山と溪谷 編集部ブログ

東京都山岳連盟主催の登山講習会「ロープ結束法」を取材してきました

編集部の宮崎です。

ふつうの登山道でも、岩場やザレ場など転落・滑落の不安を感じる場所ってありますよね。こういう箇所では、雨で滑りやすいときや、体力・技術に不安がある仲間を連れている場合など、がっちりと確保したくなる場面が出てきます。とはいえ半端な知識でロープを出して確保したりすると、じつはとんでもない勘違いをしていて、結果、確保される側、確保する側の双方が非常に危険な状況に追い込まれかねません。

山岳会組織に属していない登山者のみなさんにとって、このような講習会は正しい知識と技術を身につけるチャンスです。ぜひこのようなチャンスを積極的に活用したいものですね。


都岳連加盟の山岳会会員や都岳連の個人会員だけでなく、誰でも参加できる

講座は2クラスに分かれていて、クラスA=一般縦走で役立つロープワーク(悪場の通過法など)、クラスB=クライミングのためのロープワーク他、となっていますが、連載ではクライミングまでは想定していないので、今回はクラスAを中心に取材しました。8の字結び、120cmソウンスリングで簡易チェストハーネスを作る、メインロープの固定法、60cmソウンスリングでプルージックを作る、などを教わりました。



必要な装備はこれだけ。
写真左から、ロープ6mm×10m、ソウンスリング120cm×1、
ソウンスリング60cm×2、皮革製グローブ、カラビナ×2、安全環付きカラビナ×1




参加者のみなさん、安全確保への意欲には並々ならぬものがあります

もちろん、机上講習会に参加すればすぐにロープ確保の実践ができるというわけではありません。でも今回参加された方は、ロープによる安全確保のシステムについては理解されたと思います。私もこういう機会をできるだけ逃さず、安全登山の知識向上を図ろうと思いました。



東京都山岳連盟のサイト
http://www.togakuren.com/

岩崎元郎さんと湯河原の幕山へ

編集部の宮崎です。

5月12日、岩崎元郎さんが主宰する「遠足倶楽部」の山行に同行させていただき、湯河原の幕山に登ってきました。製薬会社さんの広告ページ撮影が目的です。

湯河原駅に着くと、かなりの雷雨です。でも天気はじょじょに回復に向かっているようなので、駅前で1時間天気待ちしてから登山口の幕山公園へ。幕山公園に着いても、上空には晴れ間がのぞいているのになかなか小雨が上がってくれません。ここでも1時間近く、天気待ち。

完全にやんでから出発! 幕山公園南側の城山をめざしますが、登る途中、林道から登山道に入る地点に「崩壊のため通れません」という看板が立っていました。その看板の書き方があいまいで、通れないのは登山道なのか林道なのか、どうもはっきりしません。

ここで岩崎さんと相談した結果、城山はやめて、幕山公園北側の幕山に登ることに変更。


雨上がりのみずみずしい空気のなか、岩崎さんとともに登山開始


その後、幕山に無事登頂し、撮影もとどこおりなく終了。
岩崎さんは遠足倶楽部の生徒さんたちに「こういう現場判断もリスクマネージメントのひとつですよ」と解説していました。




けっきょく、登った山は幕山になりました

遠足倶楽部のみのみなさん、ご協力ありがとうございました。

なお、この取材の記事は8月号に掲載予定です。どうぞお楽しみに。

編集部のゴールデンウィークの過ごし方

こんにちは。編集部の青木です。

みなさん、ゴールデンウイークはいかがお過ごしでしたでしょうか。東京地方は雨も降ることなく、行楽日和が続きましたね。ゴールデンウイーク中に雨が降らないのは、昭和60年以来25年ぶりだそうです。

連休明け、出社してみると・・・ほんのり日焼けをしているヤマケイ編集部員。どうやら、それぞれがゴールデンウイークを満喫したようです。
では一体どんな風にすごしたのか、ちょっとだけレポートしたいと思います。

まずは女子編集部員から直撃。パワフルな大畑は、白馬で山スキーを楽しみました(が、天気に恵まれすぎたのか、それとも日焼け止めが合わなかったのか、本人曰く肌の調子は曇り空らしい・・・)。

坂元も、日焼け対策ばっちりで涸沢で山スキーを満喫。
孤高の王者・宮崎(しし座のB型だから)も、てっきり山の中を走っていると思いきや・・・、妙高山で山スキー。ヤマケイ編集部内では山スキーが大流行!

