山と溪谷 編集部ブログ

話題の事業仕分けで山のトイレを建築する補助金は廃止。「山小屋の公共性」とは?

こんにちは。編集部神谷(有)です。

先日、環境省による「行政事業レビュー」が行われました。
大きな注目を集めた内閣府の「事業仕分け」の、省庁自主仕分けが「行政事業レビュー」です。

ここで、山のトイレを建築するための補助金「山岳環境等浄化・安全対策緊急事業費補助」が対象となり、同事業は検討の結果「廃止」となりました。

ニコニコ動画でも生放送されました。(170分ぐらいからがこのテーマ)
◎ニコニコ動画:環境省「行政事業レビュー」公?開プロセス

この補助金は、国立公園、国定公園などの自然公園内でのトイレ整備に関して、
国が費用の2分の1を、県などを通じて補助するものです。
ずっと垂れ流しだった山のトイレをなんとかしようと、平成11年からはじまった補助金です。
◎環境省自然環境局・国立公園:山岳環境等浄化・安全対策事業費補助(山岳トイレ整備交付金)


 ※ 写真はイメージです
廃止の理由としては、「補助金の拠出先が民間の山小屋という私企業であるから」ということ。

山小屋のトイレ建設のお金は、山小屋が自分で払いなさい。お金は利用者である登山者に負担させなさいということです。

「山を汚しているのは登山者だから、登山者に負担させよ」という感じです。

ここで問われたのは、「山小屋の公共性」という点でもあります。
税金を投入する意味を問われたわけです。

ぱっと思いつくだけでも、山小屋には、「安全」と「環境」の両面で大きな公共性を持っていると思います。

 1.登山道の整備
 2.遭難対策・救助
 3.山の環境保全活動
  ・トイレの整備と管理
  ・ゴミ対策
  ・高山植物などの野生生物の保護
 4.登山者への各種指導

その意味で、山小屋という施設は、これらの公共性とサービス業としての宿泊業を同時に行う特殊なものです。

その特殊性と山の環境保全の間で、少なくとも環境省が任命した政治・経済学者を中心とした外部有識者はNOとしたわけです。

弊誌では、この問題をきちんと紹介していきたいと思っています。

忘れられない登山&取材デビューは八ヶ岳の開山祭

こんにちは。編集部の青木です。
先週末の東京はお天気に恵まれ、行楽日和となりましたが、みなさんはどこかに行かれましたか?
私は、6月5日~6日にかけて、八ヶ岳に行ってきました。

6月6日は八ヶ岳の開山祭。
6月5日は、各山小屋にて開山前夜祭が盛大に行われました。

恥ずかしながら、登山はほとんど初体験。
今回の目的は、(取材はもちろんですが)登山&山小屋泊デビュー、そして山小屋の方々へご挨拶をすることでした。

今回宿泊させていただいたのはオーレン小屋。
初心者の私には、うれしいお風呂付きの山小屋です。
7人ほど入れるお風呂は、ヒノキでできていて、とってもいいにおい。
冷えた体を、しっかりと温めることができました。

盛大な前夜祭に向けて、準備するみなさん。
一体、どんな料理がに振舞われるのでしょうか……。
写真を見返すたびに、おなかが鳴ってしまいそうです。
(詳細は……8月号にてレポート予定!)

また、当日はお天気にも恵まれ、快適に登山デビューを果たすことができました!

(左)硫黄岳初登頂後、硫黄岳山荘の浦野岳孝さんと。

硫黄岳山荘の前夜祭では、長野県・茅野市の地酒「ダイヤ菊」が振舞われ、ピアニストやテノール、ソプラノ歌手による『山の上の演奏会』が開催されるなど、大変盛り上がったそうです。

横岳には、八ヶ岳と白馬にしかない希少種・ツクモグサが咲いており、これから行く方は必見ですね。

6月6日は北横岳と赤岳にて開山祭が行われました。
開山祭という記念すべきこの日は晴天。
北横岳ヒュッテにお邪魔させていただき、ホッと一息ついてから山頂へ。

 

汗ばむ陽気のなか、北横岳には約500人が集まり、南峰から続く細い道には行列が!

