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信州の山岳遭難現場より

島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を配信しています。

2月4日に第138号が配信され、1月22日から27日にかけて発生した4件の遭難について紹介しています。

バックカントリーでの遭難が増加しています。バックカントリースキー、スノーボードは雪崩や立ち木への衝突、道迷いなどのリスクが高く、また相当な技術が必要です。樹林帯ではヘリコプターでの救助が困難なため、地上から救助に向かわなければならず、救助まで時間もかかります。トラブルが発生したとき、自分たちで対応できるよう、セルフレスキューやビバーク訓練などを行なってから入山するようにしましょう。

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・1月22日、北アルプス八方尾根において、スキー場のコース外に出てバックカントリースキーをしていた19歳男性が積雪等のため行動不能となり、大町警察署山岳遭難救助隊に救助されました。

・1月23日、黒姫山においてバックカントリースキーをしていた27歳男性が倒れているのを仲間が発見し、県警ヘリで救助しましたが、男性は収容先の病院で死亡が確認されました。

・1月24日、北アルプス唐松岳において単独で下山していた45歳男性が悪天候のため行動不能となり、翌25日、大町署山岳救助隊員、北アルプス地区遭対協白馬班救助隊員により発見、救助されました。

・1月27日、八ヶ岳連峰阿弥陀岳広河原本谷において62歳男性がアイスクライミング中に滑落、負傷し、県警ヘリにより救助されました。

(内容は長野県警察本部の発表時点のものです)

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下記URLより、「島崎三歩の山岳通信」バックナンバーもご覧いただけます。今後の登山にぜひ役立ててください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html

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長野県内の「冬山情報」などについては下記で公開しています。

○長野県警ホームページ

【山岳情報】

http://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html

○長野県ホームページ

【登山相談所情報】(冬山)

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangakusounan/sangaku_tozansoudansyo.html

(文=週刊ヤマケイ編集部)

特別講演は「地球温暖化と山岳環境」がテーマ。第9回 日本山岳遺産サミットを2月23日(土)に開催

特別講演の講師、工藤岳先生

昨年のサミットの様子

山と溪谷社が2010年に立ち上げた「日本山岳遺産基金」では、未来に残したい日本の豊かな自然環境や、人と自然の関わりを有する山岳地域を「日本山岳遺産」として認定し、環境保全活動や次世代育成活動を行う団体に対して助成を行っています。また年に一度、「日本山岳遺産サミット」を開催し、当年度の基金の活動の紹介、「日本山岳遺産」認定地の発表、認定団体の活動を紹介するとともに、講師を招き自然環境保護をテーマにした講演を行なっています。

来る2月23日(土)に開催する「第9回 日本山岳遺産サミット」では、2018年度の全国4箇所の山岳遺産認定地・認定団体の活動紹介に加え、植物繁殖生態学・気候変動生態学などを専門とする北海道大学 地球環境科学研究院の工藤岳先生を迎え、気候変動が山岳地域の生態系に及ぼす影響について、「地球温暖化と山岳環境」と題した特別講演をしていただきます。

開催概要は下記の通り。参加希望の方は、日本山岳遺産基金のウェブサイトからお申込みください。

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第9回 日本山岳遺産サミット 開催概要

日時:2019年2月23日(土) 13:30~16:00(開場13:00)

会場:インプレスグループ セミナールーム

東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング(23階)

※地下鉄神保町駅下車徒歩3分

■第1部 2018年度活動報告

2018年度認定地・認定団体 発表

・黒岳[大雪山](北海道/一般社団法人大雪山・山守隊)

・トムラウシ山(北海道/新得山岳会)

・飯豊山(山形県・新潟県・福島県/特定非営利活動法人飯豊朝日を愛する会)

・岩山[鹿沼市](栃木県/機動パトロール隊)

■第2部 特別講演「地球温暖化と山岳環境」

北海道大学 地球環境科学研究院 工藤岳先生

■参加費:500円

※参加費は「日本山岳遺産基金」への寄付として預かり、基金の活動に活用いたします

■定員:80名(要事前申し込み)