  
妙高山で山スキーをする編集部宮崎(写真:編集部宮崎とその仲間)


今年は、天気に恵まれ、雪質もよく、スキーには最適だったとか。連休中は、各所大勢のスキーヤーでにぎわっていたようです。

編集部きっての硬派・神谷(浩)は、奥多摩でキャンプ。お手製のシチューをふるまい、家族団らんを楽しんだようですが、山には登らなかったとか(本人は登りたかったようですが)。ちなみにキャンプ場は穴場なので非公開! シチューがビーフなのか、それともクリームなのか・・・それも神谷のみが知っている。

おなじみ編集長の神谷(有)も、奥多摩で日帰り登山。本人曰く「とてもマイナーな場所」で、鳥や花などの観察をたのしんだようです。

・・・あえて詳細は伏せたがる神谷コンビ。奥多摩にはまだまだ、人には言いたくない「穴場スポット」があるのかもしれませんね。

佐川は瑞牆山でキャンプ。彼が岩を見て黙っていられるはずがありません。もちろん、クライミングもばっちりたのしみました!

吉野は近場でサイクリング。帰りは向かい風がつらかったそうですが、約90kmの距離を完走。平日は『山と溪谷』編集部員ですが、休日は『自転車人』になっていたようです。

アルバイトの小林は、奥多摩までボルダリングに出かけ、偶然にも元・ヤマケイアルバイトの佐々木に遭遇したとか。奥多摩、熱いですね~。ヤマケイ関係者は何人いたのだろうか・・・。

以上、こんな感じで、ヤマケイ編集部員はゴールデンウイークを満喫したようです! それぞれが違うかたちで「山」をたのしんでいました。

私も、もちろん山登り! ・・・にそなえて、近所をジョギングしました。ジョギングはガソリンゼロ、コストゼロ、人ごみゼロのオールゼロですからね。常にエコロジーを心がけてます。ま、体も低燃費だから一向に痩せないんですけど。

これから山登りの季節がやってまいります。日焼けと熱中症には気をつけて、みなさんも山を楽しんでください。

GREGORYの創業者、ウェイン・グレゴリーさんの講演会に行ってきました


 写真=屋久島を歩いたり、年に何度も来日する
 親日派のグレゴリーさん。

編集部神谷(有)です。

4月30日の夜、東京神宮前で人気のザックブランド「GREGORY」(グレゴリー)の創業者で現役のデザイナーでもあるウェイン・グレゴリーさんの講演会がありました。

夜の8時という遅めのスタートでしたが、熱心なファン50名集まり、アットホームな雰囲気での講演会でした。

グレゴリーさんのザックとの出会いや、今も作り続けている「Day Pack」や「Day & Half Pack」の制作秘話、そしてなにより、彼のザックデザイナーとしての哲学をたっぷりとうかがいました。

わたしは、大変お恥ずかしい話、英語が苦手なのですが、
公演中、グレゴリーさんが、ザックを作ることを「build」と言っていたのが印象的でした。

「make」じゃなくて「build」。

ふつう考えるとmakeですよね?? 

もともと建築学を学んでいたというグレゴリーさん。彼は、荷物の入ったザックを人間の背中という3次元にフィットさせることに、その生涯をかけている職人です。その意味で、ザックは3次元の構造物であり、だからbuildなのか。。。。

英語的に正しい解釈かどうか自信はありませんが、妙に納得しました。

あなたのザックは、ちゃんとあなたにフィットしてますか?

付録DVDの撮影で丹沢に行ってきました。

編集部の吉野です。みなさん、ゴールデンウィークはどこの山へおでかけですか?

