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『大地の五億年』(藤井一至)

連載第16回(著者=小林千穂/山岳ライター・編集者)

ヤマケイ新書『大地の五億年』(山と溪谷社)新書判236ページ・900円+税

マニアックだからこそおもしろい土壌の世界

この本は5億年にも及ぶ、地球の大地の壮大な物語が綴られている。と言っても、恐竜でも、めずらしい生物でも、ダイナミックな地殻変動についてでもなく、話の主人公は、地味なこときわまりない「土」。本を開く前から想像できるように、かなりマニアックである。でも、だからこそ、おもしろい。今まであまり見ることなかった新たな視点から、生き物や自然環境について知ることができる。

そもそも土は、動植物が生存する地球にしかないものであること、シダ植物が大森林を形成したことで、地球の気温が平均7℃も下がるという環境の激変が起こったこと、日本では青色があたりまえのアジサイは、ヨーロッパ地中海地方ではピンクの花になること、そしてその色の違いには日本の酸性土壌が深くかかわっていることなどなど、冒頭から興味をひく話題が満載だ。

「地球は茶色かった?」「岩を食べるキノコ」「永久凍土と酔っ払いの森」「あなたのオシッコはいくら?」「ポテトチップスの代償」など、読み進めたくなるよう工夫された小見出しにも惹かれる。

世界的にも特殊な日本の土壌

この本を読み進めていくと、日本がいかに特殊な土壌環境であるかがよくわかる。日本列島を覆う土のほとんどは1万歳未満で、アメリカの1000万歳に比べるとかなり若い土壌であるという。長寿であることで知られる樹齢数千年の屋久杉が生きる屋久島の森でさえ、7300年前の大噴火により焼き払われて、一度リセットされている。

また、屋久島に限らず、関東も北海道も、日本全国、火山の影響を深く受けてきた。火山灰が積もった土地は、酸性になりやすく、残念ながら作物の栽培には適しているとは言えないのだそうだ。私たちの先祖は、古代から土壌改良に苦労しつつ、稲作を続けてきたとは知らなかった。

しかし、その火山灰土が有機物を濾過し、澄んだおいしい水を生み出してもいる(世界には茶色や白く濁った水が流れる川もめずらしくない)。また、日本海側でブナの純林が多いことも、花粉症で悩まされる杉林が多いことも、実はこの特殊な土壌が深く関連しているのだという。

こうして見てみると、人の暮らしはもちろん、生物の進化も、環境の変化も、自然のなかで起こることには、土壌が深く関わっていることがよくわかる。

山に登っていて、緑豊かな森に目を向けることはあっても、草木に覆われたその下の土壌にまではなかなか考えが及ばない。しかし、自然を知るには、表面だけでなく、地面の奥深くにまで関心を持つ必要がありそうだ。

十勝岳の山岳事故現場より

本人からのレポート

4月30日午前5時5分、十勝岳山頂付近で3人パーティのひとり、谷水亨さんが尻滑りをしていた途中で足首を骨折し行動不能となりました。その後、道警ヘリと救助隊により救助され病院に収容されましたが、谷水さんより「今後の安全登山のために」と詳細なレポートを週刊ヤマケイ編集部にお送りいただきました。ご紹介させていただきます。

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ザクザク雪面を選びなから尻滑りをしていた私は、その先を読み取ることができず、ザクザク雪面から滑り出し、予想外にもアイスバーンに変わった瞬間、右足(アイゼン装着)を引っかけ、骨折をしてしまいました。

「滑落時にはアイゼンを引っかけないように足を上げる」と訓練で教えていたことが、不覚にも自分でその実例を生み出してしまいました。

友人が救援要請をしている間、90度横に曲がった足首を、自分でもとの位置に戻し、状況報告については要救助者である私から、発生時間、発生場所(北緯・東経)発生状況、怪我の状況、連絡手段、電話電池の残量と予備電池の有無、ツェルト、食料、水、暖房機具の有無を報告。

道警ヘリ到着まで2~3時間かかるため、防寒対策するよう指示があり、スコップで固い斜面を整地し、ザックの上に座り込んで、ツェルトを三人で被って待機しました。足首の固定はポールに梱包用のラップで靴の上から自分自身で固定(いったんは紐を緩め靴を脱いで固定しようと思ったが、まだ冬である事、いちど腫れると二度と靴を履けなくなることから思い止まる)、強風のためヘリ搬送は無理と判断していた私は、他の二人にも長期戦で望もうといい、なるべくリラックスできる姿勢で休んでいました。

要救助者自ら救急処置しツエルトを被って救助隊の到着を待つ(写真=谷水 亨)

2時間後の7時ごろ、道警ヘリが到着するも強風のため20分後に撤退。地上からの救助に切り替える連絡あり、行動食や水を飲みながら体温保持に勤めます。

8時40分ごろ、現場から約1km離れたスリバチ火口外輪に大雪美瑛消防署の救助隊が道警ヘリから2人降り、救助に向かって来るのがわかりました。

9時救助隊と接触、てきぱきとした救助作業、励ましの言葉や気遣い、チームワークの素晴らしさ、私が経験した救助訓練とは比較にならないものでした。そしてまさか私が訓練以外でこのソリに乗るとは思いもよりませんでした。

強風の中ヘリでの救出のタイミングを待つ救助隊員(写真=荒関達志)

救助ヘリに吊り上げられる要救助者(写真=荒関達志)

9時30分、救助方法が決定され、後から来た2名を含む救助隊員4人で30m下の平地までソリで下り、道警ヘリで病院まで搬送されました。道警ヘリが到着してから救助まで、ずっと強風で、ホバリングが難しいのも、私達の目から見てもわかりました。「私の救助のために二次災害が起きないよう、無理しないでほしい」と願いつつ、すべてを仲間や救助隊に身を任せていました。

今回、冷静に行動してくれた仲間や現地の救助隊の皆様、警察関係者の方々や道警ヘリ操縦士の方や救助隊の方には本当にお世話になりました。この紙面をお借りしてお礼に変えさせていただきます。

そして読者の皆様には、私の未熟さを教訓として、安全な登山をしていただきたいと願っています。

(レポート=谷水 亨)

信州の山岳遭難現場より

島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を配信しています。

5月15日に第110号が配信され、4月27日から5月5日にかけて発生した15件の遭難事例を紹介しています。

この大型連休中に発生した遭難の傾向としては登山中または山スキー中に残雪によりスリップや転倒をして負傷する事案が多数発生しています。今年は例年より残雪が少ないとはいえ、今後しばらく標高の高い山域では谷筋などに雪が残ります。そのような山域では雪渓上に登山コースが設定されていることも多く、通過にはアイゼンやピッケルなどの装備が必要です。また雪渓の解け具合によりコースが変更になったり、通行止めになることもあります。事前にコース状況などを確認し、慎重な判断を心がけてください。

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・4月27日、飯綱町の山林で、山菜採りの女性73歳が同行者とはぐれて道に迷い行動不能になりましたが、県警ヘリで発見、救助されました。

・4月29日、北アルプス蝶ヶ岳から常念岳に向けて縦走していた70歳男性が滑落して負傷し、県警ヘリで救助されました。

・4月29日、下伊那郡の吉田山へ向けて登山をしていた64歳女性が体調不良を訴え、歩行困難となりましたが、山梨県防災ヘリにより救助され、病院に収容されました。

・4月29日、北アルプス鹿島槍ヶ岳の天狗尾根を天狗の鼻へ向けて登山中に57歳男性と25歳男性が滑落し、県警ヘリによって救助されましたが、57歳男性は収容先の病院で死亡が確認されました。