詳細URL

http://sangakuisan.yamakei.co.jp/news/info_summit2019.html

■申込締切:2019年2月21日(木)

※定員に達した場合、締め切り前でも受付終了

主催:日本山岳遺産基金

■お問い合わせ

日本山岳遺産基金 事務局

http://sangakuisan.yamakei.co.jp/

kikin_info@yamakei.co.jp

『森樹楽話 森や木の楽しく一寸深い百の話』

ヤマケイクリエイティブセレクション

ヤマケイクリエイティブセレクション『森樹楽話 森や木の楽しく一寸深い百の話』/山田 彬=著/1500円+税/1月25日発売/216ページ/ISBN=978-4-635-88664-2

財団法人日本森林林業振興会主催のグリーンサークル講師を続けてきた著者が、森や木の話を楽しく、そしてちょっと深く語ります。

本書は「ブナ」「サクラ」「カエデ」「林試の森の樹木たち」「色々な樹木」の5つの章で構成されています。

第1章「ブナ」では箱根神山の大ブナ、北限のブナ、南限のブナ、白神山地のブナとの語り合い、鋸歯ブナ・ムカシブナとは、など13項目について。第2章「サクラ」では箱根の山の原生ザクラ、ソメイヨシノの謎、ヒマラヤザクラとは、皇居東御苑のサクラ、サクラの葉の化石、など36項目について。第3章「カエデ」では日光のカエデ(湯の湖原生林、メグスリノキ)、箱根のカエデ、いろいろのカエデ(ミツデカエデ、ヒトツバカエデ)、など17項目を、第4章「林試の森の樹木たち」ではユリノキとシナユリノキ、メタセコイアとヌマスギ、レバノンスギとヒマラヤスギ、カシ類のいろいろ、イスノキとは、など21項目、そして第5章「色々な樹木」ではヒトツバタゴの花、インドボダイジュの新緑、一本のシイノキ、ハイビスカスの花、アジサイの花など13項目について。

本書を読めば、森や木がまた違った視点で楽しめるようになるはずです。

オホーツク海・能取岬

アイスクライミングとドローン撮影を楽しむ

オジロの滝をバックに記念撮影(写真=谷水 亨)

いくつもある滝のアイスクライミングを楽しむ仲間たち(写真=谷水 亨)

2月2日~3日

北海道三大アイスクライミングエリアのひとつ、能取(のとろ)岬に行ってきました。このエリアの魅力は、なんと言っても流氷を眺めながらアイスクライミングができること。加えてオジロワシやオオワシなど天然記念物の猛禽類が見られるなど、クライミング以外も楽しめるので、トレッキングコースとしても人気が高く、ガイド付きの観光客が海岸を歩いています。今年もリーダーの一言で初日に16名、二日目は13名が、遠くは札幌や浦河から集いアイスクライミングを楽しみました。

滝の氷は例年より細身で、登られない滝もありましたが、それでも二日間十分に楽しめるだけの氷瀑を次から次へと渡り歩きました。流氷やオジロワシ、そして斜里岳、海別岳、羅臼岳を有する知床連山も遠目に眺めながらアイスクライミングを思う存分楽しみました。

この二日間は風も弱く、天候に恵まれたため、あらかじめ許可申請をしていたドローン撮影も楽しみました。

(文=谷水 亨/北海道アウトドア夏山ガイド認定者)

秋田岩手県境・秋田駒ヶ岳

八合目避難小屋より上は天候の急変に注意

八合目から山頂に向かう。正面の丸いピークは焼森(写真=吉田 功)

阿弥陀池に到着。小屋はエビの尻尾にびっしりと覆われていた。背景は男岳(右)から横岳(左)へ至る稜線(写真=吉田 功)

