました。

本書は東さんがそのコーチングにおいてなされた説明を体系化して編集したものです。

本書の特徴は技術的な理解を深めるため、写真ではなくイラストを採用していること。これは力の入れる方向を図示しやすいことと、また特定の人物ではないイラストで表現することで、読者が自分に置き換えて考えられるようにするためです。イラストを担当した江崎善晴さん自身もクライマーなので、東さんが意図する技術説明がわかりやすくイラスト化されています。

それぞれのテクニックがなぜ有効なのかをこのイラストとともに理論的に解説されているので、いままで感覚的に技術を学んできたクライマーにとっては、自分の技術を見直すきっかけになるでしょう。まさに初心者から上級者まで、すべてのクライマーが一手上をめざすために読んでいただきたい一冊です。

大雪山・旭岳

天候の変化とクマに注意を

八合目過ぎから旭平を眼下にして登る(写真=谷水 亨)

旭岳山頂から北海道第2の高峰・北鎮岳(中央右)を望む(写真=谷水 亨)

5月25日、晴れ

北海道の最高峰であり、日本百名山のひとつ大雪山の代表的な山・旭岳を登ってきました。3週連続の夫婦登山です。

旭岳は先週ご紹介した雌阿寒岳と同じく、初心者でも比較的容易に登れる山ですが、視界が悪くなるような悪天候や冬季は、目印がないので道迷いのリスクが高まります。天候の変化には充分に気をつけてください。

ロープウェイ姿見駅から、旭岳石室や大雪の鐘までは残雪があります。今回は雪がしまっていたため、ツボ足でも歩けました。途中、夜中に歩いたと思われるクマの足跡を見つけましたが、姿見駅近くにもあったので少し驚きました。ここ数日、クマの足跡や姿を見たという情報もあり、観光客が多くいる場所とはいえ、周囲にも目を配る必要があります。

大雪の鐘から頂上までは夏道も出ており、夏用の靴でも問題なく登れました。

ロープウェイ麓駅に隣接する勇駒別湿原には、エゾノリュウキンカとミズバショウが群生しています。遊歩道はところどころ雪に埋もれていますが、散策には支障がないように思います。登山前や下山後に訪れ、花を楽しむのもよいかと思います。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

大雪山・白雲岳

雪解け時期にのみ出現する「幻の湖」

白雲平に現れる幻の湖も、水たまりになっていた。背後の山はトムラウシ山(写真=谷水 亨)

北海岳中腹から見た山々。左から凌雲岳、桂月岳、黒岳。遠方にはニセイカウシュッペ山が見える(写真=谷水 亨)

5月26日、晴れ

この時期、白雲岳・白雲平には、「幻の湖」といわれる湖が出現します。雪解け水がたまったものですが、地表がまだ凍っているために浸透せず、湖のように大きくなっていくのです。

しかし、暖かくなって地表が緩み、水が浸透するようになると一気に湖はなくなります。出現する期間は10~15日ぐらいといわれますが、昨年5月10日時点では雪解けがまだ見られず、湖になっていませんでした。

今回は浸透がすでに始まり「幻の水たまり」という感じでした。年によってゴールデンウィークに出現することもあり、登る時期も難しいのです。加えて黒岳ロープウェイの始発、最終便に合わせた時間的制約もあります。また気象条件によっては、低体温症や道迷いなどの危険もあるため、「幻の湖」を見られる好条件がそろう日は、ほんの数日でしょう。

今回は、昨年よりロープウェイ営業時間が1時間30分短くなり、リフトも点検期間で運休中でした。そのため往復約20km、夏道ルートの基本時間で往復9時間50分のところを8時間20分で往復しなければなりません。

ロープウェイ下車後、8時10分に登山開始。スキー場コースを登り、登山口からアイゼンを装着して黒岳まで直登します。黒岳山頂からはすべてツボ足で歩きましたが、黒岳石室、北海岳山頂、白雲岳分岐は残雪を使ってショートカット。ここで往復の距離を約17.5kmに短縮できました。そのため総歩行時間7時間5分(撮影・休憩時間含む)で、最終便の1時間10分前に出発するロープウェイにまにあいました。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

安達太良連峰・安達太良山

山開きに行ってきました

峰の辻より山頂を望む(写真=清野 薫)

山頂より、西側遠方に磐梯山(写真=清野 薫)

5月21日、快晴

この日、朝から快晴の福島では午前中の早い時間から気温が30度を超えました。あだたらスキー場がある奥岳登山口から、涼を求めて「あだたら渓谷自然遊歩道」を経由して勢至平ルートを選択。まずは、くろがね小屋を目指します。

くろがね小屋を過ぎると雪渓がまだまだ残っており、峰の辻経由の山頂のルートでは雪渓をトラバースして行くルートもありました。

山頂からは360度の展望を満喫。磐梯山や吾妻連峰などを見渡すことができます。頂上ではペナントを配布していましたが、あっという間に配り終えたようです。なお、この日、安達太良山山開き登山に訪れた人は1万2000人だったそうです。

