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今週末の「山のワンポイント天気」

ウェブサイト「山の天気予報」を運営し、メールでの天気予報配信も行なっている株式会社ヤマテンの気象予報士・猪熊隆之さんと渡部均さんに今週末の山の天気について解説していただきます。

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昨日は奇跡的な好天のもと、谷川岳で空見ハイキングを行いました。紅葉シーズンにも関わらず、平日ということもあってロープウェイも順番待ちなし。登山者はそれなりにいたものの、波状雲やミニ滝雲、雲海、うろこ雲、羊雲など沢山の雲を見ることができ、天気の勉強には最高の一日でした。展望も苗場山、浅間山から尾瀬、日光、越後三山まで見渡すことができました。ご参加いただいたお客様も「山の天気は山で学ぶのが一番ですね。」とおっしゃっていただきました。

次回は10月28日(土)から29日(日)に、蓼科山と横谷渓谷です。信州屈指の紅葉を誇る渓谷と大展望の蓼科山で天気を学びます。その次は12月23日(土)~24日(日)の丹沢・塔ノ岳。百万ドルの夜景を見下ろす尊仏山荘に泊まります。一緒にクリスマス・イブイブを過ごしましょう!

(文責:猪熊隆之)


さて、今週末の天気ですが、台風21号からの暖かく湿った空気の影響で、秋雨前線が活発化する見込みです。西日本や東日本では21日(土)午後から、北海道を除く北日本も22日(日)の午後からは天気が崩れるところが多いでしょう。特に22日は大雨となる可能性もあり、最新の天気予報に注意が必要です。

(文責:渡部 均)

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ヤマテン主催の机上講座が、11月23日(木・祝)に東京、12月16日(土)に大阪、12月17日(日)に名古屋で行われます。山の天気の基本や天気図の見方、冬山の気象について学ぶことができます。詳細はこちらをご確認ください。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

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「山の天気予報」(月額324円)

コーヒー1杯分のご利用料金で、全国18山域の山頂天気予報や大荒れ情報、予想天気図、ライブカメラ、雨雲レーダー、観天望気講座などが1ヶ月使い放題。メールでの天気予報配信登録もおこなえます。サービスの詳細やご登録方法につきましては、下記URLでご確認ください。

https://i.yamatenki.co.jp/

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『山の天気にだまされるな!』

ヤマテンの猪熊隆之さんの著書『山の天気にだまされるな!』が好評です。一般の天気予報だけでは防げない気象リスクについて解説。猪熊さん自身が生徒を連れて登る「お天気ハイキング教室」の具体例などもとりいれて、わかりやすく解説しております。ぜひ一度、手にとってみてください。

https://www.yamakei.co.jp/products/2815510190.html

予期せずに出会ったお気に入りの本

連載第2回(著者=木元康晴/登山ガイド)

表紙が気になって手にした本

椎名誠という作家の名前を知ったのは、たしか私が二十歳になった、1986年ごろだったと思います。私は書店が大好きで、今も昔も時間があればすぐに足を向けるのですが、当時はどこの書店に行っても、この椎名誠の本は目立つところに置かれていた記憶があります。人気が高かったのでしょう。

けれどもそのタイトルは、『さらば国分寺書店のオババ』とか『むははは日記』といった、ふざけた感じのものばかり。まったく読む気にはなれず、完全にスルーしていました。

その数年後、前回のこの連載でも触れたように、私はゴールデンウィークに八ヶ岳を登りました。それからは登山に強い魅力を感じて、書店に入ったらまず真っ先に山岳書コーナーの前に立つようになったのです。

そんなある日のことです。ふと立ち寄った書店の山岳書コーナーに、表紙がクリーム色の、他の山の本とは雰囲気の違う本が平積みになっているのが目に入りました。その本のタイトルは、『ハーケンと夏みかん』。著者は、椎名誠でした。

なんだ、椎名誠か・・・・・・。そうは思いつつも、可愛らしくも見えるその表紙がつい気になって、手に取ってページを開いてみたのです。するとその最初には、

-----<引用>-----

ハーケンというものを最初に教えてくれたのは沢野ひとしだった。高校一年、十六歳の時である。

-----<引用ここまで>-----

という一文が書かれていました。

沢野ひとしって、誰? いきなり知らない人名が登場する、とまどいを感じる書き出しです。気になってそのまま読み進めると、その沢野ひとしとぼく(椎名誠のこと)の対話の中で、沢野ひとしやハーケンのことが、さらりと書き綴られていました。

その文体には、この人を敬遠してきた理由だったふざけた感じもたしかにあるのですが、それは決して不快なものではなく、むしろ明瞭な文章を引き立てる軽妙さ、いう印象でした。最初の2ページに目を通しただけで、この本はおもしろいに違いない!と確信したのです。

その場で購入を決意して、レジに直行。帰宅後には最後まで一気に読み進めました。そればかりか、翌朝の通勤の電車の中でも読み返し、さらに昼休みにも気に入った部分をまた読み返す、といったハマりよう。おそらく数日の間に、10回以上は読んだはずです。

今回紹介した2冊の本と、愛用のハンマー。ハーケンは、最近は使用する機会はめっきり減ったものの、まだまだたくさん持っています

椎名ワールドの虜になる

自分でもまったく予期せずに、お気に入りの1冊となった『ハーケンと夏みかん』。親しみを感じた理由のひとつには、著者である椎名誠さんの、初々しさすら感じるくらいに無理なく、自然体で山に登る姿に共感したということがあります。