・4月29日、南アルプス加加森山で55歳の男性が縦走中に道に迷い、行動不能となりましたが、翌30日、県警ヘリによる発見、救助されました。

・4月30日、北アルプス蝶ヶ岳から三俣登山口に向けて下山していた41歳女性が雪で足を滑らせて滑落、負傷して行動不能となりましたが県警ヘリにより救助され、病院に収容されました。

・5月1日、北アルプス北穂高岳から涸沢に向けて下山していた33歳女性が雪のかたまりに足をひっかけて骨折の重傷を負い、県警ヘリで救助されました。

・5月1日、北アルプス北穂高岳から涸沢に向けて下山していた55歳男性がバランスを崩して滑落、骨折の重傷を負い、県警ヘリで救助されました。

5月1日、木曽駒ヶ岳でスキー滑走中に発生した遭難現場の状況(写真=長野県警察本部ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)5月9日付より)

・5月1日、中央アルプス木曽駒ヶ岳で、70歳の男性が中岳に向けてスキーで滑走中に、雪解けの段差に落下、骨折の重傷を負い、県警ヘリで救助されました。

・5月2日、南アルプス塩見岳から下山していた49歳男性が道に迷い行方不明となりました。県警ヘリなどで捜索しましたが、男性は自力下山しました。

・5月3日、中央アルプス空木岳から下山していた63歳男性が道に迷い、行動不能となりました。駒ヶ根署員、遭対協隊員が発見・合流し、避難小屋に収容し、翌4日、県警ヘリで救助し、病院に収容されました。

5月4日、明神岳東稜付近で発生した滑落遭難現場の状況(写真=長野県警察本部ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)5月9日付より)

・5月4日、北アルプス明神岳東稜付近で、52歳の女性が登山中にバランスを崩して滑落、負傷して行動不能となりました。翌5日、県警ヘリに救助され、病院に収容されました。

・4月28日から5月2日までの予定で、栂池から単独で入山していた81歳の男性が下山予定日を過ぎても連絡がなく、行方不明となっています。地上及び県警ヘリで捜索がされています。

・5月5日、北アルプス槍ヶ岳で、槍沢を下山中の72歳女性が強風でバランスを崩し滑落、負傷して行動不能となりました。県警山岳救助隊、北アルプス南部地区遭対協隊員により救助され、山小屋に収容され、翌6日、県警山岳救助隊とともに下山し、病院に収容されました。

・5月5日、北アルプス白馬乗鞍岳天狗原周辺でバックカントリースキーをしていた73歳男性がバランスを崩して転倒、負傷して行動不能となりましたが、県警ヘリに救助され、病院に収容されました。

(内容は長野県警察本部の発表時点のものです)

・・・

下記URLより、「島崎三歩の山岳通信」バックナンバーもご覧いただけます。今後の登山にぜひ役立ててください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html

また長野県警より4月13日に撮影された北アルプスの春山動画が公開されました。youtube 長野県警察公式チャンネルで、ぜひご覧ください。

【奥穂高岳~西穂高岳】

https://www.youtube.com/watch?v=5Pnvb0E9SfI

【涸沢~北穂高岳】

https://www.youtube.com/watch?v=bhFI4LLP46o

【槍沢~槍ヶ岳】

https://www.youtube.com/watch?v=EpCWsT0RsZY

【大雪渓】

https://www.youtube.com/watch?v=H80ex4xATMs

(文=週刊ヤマケイ編集部)

近藤純夫さんの新刊『撮りたくなるハワイ』

もっとも贅沢なハワイの愉しみ方

『撮りたくなるハワイ』近藤純夫(亜紀書房刊)1600円+税

写真家、エッセイスト、翻訳家とさまざまな顔をもつ近藤純夫さんは、2000年ごろまでは冒険家、探検家として世界の洞窟や火山を調査されていました。山と溪谷社からも『ケイビング 入門とガイド』(1995年)という書籍を刊行されています。

その調査の経験を踏まえ、ハワイの自然や歴史にせまった本も多数執筆され、このたび最新刊『撮りたくなるハワイ』を上梓されました。

表紙は夜空を美しく染め上げる、クレーターから噴き出した炎。

本を開くと、虹が映りこんだ水面と水鳥や、残照が堪能できる静寂のビーチ、代々の王の墓が隠された針峰の絶壁など、ためいきが出そうな美しい写真が並びます。

近藤さんが「カメラで切り撮るというより、包み込まれるような感覚のなかでシャッターを押す」と語るハワイ全6島の写真とエッセイ。

おりしもハワイ島のキラウエア火山の噴火が大きく報道されています。自然が織り成す壮大な物語を本書で堪能してください。

ガーデン・アイランドとも呼ばれるカウアイ島。コケエ州立公園はそのなかでも抜きん出て豊かな自然環境が保たれている

『撮りたくなるハワイ』

https://www.amazon.co.jp/dp/4750515426 (amazon)

書店併設のカフェで「東京の里山Ⅱ」写真パネル展示

東京・立川のオリオン書房ノルテ店にて

YAMAKEI CREATIVE SELECTIONで3月に刊行された『東京の里山Ⅱ 狭山丘陵に息づく生命』。そこに収録されている写真を、春から初夏の時期にかけて厳選した9枚をパネルにして書店併設のカフェで展示しております。

ICI石井スポーツの立川店と同じビルにあるので、立川で登山用具を購入したあと、一服がてら、3Fのカフェにもぜひ立ち寄ってみてください。

緑光の流れ/菩提樹池(撮影=広瀬敦司)

ハスの花/北山公園(撮影=広瀬敦司)

会場:オリオン書房ノルテ店内「本棚珈琲」

東京都立川市曙町2-42-1 パークアベニュー3F

10:00~20:00(ラストオーダー19:30)

https://www.orionshobo.com/

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『東京の里山Ⅱ』

https://www.yamakei.co.jp/products/2817886570.html

『山と溪谷』6月号

「衣・食・住」を背負い、山と向き合う

『山と溪谷』6月号/5月15日発売/1018円+税/A4変形判/216ページ/別冊付録:登山バス時刻表2018日本アルプス&長距離バス

今月号の特集は「テントで歩くベストコース50」。自分に合ったコース選びのポイントから始まり、「北海道・東北編」「北アルプス編」「南アルプス編」などのエリアごとに編集部と各地の著者がレコメンド。「なぜそのコースがおすすめなのか」。その理由を、現地の魅力を知っているからこそ、美しい写真とともにわかりやすく、伝えます。読むだけでも楽しくなること、間違いなし!

そして第2特集は「最新・テント泊装備の基本25」。スタンダードなテント泊装備のそろえ方を、最新モデルとともに解説するので、これから装備をそろえる人はもちろん、ある程度そろえている人にも役立つ企画になっています。

そしてこの第2特集で紹介したテント泊装備21点(テント8点、シュラフ1点、マット4点、バーナー5点など)について、モニター企画を実施します。詳しくは『山と溪谷』6月号138ページをご覧ください!