1月26日、曇り時々晴れ

秋田県仙北市にある旧田沢高原アッスルスキー場から山スキーで秋田駒ヶ岳に登りました。

朝8時に出発し、始めは休業中のスキー場のゲレンデをひたすら登ります。ゲレンデ最上部に達した後、そのまま樹林に入ると間もなく八合目に至る車道に出ます。このまま車道に沿って登って行けば標高1300mほどの八合目避難小屋に到着します。雪で埋もれたカーブミラーがルート旗代わりになるので、よほど視界が悪くなければ八合目までは到達することができます。歩き始めは薄曇りでしたが、八合目に到着した11時頃は次第に晴れてきました。

ここから夏道の東側を通るように南下して歩き、1時間足らずで阿弥陀池に到達しました。しかし、この晴天も間も無く終了。ひと息ついている間に、目の前にある最高地点の男女岳はまったく見えなくなりました。やむなく男女岳登頂はあきらめ、八合目避難小屋まで戻って大休止した後、登山口まで滑り降りました。

このコースは2月上旬ころまでは静かな山歩きができますが、それ以降は雪上車による八合目までのツアーが始まりますので、山はにぎやかになります。

また上記のとおり、八合目から上は天候が急変することがありますので十分に注意してください。

(文=吉田 功/本荘山の会)

北アルプス・八方尾根

雪山の造形美、シュカブラを撮影

シュカブラと白馬三山(写真=大島隆義)

左上:冬晴れの八方尾根 右上:雪煙舞う 左下:風走る 右下:下の樺から白馬三山を望む(写真=大島隆義)

1月30日、晴れ

長野の天気予報を見ていると、晴れマークが付いていました。山の天気も良好となっていたので、急遽思い立ったのが八方尾根です。悪天からの晴天であればシュカブラができていると予想され、ゴンドラ・リフトを利用すれば楽に日帰りで行けます。

始発のゴンドラ・リフトを利用して八方尾根にたどり着くと、予想通りシュカブラがいたるところにできていました。前日の雪で場所によってはヒザ上までラッセルしながら被写体を探し、撮影しながら登っていきます。この日はバックカントリースキーヤーや登山者でにぎわっており、トレースもできていたので比較的楽に登ることができました。時折吹く強風に耐えながらも、その強風で舞い上がる雪は良い被写体となりました。

最終リフトの時間を見計らいながら撮影を続け、結局丸山下のダケカンバの樹林帯までがタイムリミットとなりました。最終時間ギリギリまで撮影を楽しみながらの日帰り散策となりました。

(文=大島隆義/山岳風景写真家)

中央アルプス・宝剣岳周辺、サギダルの頭

雪稜散歩

雪稜咆哮 天に逆巻く島田娘のピーク(写真=伊原明弘)

峻厳宝剣岳 サギダルの頭から(写真=伊原明弘)

1月29日~30日、29日快晴・風強し、30日日の出ごろ薄曇りのち快晴

東シナ海、上海沖に高気圧が発生しました。移動性高気圧になれば29日から30日にかけて日本上空へ移動して、微風快晴になるはずと予想し、一泊で登ることにしました。稜線で酷寒に耐えながらテントを設営・撤収することを思えば、軽量な身で稜線を往復する方が容易です。そこで風呂もあり快適な千畳敷ホテルに宿泊することにしました。目的のピーク、サギダルの頭は積雪期のみ登頂が許される場所で、そこから見えるモルゲンロートの宝剣岳は美しく、かつ凛としています。

29日の昼ごろ千畳敷に上がり、極楽平を目指します。木曽駒ヶ岳を目指す多くの登山者が乗越浄土を目指して登っていますが、ただひとり極楽平を目指し登山開始です。積雪状況から雪崩の危険性は少なく、ヒザ上から腰あたりまで潜りますが、スノーシューのおかげで30~40cm沈む程度のラッセルでした。