(文=清野 薫)

那須連山・那須岳

花の季節の那須岳を歩く

尾根上はミネザクラの晴れ姿が目立つ。強風に耐えて満開の咲き誇り(写真=奥谷 晶)

荒涼とした荒々しい岩稜がつくる険しい山容を誇る朝日岳稜線(写真=奥谷 晶)

5月28日、霧のち晴れ

花の季節がやってきた那須岳。ようやく開花の便りが届き始めました。天候の回復に伴って、暑いくらいの晴天の予想とはうらはらに、早朝から冷たい霧に覆われ、北風が吹き荒れるありさま。気温は8~9度、風速は10~15mくらいで、体感温度は零度近かったかもしれません。あわてて防寒具とアウターを着込んで出発。

まずはサンカヨウの群生地へと向かいます。峰ノ茶屋跡避難後小屋より三斗小屋温泉方面へ下ります。途中で、先週も来たという地元の方といっしょになり、サンカヨウのつぼみのあった場所を探すことになりました。湿地帯を通る登山道脇にひっそりとつぼみを付けたサンカヨウの群落を発見。さらにいくつかの花が開きかけの株も見つかりました。霧の水分を吸って透明なガラス工芸品のような可憐な姿に思わず笑みがこぼれます。意図して探さなければ見過ごしてしまいそうな小さな花ですが、クローズアップして見る神秘的な姿に感動です。

写真を撮り終えた後は、三斗小屋温泉より隠居倉から朝日の肩へ登り返します。途中、オオカメノキの花、ムラサキヤシオ、ヒメイチゲ、オオバキスミレ、ショウジョウバカマなどと出会いました。尾根上には冷たい北風をものともせず、ミネザクラが咲き誇っていました。強風にもかかわらず、朝日ノ肩からは、うってかわって朝日岳に向かう大勢の登山客が列をなしてにぎわっていました。

県営駐車場に戻るころには、霧も晴れ、青空が広がり、半袖に短パンの観光客も見られるような行楽日和の別世界でした。

(文=奥谷 晶)

谷川岳

数多くの花が目を楽しませてくれました

西黒尾根1400m付近のアカヤシオ。奧は天神平(写真=中村重明)

西黒尾根1475m付近より、マチガ沢上部(写真=中村重明)

5月28日、曇り、上部はガスのち霧雨

登りは西黒尾根、下りは天神尾根&谷川岳ロープウェイで、谷川岳を往復しました。

上部はガスのち霧雨で展望は得られずじまいでしたが、行程ではイワカガミ、タムシバ、シャクナゲ、カメノキ、イワウチワ、ショウジョウバカマなど数多くの花々が目を楽しませてくれました。特にショウジョウバカマは中腹から山頂付近までいろんな場所に咲いていて、色も薄紫、紫、赤、ピンク、だいだいなど、さまざまな色で咲いているのが印象的でした。

まだまだ雪が豊富で、登りの西黒尾根上部1900m付近(肩の小屋への分岐)から1945m付近までと、下りの肩の小屋(1905m)から1850m付近まででは12本爪アイゼンとピッケルを使用しましたが、他の雪渓はストックで歩けました。

なお、肩の小屋からの下りでロープウェイ利用の登山者多数とすれ違いましたが、ローカット登山靴の登山者や、明らかにピッケル・アイゼン不携帯の登山者が過半でした。肩の小屋直下の雪渓はアイゼン・ピッケルなしでもなんとか通行可能とはいえ、時間を要すると思われます。すれ違いなどで渋滞を引き起こすのではないかと心配になりました。

(文=中村重明)

群馬県・榛名山(掃部ヶ岳)

新緑に包まれて登った榛名山の最高峰

硯岩の上から見た榛名湖と榛名富士(写真=木元康晴)

耳岩から見た杏ヶ岳(すもんがたけ)。山肌は新緑に覆われていました(写真=木元康晴)

5月28日、曇り

群馬県の中央部に位置する榛名山は、いくつものピークが連なる複雑な構造の山です。登ることができるピークも多く、今回は最高峰となる掃部ヶ岳(かもんがたけ)を目指しました。

高崎駅からバスに1時間半乗って、お土産物屋が立ち並ぶ榛名湖バス停で下車。そこから榛名湖周遊道路を歩いて、掃部ヶ岳・硯岩登山口から登山スタート。

しばらくは樹林のなかを緩やかに登り、分岐に出たら右の硯岩方面へ。たどり着いた硯岩は榛名湖を見下ろす絶景スポットであり、まるで箱庭のようにも感じる景色を楽しみました。

その後は分岐へ引き返し、尾根を直進。ササの生え広がる急斜面を滑りやすい丸太の階段を伝って登り詰めると、掃部ヶ岳の頂上です。ここも展望は良く、榛名湖とその西側の外輪山の山並みを見渡すことができました。