北アルプス・八方尾根

撮影山行に行ってきました

頂上山荘から唐松岳と立山・剱岳を望む(写真=大島隆義)

左上から時計回りに「春霞の中のご来光」「陽の光で浮かび上がる不帰ノ嶮」「岩場にたつオスのライチョウ」「雲陰で峰々に立体感が出る、左奥・鹿島槍、右奥・五竜岳」(写真=大島隆義)

5月6日、晴れ時々曇り

GW後半、山の晴れ間を狙って5日に入山。前日から上空は寒波が入り山域は雪。5日の天気は晴れですが、風がものすごく強い予報です。

朝いちばんのゴンドラで上がり、八方池山荘まで到着するとその予報も納得。しばらくしてゴンドラも止まり、とりあえず行けるところまで進んでみることにしました。晴れるにつれ風も強まってきたので、撮影を中断し八方池山荘に宿泊することにしました。

風は未明から弱まり、早朝から山荘を出て上を目指しました。やがて朝を迎え、春霞の中の日の出です。太陽は輪郭がハッキリするほどで、黄色く色づく朝。山々も真っ赤に染まることはありませんが、それはそれで春らしいものです。

一箇所に留まることなく撮り進みます。第二ケルンまでは夏道が出ているほどでアイゼンは未装着でしたが、そこから先は雪もかたく締まり、装着したアイゼンがよく効いて登りやすかったです。

やがて丸山を越えたあたりでライチョウ数羽と出会いました。ライチョウを撮ることも今回の目的の一つにしていたため、願いがかなった瞬間でした。オスが縄張り争いをしているのか、しきりに鳴きながら岩の上に立ちます。シャッターチャンスが何度も訪れ、まるでライチョウの撮影会のように楽しむことができました。

ほどなく唐松頂上山荘に着くと立山連峰が堂々と雪をまとって目の前に現れました。まだ山の姿も霞むことなく、撮影を楽しみ下山をすることにしました。

正午近くになると気温も上がり、雪上はかなりゆるく歩きにくくなります。夏道が顔を出したり、踏み抜きがあったりするので慎重に下りました。

(文=大島隆義/山岳風景写真家)

北アルプス・西穂高岳

岳沢ベースのバリエーションルート

西穂高沢上部、我々は右上方に延びるダイレクトルートを取りました(写真=畠山茂信)

西穂高岳山頂にて(写真=畠山茂信)

5月1日、晴れ

冬季バリエーションルートの西穂高沢から西穂高岳を往復しました。岳沢小屋から天狗沢と間ノ沢を横切りますが、融雪が進んで木々が出てきたため雪の残る歩きやすい部分を選んで取り付きました。ザックをデポし、サブザックだけで登り始めます。

前日までの3連休で多数の人が往復したのでステップができており、大変楽に登下降できました。途中、大人の頭ほどの石が猛スピードですぐ脇を落ちて行きましたが、音も無く落ちて来るのですごく怖いです。

我々はコルの手前で右のダイレクトルートを取り、山頂直下のコルに突き上げました。コルはすでに夏道が完全に露出し、そこからはアイゼンを外して登ります。融雪期なので浮石が多く落石にはかなり注意しました。

頂上でしばらく景色を楽しんだ後は来たルートを戻り、デポしてあったザックを回収し上高地に向かいます。翌日から天候が悪化し冬に逆戻りする予報が出たので予定を3日早めて下山しました。入山から5日間、晴れが連続し大変幸運でした。

(文=畠山茂信)

※編集部注:ここで紹介したルートは上級者向けのルートです。

新潟県・銀山平

越後の山々の展望を満喫

夕刻間近の荒沢岳。眼下には銀山平が見える(写真=小瀬村 茂)

青空に映える中ノ岳、さらにこの右に越後駒ヶ岳が続く(写真=小瀬村 茂)

5月11日~12日、晴れ

本来なら銀山平から道行山(1298m)の山頂を目指して春浅い越後の山々を展望する予定でしたが、前日の雨でトレースが完全に消え、ルートが不明瞭のため断念しました。やむなく、冬季閉鎖中の国道352号線を枝折峠方面へ向かって銀山平の上部へ徒歩で向かうことにしました。除雪が終わっていない国道の上部はまだ残雪が豊富にあり、特に日陰部分はアイゼンがないと危険です。

つづら折りの登り道が続く国道からは展望が開ける場所が随所にあり、越後駒ヶ岳をはじめとした山々の展望が開けます。

石抱橋近くの公衆トイレの横に駐車(4、5台駐車可)し、そこからスタートします。途中木の間越しにどこからでも山が見えるが、1時間ほど登りきると道は大きく反れてその後は展望はできません。この日は日が傾きかけた夕刻前にいったん下山し、翌日早朝に再度上部の展望地に戻りそこで日の出を迎えました。山々が赤く染まるモルゲンロートを期待しましたが、あいにく西の空に薄い雲がかかり赤くはならず残念でしたが、雲は次第に途切れ始め空の色が濃くなってきました。

正面には荒沢岳、そして右に中ノ岳、越後駒ヶ岳と残雪の尾根が続く越後の山々の眺望と、山の中腹から麓へと続く新緑のブナ林が五月晴れの空に映えてこの時期ならではの景観でした。

(文=小瀬村茂/山岳写真工房)

信越・雨飾山

鎌池周辺を雪上散策中、地震に遭遇

新緑と鮮やかな春もみじの森(写真=増村多賀司)

左上から時計まわりに鎌池の新緑と雨飾山、雨飾山、ブナの巨木、トチノキの巨木、ブナの雄花(写真=増村多賀司)

5月12日、晴れ

雨飾山の南麓にある鎌池周辺に巨木を訪ねて行ってきました。残雪と新緑のコントラストが美しいです。

まだ林道が雨飾荘までしか開通していないのでここから歩きます。雪が残っていれば鎌池まで直登しますが今年は雪解けが早く、すでに薮となっており、林道を行きました。雨飾山への登山口との分岐付近からは雪の上を歩くようになります。足元は長靴にして正解でした。

ここまで来ると一面の残雪上に新緑のブナが映え、青空とのコントラストが美しいです。そこにトチノキやハウチワカエデ、ダケカンバなどの木々が混ざり、春紅葉となっています。また残雪のおかげで夏には藪で入れない所にも行けるので、ブナやトチノキの巨木を見に行くことができました。

鎌池は融雪が進んでいて、水面には新緑や残雪の雨飾山が映りこんでいます。

鎌池付近にいる時に長野県北部を震源とする地震がありました。地鳴りとともににぎやかだった野鳥の声が静まり、雪で押さえつけられていた木々が一斉に跳ね上がっていました。地震が収まると何事もなかったように野鳥のさえずりが始まりました。貴重な体験となりました。

(文=増村多賀司/長野県自然保護レンジャー、写真家)

八ヶ岳・赤岳

現地の状況に適した装備で入山してください

赤岳山頂より。積雪部分をしっかりと確認できる(写真=小山貴之)

文三郎尾根より赤岳を間近に見上げる(写真=小山貴之)

5月12日、晴れ

赤岳山荘を起点に登りは北沢、下山は南沢経由で赤岳までのルートを周回してきました。

5月9日(水)、10日(木)と降雪があり積雪が心配されましたが、北沢、南沢の小屋までの道中は、雪はほとんどない状態でした。南沢のほうがやや多く感じました。赤岳鉱泉と行者小屋間は残雪の道です。小屋より上は完全に雪道でした。

雪の状態がよくないため赤岳へのルートは文三郎尾根を利用しました。森林限界までくると冬景色に戻った峰々がとても美しかったです。ルート上の階段はほとんど出ていました。雪は湿り気の多い嫌な雪でしたが、特に危険を感じる箇所はなかったので、登りはツボ足でスリップに注意しながら進み登頂しました。