稜線直下10mまでスノーシューで快調に登り、そこで荷物をデポし、アイゼンに履き替えます。風下側のラッセルで一汗かきましたが、稜線に出ると強風の洗礼を受け、みるみる体温が奪われていきます。快晴ですが高気圧の中心はまだ来ていないのか、強風はおさまりません。風下や岩陰に身を隠して強風を避け、ひと息入れながら、アイゼンがきく締まった稜線を進みます。島田娘のピーク周辺で待ち構えていましたが、期待した夕焼けは水平線に薄雲があり、鈍い夕照となり残念でした。「冬山なんてこんなもんさ」と自分に言い聞かせて千畳敷へと下山。風呂で疲れを癒やし、ビールで乾杯し、明日への英気を養いました。

翌30日は4時30分ごろ上空に星が見えるので準備をし、5時にヘッドライトを頼りに極楽平からサギダルの頭を目指しました。前日に往復したラッセルトレースもすっかり風に埋め戻されていて、一からラッセルのやり直しです。それでもスムーズに登頂できましたが、日の出までの長い待ち時間が辛かったです。放射冷却で気温はマイナス16度。非常に寒いのですが、微風のおかげでなんとか耐えられる寒さです。カメラ操作のため手袋は薄手なので、凍傷になりそうな痛さです。荘厳な黎明を期待していましたが・・・・・・天は我に味方せず、早々と下山することに。

朝焼けは撮れませんでしたが、その後は快晴となりました。

(文=伊原明弘/日本山岳写真協会・東海支部)

北八ヶ岳・蓼科山

森林限界手前で防風防寒対策を

点在する山頂のシュカブラ(写真=小山貴之)

山頂より八ヶ岳連峰の山塊を望む(写真=小山貴之)

2月2日、快晴

快晴の空の下、スズラン峠登山口より出発です。人気のルートのため駐車場はほぼ満車の状態でした。

歩き始めてからすぐに山頂部分を見ることができ、はやる気持ちを抑えながら歩を進めます。春のような暖かな日差しもあり汗ばむ陽気です。

高度が上がるにしたがい好展望が得られるため、立ち止まって振り返る回数も徐々に増えていきました。2100mの標柱を過ぎると、間もなく正面に蓼科山をとらえることができる良いポイントです。幸徳平から先は急登となり、我慢の時間帯となります。森林限界手前では青空と霧氷がとても美しい色合いでした。森林限界を抜けると展望は一気に開け山頂は目前です。風をじかに受けるため森林限界手前で防風防寒対策をするとよいでしょう。

山頂では神社や方位盤を巡り、風の当たらない場所で大休止して360度の展望を満喫し下山します。新雪もありフカフカなルートを歩くことができました。ルートは1本道ですが降雪直後はトレースが消えてしまうことも考えられますので注意願います。

(文=小山貴之/長野県自然保護レンジャー)

那須・茶臼岳

快晴・微風の那須岳で今冬季初登頂と大展望を楽しむ

剣ヶ峰と朝日岳をめざすルートに挑む登山者たち(写真=奥谷 晶)

前日までの風雪のすごさを物語る茶臼岳稜線(写真=奥谷 晶)

2月3日、快晴

冬季は猛烈な風で知られる那須岳。冬型気圧配置の小休止の晴れ間を狙って茶臼岳に向かいました。

大丸駐車場には、はやくも出発の準備をする登山者たちの姿が見られ、登山指導所までのトレースもできています。晴れでもある程度の強風は覚悟していましたが、この日は、いつもはすさまじい風の吹く峰の茶屋跡避難小屋までもほとんど無風でした。ゴロ石が露出しているのでアイゼンではかえって歩きにくいほどです。

茶臼岳山頂ではさすがに風が出てきましたが、那須岳では微風といってよいでしょう。撤退が続いた今冬季初のピーク登頂を勝ち取り、爽快な青空と雪山の360度の大展望を楽しむことができました。

(文=奥谷 晶)

群馬県・黒檜山

展望を楽しんだ定番の日帰り雪山コース

黒檜山やや下の展望地から見た、大沼と地蔵岳(写真=木元康晴)

駒ヶ岳の先の稜線。雪山らしさを感じる区間です(写真=木元康晴)