特に「雪山ドタドタ天幕団」の章に記される、晩秋の奥穂高岳を目指す途中の、以下の一節には心が震えました。

-----<引用>-----

斜面の途中で体を休め、見上げた果てにある空の、黒に近いような蒼さに圧倒された。それは生まれてはじめて見る空の色だった。なんだかこわいような色でもあった。

-----<引用ここまで>-----

私自身がその少し前に登った八ヶ岳で見た空に、同じような印象を抱いていたからです。

さらにこの本は、それまでに読んだ山の本と違って、「死」だとか「凍傷で指を切断」といったシリアスな状況とは無縁です。山に行って美味しいものを食べ、焚き火を囲んで仲間とバカ騒ぎ――何とも楽しそうなことばかり。

そして何よりもこの本に惹かれた最大の理由は、自由さに溢れていることでした。当時の私の、会社を中心とした単調とも思える毎日とは異質の、山や、川や、僻地を巡り旅する椎名さんとその仲間たちの姿に、猛烈に憧れを感じたのです。

その頃書店には椎名さんの、『あやしい探検隊 海で笑う』という本もあったので、引き続きそちらも購入。この本はタイトル通り山ではなく海がテーマなのですが、より自由さに満ち溢れていて、これで完璧に椎名ワールドにはまり込みました。

そしてその後は『あやしい探検隊』シリーズにはじまり、『岳物語』や『哀愁の町に霧が降るのだ』といった私小説的物語まで、数多くの椎名誠作品を次々と読みふけることになったのでした。

何気なく手にした1冊の本の影響力の大きさに、我ながら今も驚きを感じているのです。

霧島山・新燃岳

噴火活動による登山道規制について

平成29年10月11日に6年ぶりに噴火した霧島山の新燃(しんもえ)岳は、その後も活動が継続しており、火口周辺警報(噴火警戒レベル3(入山規制))が続いています。

さらに、火山性ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加したことにより、10月15日19時に火口周辺警報の警戒範囲が2kmから3kmに拡大されました。

これに伴い、新たな立ち入り規制などが実施されています。韓国岳への登山道も立ち入り規制の対象となり、利用できる登山道は、高千穂峰、えびの岳、白鳥山、の三つとなりました。霧島山の登山道規制図が公開されています。下記よりご覧いただけます。

宮崎県「新燃岳の火口周辺警報の警戒範囲の拡大に伴う対応等について」

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/kiki-kikikanri/kurashi/bosai/20171015213019.html

(文=緒方 優/『宮崎県の山』著者)

写真家・中西俊明さんの『山岳写真上達法』出版記念セミナー

11月11日(土)、東京・銀座で開催

新雪の白馬三山(写真=中西俊明)

星舞う美しの塔(写真=中西俊明)

紅葉と新雪が織りなす山岳風景など、季節が移ろう瞬間を繊細に表現することが得意な写真家・中西俊明さんが『山岳写真上達法』(山と溪谷社刊)を出版しました。その出版を記念したセミナー「星景写真と山の絶景を撮影する極意」を開催します。きらめく天の川を静止させる撮影法、北極星を中心に弧を描く撮影法、山の絶景の撮影法など、レタッチからプリントまでのポイントを「山岳写真上達法」をテキストに、わかりやすく解説します。

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セミナー名

「星景写真と山の絶景を撮影する極意」

日時:11月11日(土)

1回目11:00~13:00、2回目15:00~17:00

定員:各回30名、定員になり次第、締め切り

会場:EIZOガレリア銀座(JR新橋駅から徒歩5分、東京メトロ・銀座駅から徒歩5分)

東京都中央区銀座7丁目3-7ブランエスパ銀座ビル3階

内容:

1:山の絶景を撮る・・・作例

2:幻想的な星景写真を撮る・・・作例

3:レタッチからプリントまでの極意

参加資格:

『山岳写真上達法』ご購入者限定の無料セミナー(要予約)です。セミナー会場にて『山岳写真上達法』を特別価格で販売します。すでに『山岳写真上達法』をお持ちの方はご持参ください。

自然講座「高尾山とシカ~シカが増えたら山はどうなる?~」

11月11日(土)、高尾山で開催

東京の山でも近年シカによる影響が多くみられるようになってきました。まだシカ被害が顕著でない高尾山で、シカについて考える自然講座が開催されます。

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講座名

「高尾山とシカ~シカが増えたら山はどうなる?」

日時:11月11日(土)14:00~17:00

会場:高尾ビジターセンター(高尾山山頂)

対象:高校生以上(高尾山を自力で登山できる方)

定員:20名(応募者多数の場合は抽選)

参加費:100円

申し込み方法

往復ハガキ、またはメールにて。

詳細は下記URLをご参照ください。

http://takaovc599.ec-net.jp/05event/0502event2911/0502event2911.html

志水哲也さんと米田利昭さんの写真展「峡谷vs扇状地」

10月13日~10月29日と11月5日~11月23日の2回にわたって富山県宇奈月温泉で開催

写真集『剱』やヤマケイ文庫『果てしなき山稜』などで多くの登山者を魅了してきた写真家・志水哲也さんが、黒部市在住の写真家・米田利昭さんと写真展を開催されます。

この写真展は、黒部を上流(黒部渓谷)と下流(扇状地)のふたつにわけて、その魅力をそれぞれの場所に密着して生きるふたりの写真家の作品100点を展示。黒部の魅力を、大きな写真からぜひ感じ取ってください。

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写真展「峡谷vs扇状地」

会期:10月13日(金)~10月29日(日)、11月5日(日)~11月23日(木・祝)