下山時は山頂からアイゼンを使いました。帰りの南沢ではタイミングよく、ホテイランの開花を確認できました。ツクモグサといいホテイランといい、今年の開花は早めのようです。雪解けも進み、花の開花や新緑が楽しめる時期になってきました。南八ヶ岳の新緑はもう少し先のようです。

なお、現在はだいぶ融雪が進んでいるようです。現地の情報収集をしっかりと行ない、適した装備で入山するようにして下さい。

(文=小山貴之/長野県自然保護レンジャー)

尾瀬・尾瀬ヶ原

貸し切り状態の湿原で至福のひととき

下ノ大堀川河畔のミズバショウ群生地。奧は、至仏山(写真=中村重明)

尾瀬植物研究見本園より燧ヶ岳(写真=中村重明)

5月12日~13日、12日曇り、13日曇りのち雨

早くもミズバショウが咲き始めた尾瀬ヶ原を訪ねました。鳩待峠~山ノ鼻~竜宮の往復で、充分日帰り可能ながら、敢えて山ノ鼻の小屋泊(素泊まり)のゆったりプランとしました。

戸倉・鳩待峠間のマイカー規制は5月18日からですが、戸倉到着時点で鳩待峠駐車場は満車との表示があり、尾瀬戸倉第一駐車場に駐車して乗り合いタクシーで鳩待峠を往復しました。

山ノ鼻から鳩待峠までの区間は、数mほど雪の上を歩く区間が数箇所あったもののアイゼンもスパッツも不要で、来週末にはその雪も消えそうな状態でした。また山ノ鼻・竜宮間の木道上には雪はまったくありませんでした。

期待のミズバショウは、山ノ鼻手前の群生地、山ノ鼻の尾瀬植物研究見本園、そして下ノ大堀川河畔の群生地などですでに多く咲いていて、もうすぐ見ごろを迎えるものと思われます。また下ノ大堀川の先・竜宮手前の木道下にはリュウキンカも咲き始めていました。

山ノ鼻に戻った後、日帰りのハイカーがいなくなってほとんど貸し切り状態となった湿原で、持参のワインを飲みながら至福のひと時を過ごしました。

夜は星空も鑑賞できましたが、翌日は曇りで、鳩待峠に戻る途中からは雨が降り始めました。

なお、鳩待峠~至仏山~山ノ鼻間の登山道は、残雪期の植生保護のため、5/7~6/30(予定)は閉鎖となっています。「至仏山の利用ルール

(文=中村重明)

西上州・荒船山、兜岩山

ミョウギイワザクラを見つけに新緑の山へ

兜岩山への縦走路でP1からP2、P3(ローソク岩)を望む(写真=奥谷 晶)

見上げる岩壁のはるか上部に咲くミョウギイワザクラ(写真=奥谷 晶)

5月12日、晴れ

見上げるはるか頭上に点々とピンク色の何かが。まぎれもないイワザクラの5枚のハート型の花びらと丸いかわいい葉が点々と見えます。やっと見つけました。おそらく見つけようとしなければ、通り過ぎてしまいそうな、かぶさるような岩壁の上部にミョウギイワザクラは咲いていました。

角礫岩特有の、いまにも剥がれやすい岩の割れ目がいくつもはいる岩場で、足もとは濡れた落ち葉で滑りやすく、近づくのも危険なところでした。人の手が容易に届かないからこそ残ったのでしょう。

荒船山の登山口の荒船不動より兜岩山への細尾根に、P1、P2、ローソク岩の岩峰が並んでいるところで、静かな山道でした。

兜岩山の展望台をみてピストンで戻る途中、ローソク岩のピーク直下を巻いて岩のナイフリッジに続く踏み跡があるので行ってみますが、末端は灌木が茂る急な崖となっていて、とても安全に下りることはできないようでした。もと来たトレースをたどり登山道に復帰します。この付近の岩尾根は乾いていてミョウギイワザクラは咲いていそうにないところでした。

足を伸ばして星尾峠から経塚山にのぼり、艫岩(ともいわ)展望台まで荒船山頂上台地の新緑の林の中の登山道を往復してきました。こちらはうってかわって多くのハイカーでにぎわっています。艫岩の断崖絶壁からは燃える新緑の山々のむこうに浅間山から八ヶ岳、北アルプスなどを一望でき、歓声の声があがっていました。

(文=奥谷 晶)

※編集部注:兜岩山周辺は危険な箇所も多いので、初心者・初級者は安易に入山しないでください。

奥秩父・両神山白井差新道

山頂を彩るアカヤシオ

昇竜ノ滝にて(写真=山田哲哉)

ガスのなかでも鮮やかなアカヤシオ(写真=山田哲哉)

5月8日、ガス時々小雨

奥秩父の中でも主脈縦走路から北に大きく外れて、群馬県に近い位置にある両神山。遠くから見た時の印象は、ゴジラの背なかを思わせるゴツゴツした岩峰が林立して、その岩峰にビッチリと張り付いた原生林の醸し出す、重厚で近寄りがたいものがあります。「こんな岩峰だらけの山・・・・・・どこから登るんだ?」の声が聞こえそうです。

実際、日向大谷や、八丁峠から登るルートはクサリ場、岩場も多いのですが、今回、往復した白井差新道は、登山口に住む、この両神山の地主である山中豊彦さんが谷や尾根、ブナの森や梵天尾根の一部を通る変化に富んだ新道を開拓したルートです。山頂直下の剣ヶ峰周辺以外は岩場などは通りません。

この日はGW明けとは思えない、時折、小雨の舞う、ガスの濃い中の歩きだしでした。小森川沿いにイワナの姿を見つけながら歩くと、白布をかけたような昇龍ノ滝との出合があります。沢の横、沢の中を手作りの丸木橋を何度も渡り、イヌブナ、シロブナの生える水晶坂を登ると尾根が開け、巨大ブナの林立するブナ平です。あいにくの天気にカッパを着たり脱いだり忙しいのですが、展望がきかないぶん、広葉樹のみごとな新緑に見とれてしまいます。

梵天尾根に合流して、日向大谷とのルートといっしょになり、最後の剣ヶ峰の登りで「あっ! あった」の声。今年は春が早く、ツツジの中ではいつもいちばんに咲くアカヤシオツツジは諦めていましたが、まだ鮮やかな色を残したピンクの花の群れが山頂を飾っていました。

山頂は、まったく展望なし。それでも、霧に浮かぶ、淡い緑と奥秩父の浅い春を感じた一日でした。

【注意】白井差新道は、山中さんの「私道」です。利用にはあらかじめ予約が必要で、登山道整備の協力費が1000円必要です。山中豊彦さんTEL:0494(79)0494

(文=山田哲哉/山岳ガイド「風の谷」主宰 (株)KAZEエクスペディション顧問 山岳ガイドⅡ)

奥秩父・両神山ナショナルトラスト地

荒天時にはあきらめも肝心です

左から、表参道薄川の「清滝」は恵みの雨となりました。七滝沢道から眺めることができる「養老ノ滝」も流速が増していました。七滝沢道の脇にある「白滝」は案内板も踏み跡も無くなり、立ち寄る人はいなくなってしまいました。「七滝沢」のあちこちに、名もなき小滝が現れていました(写真=林 由季子)