2月3日、晴れのち曇り

赤城山最高峰の黒檜山から駒ヶ岳へと縦走する、初級者向けの雪山コースへ行ってきました。

前橋駅から赤城山直通バスに乗り、登山口に近いあかぎ広場前バス停で下車。そこで準備を整えましたが、例年よりも気温は高めで、まるで春を思わせる暖かさです。

ワカサギ釣りの人でにぎわう大沼の脇を通過しつつ、黒檜山登山口までは車道を歩き、そこからはトレースのついた急な尾根へ。

多少汗ばみつつ到着した黒檜山の先の、絶景スポットからは浅間山や谷川連峰、上州武尊山や日光連山など、関東北側の山並みを一望することができました。

少し引き返して黒檜山神社の先の斜面を下り、鞍部から登り返して駒ヶ岳へ。その先は、張り出しは少ないものの雪庇の出た稜線を歩き、下山口からは急な階段に注意しつつ一気に下って赤城山ビジターセンターへ。

途中からは雲が増えたものの、おおむね視界は良好で、おだやかな天気の下での雪山歩きを満喫できた1日でした。

(文=木元康晴/登山ガイド)

奥多摩・川苔山

滑落・道迷いの危険もあり要注意の初級雪山ルート

晴れ上がった川苔山直下(写真=野村 仁)

先行トレースが正規ルートを外れていた地点(写真=野村 仁)

2月1日、晴れ

前夜、関東地方に雪が降りました。雪山を期待して川苔山へ出かけました。ルートは北面の川苔谷から登り、登頂後は鳩ノ巣駅へ下ります。

細倉橋から谷沿いの山道は積雪10cmほどでした。細い山道や木橋、桟道は滑りやすく、注意が必要です。百尋の滝手前から登り30~40分ほどの区間は、奥多摩でも事故が多発している所で、スリップが致命的な事故になる危険な地形です。緊張して通過しました。写真をとるときには足場を確認し、かならず立ち止まって撮影しました。

支流の火打石谷から横ヶ谷へと進み、地形のわかりにくいポイントが続きます。トレースがないと厄介です。先行者のトレースは途中で正規ルートを外れていました。私もしばらくは山道の形跡をたどりましたが、やがて道形が不明になり、山勘(?)だよりに尾根を直登して山頂近くへ出ました。

鳩ノ巣への下山コースも雪がたくさんあって、日だまりハイクに心が和みました。

(文=野村 仁/編集室アルム)

神奈川県央・仏果山

低山ながら高度感がある山です

高取山の鉄塔展望台から眼下の宮ヶ瀬湖を挟んで蛭ヶ岳を奥に丹沢山塊が広がる(写真=白井源三)

下山後、服部観光牧場を散策。牧場後方の山並みは左から経ヶ岳、右奥が仏果山と高取山。売店ではジェラートやソーセージが売られている(写真=白井源三)

1月30日、晴れ

仏果山(ぶっかさん)は主に小田急線・本厚木駅より半原行きのバスで登山口の愛川ふれあいの村から登られていますが、マイカー登山の場合、愛川ふれあいの村の駐車場に車を置いて、仏果山~高取山~駐車場を一周するコースがあります。今回は高取山へまず登ってみました。

ふれあいの村のキャビン裏から登山開始。宮ヶ瀬ダム堰堤の展望台があります。よく整備された階段の登山路を登っていくと、半原バス停へ下る分岐に合流します。まもなく林道を横切り登っていくと、高度が増して高取山の稜線が望まれるようになりました。明るい南面の尾根にベンチが置かれ小休止です。

しばらく落葉樹林帯を登っていきます。高取山へ続く尾根に出ると、右に落合へ下る分岐に着きました。暗いヒノキの樹林帯を抜けると高取山の直下です。

山頂には埼玉からの男性二人が休んでいました。丹沢をはじめ高取山から眼下の南山など来県しているそうです。圏央道が開通して埼玉からも容易に登れるようになったのでしょう。