頂上からは西へ向かい、新緑の美しい掃部ヶ岳の西峰と耳岩を過ぎて、杖ノ神峠に下山。そこからは林道をのんびり歩いて、榛名湖バス停に戻りました。

(文=木元康晴/登山ガイド)

奥多摩・川苔谷逆川

直登できる滝が多い、沢登り初体験向けの沢

最初の二段11mの滝(写真=山田哲哉)

第一のゴルジュ(写真=山田哲哉)

5月27日、晴れのち曇り

奥多摩を代表する名山のひとつ、川苔山。複雑な地形で知られる山ですが、この山頂に川苔谷から突き上げるのが逆川(さかさがわ)。1967年、僕が中学校1年生の時に初めて「沢登り」を体験した思い出の沢です。当時の山と溪谷社アルパインガイド『奥多摩・大菩薩』には、一般コースに混じって沢登りルートも多数紹介されており、「登山道をひと通り歩いたら、沢登りをしなくちゃいけない」と僕は思い込んでいました。

この逆川の魅力は、滝の数が多く、そのほとんどが直登できること。釜の「へつり」など、基本的な沢登りが体験できること、川苔山の山頂に最後は立てることも、その魅力の理由です。

沢の出合手前に深い釜があり、ここで腰まで濡れて、黒々とした水に磨かれた沢を溯行開始。二段11mの滝を直登し、第一のゴルジュでは次々とかかる滝を越えていきます。さらに三段15m滝、優美な10m幅広ノ滝を越えていきますが、大ダワ林道が横断する箇所で暗雲が垂れ込めてきました。そのため山頂は断念し、川苔山から登山道の降りてくるウスバ乗っ越しに出て、ウスバ尾根(登山道はありません)を下降。出合に近い細倉橋に下り立ちました。

なお、子供のころから毎年のように訪れてきた逆川ですが、50年前はワサビ田や炭焼窯のある「生活感」のある沢でした。その後、伐採の木が谷を埋めたり、鹿の食害で土砂が流れ込んだりと溯行が難しかった時もありましたが、この10年くらいできれいになり、快適な溯行が可能です。土砂の流入もなく、沢登り初体験に向いていると感じました。

(文=山田哲哉/山岳ガイド「風の谷」主宰 (株)KAZEエクスペディション顧問 山岳ガイドⅡ)

奥多摩・水根沢谷

アクセスが楽で、滝や釜が連続する人気の沢

第二のゴルジュ。微妙な「へつり」が多い(写真=山田哲哉)

半円ノ滝。左右の壁に手をつっぱって登る(写真=山田哲哉)

5月28日、晴れ

奥多摩・鷹ノ巣山の近く水根山を水源とする水根沢は、奥多摩湖の直下で多摩川に注ぐ沢です。集落からすぐに谷に入ることができて、両岸が屹立したゴルジュには滝や釜が連続し、ずぶ濡れになって溯行する人気の沢です。

集落から沢に入り、釜をふたつ越えた箇所からゴルジュが始まります。最初の滝は釜に入り「へつり」で越えて滝を登ります。その後、少し沢が開けた後、再び第二のゴルジュへ。ここは微妙な「へつり」が多く、みんな次々と釜に落ちますが、恐怖心は徐々に軽くなっていきます。

次々と滝のかかる狭いゴルジュを越えて、落ちてくるのが三段になって狭まった沢にかかる大滝です。横の壁を登り、トラバースして落ち口へ向かいます。その先には洗濯機のように水が釜をかき回す滝を、胸までつかって乗り越えます。この先で、やっと谷が開けて、つい数年前までは栽培されていたワサビ田やワサビ小屋が現われます。

この付近で右岸から注ぐフジマキ沢が、15年くらい前から崩壊が続いて水根沢に土砂を流入させていたのですが、ここ数年は安定しています。その先は一層優美な苔むした雰囲気が満ちています。

いくつかの滝を越えて最後に歓声の上がる美しい半円ノ滝。名の通り半円状に落ちる滝を、左右の壁に手足を突っぱってトイ状を登る楽しい滝です。全員完登!

