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カラフェス無事終了しました

ヤマケイ涸沢フェスティバル(カラフェス)はおかげさまで、無事に終了することができました。期間中は奇跡的に雨に降られることもなく、各プログラムもスムーズに進行しました。参加された方々は、思い思いに山の魅力を堪能していただけたのではないでしょうか。

私は涸沢会場におりましたが、常連寄稿者の方々から声をかけていただき、本当にありがたく感じたものです。そのうちのひとり、加藤尚樹さんは今週号にカラフェス参加レポートもお寄せいただきました。皆さん、どうぞご一読ください。

出演された方々にも、ブログなどで感想をアップしていただいております。

映画『小屋番』を上映したときの感想を、宮田八郎さんが「雲の上の上映会」と題して。

http://bochiiko8.blog14.fc2.com/

サックス奏者・粥川なつ紀さんも「吹いてきたどー!」と元気なブログを。

http://www.kosamota.com/blog/blog.html

また、カラフェスの余韻をみんなで楽しむために、フォトコンテストも行なっております。こちらもぜひご覧ください(ただし9月4日18時ぐらいまでサーバーメンテ中です。あしからずご了承ください)。

http://www.yamakei-online.com/special2/karasawa2014.php

山と溪谷社では今後もリアルイベントやwebの新たなサービスなど、登山者の皆さんのための企画を進めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(佐々木 惣/週刊ヤマケイ編集部)

井関純二さん

将来に渡って登山を楽しめる環境づくりを。

富士山富士宮口、八合目付近で

海抜ゼロmからの富士山頂に登ったみなさんと(写真提供=アルパインツアー日本の山)

『週刊ヤマケイ』にも、たびたびご寄稿くださる千葉県の井関純二さんは、この5月「やまきふ共済会」を立ち上げました。増加し続ける山岳遭難の課題とされている「登山道整備や遭難対策費用などへの寄付」、「登山計画書作成の啓発」、「山岳保険の加入率の向上」などを通じて、私たちが将来に渡って登山を楽しめる環境づくりを目標にしているという井関さんに聞きました。(聞き手=久保田賢次・『週刊ヤマケイ』編集長)

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久保田:井関さんは、この夏も沢山の山を歩かれたようですね。

井関:はい。6月は八ヶ岳の山小屋めぐり、8月上旬には行きつけの居酒屋のメンバーで槍ヶ岳へ、8月中旬は息子と母と伯母とで会津駒ヶ岳に登りました。母と伯母は70代で息子は6歳ですので、今までにないゆっくりペースで歩きましたが、青空を映した池塘がとても綺麗でした。平日でしたので、山小屋も空いていて、のんびりさせてもらえましたし。

私が子どものころは、家からも近いので、筑波山には何十回も連れて行ってもらいましたが、本格的な登山とは縁がありませんでした。数年前、仕事関係の知り合いに北穂高岳に誘ってもらってから、ちょこちょこ登るようになったんです。同じ山に出かけることが多いので、今までに登ったのは20山~30山ぐらいでしょうか。

・・・

久保田:今年立ち上げられた「やまきふ共済会」の活動はいかがですか。

井関:この5月から始めましたので、機会があれば、あちこちの山小屋に挨拶してパンフレットを置かせてもらっています。『週刊ヤマケイ』にも寄稿しましたが、6月に出かけた八ヶ岳は、渋の湯をスタートして唐沢鉱泉を経て黒百合ヒュッテに宿泊。翌日は中山峠経由で東天狗~根石岳山荘~ヒュッテ夏沢~オーレン小屋~赤岳鉱泉~行者小屋~美濃戸山荘~赤岳山荘~やまのこ村~八ヶ岳山荘というものでした。

自治体への寄付の初回は、7月9日に日本を代表する山岳地域を抱える長野県に、30万円させてもらいましたが、阿部守一知事が直接受け取ってくれました。遭難が起こってしまっても、県警のヘリコプター代などは個人には請求されませんが、皆さんご存知のように、実は県の負担なのです。それなら最初から寄付を前提にした仕組みを作ろうと。この考えかたに賛同してくれる人もだんだん増えてきました。