この連休前に編集部では、7月号の特集「北アルプスG1グランプリ」(仮題)と付録DVDの撮影で丹沢に行ってきました。「北アルプスG1グランプリ」は夏の岩稜の山歩きの特集なのですが、そのなかの企画で岩稜歩きに慣れていない人のために「岩稜の歩き方の基本」を解説するページの取材をしてきたのです。

今回は、その企画と連動した付録DVD収録用のビデオも一緒に撮影したため、スタッフは、講師、モデル、ビデオカメラマン、スチールカメラマン、ディレクター、ライター、雑用(私)の、総勢7人。ふだんのうちの取材と比べると、けっこうな大部隊となりました。

講師を務めてくれたのは、山梨県在住の山岳ガイド、花谷泰広さん。明るい性格とやさしい笑顔で人気急上昇の若手イケメンガイドです。撮影当日は、岩稜歩きの基本について、ほとんどアドリブながら丁寧で的確な実技・解説をしてくれました。

花谷さんのホームページ「First Ascent」

写真=真剣な表情で打ち合わせる花谷さん(右)とディレクターの本誌・佐川(左)。真ん中はモデルのアライちゃん

 


写真=こんな状況での撮影。ビデオではどんなシーンになっているのでしょうか

 


写真=さわやかで、人なつっこい笑顔の花谷さん

 

7月号の発売は、ちょっと先の6月15日(火)です。付録DVDには、昨年の夏、同特集用に取材したルポ「八峰キレット」の核心部通過のライブビデオも収録予定。
どうぞお楽しみに!

写真展「修の山 岳の山」のオープニングにお邪魔しました

編集部・神谷(有)です。

先週の土曜日から、モンベル渋谷店のギャラリーで山岳写真家親子の三宅修さん、岳さんの写真展が開催されています。オープニングにお邪魔しました。

弊誌5月号では、「修の山 岳の山」として4ページのグラフを作りました。雑誌では、誌面の関係で、修さん(父)は北アルプスの、岳さん(息子)は丹沢の、それぞれ“山岳写真”で構成しました。


写真=親子の山岳写真家は、、、三宅親子以外聞いたことがないですね

 

が、写真展の会場に行くと、それは、それぞれのある一部分でしかないことに気づきます。

修さんは、江戸時代の画家・谷文晁が描いた日本の名山を現在に追い求めた「現代日本名山図会」を展開。実際に文晁が描いたであろう場所・角度から写真を撮影し、文晁の絵とともに展示。

江戸時代と現代では、風景も変わり、一部、本当に文晁が現地で見て描いたのか不明なものもあって、それは推理ゲームのようで、とてもおもしろいものでした。修さんのライフワークだそうです。



写真=修さんの文晁と現代の写真

一方、岳さんは「山仕事」がテーマ。炭焼きや山菜採り、サンショウウオ採りなど、山と共にある仕事のルポ写真を展示。登場するのはやはり高齢の方々ばかりで、残念ながらどなたも今はその仕事をされていないとのこと。山の文化が日々失われていくのは寂しいですね。。。

あと、岳さんの展示は遊び心があって、はやりの3Dがアナログとデジタルで展示。ついつい見ちゃいます。


写真=箱をのぞくと中はステレオ写真。丹沢の森が迫ります

こんなお二人の写真展、ぜひご覧になって下さい。


モンベル
モンベル渋谷店での開催は5/16までです

ニュース&トピックス「修の山 岳の山」

 

「誌面連動・山の天気講座」を受講してきました!

編集部の宮崎です。

本誌で「実践! 山の天気入門」を連載中の猪熊隆之さんは、「明日の早朝からガッシャブルムⅡ峰に登りたいんですけど、ノーマルルートの天気は明日いっぱい持ちますか?」などなど、超ピンポイントの天気を予報する山岳気象予報の専門家です。

しかしなぜ、ガッシャブルムに行ったこともない(たぶん)猪熊さんが、しかも日本にいながらにして、そんな予報を出せるのか?
もしかしたら水晶玉か何かで占ってる? そんな疑問がムクムクと頭にもたげてきます。