右から白駒荘の辰野廣茂さん、黒百合ヒュッテの米川岳樹さん、麦草ヒュッテの島立正広さん、オーレン小屋の小平岳男さん、そして私(青木)。北八ヶ岳の山小屋の方々が勢ぞろい。

また、ピラタス蓼科ロープウェイ山頂駅では「山バッジ展」も開催。
週末の八ヶ岳は、実にたくさんの人でにぎわっておりました。

はじめてだらけで色々と不安もありましたが、山小屋の方々のあたたかいおもてなしで、忘れられない登山&取材デビューとなりました。
みなさま、本当にどうもありがとうございました。


気になる開山祭、オーレン小屋の前夜祭の模様は……『山と溪谷』8月号でお伝えいたします。


 

「山の天気講座 第2回 梅雨期の集中豪雨」に参加しました。

こんにちは。
編集部の神谷(有)です。

ちょっと前ですが、5月19日に開催された「『山と溪谷』誌面連動企画 山の天気講座」の第2回に出席しました。

前回の様子

今回のテーマは6月号掲載の「梅雨期の集中豪雨について」。

梅雨前線の基本から、最近多く発生して気象予報もやっかいな「寒冷低気圧」の話まで、 いろいろ勉強になることばかりでした。

●ワンポイント講座メモ
「梅雨前線のクビレがやばい」
前線に、きゅっと山のようなクビレがあることがありますよね。
あれって、やばいみたいです。そこは大雨になりやすいそうです。

さて、今回の講座でおもしろかったのは、講座の後半で、天気図や衛星画像、レーダー・エコー合成図を使って、自分で天気予報を考えたこと。

明日の丹沢は何時に晴れるか?

いろんな図を組み合わせて想定して、自分たちなりの天気予報を考える……。
初心者にとっては、予報が当たるかどうかではなく、天気図をちゃんとみることに意義があると思いました。



写真=わたくしの予想の痕跡。。。

ちなみに…わたしの予報は、はずれました…。

次回は6月21日(月)開催。
テーマは「気象遭難」。
昨年のトムラウシ山の遭難がメインテーマです。

詳細はこちら

7月号持参でどうぞ。

雪山初級者女子ふたりが行く、北アルプス唐松岳

こんにちは。編集部の坂元です。

2011年5月号の特集「残雪の北アルプス」(仮題)。
神谷(浩)さんのハードな奥穂高南稜取材とはうって変わり、もう一本の取材は、雪山初級者女子ふたりが行く、北アルプス唐松岳。
白馬八方から、ゴンドラとリフトを乗り継いで八方尾根を往復してきました。

取材当日は、ほとんど雲の無い青空。
歩いていると、どこからかウグイスの鳴き声も聞こえます。
左右には後立山連峰の展望がすばらしく、テンションが上がります。



リフトを降りてしばらくは雪の無いガレ場。
冬期用トイレのあたりから徐々に雪がつき始め、
ガレと雪が交互に現れる登山道を行きます。
重たい春の雪にバテそうになりますが、
暖かかったせいか凍ったところは無く、
アイゼンは履かずに、キックステップとピッケルで登っていきます。





宿泊は、稜線上に建つ唐松岳頂上山荘。
ちょうど日没のころ、山荘の食堂から見た立山連峰です。



掲載を、どうぞお楽しみに!!

特集「残雪の北アルプス」(仮題)取材のため、奥穂高岳に行ってきました

こんにちは。編集部の神谷(浩)です。

先日、2011年5月号の特集「残雪の北アルプス」(仮題)取材のため、奥穂高岳に行ってきました。
上高地から岳沢に入り、奥穂高岳南稜というバリエーションルートを登って奥穂高岳頂上に立ち、穂高岳山荘・涸沢を経由して上高地に下山しました。


写真=岳沢から見た奥穂高岳南稜。「トリコニー」と呼ばれる3つの岩峰(写真中央上部)が顕著

 


写真=建築中の岳沢小屋。今年8月のオープンに向けて作業が進んでいます

 

 奥穂高岳南稜は、かのW.ウェストンと上條嘉門次らによって1912年8月に初登された歴史あるルート。現在では、残雪期の雪稜ルートとしてよく登られています。
 取材時は、雪と岩がミックスされ、登りがいのあるルートになっていました。
 天気に恵まれ、痛いほどに照りつける日差しのなか標高を上げていきます。
 ただ、気温が上がりすぎて、沢筋は大きな雪崩が頻発。
 当初の計画では、前穂高岳を越えて奥明神沢から岳沢に戻ることを考えていましたが、沢の下降は危険すぎると判断し、穂高岳山荘に泊まり、涸沢側から下山しました。