名物の鉄塔に登ると関東平野が光っていました。ほぼ満水の宮ヶ瀬湖を挟んで蛭ヶ岳を奥に丹沢山塊が広がっていました。一度下り、宮ヶ瀬越分岐を右に見て登り返すと仏果山です。

この山域は上部が落葉樹で新緑期や紅葉期には見事な彩りになります。仏果山にも鉄塔があり、埼玉のお二人は仏果山から経ヶ岳へ縦走するそうですが、このルートでは富士山が見えなくて残念がっていました。登山口の半原地区では仏果山を半原富士と呼び、低山ながら高度感がある山です。山頂から急斜面を一気に下り、鉄塔下に出ると再び関東平野と陣馬山からの山並みが遠望出来ました。半原バス停へ下る道と分かれ、駐車場へ戻りました。

帰路、服部観光牧場に寄り、おいしいジェラートを食べ、牧場を散策しました。さらに下れば、愛川公園からダムサイトを見学出来ます。

(文=白井源三/『神奈川県の山』共著者)

伊豆・達磨山

ひと足早い春を感じた一日

達磨山山頂直下より駿河湾、南アルプス、富士山(写真=中村重明)

松原公園(静岡県伊豆市)の土肥桜(写真=中村重明)

2月2日、快晴

早咲きの桜として有名な東伊豆の河津桜よりもさらに早咲きで、日本一の早咲きの桜とも言われている西伊豆の「土肥桜」が見頃と聞き、近くの達磨山(982m)へのハイキング後にその土肥桜を鑑賞する計画を立てました。予定を決めた後に、図らずも南関東の平野部にも雪を降らせた南岸低気圧が達磨山周辺にもそこそこ雪を降らせていました。そのため期せずして「雪山ハイク」となり、期待以上の景観を楽しむことができました。

温暖な気候の西伊豆の低山ですが、3年前の3月下旬に訪ねたときも積雪がありましたので、最新の情報のチェックと雪への備えは必要かと思います。

この日は終始快晴で、だるまやま高原レストハウス前の駐車場からいきなり富士山の絶景が見られ、さらに登るにつれ、駿河湾越しの南アルプスや、駐車場からよりもずっと雄大に見える富士山の景観、そして駿河湾や天城山方向の展望などを存分に楽しむことができました。

下山後は土肥の松原公園へ行き、もうひとつのお目当ての土肥桜を鑑賞しました。思っていたよりは本数が少なかったものの、桃の花に似た濃いピンク色の花がとても鮮やかで、ひと足早い春を感じました。また近郊ではツバキ(白、赤)、スイセン(白、黄)、菜の花(黄)なども見られ、ひと足早い春を感じた一日でした。

(文=中村重明)

妙高・関温泉

バックカントリースキーを楽しみました

極上のパウダースノーを滑走中(写真=畠山茂信)

バックカントリースキーを楽しんだ幕の沢。奥は神奈山(写真=畠山茂信)

2月2日~3日、2日快晴、3日晴れのち曇り

妙高出身の友人のガイドでバックカントリースキーを楽しみました。

1本目、リフトを降りて幕の沢の南面に滑り込みます。写真とビデオを撮りながら滑走距離を長くとるため、トラバース気味に斜面を滑り降りました。二日前から前日の午後まで猛吹雪が続き、1m以上の新雪で斜面は完全にリセットされ、思う存分ファーストトラックが楽しめました。

2本目はノートラックの斜面を求めて関温泉スキー場の上部から同じく幕の沢の南面に入りました。残念ながら別のグループが前を滑っておりファーストトラックにはなりませんでしたが、軽くて深い極上のパウダーを楽しみました。

翌日は初日の1本目と同じルートで写真を撮影した後、関温泉スキー場の上部から神奈山東尾根下部の1250m地点までハイクアップ、休暇村妙高までのロングコースを楽しみました。

関温泉には温泉のほかにも小さなパブや大変おいしいイタリアン・レストランがあり、アフタースキーも充実している良い場所だと思います。

(文=畠山茂信)

鈴鹿・藤原岳

低山といえどもしっかりした冬装備を

藤原岳山頂から天狗岩を望む(写真=金丸勝実)