左上:登山道にガクウツギの香る季節になりました 左下:雹の粒々。両神山域での防災ヘリによる救助は有料化されました。気まぐれな山のお天気に無理は禁物です 右上:ヒイラギソウの群落にも出遭えました 右下:天武将尾根の萌黄色に標高差を感じました(写真=林 由季子)

5月10日、雨、一時雷&ヒョウ、のち晴れ

GW後の雨天続きもようやく一段落、日中には晴れるという予報に、日向大谷から着ていたカッパも清滝小屋に着くころには不要となりました。辺見ヶ岳に向かうために白井差との境界尾根にたたずむ不動像に差し掛かった時、突然の雷鳴とともに降雹に見舞われました。この先は岩場が多い場所なので、安全を考えて引き返しました。

清滝小屋で雨宿りをしていると空は真っ青に晴れましたが、雨後の岩はしばらく滑ります。そこでナショナルトラスト地を観察しながら、七滝沢で下山することにしました。

登山道ではガクウツギが香り、仰ぎ見れば萌黄色の天武将尾根や梅雨を先取りした数々の滝が青空に映えていました。

表参道でも雨中雨後は徒渉箇所が増水します。ご注意ください。

(文=林 由季子)

奥武蔵・関八州見晴台

花と展望と滝を楽しむ山歩き

関八州見晴台直下の登山道に咲き乱れるヤマツツジ(写真=石丸哲也)

左から反時計回りに黒山三滝男滝、不動三滝不動滝、高山不動本堂、ミッキー・ミニーマウスやリンゴを思わせるガクウツギの修飾花、関八州見晴台から都心方面(写真=石丸哲也)

5月5日、快晴

関八州(かんぱっしゅう)見晴台は名前のとおり展望に優れたピークで、初夏は山頂一帯に植えられたヤマツツジの花も魅力です。例年より早く咲き進み、4月下旬がピークだったようですが、まだ楽しめそうなので、行ってきました。コースはいくつもあり、西武秩父線の西吾野駅、吾野駅などから直接、登れてアクセスがよいコースに恵まれているのもうれしいところです。今回、スタートした西吾野駅からも複数のコースがありますが、夏日の予想だったこともあり、涼しげな不動三滝経由を選びました。

西吾野駅からしばらくは山里で、様々なツツジやオダマキ、コデマリなど民家の庭先の花、ウツギ、トチノキ、オニグルミなど野生の木など、いろいろな花が新緑とともに迎えてくれました。家並みをはずれ、林道に入ると、たびたびいい香りが漂ってきました。香りのもとはガクウツギ。白い修飾花が本来、4弁なのですが、上の1枚はごく小さいかまったくなく、逆に下の1枚は大きく、また、形が先の尖ったもの、丸いものなどの変化、花の並び方など、見ていてあきません。

不動三滝は、いずれも登山道からの往復になります。高麗川支流の、そのまた枝沢の滝なので水量は乏しいですが、最初の大滝は比較的、水量があり、見える部分だけでも10mほどあります。こぢんまりした滝壺のかたわらは涼しく、ヒメレンゲなども咲いていて、小休止しました。次の不動滝も高さ10mほどあり、水はほとんどないのですが、ハングして広がる岩壁に懸かり、滝の裏側は洞窟状になっています。祠や石仏もまつられ、山岳修験の霊場らしい趣が印象的でした。最後の白滝は2段10mほどの穏やかな姿でした。

白滝から植林の斜面を登って、平坦になると高山不動として知られる古刹・高貴山常楽院に着きます。関東三大不動に数えられるだけに境内は広く、本尊の木造軍荼利明王立像、不動堂、推定樹齢800年の大イチョウなどの寺宝もあります。背後の山道を登ると奥武蔵グリーンラインを横切り、ひと登りでヤマツツジの群植地に入ります。すでに散り始めた木もありましたが、まだ見ごろの木も多く、充分に楽しめました。

登り着いた関八州見晴台は高山不動の奥の院がまつられ、遠景は春霞でさえぎられていましたが、奥多摩や丹沢、都心方面などを眺められました。下山は、やはり交通が便利で、この春、リニューアルした休暇村奥武蔵で立ち寄り入浴もできる吾野駅へのコースが人気です。私は涼味を求めて、黒山三滝へ下りました。いったん奥武蔵グリーンラインに出て、車道を少し歩きますが、すぐ山道を下るようになります。登山者にまったく会わない静かな道で、ガクウツギがたくさん咲いて、芳香に包まれながら下れました。

黒山三滝は観光地になっていますが、山岳修験道場の歴史を伝え、不動三滝より水量があります。上流側の落差約10mの男滝、5mの女滝は2段になって懸かり、少し下の天狗滝は奥行きがあるチムニー状で20mほどあります。天狗滝から車道を15分ほどの黒山バス停からJR八高線・東武越生線越生駅へ出ます。バス停手前にあり立ち寄り利用できた黒山鉱泉館は休館中ですが、バスが経由するニューサンピアおごせ、越生駅から送迎バスがある、ゆうパークおごせで立ち寄り入浴できます。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

丹沢・檜洞丸

週刊ヤマケイ読者との出会いに感謝

石棚山稜のブナ林に咲き誇るシロヤシオ(写真=石丸哲也)

左から反時計回りにブナの大木、トウゴクミツバツツジ、シロヤシオ、石棚山稜からの富士山、読者の方に参加していただき檜洞丸山頂で(写真=石丸哲也)

5月12日、晴れ

今年はシロヤシオツツジが当たり年とのことで、撮影の山行を計画しました。ほかの花、山域と同様、例年より早く咲き進み、週末に見ごろになりそうという情報でしたが、この週は涼しい日が続いたので、足踏み状態と思われました。しかし、中腹はすでに満開とのことでしたし、先の予定が立てにくいので出かけることに。翌日は天気が崩れる予報で、登山者がこの日に集中することが考えられ、7時20分発、西丹沢ビジターセンター行きの始発バスに余裕をもって乗れるよう、新松田駅に着きました。バス停にはすでに登山者が並んでいましたが、臨時バスが2本出ました。終点の西丹沢ビジターセンターまで1時間以上、乗車するので希望者が着席できる配慮はありがたかったです。

人出が多いことが予想されたので、定番のツツジ新道ではなく、終点手前の箒沢公園橋で降り、石棚山稜を登って、ツツジ新道を下る計画にしました。下車した登山者は3台あわせて10人あまりだったようで、静かな山を味わうことができました。板小屋沢に沿った道から板小屋沢ノ頭の斜面を直登するようになると急な登りが続きます。はじめは植林ですが、やがてブナも見られる自然林となり、板小屋沢ノ頭の南側を巻きます。このあたりの標高が約1100m、檜洞丸が1610m、箒沢公園橋が約500mなので、山頂までまだ半分近くの登りが残っていますが、この先、尾根道でブナの大木が見られ、シロヤシオの花も現れ、時折、富士山などの展望も得られて、楽しく登れます。

やがてピンクのトウゴクミツバツツジ、さらにシロヤシオの花が姿を現しました。はじめは散りかけた木もありましたが、少し登ると花盛りの木が多く、ツツジ新道合流点~檜洞丸山頂ではまだツボミも多かったので、やはり開花はやや足踏み状態だったようです。全体に最高の大当たりというほどではなかったと思いますが、ブナ林の新緑もうっとりする美しさで満足のいく一日でした。素敵なシロヤシオの群生ですが、ブナ原生林がそれを支えているのだろうなどと、檜洞丸、ひいては丹沢の環境全体にも思いが広がりました。