会場:黒部市宇奈月国際会館 セレネ美術館 3階小ホール

観覧料:一般700円、高校・大学生600円、中学生以下無料

11月5日(日)13:30からは、志水さん、米田さん、女優の野村真美さんの3人によるギャラリートークも開催されます。

詳細は下記URLより

http://blog.goo.ne.jp/selene-ze/e/d3b281eeb1afb0164c514833d648eebd

『治す! 山の膝痛』

膝の不安を解消する7つの知恵

『治す! 山の膝痛』/著者:小林哲士/10月16日発売/1500円+税/四六判/208ページ/ISBN:978-4-635-15032-3

膝痛治療のプロである整形外科医が伝授

膝に悩みを抱える登山者は多いのですが、本書では多くの膝痛の患者さんを診察してきた整形外科医の小林哲士さんが「膝の不安を解消する7つの知恵」を伝授します。

まず「膝痛はなぜ起こるのか」「登山における膝関節痛のメカニズムと対処法」で自分の痛みの原因を知ります。

次に「ストレッチで膝痛になりにくい体をつくる」「筋力トレーニングで膝痛になりにくい体をつくる」で、膝痛の改善や予防を具体的に学びます。

さらに「膝に負担をかけない歩行術」で膝にやさしい姿勢や歩き方を知っていただき、「膝を守るためにできること」では膝を守るさまざまな用具や方法をお伝えします。

最後の「もし登山中に膝痛になったら」はなるべく簡単で効果的な対処方法を説明。

関節の構造はみな同じですが、膝には個性があり、また痛みの場所や損傷の程度にも違いがあります。本書で解説されている「7つの知恵」をご自身で応用して、快適な登山を!

東大雪・ユニ石狩岳

もう冬山装備でなければ登れません

急坂を登りつめて十石峠から見たユニ石狩岳(写真=谷水 亨)

ユニ石狩岳中腹より、音更山と石狩岳などの東大雪と右奥に大雪山(写真=谷水 亨)

10月14日、晴れ

大雪山国立公園の東に位置する一帯の山々を東大雪と呼びます。東大雪の主脈は、石狩岳からニペソツ山、ウペペサンケへ山と続きますが、ユニ石狩岳はその東端に位置します。16の沢林道が昨年の台風災害の影響で通行止めが続いているので、シンノスケ迂回林道と音更林道を利用してユニ石狩登山口にたどり着きました。駐車スペースは5台ほどで、仮設トイレが設置されています。

ユニ石狩岳登山口と石狩岳登山口を結ぶ音更川本流林道が一部崩壊しているため、2015年8月6日配信の週刊ヤマケイ151号で紹介(縦走コース)したシュナイダーコースへは、下りられません。その注意事項案内が上士幌町と十勝西部森林管理署東大雪支署から出されています。また、上川町側のユニ石狩岳登山口、沼の原登山口にも下りることができません。

3日前に北海道全域に寒気が入り、全道の山頂部はもちろんのこと、糠平温泉郷にも積雪が観測されました。ユニ石狩岳の山頂も白く衣替えしているのが麓からも確認されました。

今回は山岳会の仲間と出かけます。標準時間約3時間30分のところを2時間30分で登ることができました。

標高1136m付近の水場あたりから雪で登山道が不明瞭になっています。雪に押しつぶされた笹が登山道に覆いかぶさり隠してしまっていました。

標高1576mの十石峠の稜線上は真っ白でしたが、ユニ石狩岳の頂と音更山、石狩岳、ニペソツ山が見られました。ここからの登山道は膝ラッセルでしか進めないので、うっすらと雪をかぶったハイマツの上を歩くと30分で登頂。山頂は大雪山も一望できて絶景でしたが、風が強く真冬並みの寒さです。同行者は冬用アウターやオーバー手袋を着込んで絶景を楽しみました。もう冬山装備でなければ登れないことを実感しながら、下山してきました。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

秋田岩手宮城県境・栗駒山

強風に苦しめられた晩秋の山歩き

東栗駒コースの新湯沢。登山道はこの沢を100mほどたどります(写真=木元康晴)

東栗駒山から見上げた栗駒山(写真=木元康晴)

10月12日、曇り

宮城県側の新湯温泉に前泊し、栗駒山を登ってきました。

登山口となるいわかがみ平までは、みごとな紅葉を見ながら車で移動。そこから東栗駒コースに向かったのですが、前日の雨の影響で登山道には水が流れており、非常に滑りやすい状態でした。

新湯沢を横断すると道は歩きやすくなるものの、こんどは風が強まってきました。森林限界を抜けて東栗駒山を越えるまではかなりの強風で、立って歩くのがやっとのくらい。行動できる限界に近いほどの風の強さでした。

その後、裏掛コースとの分岐を過ぎると登山道は尾根を外れて風も弱まり、歩きやすくなりました。最後は階段を登って栗駒山の頂上へ。山頂部の紅葉は完全に終わっていて、雲も多くて遠くの山は見えなかったのですが、それでも雲の切れ間から見える山腹の紅葉は十分に楽しむことができました。

下山は非常に良く整備された中央コースを歩き、いわかがみ平へ戻りました。

(文=木元康晴/登山ガイド)

北アルプス・風吹大池

登山道を整備されている地元の方々に感謝

晩秋の風吹(かざふき)大池(写真=増村多賀司)

上左:風吹大池と岩菅山、横前倉山、風吹岳/上中:中腹のブナ紅葉/上右:風吹天狗原から雪倉岳/下左:地元の登山道整備の方々/下右:小敷池(写真=増村多賀司)

10月14日、晴れ

北小谷から土沢の登山口まで未舗装の林道を上がりますが、道はフラットで問題ありません。登山口には10台分ほどの駐車スペースがあり、この日はまだ誰もいません。

登山口付近ではブナをはじめとした紅葉が最盛期です。登り始めるとすぐに細い尾根上を行くようになります。両側が切れ落ちているので滑らないように気をつけましょう。右側の沢はクセエ沢と名付けられており、その名のとおり硫黄臭がします。流れは白く濁って、温泉があるようです。

尾根から外れて登山道が左へ向かい、傾斜が緩くなると風吹山荘の屋根が見えました。ここは先週小屋閉めされていて、いまは無人です。山荘から池を一周する道があり、反時計回りで進みました。