・・・

久保田:これからは、どんな登山をなさりたいですか。つい先日は、田子ノ浦から富士山に登られたそうですが、いかがでしたか。

井関:富士山には登ったことがなかったので、前々から一度はと思っていたところに、海抜ゼロmの田子の浦からのツアーを知り、「どうせ行くならいちばん下から歩いてみよう」と軽いノリで。深夜0時にスタートし夜通し歩くのですが、睡眠不足で歩くのがいちばんつらかった気がします。でも一歩一歩進めば、いずれ到着するということを再認識できました。

これからは、まだまだ登ったことのない山が多いので、いろんな山に行って山小屋の方やガイドさん、登山者同志の交流を楽しみたいと思っています。自分の親と子供がいつまで一緒に行けるか分かりませんが、またどこかの山にゆっくり行きたいですね。

信州の山岳遭難現場より

島崎三歩の「山岳通信」。

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難の代表的な事例を原則的に1週間ごとに登山者や関係者にお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を配信しています。その内容は県内の山岳遭難発生状況、山域別発生状況のほか、主な遭難事故の概要で、登山者にとって遭難を防ぐ意味でも知っておきたい情報ばかりです。

8月27日に配信された最新の第13号で掲載された遭難事故概要を抜粋してご紹介します。

・・・

・8月19日、大学の山岳部8人パーティーで北アルプス前穂高岳から奥穂高岳へ縦走中の19歳男性が足を滑らせて滑落。仲間から救助要請があり、夏山常駐パトロール隊員及び県警山岳遭難救助隊員が出動し、県警ヘリにより救助。

・8月19日、八ヶ岳の縞枯山から麦草峠に向け下山中の60歳男性が、不整脈により死亡しました。

・8月22日、白馬岳から栂池に向かい下山中の75歳男性が天狗原付近で道に迷い、日没により行動不能になりました。23日午前8時35分、北ア北部地区遭対協隊員及び県警山岳遭難救助隊員が出動して同行下山し、救急隊により北安曇郡内の病院に搬送しました。

・8月24日、北アルプス・常念岳にて、常念山荘から一の沢方面に下山中の登山ツアーに参加した62歳女性が、足を滑らせて滑落。救助要請があり、県警ヘリが救助して松本市内の病院に収容しました。女性は頭がい骨骨折、頭がい底骨折、くも膜下出血などのケガを負っています。

(内容は長野県警察本部の発表時点のものです)

・・・

下記URLより、バックナンバーもご覧いただけます。今後の登山にぜひ役立ててください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html

(文=週刊ヤマケイ編集部)

大雪山・緑岳

美しい花と稜線を愛でながら歩きました。

緑岳頂上付近の風衝地から赤く染まったウラシマツツジと白雲岳(写真=谷水 亨)

緑岳頂上付近から高根ヶ原やトムラウシ山を背景に登りつめる筆者(写真=谷水 亨)

8月28日、晴れ

緑岳(2019.9m)は、時期によって様々な楽しみがあります。春は、頂上奥の風衝地にチョウノスケソウやホソバウルップソウをはじめとする、多くの高山植物が咲き乱れます。夏は登山口付近の地熱地帯に生える固有種、タイセツヒナオトギリが見られます。秋には冬支度に忙しいナキウサギが見られ、チングルマの草紅葉が登山道の周りを真っ赤に染めるのです。

この日は、大雪高原温泉にある登山口から樹林帯を40分も登れば視界が開け、チングルマの綿毛が群生する第一花畑に出ました。更に進むと第二花畑には、群生とはいかないまでも、ヨツバシオガマやミヤマリンドウ、ウメバチソウ、メアカンキンバイ等、夏から秋の花が咲いていて、目を楽しませてくれました。

その後、標高差300mの急峻な岩場をナキウサギの鳴き声を聞き逃すまいとゆっくり登りますが、鳴き声が聞こえるものの、姿を写真に収めることはできません。丁度2時間で登りきりましたが、天気が良いので、白雲避難小屋まで足を伸ばして昼食をとり、小泉岳経由で緑岳に戻りました。