ヤマタイムの歩行時間は箒沢公園橋~2時間~板小屋沢ノ頭~1時間~石棚山~1時間30分~ツツジ新道合流点~20分~檜洞丸で計4時間50分。8時25分に箒沢公園橋をスタートし、花を見たり、写真をたくさん撮ったりして登りましたが、13時35分に檜洞丸山頂に到着。すでに大半の登山者は下山した後のようで、意外に空いていて、ゆっくり休めました。ツツジ新道の下りは急で狭いところもありますが、登ってくる登山者はほとんどなく、すれ違いに気をつかわずに済んだのもよかったです。青ヶ岳山荘の方の話では、石棚山稜がここ数年で一番の花付きだそうで、その点でもよいコース選択になったようです。富士山がくっきり見えたほか、霞んでいたものの南アルプスや八ヶ岳を眺められたのもよかったです。

上で書いたように、まだツボミがあったので、週なかの天候にもよりますが、今週末もシロヤシオの花を楽しめそうです。21日、8時から西丹沢ビジターセンター前で西丹沢山開きが行われ、記念バッジの有料販売、先着で記念品の無料配布も予定されています。箒沢公園橋~石棚山の登山道はツツジ新道より細く、やや不明なところがありますが、指導標がよく整備されているので、山慣れた人には問題ないと思われます。

今回、ソロで歩いたのですが、読者の方2組、ツアーのお客さん1組、知人1組と思いがけず、たくさんの出会いがありました。石棚山から檜洞丸山頂で前後した「週刊ヤマケイ」読者のカップル(ご夫婦?)には私の記事を「写真がきれいで同じ山に行ったとは思えない。花の気持ちが伝わってくるみたい」という感想をいただきました。写真は人それぞれの感性が表れるので、私がその方の写真を見れば「私には撮れない」と思うでしょうが、花の写真は、花がどのように山で生きているのかなどを考えながら撮っているのでうれしかったです。ありがとうございました。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

山梨県・八重山

休日の家族連れに適した山でおすすめです

八重山展望台から快晴の下、残雪の富士山を望む。前衛の山は、倉岳山、高畑山、大桑山(写真=白井源三)

左:立派な八重山展望台。展望の山名が付された説明版がありがたい 右:八重山山頂の風景。あずまやが建ち、富士山がやっと望める(写真=白井源三)

5月11日、晴れ

八重山は、地元上野原市の水越八重さんが昭和の初めに所有の山を提供して開発され、上野原市に貢献した彼女の名を冠して名付けられたそうです。歩いてみるとよく整備されていて、地元上野原小学校の学校林があり、随所に植物の説明が付けられた看板が建てられています。駐車場にあるトイレは駐車場下の上野原中学生が清掃して清潔に保たれ、八重山を始め各種のパンフレットも置かれている。市民の山、といった感じの山域です。

駐車場から広い登山路を小沢の爽やかな流れを聞きながら樹林帯を歩きます。沢を渡り右上に登っていくと林相が落葉樹に変わり、新緑から深緑の葉が覆っていました。八重山へのコースは分かれていますが、しっかりした道標が付けられています。展望台に向かいました。ここからは低山ながら絶好の眺望が開けます。左に焼山からの丹沢山塊が広がり、道志山塊の後方に残雪を光らせた富士山が望まれました。奥に三ツ峠が霞み、中央線沿線の山、扇山から権現山が延びます。振り返ると一の尾尾根から陣馬山に至るスロープが木の葉越しに望まれました。吊り鐘を鳴らして詰めたピークには八重山の歌の碑とベンチが置かれています。山頂と間違えますが、ここから下り、階段を登り返した山が八重山です。あずまやが建っていて茂った樹林越にここも富士山が遠望できました。さらにハイキングコースは能岳に延びています。

(文=白井源三/『神奈川県の山』共著者)

山梨県・滝子山

ゆっくりとした日帰り登山を楽しみました

滝子山頂上。富士山がきれいに望めます(写真=畠山茂信)

寂ショウ尾根ではこのような岩稜が続きます(写真=畠山茂信)

5月5日、快晴

ゴールデンウィークの後半、天候の回復を見計らって滝子山へ出かけました。

寒気が入って気温は低く、出発地点のJR笹子駅では朝8時半で1℃。樹林帯を吹き抜ける風は冷たく、休んでいるとかなり寒く感じました。

往路は狭い岩稜が続く寂ショウ尾根をたどります。もともとはバリエーションルートでしたが最近は破線ルートとして地図にも記載され、この日もたくさんの人が登っていました。しっかりとした巻道もできていますが厳しい道であることに変わりありません。

主稜線に出て3つあるピークのひとつ目が近づくと富士山の大きな姿が望めるようになります。ふたつ目のピークが最高地点で頂上です。多くの人が昼食をとっていました。我々も用意した材料で調理をし、デザートも食べてゆっくりとお昼を楽しみます。

下山は滝を眺められる沢沿いを笹子駅まで下りました。モチガ滝と三丈の滝が、まぶしい新緑の中ですてきな流れを見せていました。

(文=畠山茂信)

鈴鹿山系・竜ヶ岳、静ヶ岳、銚子岳

新緑とシロヤシオの尾根をミニ縦走

竜ヶ岳山腹に咲くシロヤシオ(写真=金丸勝実)

ちょっとおしゃれなシロヤシオを見つけました(写真=金丸勝実)

5月11日、晴れ

鈴鹿山系では5月上旬、新緑と花がもっとも美しい季節になります。御在所岳周辺で4月下旬に咲き始めたアカヤシオから始まり、5月上旬にはシロヤシオやシャクナゲに引き継がれます。とりわけ竜ヶ岳のシロヤシオは、草原で草を食む羊の群れを連想させ、登山者でにぎわいます。

今回は、石槫峠から入山し竜ヶ岳、静ヶ岳、銚子岳の三山のピークを踏んで、治田峠まで縦走してきました。石槫峠へは滋賀県側から通行が可能になっています。縦走の場合、配車に工夫が必要ですが、峠から竜ヶ岳山頂まで1時間強で登ることができるため、節約できた時間を縦走にあてることができます。

竜ヶ岳のシロヤシオですが、開花状況は七分ほどでしたが、今年はツツジ科が当たり年のようで、どの木もたわわに花をつけていました。

好天に恵まれ、笹原に咲くシロヤシオの群れを見ながら、山頂からの展望が楽しめました。その後、県境稜線を北上し、静ヶ岳、銚子岳のピークを踏み治田峠へと下ります。この区間の縦走路では、竜ヶ岳のにぎわいが嘘のように、行き交う登山者も少なく、静かな山歩きが楽しめます。

治田峠から青川キャンピングパークまでの区間は、10年ほど前の豪雨災害で美しい渓谷が土石で埋まり、登山道もなくなってしまいましたが、河原を自由に歩けるようになり、通行は可能となっています。しかし入山者は少ないため、経験者が同行することをおすすめします。

鈴鹿山系のシロヤシオは来週にかけてが見ごろで、その後はヤマツツジが楽しめます。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

愛媛県・石鎚山、西赤石山

キャンプ場を利用して2泊3日の四国の山旅

夜明し峠では青空が見え、石鎚山頂が大きく迫ってきます(写真=池田浩伸)

かぶと岩から西赤石山のアケボノツツジ(写真=池田浩伸)