その上の鉄砲出し(1960年代まで行なわれていた、伐採した木を人工的な鉄砲水で下流に搬送する作業)の跡の箇所で溯行終了。ヒノキの植林地帯を数分で鷹ノ巣山水根沢登山道にはい上がります。そして駆け足15分で出発地点の水根集落に戻りました。全身濡れての初夏ならではの水根沢沢登りでした。

なお、車道から3分で沢に入れるため、ここには沢登りだけでなく、渓流釣りの方もいます。お互いに譲り合って、釣っている間は休憩するなどして、同じフィールドを楽しむ仲間として付き合いましょう。

(文=山田哲哉/山岳ガイド「風の谷」主宰 (株)KAZEエクスペディション顧問 山岳ガイドⅡ)

丹沢・大山

マルバウツギがたくさん咲いていました

大山山頂のブナと麓の展望(写真=石丸哲也)

見晴台から大山山頂を見上げる(写真=石丸哲也)

5月28日、曇りのち晴れ

新緑の丹沢にご無沙汰していたこと、また予報が終日晴れだったので大山に出かけてきました。予報に反して雲が広がり、ヤビツ峠に着くころは日差しもなくなってしまいました。しかし、夏の深緑になる前の、フレッシュで濃厚な色合いに包まれ、湿度は高かったですが、涼しい空気のなかを気持ちよく歩けました。コースはヤビツ峠から登り、表参道からかごや道で阿夫利神社下社へ。さらに二重滝を経て見晴台へ出て、日向薬師へ下るという行程でした。

花はマルバウツギがたくさん咲いていたほか、ガクウツギ、ヤマツツジ、トウゴクミツバツツジ、ミツバツチグリなどで、トウゴクミツバツツジは散り始めでした。山頂はときおり頭上に青空がのぞくものの、塔ノ岳など主脈の山々は頭を雲に隠していて、里の風景も霞んでいました。

日向薬師への里道に下りるころには青空が広がり、日に照らされた緑がまぶしかったです。浄発願寺~日向薬師バス停の間の谷戸田は、里山を見直して維持・管理、生き物と共生するという「SATOYAMAイニシアティブ」の活動が行われていました。その一環として行われている生き物しらべの結果が詳細な解説板に記されて、興味深かったです。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

伊豆・天城山

10年に一度のシャクナゲの当たり年

万二郎岳下の露岩から万三郎岳方面と富士山の展望(写真=石丸哲也)

万三郎岳の手前直下にあるアマギシャクナゲの大株(写真=石丸哲也)

5月29日、晴れ時々曇り

シャクナゲを含むツツジの仲間は、花付きが1年おきに多いようです。天城山のアマギシャクナゲは一昨年が外れだったので、昨年が当たりのはずだったのですが、意外にも外れ。そのぶん、今年は大当たりになると予想していました。今回、混雑を避けてウィークデーに出かけたのですが、期待を上回る豊作。途中で会った地元の方によると「10年に一度」というみごとさでした。

前日、前々日は渋滞が起きるほどの人出だったようですが、この日は拍子抜けするほど登山者が少なく、静かな山でした。天城高原ゴルフ場行きの始発バスは増発もなく、1台だけでほぼ全員が座れました。登山口の駐車場もガラガラでした。

登りはじめは快晴。樹林内に多いシャクナゲは曇りのほうが撮りやすいのに、と思いながら登っていると、万二郎岳に着くころに雲が湧いてきました。少し下の展望がよい露岩に着いてほどなく、山の上まで雲がかかってきたのですが、万三郎岳方面と富士山の展望に間に合い、台本があるのかと思ってしまう展開でした。

今回は始発のバスに乗れて、しかも天城高原登山口からの周回なので余裕があり、ゆっくりと花を見たり、写真を撮ることができました。万三郎岳直下の群生地は花また花。霧がかかって、しっとりした風情がなんとも美しく、気づいてみれば1時間30分ほども過ごしていました。同じように、ここでずっと写真を撮っていた単独の男性も「立ち去りがたいですね」とおっしゃっていました。

登山者が少なく静かな環境で、ゆっくり花にふれあえて、幸せな時間でした。ブナ原生林の趣も味わい、下山にかかると雲が晴れ、樹林の切れ間から遠笠山などを望めて、山の表示の変化も楽しめました。

今年はシャクナゲの花期が例年よりやや遅く、一部、ツボミもありますが、すでにピークを迎え、今週末は散り始めると思われるので、出かけるならなるべく早いほうがいいでしょう。シャクナゲコースのシャクナゲはすでに終期でした。また、稜線付近ではトウゴクミツバツツジ、中腹ではヤマツツジも見ごろです。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

長野県・霧訪山

山頂から完璧な360度の眺め

登り着いて北側、まず目に飛び込んできたのは槍・穂高の絶景(写真=山口敬二)

壮大な山並みに取り囲まれる。入笠山、甲斐駒、仙丈方面(写真=山口敬二)

5月28日、晴れ

5月27日、八ヶ岳の麓・富士見町の入笠山(1955m)へスズランを見に行きましたが、今年は開花が遅く、見ごろは2週間ほど先とのことでした。そこで翌日、かねてから気になっていた霧訪山(きりとうやま・1305m)へ寄ってきました。

諏訪湖の西方に位置する霧訪山は塩尻市と上伊那郡辰野町の境にある里山で、「人知れず山あいに霧が訪れる山・・・・・・」というロマンを感じさせる山名に惹かれました。しかし、その魅力はなんといっても、山頂からの完璧な360度の眺めです。