風吹大池は北アルプス最大といわれる池で、風吹岳、横前倉山、岩菅山を溶岩ドームとした火口原湖となります。池をめぐる道を歩いていると現われる小敷池や科鉢池は火口湖です。小敷池は緑色に濁っていて、火山性であることを感じさせます。風吹大池の最北部には血ノ池があり、その奥にはさらに神ノ田圃という湿原が広がっています。蓮華温泉との分岐付近は風吹天狗原の湿原が広がっています。ここでタイミングよくガスが晴れ、雪倉岳が見えました。

下山途中では地元北小谷の登山道整備の方々と出会いました。この日は岩場のハシゴ撤去作業とのこと。夏山開きに年2回の草刈り、そして今回の冬支度と作業されているようです。こうした地元の方々のボランティアによって維持されている登山道であることを忘れてはならないと感じた山行でした。

(文=増村多賀司/長野県自然保護レンジャー、写真家)

北アルプス・涸沢~大キレット~天狗原

涸沢と天狗原の紅葉を見に行きました

涸沢下部の紅葉と涸沢槍(写真=日向俊雄)

A沢のコルから長谷川ピークへ続く岩稜(写真=日向俊雄)

10月8日~10日、8日晴れ、9日晴れのち霧、10日霧のち晴れ

10月3連休の上高地は大混雑を覚悟していたとはいえ、沢渡駐車場から涸沢まで、本当に銀座のような混み具合でした。

涸沢キャンプ場のテント数は、涸沢ヒュッテのFacebookによると前夜は500張を越えたと書いてありました。私が泊まった8日はそれを越えていたと思いますが、その人気にこたえるに充分な素晴らしい紅葉でした。

しかし涸沢カールの紅葉はピークを過ぎており、本谷橋から登って涸沢の手前あたりが見ごろとなっていました。同様に天狗原の紅葉も終わっていて、槍沢の天狗原分岐から槍沢ロッジの間が見ごろを迎えていました。

2日目は北穂高岳を越え、大キレットを通過して南岳小屋まで歩きましたが、4年前に通過した時に比べ、ヘルメット着用がかなり浸透しており、登山者の安全への関心が高まっていることがわかりました。

最終日、3000mの稜線はガスと強風で終日槍ヶ岳は望めません。それでも南岳から天狗原に下るにつれて風も弱くなり、じょじょに日差しも出てきて、槍沢下部の紅葉を愛でながら上高地まで戻ることができました。

(文=日向俊雄)

八ヶ岳・赤岳~権現岳~天女山

コンパクトながら充実度の高い南八ヶ岳の2日間

赤岳山頂を目前にする県界尾根最上部で視界が開けました(眼下に望む横岳への稜線)(写真=平田謙一)

スリリングな岩稜をたどりキレットをへて目前にそびえる権現岳へ(写真=平田謙一)

10月8日~9日、8日曇りのち晴れ、9日快晴

ちょっぴりスリリングで歩きごたえもある岩稜系縦走をテーマに、山梨県側から赤岳~権現岳を周回しました。

赤岳への登路に選んだのは、山頂から清里高原へと一直線に延びる県界尾根。凛とした赤岳の立ち姿を形成する尾根の一本で、ルートとしての合理性も高い美しいスカイラインです。大天狗の先からは顕著に傾斜が強まり、連続する鎖やハシゴ場を伝って、ぐいぐいと高度を上げていきます。この日の県界尾根は雲の中にありましたが、それも山頂直下でとつぜんに雲が切れ、大パノラマのもとで赤岳山頂に迎えられました。

赤岳頂上山荘泊の翌朝は、遠く富士山や南北アルプス、妙高・戸隠など周辺山岳を一望する大快晴。鎖やハシゴが連続する険路をキレットへ下降し、権現岳を越えて三ツ頭~天女山へ。山行の終着点は天女山入口の交差点。ここからタクシーで登山起点であるサンメドウズ清里スキー場先の県界尾根登山口へ戻ります。タクシー代は3000円弱。

ダイナミックな登下降に岩稜系コースのおもしろさ。これに加え天候に恵まれた今回は、山頂部泊で出会える朝夕の絶景やパノラマ、中腹部での紅葉のモザイク模様の趣きなど、楽しみは多彩。ぎゅっと中身の詰まった2日間を過ごしました。

(文=平田謙一/アルパインオフィス・てく&てく むさしの山岳biz 山岳ガイド)

谷川連峰・谷川岳主脈縦走

上越国境稜線へ

万太郎山と赤谷川源流の草黄葉(写真=長谷部 勝)

朝日さす上越国境(写真=長谷部 勝)

10月8日~9日、晴れのち曇り

おそらく今年の山岳紅葉のラストであろうと思われる体育の日の連休に、一年越しの計画であった谷川岳主脈縦走をしてきました。

このコースは上越国境をほぼ正確にトレースし、200~400m前後のアップダウンと痩せ尾根の三点支持通過が何度もある、たいへんタフなハードコースです。しかしその眺めはすこぶる雄大で、とても2000mに満たない標高の山々とは思えないような絶景が魅力です。

稜線の紅葉はほぼ末期で、名残のドウダンツツジがしっとりとしていましたが、山肌を見下ろせばクマザザの緑の中に赤や黄色の紅葉がきれいに色づいています。

標高的には平標山の家付近がちょうど最盛期でしょうか。これからは稜線の紅葉も終わりを告げ、山麓で楽しむことができる季節を迎えます。

(文=長谷部 勝/山岳写真同人四季)

上信越・戸隠山

雲湧き上がる紅葉満艦飾の断崖絶壁を行く

見上げる岩壁は紅葉の満艦飾(写真=奥谷 晶)

両側の切れ落ちた難所、蟻の戸渡り、剣ノ刃渡を越えると八方睨だ(写真=奥谷 晶)