いつもながらこの登山路から見る高根ヶ原の稜線とトムラウシ山は美しい! あと半月もすれば紅葉で美しい緑岳が楽しめそうです。

(文=谷水 亨)

岩手県・焼石岳

初秋の季節でも沢山の花が見られる花の名山。

上沼から眺めた横岳(写真=曽根田 卓)

中沼コースで見られた花々(写真=曽根田 卓)

8月25日、曇り

東北地方でも有数の花の名山として知られる焼石岳に登ってきました。ルートは中沼コースの往復です。

随所に出てくる木道がかなり傷んでいるため、足元に注意しながら歩かねばなりませんが、道中、至る所にお花畑が広がり、曇り空で遠望はききませんでしたが、花に癒される山旅になりました。

咲いていた花はオクトリカブト、オゼミズギク、オニシモツケ、トウゲブキ、オニシオガマ、トモエシオガマ、ミヤマアキノキリンソウ、ウメバチソウ、イワショウブ、オヤマリンドウ、イワイチョウ、リュウキンカ、シナノキンバイ、ミヤマシシウド、ヒオウギアヤメ、ミネウスユキソウなど挙げればきりがないほどでした。

8月末で残暑厳しい山を予想しましたが、山の上はガスと強風で雨具を着ないといられないほどの寒さでした。これからの時期は充分な寒さ対策が必要になりそうです。

(文=曽根田 卓)

北アルプス・立山

室堂平を見下ろしながらぐるっと縦走。

内蔵助山荘の朝焼け。真砂岳と小屋の屋根が見えます(写真=三上浩文)

大汝山山頂から黒部湖を見下ろします。尖っているのは針ノ木岳(写真=三上浩文)

8月28日~29日、曇りのち晴れ

天候が安定しない今年の8月でしたが、なんとかこの2日間は持ちこたえてくれました。室堂までで半日が終わった気分になったのですが、標高2400mの地へ、乗り物を乗り継いで着くのですからありがたいです。

室堂から雷鳥平に下り、急登の雷鳥坂ではなく新室堂乗越経由で別山乗越を目指しました。距離は長くなりますが、眺めがよく、さほどつらくないのでお勧めです。剱御前小舎が建つ別山乗越からは、森林限界を超えて大展望が続きます。左には岩と雪の殿堂・剱岳、右には立山三山です。

別山南峰、真砂岳を経て、内蔵助山荘に宿泊しました。3年前にリニューアルした小屋はとてもきれいで快適です。美しい夕陽と、後立山から昇る鮮やかな日の出を見ることが出来ました。夕陽と朝陽をセットで見られたのは、8月ではこの日で3回目だそうです。

真砂岳に登り返して、富士ノ折立、大汝山そして雄山へと縦走です。雄山頂上は雄山神社峰本社となり、夏の2ヶ月は拝観料500円が必要です。雄山では俄然人が多くなり、この日は富山県の小学生の学校登山が3パーティーでとても賑やかでした。雄山から一ノ越までの標高差は約300m、浮き石が多い上に登山者も多いので慎重に歩きたいところです。一ノ越からは石畳の遊歩道が室堂まで続きます。一部残雪が残っていましたが、問題になるような傾斜ではありません。青空も出て、咲き乱れる高山植物とまわりの山並みを眺めながら室堂ターミナルに到着しました。

(文=三上浩文/登山ガイド)

北アルプス・針ノ木岳

北アルプスが一望出来ます。

朝日に輝く立山(写真=畠山茂信)

薬師岳(左)と雲に映った針ノ木岳の影(右)(写真=畠山茂信)

8月28日~29日、28日曇り後晴れ、29日晴れ後霧

針ノ木岳は後立山連峰と裏銀座コースの間に位置し、頂上から北アルプスが一望出来ます。三大雪渓の一つ、針ノ木雪渓はこの時期固く締まって歩き易いですが、ブリッジになっている所があり、マークされたルートが安全です。