山頂直下にて。強風で雪煙が舞い、視界が奪われることも(写真=金丸勝実)

1月29日、曇り時々晴れ

寒波が来るたびに鈴鹿の山の積雪が増していきます。特に竜ヶ岳以北の藤原岳、御池岳で積雪が多くなり、降雪直後はラッセルを強いられ、山頂を踏むことが難しくなるときがあります。しかし1月も後半になると雪が締まり徐々に歩きやすくなってきます。今回は前線通過後の天候の回復を待って藤原岳に登ってきました。

花の百名山として知られる藤原岳ですが、積雪期でもアプローチがよく、また、山頂に避難小屋があることなどから、冬山の入門としてよく登られています。この日は平日でしたが、避難小屋はよくにぎわっていました。

ルート状況は、五合目あたりから積雪があり、八合目からはアイゼンの装着が必要になりました。また、八合目からは雪崩のリスクを回避するための冬道となります。要所に竹竿の目印が設置されているので安心です。積雪は九合目からさらに増しますが、雪がよく締まっていてアイゼンを効かせながら効率よく高度が稼げました。

この日は前線通過後で風が強かったのでひとまず避難小屋に入り昼食をとりました。この時期はやはり避難小屋のありがたさが感じられます。午後は山頂を往復し同ルートで下山しました。

避難小屋から山頂は雪がよく締まっていて、歩きやすかったのですが、強風で時折、雪煙が舞って視界が遮られることがありました。展望のよい山頂からは、冬景色を満喫できました。低山といえども、しっかりとした冬装備は必要です。

(文=金丸勝実/『三重県の山』著者)

佐賀県・天山

やっと訪れた冬景色

山頂の木々はきれいな霧氷に飾られていました(写真=池田浩伸)

山頂に立つ石碑にもエビのしっぽができていました(写真=池田浩伸)

2月1日

窓から天山を見ると山頂部が白く見えていたので、解けないうちにと急いで支度をして出かけました。

小城から登山口の七曲り峠まで、積雪や凍結もなく到着しました。スタートからしばらく続く樹林帯の中ではコゲラやシジュウカラ、シロハラなどの野鳥をたくさん見ることができました。

広い山頂部の肩にでると、道や笹の葉にうっすらと雪が積もり、薄氷も張っていました。緩やかに高度を上げ山頂部が見え始める頃になると、木々の枝にきれいな霧氷がついていました。氷を踏む音を楽しみながら、やっと冬が訪れた冬景色を楽しみました。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

くじゅう・中岳、扇ケ鼻

霧氷と大展望を満喫しました

天狗ヶ城北斜面の霧氷越しに中岳(右)と大船山(左)を望む(写真=松本高志)

上:扇ヶ鼻山頂と雲海に浮かぶ阿蘇根子岳・高岳 左下:氷結した御池 右下:扇ヶ鼻山頂から東方を望む。右から久住山、中岳、天狗ヶ城、星生山(写真=松本高志)

2月2日、快晴

牧ノ戸峠登山口から扇ヶ鼻、天狗ヶ城、中岳へと登ってきました。

積雪は数cm程度、天気は快晴で日が昇るにつれ霧氷が溶けていくので先に扇ケ鼻へ行くことにしました。日当たりのいいところはすでに霧氷はなくなっていましたが、日の当たりにくい北斜面は霧氷がきれいでした。雲海に浮かぶ阿蘇連山や祖母山地を見ることもできました。

西千里浜の分岐へ戻るとたくさんの登山者が久住・中岳方面へ向かっています。御池へ着くとにぎやかな声が聞こえてきました。御池は完全氷結ではなく端のほうは溶け始めていましたが、たくさんの人が氷結した御池の上を渡っています。中にはスケートをしたり、ソリで滑っている人もいました。天狗ヶ城の山頂から氷結した御池を見下ろすと、白く光ってきれいに見えます。