のどかな田園の奥の登山口から入っていくといきなりの急登ですが、終始新緑の光を受けながらの気持ちのよい登行が続きます。そして1時間半ほどで山頂に立つと、うわさ通りの見事な眺望が広がりました。さえぎられるもののまったくない眺めは、槍・穂高、常念岳、燕岳、立山、白馬岳などの北アルプス、甲斐駒ヶ岳、北岳、仙丈ヶ岳、赤石岳などの南アルプス、空木岳、木曽駒ヶ岳などの中央アルプス、と3つのアルプスがすべて見えるのです。そして前日に登った入笠山も妙高・火打も御嶽山もすべて見えます。

青空の下、山頂の方位盤で確かめながら山を指呼する楽しみは至福のひととき。山頂でお昼を食べたりコーヒーを淹れたりして2時間以上をゆっくりと過ごし、2日間にわたる展望の山旅を終え、中央自動車道で帰路につきました。

(文=山口敬二)

大台ヶ原・千石嵓

サマーコレクションの登攀

4ピッチ目をリードする明石君。上に小ハングの核心が待っている(写真=金丸勝実)

岩壁から見る東大台のアケボノツツジ咲く滝見尾根と大蛇嵓(写真=金丸勝実)

5月20日、晴れ

大台ヶ原は吉野熊野国立公園の一翼をになっています。東大台には大台ヶ原の最高峰・日出ヶ岳や大蛇嵓(だいじゃぐら)、正木ヶ原などの展望地があり、西大台には原生林が広がっています。東大台は自由に出入りできますが、西大台は入山規制があり、事前に申請をし、レクチャーを受講しなければ入山できません。今回の千石嵓(せんごくぐら)登攀では、アプローチで西大台の特別地域を通過するため、事前手続きが必要です。

今回は登攀日の朝一番、7時半にレクチャーを受講し入山しました。岩壁までの往復に約2時間半、パーティの人数や経験値にもよりますが、登攀には休憩を入れると約7時間は必要です。また先行するパーティがあると、さらに待ち時間が発生します。これらの諸要素を計算に入れ、適切な判断が必要です。この日は天候にも恵まれ、先行のパーティもなく、いい条件で登攀ができました。

アプローチは千石嵓の尾根に沿って谷を下ります。灌木で隠されてはいますが、大きな岩が転がっていて注意が必要です。この日はちょうど、ヤマシャクヤクが咲き始めていました。約1時間で岩壁の取付に到着しますが、初見では不安になってくると思います。右手に岩壁が見えてくるので、それが目安です。

この岩壁には何本かのルートが引かれていますが、特に有名なのがサマーコレクションです。9ピッチからなり、最高グレードは5.10cで、フェイスクライミングに終始し、プロテクションはオールハンガーボルトで安心感があります。ルートは変化があって面白いですが、なによりロケーションの素晴らしさは格別です。

今回は3度目のサマーコレクション登攀になりましたが、登り終えるとまた行きたいと思わせるルートです。ボルトなどはしっかりしていて問題はありませんでした。本当は天候を見て計画したいのですが、10日前くらいに事前申請をしないと間に合わなくなります。料金は一日千円。したがって今回も、土日の2日分の申請を出し、天気のいい方を選択できるようにしました。

初日に登攀が終わったので、2日目は西大台を散策して帰路につきました。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

※編集部注:外岩でのクライミングはインドアの人工壁では遭遇しないさまざまな危険があります。特にクライミング初心者、初級者は安全に充分な注意をはらってください。

比良山地・武奈ヶ岳

新緑と花を訪ねて、比良の主峰へ

西南稜から武奈ヶ岳山頂方面(写真=都築香純)

武奈ヶ岳山頂(写真=都築香純)

5月28日、晴れ

ダイナミックな景観と季節の花を求めて滋賀県比良山地の主峰・武奈ヶ岳に出かけました。

JR湖西線の堅田駅から江若バスの細川行きに乗車し、40分ほどで登山口の「坊村」バス停に到着します。乗客が多い場合は増便されるようで、登山者には増便された臨時便を案内されました。臨時便は途中のバス停は通過して比良山地西面の、平・坊村と主要な登山口のバス停に直行したので予想より早めに坊村に着きました。坊村バス停付近には公衆トイレがあり、トイレ前のスペースで身支度を整えている登山者も多くみられました。

御殿山を経由する武奈ヶ岳への登山道(御殿山ルート)はバス停からほど近くの明王院の境内の奥から始まります。標高300m弱の坊村から一気に高度を上げるこの登山道はスギ林の中の急登が続きます。846mの道標(夏道冬道分岐)まで来るとようやく傾斜が緩みます。そこからさらにひと登りで視界の開ける場所に出ます。御殿山山頂手前の休憩適地で、進行方向左手に安曇川を挟んで対岸にある山並みが見渡せます。