10月9日、曇りのち晴れ

まだ参拝者もまばらな早朝、冷気の漂う杉並木の戸隠神社奥社参道から登山口へと向かいます。

登山口からはすぐに急登がはじまります。ガスのせいか、濡れた箇所があり、滑りやすくなっています。五十間長屋、百間長屋の岩窟にいたると、東面の断崖絶壁がめに飛び込んできます。紅葉、黄葉とりまぜて岩壁を彩り、見事です。

胸突岩の垂壁の鎖場を登り切ると、いよいよ、蟻の戸渡り、剣ノ刃渡りと呼ばれる、両側とも150mも切れ落ちた鋭い岩尾根の通過です。一歩間違えると重大事故に直結する危険箇所であることは間違いないのですが、狭くてとても立つことができない箇所でも、岩の側面に足をおけるステップがあり、3点支持を守ってトラバースすれば比較的安全に通過できます。馬乗りになったり、四つん這いになったりする方がバランスを崩しやすいように思われます。

さらに鎖場を登ると八方睨です。ガスの切れ間から、錦秋の岩壁と色づいた戸隠の森が眼前に広がる大眺望を楽しめました。

さらに戸隠山山頂から九頭竜山を経て一不動避難小屋にいたる稜線はアップダウンが激しく、濡れてドロドロの悪路で、滑りやすく、しかも稜線の東側は断崖となっており、気を緩めることなく慎重な行動が必要です。一不動から戸隠牧場への登山道も、上部は崩壊が激しく、水の流れる岩場の鎖場もあり、気を抜けません。

やがて沢沿いの美しい登山道をたどります。緊張の余韻を楽しみながら色とりどりの紅葉、黄葉にあふれた森や牧場の小径をたどるのは最高の気分でした。

(文=奥谷 晶)

上越・守門岳

先週号に掲載された浅草岳のレポートを参考に

標高1200m付近にて(写真=中村重明)

守門岳山頂1537mより大岳方向の稜線。積雪期には「東洋一の大雪庇」ができるところ(写真=中村重明)

10月14日、曇り

この週末は本州南岸の秋雨前線の影響で関東甲信越は広く雨の予報だったものの、日本海に近い新潟北部は雨が降らない予報でした。そこで本誌先週号で「今年の紅葉は・・・鮮やかで見ごたえがあります。」「山頂部の紅葉は今がちょうど最盛期です」とのレポートがあった浅草岳のすぐ近く、守門岳を訪ねました。登山ルートはいくつかありますが、南側の大白川登山口から往復しました。

天候は、晴れていれば越後駒ヶ岳・八海山などの山々や日本海が望めるはずが、隣の浅草岳も望めないくらいのガスでしたが、予報通り雨に降られることはありませんでした。遠くの展望は得られなかったものの山肌の紅葉はなかなか見ごたえがあり、一面の赤や黄色というわけではなく、緑や(ガスの)白も多く混じる景観でしたが、その錦絵も素晴らしいものがありました。

なお大白川登山口~標高949m地点は、①直接結ぶルートと②布引ノ滝展望所を経由するルートの2つがあり、「山と高原の地図」では登り下りともいずれのルートも同じコースタイムとなっています。が、②の949m地点~布引ノ滝展望所間は滑りやすい急斜面の連続で、下りは記載コースタイムが20分であるのに約40分を要しました。布引ノ滝を見に行く場合、このルートは下りではなく登りで使うのがおすすめです(このルートを整備されている「大雲沢ヒュッテ」のご主人のご意見でもあります)。

(文=中村重明)

高尾山

貴重な雨の止み間、存分に楽しんできました

高尾山山頂から夕映えの空と富士山を眺められた(写真=石丸哲也)

左から時計回りにツリバナ、ヤクシソウ、アズマヤマアザミ、ミヤマシキミの紅白の実(写真=石丸哲也)

10月5日、曇り

どんよりと曇った空模様でしたが、雨が続くこのごろでは貴重な止み間。さくっと登れる高尾山へ出かけ、吊り橋がある、北面の4号路から登り、南面の3号路・2号路をくだりました。が、まだ時間が早く、雨が降る様子もないので、薬王院経由の1号路でふたたび高尾山山頂へ登り、稲荷山尾根を下って、存分に高尾山を楽しみました。

富士山はもちろん、丹沢の主脈も雲に隠れていたのですが、高尾山山頂で粘ったところ、夕暮れ時に富士山の頭がのぞき、たなびく雲がいい具合に紅くなった光景を見られて、ラッキーでした。

花は先月、盛りだったシモバシラがほぼ終わり。かわってアズマヤマアザミなどのアザミ、カシワバハグマ、アキノキリンソウ、ヤクシソウなどが目立ち、薬王院ではシュウカイドウが咲いていました。ツリバナ、ガマズミ、ヤブミョウガなど草木の実も色づいており、ミヤマシキミはまだ白いものも、赤みがさしてきたものあり、一方で来年の花のまだ小さなツボミも見られるなど、植物たちの季節の営みを感じることもできました。

昼食は、もみじ台の細田屋のとろろそばをいただきました。こちらのとろろはとても固く、箸ではさむとそのまま持ち上がってくるほど。普通はだし汁でのばすところを、そのまま供しているためとのことで、とろろの風味をより強く感じられます。ざるもありますが、今回は熱い丼でいただいたので、冷えた体が温まり、くつろぐことができました。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

鎌倉アルプス・台峯~源氏山

秋の風情にひたる、すがすがしい一日

台峯展望台から六国見山方面の展望(写真=石丸哲也)

左:成就院のシュウメイギク、右上:ホトトギス、右下:サガミジョウロウホトトギス(写真=石丸哲也)

10月9日、快晴

よく晴れて、爽やかな涼風に秋らしさを感じる一日、初秋の花や風情を感じたくなり、鎌倉へ行ってきました。のんびり散策したかったので、コースは欲張らずに源氏山から大仏坂コースで長谷方面へ歩くことに決め、登りはJR横須賀線北鎌倉駅から台峯経由の静かな道を選びました。