5月8日~10日、8日雨、9日~10日快晴

8日は土砂降りでしたが、天気予報通り9日朝には雨もあがり、快晴の石鎚山に登りました。八丁坂付近までは、濃いガスに包まれて霊山の雰囲気がただよう中を進みます。夜明し峠まで来ると青空が見え、雲海が広がる景色は、まさにアルプスの稜線といったところでした。スリリングな岩稜帯を越えて天狗岳に立ち絶景を眺めて大満足の一日でした。

10日は別子銅山の方から西赤石山へ登りました。渓流を詰めていくと、九州では見ることのない濃い紅紫色のアカイシミツバツツジがいっぱい咲いていました。銅山越からの稜線は、先ほどのアカイシミツバツツジが山肌を染めて言葉を失うほどの美しさです。西赤石山に近づくに連れ、アケボノツツジが多くなり、岩の展望台からの絶景には時間を忘れて見入ってしまいました。

西赤石山から北へ急坂を下ったかぶと岩も絶景ポイントでした。アルプスでしか見たことがなかったツガザクラもたくさん咲いていて、花を楽しんだ一日でした。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

福岡県・鎮山

姫島の超低山鎮山と歴史散策

海を見晴るかせる好展望(写真=五十嵐 賢)

島に残る歴史の足跡をたずねるのも楽しい(写真=五十嵐 賢)

5月10日、晴れ

福岡県糸島半島の西に浮かぶ姫島は16分の渡船で着く周囲3.8kmの小さな島です。安産の神様と猫がいる島として知られ、また幕末の志士平野國臣や高杉晋作をかくまった歌人野村望東尼が流罪となり11ヶ月間獄舎で過ごした島でもあります(のちに高杉晋作に救出され高杉を看取った尼僧です)。

鎮山(ちんやま・187m)は姫島の最高峰です。超低山ですが山頂の展望はよく、名勝芥屋の大門や立石山、糸島富士と呼ばれる可也山を白波越しに眺めることができます。山頂まで往復1時間30分もあれば十分。また登下山口は望東尼の獄舎跡に近く、歴史散策や猫と戯れても帰りの渡船の時間まで島の学校や暮らしを眺める低山歩きと歴史散策が楽しめます。

(文=五十嵐 賢/自然公園指導員)

福岡大分県境・御前岳、釈迦岳

素晴らしい展望が広がる御前岳の山頂

シャクナゲを眺めながら、源流の森からの稜線を行く(写真=松本高志)

左上から時計周りに「釈迦岳から見る御前岳への稜線」「稜線の新緑」「釈迦岳山頂」「釈迦岳へ向かう」(写真=松本高志)

5月5日、晴れのち曇り

福岡県南東部の大分県境の山で、釈迦岳が福岡県内1位、御前岳が2位の標高を誇ります。八女市矢部村の杣の里渓流公園を起点に源流の森を経て御前岳、釈迦岳、矢部越へと周回しました。渓流公園から渡渉を繰り返して林道に出てしばらく歩き、源流の森から御前岳登山道に取り付きます。

稜線には多くのシャクナゲの株がありましたが、花はすでに終盤で、ところどころに残った花を見ながら進みました。御前岳への登りはかなりの急登で滑りやすく、予想以上に時間を要しました。源流の森からのコースは登山道がわかりにくいところもあり、初めての人は注意が必要です。

御前岳の山頂からは素晴らしい展望が広がります。北部九州のほぼ中央に位置することから、東は由布岳から西は有明海の向こうの雲仙岳まで、九州を横断した眺望を見ることができ、山座同定を楽しみました。南には阿蘇五岳、くじゅう連山など、北には嘉穂アルプスから英彦山、犬ヶ岳へ続く山並みなどの大展望でした。

御前岳から釈迦岳へはブナ、カエデなど新緑の中の快適な縦走路が続きます。釈迦岳の山頂手前から振り返ると、新緑の縦走路の向こうに三角形の山容の御前岳が聳えます。釈迦岳山頂からも展望はよく、釈迦座像が静かに見守ってくれています。

下山は矢部越を経て、林道をショートカットしながら渓流公園に戻りました。

(文=松本高志)

北アルプス・白馬岳

強風と降雪でハードなラッセルとなりました

雪雲が切れ、白馬主稜の全容が見え出しました(写真=炭田秀昭)

稜線上部は5月と思えない強烈な風です(写真=炭田秀昭)

5月3日~5日

GWの後半、メイストームで日本列島は大荒れでしたが、5月5日には回復という天気予報を信じ、白馬岳主稜を登ってきました。

3日から4日にかけての降雪も5日の朝にはやみ、天候は回復したものの稜線は20m/sを超える強風と、前日までの降雪が上部のナイフリッジでは1m程度となり、ハードなラッセルを強いられ、ヘッドランプをつけての山頂到着となりました。

(炭田秀昭/新潟県/71歳/よく行く山:北アルプス)

福島県・高陽山

幻想的な雰囲気を味わいました

幻想的な雰囲気だけが見どころでした(写真=葉貫正憲)

晴れていれば、このような景色も。飯豊とブナの芽吹きと雪原。2015年5月4日撮影(写真=葉貫正憲)

5月14日、曇り時々小雨

飯豊(いいで)連峰大日岳を目の前に望む高陽山(こうようざん)へ行ってきました。西会津町奥川にある高陽根(かやね)地区は、西会津町の中心部から車で40分ほどのところにあります。登山口には近年駐車場が整備され、山開きも行われております。標高は1127mですが、5月中旬でも山頂部には大量の雪が残っていて、ブナの芽吹きと白い雪原の対比、そして眼前に広がる大迫力の大日岳の眺望が期待できます。

昨夜からの雨は朝方には上がり、どんどん好転していくという予報でした。9時に駐車場についたときは日差しが出て「予報通り」と思いました。が、歩いていくうちに雲行きが怪しくなっていきます。標高600mの急斜面にかかるあたりからガスとともに雨粒が落ちてきました。ブナの大木があって雨そのものは気になりませんでしたが、粘土質の土の上の落葉はすべりやすく慎重に進みます。

スタートから約2時間、11時15分に山頂につきました。山頂に雪はありませんが、飯豊連峰を望む平坦な山頂部には、大量の雪が残っていました。

残念なことに思ったよりガスが濃く、芽吹いたブナの緑も墨絵状態、もちろん大日岳方面は真っ白でした。せっかくの山頂ですので、食事をと思っておにぎりをひとつ食べ終えたとき、いきなり大粒の雨が落ちてきました。食事もそこそこに下山開始です。

細心の注意を払い、ゆっくりと下山しました。それでも滑りそうになること数度、なんとか持ちこたえて下山しました。下りは、11時25分にスタートして駐車場着は13時でした。雨の中でしたが、雨具をつけて歩いたので寒くもなく気持ちよく歩くことができました。

晴れの山はとにかくいいと思いますが、雨の日もまた「幻想的な雰囲気」がたまりません。こんな天気のせいか、山中ではだれにも会うことのない山行でした。

(葉貫正憲/福島県/70歳/よく行く山:福島県の山)

東京都・浅間山

ムサシノキスゲをたずねて

雑木林の半日陰に咲くムサシノキスゲ(写真=齊藤勝也)

東京都レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている(写真=齊藤勝也)

5月6日、晴れ、弱風

1月21日、府中の最高峰・浅間山(79.8m)を訪れた際、ムサシノキスゲ咲くころにまたと考えていましたが、夏日となった連休最終日に再訪がかないました。

ニッコウキスゲは明るい草原に咲くイメージですが、浅間山北斜面雑木林の半日陰にムサシノキスゲの黄色い花弁が点々と広がっていました。ニッコウキスゲの低地型とは言え、尾瀬や霧降高原を思い起こす花が都会に自生しているのは感激です。花はまだしばらく楽しめそうです。