針ノ木峠の小屋に着く頃は霧でしたが、夕方から徐々に晴れ、夜は満点の星空だったので、翌朝は頂上からのご来光を拝みに針ノ木岳に登りました。雲は多かったものの槍ケ岳・穂高連峰から黒部源流の山々、立山三山と剱岳、後立山連峰と、期待通り北アルプスの展望を楽しみました。

この後、船窪岳経由で裏銀座コースを双六岳まで縦走し、新穂高温泉に下山しましたが、船窪小屋から烏帽子小屋のルートが最も人が少なく、出会った人はたったふたりでした。

(文=畠山茂信)

北アルプス・槍ヶ岳

東鎌尾根から西鎌尾根へ、変化に富む縦走コース。

東鎌尾根核心部のはしごを通過(写真=木元康晴)

鏡平から見た槍ヶ岳と大キレット(写真=木元康晴)

8月26日~29日、26日雨のち晴れ、27日曇りのち雨、28日曇り、29日曇り

東鎌尾根の核心部から西鎌尾根に抜ける、槍ヶ岳の縦走コースを歩いてきました。

出発時の上高地は大雨。先が思いやられましたが、宿泊先の徳澤園に着く頃には、晴れ間も見えるくらいに天候は回復。

2日目は槍沢コースを大曲りまで歩き、そこから急な道を登って水俣乗越へ。東鎌尾根の核心部を通過してヒュッテ大槍に着くと同時に、激しい雨が降り始めました。

3日目は槍ヶ岳の肩へ移動し、槍の穂先をピストン。そこから長い西鎌尾根を下って、双六池から鏡平へと向かいました。この日も朝から雲が多かったのですが、夕方になってやっと槍・穂高連峰の姿をすっきりと見渡せるようになりました。

4日目は鏡平の池塘に映る槍ヶ岳の姿を、しっかりと目に焼き付けてから新穂高へと下山。

今回は予報はあまり良くなかったものの、雨に降られたのは初日のみ。それでも山行を敬遠した人が多かったのでしょうか、登山者は少なめで、8月とは思えない静かな山歩きとなりました。

(文=木元康晴/登山ガイド)

尾瀬・至仏山

初めて三条の滝を訪ねました。

尾瀬ヶ原にて。奥は燧ヶ岳(写真=中村重明)

三条の滝(写真=中村重明)

8月30日~31日、30日曇りのち雨、31日曇り

夏休み最後の週末、関東甲信越地域の天気予報は全般的に今ひとつ。そのため、天候が悪くて展望が得られない場合でもそれなりに楽しめそうなところとして、尾瀬に行ってきました。

週末マイカー規制中のため、初日は戸倉の駐車場から乗り合いバスで鳩待峠へ。尾瀬には何度も行っていますが、今回初めて三条の滝を訪ねました。赤田代までは整備された木道で、その先は少々歩きにくい登山道となりますが、赤田代から小一時間で到着した三条の滝はかなりの迫力で、一見の価値ありでした。帰路では少々雨に降られましたがレインウェアを着るほどではなく、傘をさして山ノ鼻の宿泊場所まで戻りました。

その晩、雨音で目を覚まされるほどの激しい雨が降りましたが、幸い明け方には天候は回復。天候次第ではそのまま鳩待峠に戻るつもりでしたが、当初の予定通り、至仏山に登ってから鳩待峠に降りるルートを辿ることが出来ました。至仏山への登山路から見下ろす尾瀬ヶ原の景観は何度観ても素晴らしいものがあります。

※山ノ鼻~至仏山間は、登り専用です。

http://www.oze-info.jp/pimg/shibutsu02.jpg

※鳩待峠口の交通対策

http://www.oze-fnd.or.jp/main/access/access1/2014hatomachitaisaku.htm

(文=中村重明)

榛名山・二ツ岳

オンマ谷より二ツ岳周回。往く夏、迎える秋の花々を楽しむ。

榛名山でも開花終末期のイワタバコ。ここ2、3日の雨でほとんどが散ってしまった。最後に残った貴重な株(写真=奥谷 晶)