 
写真左=眼下に岳沢や上高地を見ながらの撮影。高度感抜群
写真右=トリコニーの1ピッチ目。雪はなく、アイゼンで岩を登っていきます

 

 
写真左=トリコニーを抜けた後の雪稜。カメラマンはビレイなし。危険な撮影です
写真右=穂高岳山荘のお弁当は、鮎の甘露煮付きの朴葉ずし。飛騨の食材にこだわって作っているそうです

 

 本誌の掲載は約1年後となります。
 どうぞお楽しみに!

■岳沢小屋
http://www.mcci.or.jp/www/yarigatake/dakesawa/

■穂高岳山荘
http://www.hotakadakesanso.com/

 

東京都山岳連盟主催の登山講習会「ロープ結束法」を取材してきました

編集部の宮崎です。

ふつうの登山道でも、岩場やザレ場など転落・滑落の不安を感じる場所ってありますよね。こういう箇所では、雨で滑りやすいときや、体力・技術に不安がある仲間を連れている場合など、がっちりと確保したくなる場面が出てきます。とはいえ半端な知識でロープを出して確保したりすると、じつはとんでもない勘違いをしていて、結果、確保される側、確保する側の双方が非常に危険な状況に追い込まれかねません。

山岳会組織に属していない登山者のみなさんにとって、このような講習会は正しい知識と技術を身につけるチャンスです。ぜひこのようなチャンスを積極的に活用したいものですね。


都岳連加盟の山岳会会員や都岳連の個人会員だけでなく、誰でも参加できる

講座は2クラスに分かれていて、クラスA=一般縦走で役立つロープワーク(悪場の通過法など)、クラスB=クライミングのためのロープワーク他、となっていますが、連載ではクライミングまでは想定していないので、今回はクラスAを中心に取材しました。8の字結び、120cmソウンスリングで簡易チェストハーネスを作る、メインロープの固定法、60cmソウンスリングでプルージックを作る、などを教わりました。



必要な装備はこれだけ。
写真左から、ロープ6mm×10m、ソウンスリング120cm×1、
ソウンスリング60cm×2、皮革製グローブ、カラビナ×2、安全環付きカラビナ×1




参加者のみなさん、安全確保への意欲には並々ならぬものがあります

もちろん、机上講習会に参加すればすぐにロープ確保の実践ができるというわけではありません。でも今回参加された方は、ロープによる安全確保のシステムについては理解されたと思います。私もこういう機会をできるだけ逃さず、安全登山の知識向上を図ろうと思いました。



東京都山岳連盟のサイト
http://www.togakuren.com/

岩崎元郎さんと湯河原の幕山へ

編集部の宮崎です。

5月12日、岩崎元郎さんが主宰する「遠足倶楽部」の山行に同行させていただき、湯河原の幕山に登ってきました。製薬会社さんの広告ページ撮影が目的です。

湯河原駅に着くと、かなりの雷雨です。でも天気はじょじょに回復に向かっているようなので、駅前で1時間天気待ちしてから登山口の幕山公園へ。幕山公園に着いても、上空には晴れ間がのぞいているのになかなか小雨が上がってくれません。ここでも1時間近く、天気待ち。

完全にやんでから出発! 幕山公園南側の城山をめざしますが、登る途中、林道から登山道に入る地点に「崩壊のため通れません」という看板が立っていました。その看板の書き方があいまいで、通れないのは登山道なのか林道なのか、どうもはっきりしません。

ここで岩崎さんと相談した結果、城山はやめて、幕山公園北側の幕山に登ることに変更。


雨上がりのみずみずしい空気のなか、岩崎さんとともに登山開始


その後、幕山に無事登頂し、撮影もとどこおりなく終了。
岩崎さんは遠足倶楽部の生徒さんたちに「こういう現場判断もリスクマネージメントのひとつですよ」と解説していました。




けっきょく、登った山は幕山になりました

遠足倶楽部のみのみなさん、ご協力ありがとうございました。

なお、この取材の記事は8月号に掲載予定です。どうぞお楽しみに。

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