台峯は北鎌倉駅の西側に横たわる丘陵で、緑地として保全する計画が進行中とのことですが、明瞭なトレースがあり、軽いハイキングを楽しめます。今回は北鎌倉女子学園中・高校西側の住宅地奥から登る最短コースで台峯展望台に立ち、尾根道を南下して、いったん住宅地に出てから源氏山公園へ向かう行程にしました。源氏山公園で源氏山に登った後、大仏坂コースに入り、大仏(高徳院)、長谷寺、御霊神社、成就院の寺社めぐりをして江ノ電の極楽寺駅にゴールインしました。

鎌倉の紅葉の見ごろは例年11月下旬~12月初めで、まだ全体に青葉ですが、台峯展望台のススキが穂を広げ、見渡す丘陵にはわずかながら黄色を帯びた雑木があったり、気の早いカエデが一部、紅葉したりしていました。また、街なかではあちこちでキンモクセイの香りが漂い、漢字で秋明菊と書くシュウメイギクが花盛り。目論見通り、秋の風情に浸れた、すがすがしい一日となりました。

他の花は山道でミズヒキ、ノコンギクなどの野菊、咲き残りのタマアジサイ、里道でコスモス、カンナなど。山道でホトトギス、社寺でタイワンホトトギス、サガミジョウロウホトトギスが咲いていて、思いがけず3種類のホトトギスを見られたこと、ムラサキシキブの薄紫色の実なども印象的でした。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

丹沢・大室山

ブナに覆われた古きよき丹沢のおもかげ

日蔭沢新道上部で背後が開ける。檜洞丸が大きい(写真=山田哲哉)

頂上直下の明るい森にて(写真=山田哲哉)

10月11日、晴れ

首都圏に住む登山者に最も親しまれ、歩かれてきた丹沢。しかし1960年代初頭から京浜工業地帯の発展による酸性雨を伴った環境破壊は、この親しむべき山塊から緑を奪いました。さらに鹿の食害と登山者のオーバーユースが、丹沢を大きく荒廃させたといわれています。それに比べて、今回訪れた大室山や畦ヶ丸、菰釣山など犬越路より西の山は笹もブナもおおむね健在で、本来あったはずの丹沢の魅力を教えてくれます。

大室山は中央高速を西に向かう時、相模湖を過ぎたあたりから富士山を背景に黒々とそびえる、大きな三角錐の山容の山です。

出発は中央線・藤野駅から。神ノ川を上流に向かい日蔭沢橋下、静かな神ノ川ヒュッテの先で、日蔭沢を右岸から左岸に渡ります。以前は小さな橋がかけられたこともありましたが、この日は飛び石づたいで渡り、急斜面に取りつきます。

手入れされた杉林は、道も細くて不安になりますが、やがてヒノキに変わるころから尾根の形も整います。みごとなカヤ原に出て、背後には檜洞丸から蛭ヶ岳の丹沢主稜の山々が雲の上に大きく見られました。やがて鐘搗山からの主稜と合流。このあたりから道は植林からブナの混じった明るい道に変わります。

天気予報より雲が多く、湿気も多い感じですが、紅葉の始まった明るい広葉樹の森に気をよくして歩いていると、三角点のある山頂に到着。山頂は、展望はないものの、広々とブナの森が広がり、静かで趣きのあるところです。山頂から南西に5分ほど歩くとベンチが置かれていました。富士山との対面を期待して休憩しましたが、ガスが濃く、展望はありません。

犬越路に向かう道は手入れもよくされていて、明るい広葉樹のなかを下りました。犬越路から神ノ川ヒュッテへの道は「東海自然歩道」ですが、左右斜面からの土砂の流入と、この夏の何回かの増水のためか、ところどころでルートを探さなければいけない箇所もあります。やがて車道となり、日蔭沢橋に戻りました。

大室山は重厚な山容どおり、標高差は1000mを越え、充実したコースでした。

なお、日蔭沢新道は最初と最後の道がやや不明瞭です。地形図を頻繁に確認していないと、小さな仕事道に紛れ込む可能性もあります。慎重に!

(文=山田哲哉/山岳ガイド「風の谷」主宰 (株)KAZEエクスペディション顧問 山岳ガイドⅡ)

加賀・白山

晩秋の白山、釈迦新道とチブリ尾根の紅葉を楽しむ

別山から見る白山(写真=金丸勝実)

観光新道の紅葉(写真=金丸勝実)

10月8日~9日、晴れ時々曇り

白山は両白山地の中央に位置し、信仰の山、花の山として知られる、北陸地方を代表する山です。何度でも登りたくなる山のひとつで、今年は花の時期に登る機会を逸したので、紅葉ねらいで山行を計画しました。

白山は四方に登山道が延び、縦走や日帰りなどさまざまな登山スタイルが選択できるのも魅力です。そこで今回は小屋泊で、初日を御池巡りなど本峰周辺の散策をメインに、二日目を別山経由でチブリ尾根下山を計画しました。

【一日目】

市ノ瀬は白山登山の表玄関ともいえる登山口で、登山者の大半はここから入山します。別当からは砂防新道、観光新道にわかれますが、登山者の大半は砂防新道を利用するようです。今回は混雑を避け、観光新道で登りました。観光新道は登りはじめから急登が連続しますが、尾根に乗ると傾斜が緩やかになり展望が開けます。稜線はダケカンバ、ナナカマド、ドウダンの紅葉が素晴らしく、マツムシソウが咲き残り、オヤマノリンドウが花盛りでした。登山道は黒ボコ岩で砂防新道と合流し山小屋のある室堂まで続きます。今回は三連休の中日ということもあり、多くの登山者でにぎわっていました。午後はお池巡りをし、山頂を経由して山小屋に戻りました。