御殿山の山頂まで来ると、本日の最大の楽しみである武奈ヶ岳頂上直下の西南稜が視界に入ります。御殿山山頂からいったんワサビ峠まで下り、快適な稜線歩きが始まります。レンゲツツジが咲き始め、さらにサラサドウダンも咲き誇り、とても華やかな稜線散歩でした。

360度の大展望が広がる武奈ヶ岳の頂上は広く、多くの登山者がいました。視程のよい日には白山や御嶽山まで展望が広がるとのことでしたが、この日は眼下に広がる琵琶湖の向こうに伊吹山あたりまでが望めました。

下山路には東面のJR比良駅方面への登山道(北比良峠からダケ道)を選びました。かつてのスキー場跡に広がる八雲ヶ原湿原は植物の再生途上で、スゲ類などの植生が回復しつつある状況だそうです。八雲ヶ原湿原から北比良峠に至る道は明瞭でなく、何度か地図とコンパスで方向を見定めました。

北比良峠から東面の登山口である大山口まで(ダケ道)はやや崩落ぎみの箇所がある急な下りの道です。滑落や転倒に留意しながらの下山となりました。ところどころ視界の開ける箇所では標高が下がるにつれ琵琶湖や市街地が近づいてくるのが愉快でした。沢筋ではアカガエルの大音声が響き渡っています。ほどなく大山口入り口に到着、林道を下り登山口のイン谷口に帰着しました。

天候に恵まれ、順調に下山できましたが、八雲ヶ原湿原は広く平らなエリアであるため濃霧発生時には位置の特定が非常に困難になるようです。また、北比良峠付近ではたくさんの登山道が交錯しており、慎重な進路決定が必要です。道標類は、私が普段出かけている六甲摩耶山域ほどには整っていないように感じましたので、地図やコンパス、GPS類でこまめに現在地確認なさることをおすすめします。

(文=都築香純)

佐賀県・天山

遠慮気味に色を添えるミヤマキリシマ

阿蘇惟直の墓碑が立つ広々とした開放感ある天山山頂(写真=松本高志)

天山山頂台地の登山道をミヤマキリシマがほんのりと色を添える(写真=松本高志)

5月26日、晴れ

天山は佐賀平野の北西部に位置し、東西に長いなだらかな山容はひときわ目立ちます。九合目付近まで車道が通じており、展望がよく、短時間で登れることから人気の山です。

この日は小城市の天山上宮登山口から天山へ登り、帰路はあめ山へ周回しました。

天山山頂は広々とした平坦な草原で、南北朝時代の武将の阿蘇惟直の墓碑が立っています。山頂台地を東へ行くとミヤマキリシマが咲いていました。一面の群生ではありませんが、笹原の中にピンクやオレンジのミヤマキリシマがポツポツと遠慮気味に色を添えた姿もまたいい雰囲気で、のんびりと山頂台地を散策しました。山頂台地からは展望も抜群で、北側の山々はもとより南側には佐賀平野が一望でき、360度の展望を楽しめます。

帰路はあめ山の分岐まで戻り、あめ山を越えて車道へ下りました。あめ山の山頂からは目の前に天山のなだらかな穏やかな山容が見渡せました。午後からの登山でしたが、山頂では数組の登山者が散策を楽しんでいました。

(文=松本高志)

宮崎県・白鳥山、時雨岳

九州脊梁山地の一角を歩いてきました

まばゆい新緑のなか、白鳥山へ向かう(写真=松本高志)

白鳥山周辺のヤマシャクヤクの見事な群落(写真=松本高志)

5月20日、晴れ

峰越林道の時雨岳登山口から林道を歩き、御池(唐谷)登山口に入ります。平家の残党平清経住居跡が近くなると、青々とした緑のバイケイソウの群落が目立ち始めました。ブナのまじる、まばゆい新緑のなかを歩いていると心が洗われるようです。

白鳥山の山頂が近くなると、あたり一面のヤマシャクヤク群落が現れます。運のいいことにちょうど見ごろで、可憐な白いヤマシャクヤクが咲き乱れる景色に圧倒されました。

白鳥山頂では展望はききませんが、南側の石灰岩の露岩地からは展望がよく、遠くに市房山や霧島連山が見渡せ、眼下には銚子笠への稜線が見えます。

時雨岳へ向かう途中の分岐から銚子笠を往復しましたが、踏跡は薄く、往復約2時間かかりました。再び白鳥山の稜線に戻り、時雨岳へ向かいましたが、途中、多くの登山者にすれ違いました。時雨岳山頂は登山者でにぎやかでした。時雨岳山頂周辺のヤマシャクヤクも咲いていましたが、少し終わり気味でした。

(文=松本高志)

福島県・会津駒ヶ岳~三岩岳

残雪期のみに歩ける縦走ルートへ

会津駒山頂から見る中門岳の雪庇崩れ(写真=松井圭子)