北斜面には霧氷も残っていましたので、のんびり霧氷と360度の大展望を楽しんだ後、中岳から御池を回って往路を戻りました。

(文=松本高志)

丹沢・大山

この冬初めての冠雪となった山へ

上:山頂からの展望。左から愛鷹山、富士山、丹沢表尾根から丹沢主脈へ 下左:南アルプス遠望 下右:塔ノ岳の尊仏小屋(写真=谷上俊三)

上左:山頂・阿不利神社奥の院 上右:山頂にて 下左:山頂から相模湾と江の島、三浦半島を望む 下右:阿不利神社下社の節分豆まき舞台(写真=谷上俊三)

2月2日、快晴

まったく雨の降らないこの冬、例年なら雪をかぶって白い山頂が見られる丹沢大山も、今年はうっすらと白くなったことが一回あっただけで、冠雪はまったくありません。1月31日にやっと雨が降り、この冬初めての冠雪となったので、2月2日の土曜日に雪の大山を楽しんできました。

積雪は多い所で10cm弱、気温も高かったので登山道にほとんど雪はありません。山頂近くになってアイゼンのお世話になりましたが、昼近くになると雪も溶け始め、スニーカーで登っている人も多くいました。快晴の土曜日ということで登山者も多く、昼ごろには家族連れや若者たちが多く見られるようになり、山頂はにぎやかです。

風はほとんど無く、暖かな山頂からは富士山はもちろん、箱根の山や愛鷹山、丹沢表尾根・丹沢主脈が一望で、塔ノ岳の尊仏小屋と山頂にいる多くの登山者もよく見えました。丹沢最高峰の蛭ヶ岳は丹沢山と不動の峰の向こう側なので見えません。

帰り道に通った大山登山口の阿不利神社下社では節分の豆まきに備えて舞台が設置されていました。

(谷上俊三/神奈川県/78歳/よく行く山:丹沢大山、丹沢表尾根など)

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週刊ヤマケイでは、読者の皆さんから表紙写真、登山レポート、山の川柳を募集しています。また新たに「よもやまばなし」も募集します。ぜひあなたの作品をお送りください。

【表紙写真について】

●タテ位置で撮影した写真に限ります。

●横幅1200ピクセル以上のjpeg画像。

●写真に簡単な説明も添えてください。


【読者の登山レポートについて】

●本文200字~300字。1ヶ月以内の山行に限ります。できれば2週間以内の情報をお寄せください。国内・海外は問いません。山名・日程・天気を明記。登山道の様子や開花状況などもできるだけ盛り込んでください。

●写真キャプション(写真の解説を簡単なもので結構ですので付けてください)

●お名前(ふりがなもお願いします。匿名、ペンネームでの掲載は不可です)

●メールアドレス

●年齢

●郵便番号と住所

●登山歴

●よく行く山名、山域

※文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。


【山の川柳】

「夏休み 孫と一緒に 百名山」

「お父さん 登山道具を 片付けて」

「登れども登れども ぴくりとも動かぬ 体重計」など、山に関する川柳を募集します。どうぞ気軽にお送りください(川柳の投稿はペンネームでも可)。編集部が審査して、段位を授与します!


【よもやまばなし】

山で体験したちょっといい話や不思議な話、使って役立った装備や安全登山のための工夫、昔の登山の思い出などを募集します。お気軽にご投稿ください。こちらの投稿もペンネーム可です。文字数は400字以内でお願いします。


投稿先メールアドレス

weekly@yamakei.co.jp

※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・表紙写真応募」または「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」「週刊ヤマケイ・山の川柳」「週刊ヤマケイ・よもやまばなし」とお書きください。

※表紙写真に採用された方、読者の登山レポートに採用された方には週刊ヤマケイのロゴ入り測量野帳を進呈します(初回のみ)。また山の川柳で高段位になられた方にも測量野帳を進呈します。どしどしご応募ください。

株式会社山と溪谷社
〒101-0051東京都千代田区神田神保町1丁目105番地
編集
佐々木 惣
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦
プロデューサー
萩原浩司

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