【二日目】

二日目は別山経由でチブリ尾根を下山するロングルートになるので、小屋の朝食を弁当に代え、5時過ぎに小屋を出発しました。南竜までは1時間の下りですが、下った分だけ油坂を登り返します。その先、別山までは多少のアップダウンはありますが、展望のよい尾根歩きが続きます。さすがに別山まで足を伸ばす登山者は少なく、前後を気にすることなく稜線歩きが楽しめました。山頂からの展望は抜群で、白山はもとより、北アルプスの山々、乗鞍岳、御嶽山が一望できました。

さて、下山はチブリ尾根です。市ノ瀬まで続く長い尾根で、標高が1500m~2000m付近の紅葉が見頃を迎えていました。ダケカンバ、ブナなどの黄葉、ナナカマド、ドウダンの紅葉、シラビソや林床の笹の緑色が織りなす造形は、絵はがきにして持ち帰りたくなる風景でした。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

佐賀県・基山

史跡巡りコースから展望の山頂へ

広々とした草原状の山頂(写真=池田浩伸)

のんびりと南側の展望台へ向かう(写真=池田浩伸)

10月9日、晴れ

連休最後の日なので、駐車スペースが空いているかどうか、気にしながら水門跡へ。ところが予想に反して、2台が駐車されているのみでした。これから混雑することを考え、端につめて駐車します。

この日は10月第2週とは思えない暑さで、汗だくになって米蔵礎石群に着きました。ここからの道はおおむね平坦で、東からの涼しい風を感じながらのんびりと、史跡を巡りながら山頂を目指します。

木陰からまぶしい日差しの山頂近くに飛び出しました。そこではヌスビトハギやツルニンジンの花は終わって、種ができていました。花を愛でるとき、葉の形を覚えておくと、花が終わっても種まで楽しむことができます。

山頂の中央部の展望台では、草スキーを楽しんでいる家族連れも昼食を食べていました。気温が高いせいか、霞んで遠望はえられませんでしたが、広々とした山頂でゆっくりとした時間を過ごしました。展望台は中央部と南側の2箇所にあり、大展望が広がります。

山の西斜面は草スキー場になっていてピクニックにも最適です。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

北アルプス・白馬岳

栂池平から大池山荘を経由して白馬岳に登り、大雪渓から猿倉に下山しました

日本列島を横断して観望する富士山。左の山は八ヶ岳連峰。白馬岳馬の背より(写真=神田 薫)

白馬尻沢のみごとな紅葉(写真=神田 薫)

10月8日~10日、晴れ

8日と9日は快晴に恵まれ、快適な稜線歩きを楽しみました。秋の空は青く澄みわたり、南に富士山を遠望し、北に日本海と能登半島を足もとに見る日本列島横断の光景に感動いたしました。さらに遠くには南アルプス連峰と中央アルプス連峰、近くには五竜岳、鹿島槍ヶ岳、立山、剣岳を観望して至福の時を過ごしました。

9日の正午前、杓子岳に向かいましたが、風下の南西側が切れ落ちた痩せ尾根を吹き抜ける強風はすさまじく、危険を感じたので引き返しました。

3日目、10日の白馬山頂は強風と濃霧のため、当初予定の清水岳経由の祖母谷温泉下りを断念して、大雪渓を下りました。途中白馬尻沢の紅葉は最盛期で、みごとな眺めでした。ここまで下ると雲も少なく、太陽に輝く紅葉に見入ってがたがたになったヒザの休息を取って猿倉に下山しました。

(神田 薫/神奈川県/81歳/よく行く山:八ヶ岳)

会津駒ヶ岳

山友の百名山達成を祝福に

会津駒ヶ岳に向かう登山者と秋空を映す駒の小屋の池(写真=野水敏勝)

草紅葉と池塘が美しい中門岳(写真=野水敏勝)

10月8~9日、晴れ

9月18日に私も含めて多くの山仲間たちといっしょに鹿島槍ヶ岳で百名山登山を達成する計画でしたが、台風でやむなく中止となりました。しかし、山友が10月1日に鹿島槍ヶ岳に単独で登り、百名山完登を達成したのです。そこで以前から計画していた会津駒ヶ岳で100+1名山完登を祝いました。山頂で記念撮影、そして駒の小屋では記念品のプレゼントに続き祝杯、宴会を催して山友の百名山達成を祝福しました。

登山の行程ですが、8日は滝沢登山口から4時間余りで駒の小屋へ。休憩をとった後、会津駒ヶ岳山頂で記念撮影。その後、秋晴れに誘われて中門岳を往復しました。特に駒の小屋付近から中門岳にかけては草紅葉がみごとです。

9日は大津岐峠を経てキリンテに下山しました。朝は霧がかかり視界は今ひとつでしたが、全山黄葉・紅葉の美しい樹林帯はみごとでした。下山後は駒の湯で温泉につかり、その後は桧枝岐の名物の裁ち蕎麦に舌鼓を打ち、満ち足りた気持ちで帰路に着きました。

(野水敏勝/新潟県/68歳/よく行く山:越後の山、北アルプスなど)

尾瀬・燧ヶ岳

きれいに色づいた景色を堪能しました

尾瀬沼から見る燧ヶ岳(写真=吉原裕子)

熊沢田代から見る燧ヶ岳(写真=吉原裕子)

10月1日~2日、1日晴れ、2日曇り

沼山峠から入り、尾瀬沼ヒュッテに宿泊した翌日に長英新道より燧ヶ岳に登頂し、熊沢田代を通過して御池に戻りました。

湿原の草紅葉のほか、きれいに色づいているオオカメノキ、ダケカンバ、ナナカマドなどが楽しめました。燧ヶ岳への上り・下りともにぬかるんだ箇所が多く、特に下りでは注意が必要です。