下山路のイワウチワ(写真=松井圭子)

5月20日~21日、晴れ

登山道のない南会津の山をつなぐ、残雪期のみに歩ける縦走を楽しんできました。

集合は小豆温泉駐車場。そこに一台残して別の車で滝沢登山口まで移動してスタート。途中から完全な雪道になります。駒の小屋に荷物をデポさせていただき、会津駒山頂を踏んで小屋に一泊。

翌日は地図上に道のない残雪の稜線をつなぎ、会津駒から大戸沢岳、そして三岩岳と縦走して、国体コースを下山し、小豆温泉駐車場の車を回収しました。

稜線上に残雪はたっぷりです。やわらかいので終始ツボ足で歩けました。ただし地形を読み、雪庇を避けるルートファインディングが必須です。

雪のとけた下山道にはイワウチワ、タムシバ、ムラサキヤシオ、ムシカリ、そしてシャクナゲなどの花がたくさん見られました。そして三岩岳のブナ林での豊かな新緑に感動しながら下山しました。

(松井圭子/神奈川県/よく行く山:福島県の山)

北アルプス・笠ヶ岳

静かなテント場から眺める360度の展望

晴天の笠ヶ岳山頂から槍ヶ岳の展望を楽しむ(写真=竹下千恵)

5月20日、晴れ

快晴の週末に、新穂高温泉から往復距離21km、累積標高差2200mの笠ヶ岳に笠新道から登頂してきました。

登山口の水はまだ出ていません。夏道もあまり出ておらず、雪を踏み抜き、ルートを探しながら10時間で笠ヶ岳山荘に到着しました。水作りをしながら静かなテント場から眺める360度の山々の展望は格別でした。

(竹下千恵/神奈川県/よく行く山:北アルプス)

秩父・仙元尾根から蕎麦粒山周辺

エゾハルゼミが初夏を告げました

仙元尾根から蕎麦粒山を越えて歩いてきた長い長い道のりをふと振り返ったところ、エゾハルゼミの初鳴きが聞こえてきました(写真=林 由季子)

ブライダルブーケのようなヤマツツジをはじめ、シロヤシオ、トウゴクミツバツツジ、サラサドウダンなど、今はツツジ科のお花たちがセンターです(写真=林 由季子)

5月22日、晴れ

まだ5月だというのに街ではいきなり30℃超の気温が続いていた最中、仙元尾根から蕎麦粒山周辺を歩いてきました。

仙元尾根では秩父のカエデ類をはじめ広葉樹が青々と茂り、クマバチやシロトラカミキリなど虫たちの活動も活発でした。また聞こえてくる声だけでは何の野鳥かわかりませんが、登山道に落ちている羽根でアトリやウソ、カケスなどを確認できました。

仙元峠で光輝くシロヤシオのフローラルシャワーを浴びた後、まだ葉の出ていないカンバ類を背に蕎麦粒山から日向沢ノ峰へ。したたる汗と草葉の蒸す香り、そしてエゾハルゼミの鳴き声で初夏を堪能しました。

ひと汗かいたところで、帰路は一工場谷へ。涼しげな沢谷を期待するも、顔にたかるブユの大群に悩まされつつの帰路となりました。

(林 由季子/埼玉県/よく行く山:秩父の山)

神奈川県・大野山~不老山

ふたつの山の連続登山にいってきました

大野山山頂手前にて(写真=眞田喜義)

番ヶ平手前の崩壊地(写真=眞田喜義)

5月29日、晴れ

JR駿河小山駅から午前7時21分発の電車を利用し、谷峨駅に5分で到着。地図を見るかぎり、駅から大野山へは舗装道が多く、その舗装道をつなぐように登山道が走っています。

ところが大野山へ最短の登山道ではなく、つぶら野公園方向の登山道に入ってしまいました。同公園で誤りに気付き、大野山登山道へのルートへ変更しますが、予定時間を30分ほど超過してしまいました。

大野山は電波塔が立ち、富士山や湘南方面の街も見え、展望もすこぶるいいところです。湯本平分岐には台風で道が荒れている旨の注意看板が立っています。

下り始めると登山者が少ないのでしょうか、雑草が生い茂って登山道を隠していますが、道標や目印が多いので道に迷うことはなかったです。しかしながら木々が高く植生が深いため、日没近くや荒天時はルートを外すとやっかいかもしれません。

ほぼ予定通りに湯本平へ下山し、不老山登山口へ。そこにも登山道が荒れているので注意の看板がありました。

番ヶ平の手前までは倒木は少しあるものの、台風で荒れているという感じではなかったです。しかし番ヶ平の直前で大きく崩壊した登山道に出ました。すでに迂回路もでき、案内道標も整備されています。