5日、6日そして12日、13日もキスゲ・フェスティバルが開かれ、ガイド・写真展・葉っぱプリントなどのイベントがありました。

(齊藤勝也/東京都/よく行く山:奥多摩、奥武蔵、赤石山脈など)

西丹沢・檜洞丸

ブナの原生林が広がる西丹沢の名山

左上から時計回りに、この日唯一開花のシロヤシオ、山頂近くの散りゆくサクラ、岩場に咲く可憐なコイワザクラ、ミツバツツジ、頂上直下より望む富士(写真=葉山美和)

山頂北端からはるかに望む大室山方面、左手に富士を眺めつ急下降が始まる(写真=葉山美和)

5月5日、晴れ

この日の気温は日中の都心で30度の予報でしたが、西丹沢の朝は吐く息も白い8度です。そんな空気のなか、西丹沢ビジターセンターから出発し、新緑の森を緩やかな傾斜で登って行きました。豊富な水量のゴーラ沢から先はブナ林の急勾配を登りますが、湿度も低く空気は爽やかです。2週間前は満開だったアセビの花はすっかり散り、ツツジのつぼみが大きく膨らんでいました。シロヤシオの開花は間近です。

石棚山分岐を過ぎるとオオバイケイソウの群生地となり、保護のための木道の下はむくむくとした緑の葉がびっしり山頂まで続きます。

ワンゲル部でしょうか、多くの学生も含め100名以上がひしめく山頂でお昼休憩をとりました。犬越路への下山ルートに出ると、さえぎるもののない富士山の展望と約1000m下の隧道を見下ろす高度感に息をのみ、しばらく動くことができませんでした。

その後も展望を楽しみながら稜線を歩き、熊笹ノ峰のあといくつものアップダウンとクサリ場のある急斜面を下り約3時間、タイムコースを大幅に越えて犬越路避難小屋に到着。ここからさらに東海自然歩道となる河原を下りビジターセンターに戻りました。

(葉山美和/千葉県/よく行く山:中央線沿線の山、奥高尾)

金剛山地・金剛山

花を目当てに登りました

葛木神社で参拝する人。裏手が最高地点(1125m)になります(写真=小林昭生)

山頂広場のヤエザクラ(写真=小林昭生)

5月5日、快晴

大和葛城山のツツジが例年より1週間から10日も早く見ごろを迎えた様子。連休で快晴、絶好のお出かけ日和です。周辺道路の渋滞や、ロープウェイに長い待ち行列ができていること間違いなしです。

ならば、こちらが空いているとだろうと判断し、南どなりの金剛山に行くことにしました。花には目がない家内同伴です。いまの時季はヤマシャクヤク、シラネアオイ、エンレイソウ、クリンソウ、ヤマブキソウなどが見られ、ヤマツツジやシャクナゲも咲いているはずです。

伏見峠でダイトレ(ダイヤモンドトレール)に合流すると、若い男女が「ダイトレ」の看板をみて首をかしげていました。

「どういう意味だろうね?」「ダイエットトレーニングの略じゃないかな」「かもね」。

ダイトレ(ダイヤモンドトレール)は金剛山を中心とした南北45kmの縦走路です。確かに45kmも山道を歩けばダイエットになるかもね、と思いました。

お目当ての花は、ヤマシャクヤク、シラネアオイがもう終わっていましたが、そのほかは予想どおりに花をつけていました。「葛木神社のヤエザクラが咲いていると思う」という家内の言葉どおり、神社のサクラも満開でした。

「広場の淡墨桜も確認してみよう」と、5分ほど先に進み、山頂広場に到着。こちらのサクラは終わりに近い状態でしたが、となりのヤエザクラが艶やかな花びらを風にふるわせていました。

東京の高尾山が都民の憩いの山として親しまれているように、金剛山は大阪府民にはなじみ深い山のひとつです。大阪側にロープウェイがありますので、気軽に山頂を踏むことができます。空いていると思った金剛山も、「子どもの日」のせいかどうかわかりませんが、大勢の家族連れでにぎわっていました。

(小林昭生/奈良県/77歳/よく行く山:金剛山系はじめ関西一円の山々)

徳島県・剣山

老若男女でにぎわう山

笹で覆われたなだらかな剣山山頂と、しめ縄で囲まれた三角点。左奥は次郎笈(写真=中川喜久)

次郎笈山頂から剣山を望む(写真=中川喜久)

5月4日、曇りのち晴れ

剣山は四国第2の標高(1955m)で、剣の名前がついてはいるものの、山頂は笹に覆われたなだらかで女性的な山容となっています。メインの登山口となる標高約1400mの見ノ越(みのこし)から標高約1700mの西島までは観光リフトもあり、休日のこの日もリフトが動いた9時以降は多くの人でにぎわっていました。

当方は見ノ越から6時ごろに入山しました。すでに下山してくる人と何人もすれ違います。ほとんど尾根筋を直に上るルートで山頂を目指し、1時間30分ほどで平家の馬場と呼ばれる山頂の台地に到着しました。寒気が入った影響からか登山道には霜柱が立ち、山頂の気温は0度、曇り空で時折10m以上の強風も吹いて、じっとしていられません。それでも山頂の南西にそびえる次郎笈(じろうぎゅう、標高1930m、剣山山頂から小一時間)まで足を延ばしたときには晴れて暖かくなりました。

巻き道で下山する予定でしたが、再度剣山山頂まで戻り、木道が整備された高原の散策を楽しみました。ここの三角点は木道と木道の間、しめ縄が巻かれた石積みの中にあり、直接触ることができない構造になっています。

下りは山腹の道を使用し、1時間弱で見ノ越まで下山しましたが、駐車場は満車でした。

(中川喜久/岐阜県/55歳/よく行く山:日本アルプス、岐阜市近郊の山)

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週刊ヤマケイ「表紙写真」「読者の登山レポート」「山の川柳」「よもやまばなし」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

山で体験したちょっといい話や不思議な話、使って役立った装備や安全登山のための工夫、昔の登山の思い出などを募集します。お気軽にご投稿ください。こちらの投稿もペンネーム可です。文字数は400字以内でお願いします。


投稿先メールアドレス

weekly@yamakei.co.jp

※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」「週刊ヤマケイ・山の川柳」「週刊ヤマケイ・よもやまばなし」とお書きください。

※表紙写真に採用された方、読者の登山レポートに採用された方には週刊ヤマケイのロゴ入り測量野帳を進呈します(初回のみ)。また山の川柳で高段位になられた方にも測量野帳を進呈します。どしどしご応募ください。

編集後記

今週号もおかげさまで登山地情報、ニュースともにたくさんお寄せいただきました。本当にありがとうございます。今週号で掲載できなかった方、ごめんなさい。来週号でご紹介させていただきます。

さて、来月6月14日に週刊ヤマケイは通巻300号を迎えます。ここまでくることができたのも、ひとえに情報をお寄せいただく寄稿者の皆様と、小誌をご愛読いただいている読者の皆様のおかげです。

300号とはいえ、派手なことはできませんが(笑)、これからも皆様のお役にたてるよう、がんばってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!

株式会社山と溪谷社
〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
編集
佐々木 惣
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦
プロデューサー
萩原浩司

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