朝方は気温が高めで霧となり、山頂からの景色ははっきりしませんでした。稜線では風に吹かれ、とても寒かったです。

(吉原裕子/神奈川県/よく行く山:首都圏近郊の山、北アルプス)

埼玉山梨県境・雁坂峠

歩みはゆっくりと・・・でも紅葉はまったなし

雁坂小屋周辺の紅葉。カバノキ属の黄葉、カエデ属の紅黄葉、針葉樹の緑、今だけのカラーパレット(写真=林 由季子)

ゆっくり歩くと自身の安全だけではなく、いつもと違う出会いや、魅力再発見の楽しみが増します(写真=林 由季子)

10月8日、晴れのち曇り

雁坂トンネル料金所脇からスタートしました。林道に倒木が1本ありましたが迂回は容易です。井戸ノ沢から雁坂峠までの急坂も、折返しの数がわかっていると九十九折も苦になりません。

スタート地点から井戸ノ沢附近ではまだ木々の葉も青々していましたが、カエデ属の紅黄葉は標高1800mくらいから、ドウダンツツジ属の紅葉は雁坂峠周辺で見ごろでした。

時間が早かったのでちょっと雁坂嶺まで寄り道をしました。2ヶ所ほど登山道上に新しい倒木がありましたが通れます。その後、雁坂峠から雁坂小屋へ向かって下っていくと、青い屋根の周りに素敵な紅黄葉が広がっていました。この紅黄葉、これから日ごとに中津川や里へと下りていくことでしょう。

秋晴れの連休、雁坂小屋や周辺の登山道は多くの方でにぎわっていました。

(林 由季子/埼玉県/よく行く山:秩父の山)

高尾周辺・陣馬山~堂所山

陣馬高原下の山下屋さんに教えてもらった道をたどりました

陣馬山山頂では大勢の登山者が思い思いに休憩していました(写真=葉山美和)

ここから、山下屋のご主人に教えられたルートをたどります(写真=葉山美和)

10月8日、曇り時々晴れ

三連休の中日、JR藤野駅は臨時バスにも乗りきれないほどの人でした。陣馬登山口から一ノ尾尾根を登ります。途中、一の尾テラスというかわいらしい休憩ポイントでひと休み。陣馬山山頂付近ではススキやアザミが出迎えてくれました。ここから景信山方面はぬかるみが多く、スリップに注意が必要です。いくつかの峠を越えて堂所山に着きました。

今日のメインはここから。昨年山下屋のご主人に教わった新ルートを目指します。さっきまでにぎわっていた登山道が嘘のように、誰もいません。昨年は標識が見つけられず通過した分岐を今年は見つけました。手作りの標識に導かれ、薄い踏み後をたどり、不安になりながらも無事山下屋さんに到着しました。

(葉山美和/千葉県/よく行く山:中央線沿線の山、奥高尾)

※編集部注:堂所山からのルートは、一般登山道ではありません。

霧島山・大浪池

新燃岳から上がる噴煙

新燃岳噴火の様子(写真=本部文秋)

2007年11月24日撮影の新燃岳火口(写真=本部文秋)

10月11日、晴れ

この日、登山口へ向かう車中で新燃岳の噴火を知りました。噴火警戒レベル2のままということでしたが、不安を抱えつつ登山口へ向かいます。

えびの高原あたりから火山灰がわずかに積もり、そして新燃岳から噴煙が上がる様子も見えました。登山口には登山禁止の立て札などもなく、池を南回りで分岐にある避難小屋を目指します。

新燃岳が勢いよく噴煙を上げるのがよく見えました。韓国岳山頂を踏むつもりでしたが、近いので怖くなったこともあって諦めました。11時過ぎ、噴火警戒レベル3になったことを携帯電話で知りました。

池を北回りで下山すると、駐車場にはあふれるばかりの車が。噴火の様子を見に来られたのでしょうか。

(本部文秋/宮崎県/62歳/よく行く山:尾鈴山、霧島山系、大崩・祖母山系)

※編集部注:今週号の巻頭でも掲載しておりますが、新燃岳の火山活動により、火口周辺警報が発せられています。

第百十二回

山頂の珈琲の湯気、冬近し(JINTA)

青い空、赤い山並み、なぜ下界?(あられちゃん)

【寸評】

一句目、JINTAさん久々の投稿です。渋い! 川柳というよりも詩情を感じさせる句ですね。次回はもっと笑える要素でお願いします。

二句目、あられちゃん。こちらはいつものようにお笑い要素でありがとうございます。そうなんです、仕事の日にかぎって晴れていて、そしてSNSには紅葉の写真がたくさんアップされるんですよ・・・・・・(涙

【段位】JINTAさんは「8000m峰アンナプルナⅠ峰」に昇段。あられちゃんは川柳エベレストのC2からC3へ出発です。

【応募方法】

山に関する川柳を募集します。投稿先メールアドレスは「weekly@yamakei.co.jp」です。メールの件名には必ず「週刊ヤマケイ・山の川柳」とお書きください。ペンネームでの投稿も受け付けております(読者の登山レポートはペンネームでの投稿不可)。

なお、ご投稿いただいた方には1000m峰から始まる「山の川柳段位」を授与します。ふるってご応募ください。

週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」「山の川柳」「よもやまばなし」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

山で体験したちょっといい話や不思議な話、使って役立った装備や安全登山のための工夫、昔の登山の思い出などを募集します。お気軽にご投稿ください。こちらの投稿もペンネーム可です。文字数は400字以内でお願いします。


投稿先メールアドレス

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※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」「週刊ヤマケイ・山の川柳」「週刊ヤマケイ・よもやまばなし」とお書きください。

※表紙写真に採用された方、読者の登山レポートに採用された方には週刊ヤマケイのロゴ入り測量野帳を進呈します(初回のみ)。また山の川柳で高段位になられた方にも測量野帳を進呈します。どしどしご応募ください。

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