不老山は大野山より標高は高いのですが展望はなく、夏日のため暑くて番ヶ平手前では脱水症状気味になりましたが、こんなところで倒れたら大変と気を引き締め直しました。

(眞田喜義/静岡県/60歳/よく行く山:南アルプスと冬の富士山など)

三重県・大杉谷

秘境、新緑の大杉谷を行く

行く手をはばむ崩壊地(写真=鎌田 勝)

吊り橋越しに堂倉滝(写真=鎌田 勝)

5月20日~21日

大杉谷登山口に車を置き、一泊二日(桃の木山の家泊り)で堂倉滝までピストンした。

ゴールデンウィークの人出を嫌い、この時期の山行となったが、梅雨前の晴天の続くこの時期、けっこう人も多い。獅子渕からのぞくニコニコ滝は幽玄で感動するものがあるが、ハイライトはやはり七つ釜滝吊橋より上流だろう。鎖をつたうスリル満点の崖っぷちの歩行。予想を超える巨大な岩石が集積し行く手をはばむ崩壊地。続く光滝は水量にもよるのだろうが、放物線状に流れ落ちる優美な滝である。堂倉吊橋を渡ると堂倉滝はすぐそこ。落差は、さほどでもないが、大きなエメラルドグリーンの滝壺に流れ落ちる水量に圧倒され、爽やかな谷の空気に身体中が満たされる。

「ここまで来られれば充分だ。ここから先、山頂までは日を改めることにしよう」。

思いも新たに新緑の大杉谷を後にした。

(鎌田 勝/和歌山県/62歳/よく行く山:大峰山系)

祖母山系・祖母山

360度の展望と多くの花を満喫しました

祖母山山頂より「阿蘇五岳」を望む(写真=串崎道徳)

山頂付近で見かけたシャクナゲ(写真=串崎道徳)

5月20日、晴れ

昨年4月に発生した地震により、地元自治体から祖母・傾山系の登山自粛が呼びかけられていましたが、今年4月29日に傾山、5月3日に祖母山への自粛解除がなされました。

長く待ち遠しい日を迎え、この日は祖母山に登りました。北谷登山口から千間平を経て山頂へ約3時間の道のりです。山頂からは阿蘇山・くじゅう連山をはじめとした360度の展望を多くの登山者が楽しんでいました。山頂付近ではアケボノツツジ、シャクナゲ、ムシカリなどの植物が迎えてくれます。

帰路は風穴を経て北谷登山口へと下山。約2時間でしたが、このルートには岩場、ロープ、ハシゴ、徒渉と足場の悪いところもあります。

なお、この日の気温は登山開始時は8℃、それが下山時は27℃で、寒暖の差をまざまざと感じました。

下山後には三秀台とウェストン碑に訪れるといいでしょう。三秀台は祖母・阿蘇・くじゅうの秀峰が見られることから名づけられたところです。そこには日本近代登山の父と呼ばれるウォルター・ウェストンの碑が建立されています。

(串崎道徳/山口県/59歳/よく行く山:山口県や九州の山)

第九十五回

宝石やっ!山菜三昧里山LOVE(あられちゃん)

天気荒れカーナビ欲しい山の中(ガンバ)

速いですね。途中から戻って来たんだもの(にいしばG)

自撮り中、ふいに登山者お恥ずかし(山形山人)

【寸評】

一句目、あられちゃん。先日、彦摩呂師匠が目隠しをしたまま、カレーを食べて、その店の名前をあてるという超人技をテレビで見ました。川柳の寸評とまったく関係ないのですが、どうしても話したかったので、お許しください。

二句目、ガンバさん。そういうときのための読図です!!

三句目、にいしばGさん。まるで笑点の大喜利を見ているかのような一句。お見事です。

四句目、山形山人さん。これは恥ずかしい! だいたい山の中での自撮りって、自分なりに顔をキメているじゃないですか。それだけに余計恥ずかしい・・・・・・!

【段位】あられちゃんは8000m級「K2」に昇段。ガンバさんはエベレストB.C.で出発準備。にいしばGさん、山形山人さんはふたりそろって、川柳エベレスト登頂! おめでとうございます!

【応募方法】

山に関する川柳を募集します。投稿先メールアドレスは「weekly@yamakei.co.jp」です。メールの件名には必ず「週刊ヤマケイ・山の川柳」とお書きください。ペンネームでの投稿も受け付けております(読者の登山レポートはペンネームでの投稿不可)。

なお、ご投稿いただいた方には1000m峰から始まる「山の川柳段位」を授与します。ふるってご応募ください。

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」「山の川柳」「よもやまばなし」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

山で体験したちょっといい話や不思議な話、使って役立った装備や安全登山のための工夫、昔の登山の思い出などを募集します。お気軽にご投稿ください。こちらの投稿もペンネーム可です。文字数は400字以内でお願いします。


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※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」「週刊ヤマケイ・山の川柳」「週刊ヤマケイ・よもやまばなし」とお書きください。

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※平成28年4月20日より

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