その猪熊さんの連載をテキストとする「ヤマケイカルチャークラブ 誌面連動・山の天気講座」の第1回が、昨日(20日)の夜、アルパインツアーサービス本社(東京)で行なわれ、私は先ほどの疑問解消のためさっそく受講してきました。


写真=小さいころからNHK天気予報にかじりついていたという山岳気象予報が専門の猪熊さん

テーマは「GWの気象遭難を防ぐ」。誌面と連動しますから5月号の連載タイトルと同じですね。ゴールデンウイーク前後の遭難の実例の解説をまじえつつ、この時期の天候変化・悪天の兆候のつかみ方などを学んでいきます。

猪熊さんの解説は「地上天気図」と「高層天気図」の2つを用いて進んでいきます。

私たちがふだんよく目にしているのは「地上天気図」です。

ある地上天気図を見たとして、山がどんな天気になっているかはだいたい想像がつきますよね。
では、明日、あさっての気圧配置はどう変化し、山の天気はどうなっていくのか?
これが、私のような素人では予測不能なのです。

山の気象遭難に遭った当事者はよく、「天気予報は見たが、あれほどの悪天になるとは予想できなかった」「想定を超えていた」などとコメントしています。
確かに、天気予報は平地の予報であって山岳の予報ではありませんよね。平地の天気予報だけで登山計画を立てるのは、状況によってはとても危険なのです。
特に1泊以上の登山となると、情報入手の手段が限られてくるため、事前に2日目以降の山の天気を予測しておくのがとても重要です。
「週間予報」なども参考にはなりますけど、それは平地の天気。
山の天気を予測するには、「どういう要因でそのような天気変化が起こるのか?」という理屈を理解または予測しておくことが重要で、まさにそれが、山岳遭難を防ぐための最重要ポイントになりそうです。

さて、続きです。
12時間後・24時間後・48時間後などの近未来の天気を予測するうえで欠かせないのが「高層天気図」なのだそうです。
ということで、本講座では高層天気図の見方も教わりました。
(高層天気図は「HBC専門天気図」というウェブサイトで見られます http://www.hbc.co.jp/pro-weather/)


私は80年代の大学時代、ワンゲル部員でしたから、山ではNHKラジオ第2放送の「気象通報」を聞いて、自分で地上天気図を書いていました。
今は携帯サイトで天気図を見られますが、当時、山中で地上天気図を見るには自分で書くしかなかったのです。
こんな経験もあるので、少しは天気を見る目が養われていると思うのですが、地上天気図だけで明日あさっての天気を予想するのは、どだい無理な話です。

高層天気図が読めるようになれば、これから近づいてくる低気圧が進む方向や速度、発達するのか弱まるのか、寒気が入るのか、風は強まるのか、などの将来予想が立てられるようになるそうです。

ということで、猪熊さんのようなピンポイント予報は無理にしても、せめて気象遭難にだけは遭わないですむように、次回以降も講座に通ってしっかり勉強したいと思います。

なお、講座最後の質問コーナーで、猪熊さんにこんな質問をしてみました。
「旭岳とトムラウシ山は直線距離で15kmしか離れていませんが、旭岳とトムラウシ山で違う予報を出すことがあるのですか?」

猪熊さんはこう答えました。
「もちろんです。実際に予報するすべての山に行ったわけではありませんので、まずは予報する山や周辺の地理条件をじっくり読み込みます。<中略> 山の地形や風向きその他も考慮した結果、隣りあう山でも予報は異なってきます」

すごい! そこまで読み込んだうえで予報を出すとは!
確かに、昨年夏にトムラウシ山で起こった大量遭難の日も、トムラウシ山と旭岳では気象状況が違ったはずです(このあたりは今年9月号の特集「気象遭難で死なないために」で詳述予定です)。


ちなみに第2回は5月19日(水)、第3回は6月21日(月)です。
第2回のテーマは「梅雨期の集中豪雨」だそうです。

お問い合わせ・お申し込みはこちらから
http://www.yamakei-online.com/lecture/

みなさんも私といっしょにぜひ!!


写真=熱心にメモする受講者のみなさん。編集長・神谷も受講しました

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