登山道沿いにひっそりと咲くレンゲショウマ。うつむき加減の花姿がいじらしい(写真=奥谷 晶)

8月24日、曇り一時雨

天候不順な夏、見損ねた花々をもとめて榛名山・オンマ谷から二ツ岳の周回コースを歩いてきました。

相馬山と二ツ岳にはさまれたしめった谷筋は、夏を惜しみ、秋をむかえる花々の宝庫です。イワタバコは関東ではここが最後と思って、かすかな期待をしてきましたが、やはりこの数日の雨でかなりの花が散ってしまいました。奇跡的に残った4連の花を見つけたのは幸いでした。レンゲショウマは森林公園管理棟へ下る山道に沿ってちらほら見かけることができました。うつむき加減の清楚な姿に心洗われます。

タマアジサイ、タマガワホトトギス、キンミズヒキ、ヒメシャジンなども多く見かけました。

(文=奥谷 晶)

奥多摩・日原林道

指導標識交換作業の活動報告。

日原林道孫惣橋脇にて(写真=皆川由己)

天祖山登山道入り口にて。なぜか、燃えた痕跡がありました(写真=皆川由己)

8月24日、曇り

日原林道孫惣橋脇と天祖山登山道入口で、指導標識を交換してきました。メンバーは都レンジャーと奥多摩サポートレンジャーの精鋭たちです。両方とも林道脇なので砕石や大きな石で埋まっていて、困難な作業となりました。奥多摩ではあちこちで指導標が傷んできています。今年は大雪による崩落も相次ぎました。作業が追い付かないのが現状です。

奥多摩では道迷いや滑落などの事故が多くなっています。「奥多摩でそんなことが起こるわけない」と考えている人もいるかもしれませんが、様々な形の遭難は、起こるべくして起きています。奥多摩に入る時は充分な装備でお願いします。

(文=皆川由己/奥多摩サポートレンジャー会・会長)

奥多摩・御岳山と奥御岳渓谷

気持ちのいい自然や花を楽しめる山。

“森の妖精”と呼ばれるレンゲショウマ(左)とタマガワホトトギス(右上)、フシグロセンノウ(右下)(写真=石丸哲也)

涼を求めてかき氷も。右は渓谷の最後を飾る綾広ノ滝(写真=石丸哲也)

8月23日、曇り

ケーブルカーで登りの大半を省略でき、涼しい渓谷歩きができる御岳山は、夏の低山では貴重な、暑さを避けられる山。さらに8月なかばから下旬ごろには、全国有数の規模とされるレンゲショウマが花盛りになります。今回はヤマケイ登山教室「花の遠足」の講師として行ってきました。

ケーブルカー御岳山駅前で集合後、すぐ西の富士峰にあるレンゲショウマ群生地へ。今年は花付きがいいようで、しかも、開花がやや遅れ、一斉に咲き出したこともあって、みごとな咲き具合です。ふだんのツアーより時間をとり、存分に花を眺めたり、写真を撮ったりしました。

その後、ビジターセンターに寄り、武蔵御嶽神社がまつられた御岳山山頂から長尾平に下ってランチタイム。ふだんは温かいお茶やスープをお出しするのですが、今回はかき氷器や氷を用意し、かき氷と冷茶を味わっていただきました。

長尾平から七代ノ滝へ下り、奥御岳渓谷(ロックガーデン、岩石園)に入ります。秋川支流のこぢんまりした渓谷ですが、苔むした岩の間を清らかな沢が流れて“ミニ奥入瀬”と呼ばれるのも納得です。渓谷ではタマガワホトトギス、フシグロセンノウ、ミヤマタニワタシ、タマアジサイなどいろいろな花も見られました。

下山は天狗ノ腰掛杉から神苑の森を経て御岳山駅へ戻りました。東京の一角で手軽に登れて、気持ちのよい自然や花を楽しめる、おすすめコースです。

(文=石丸哲也/山岳ライター)

奥多摩・海沢上部【沢登り】

多彩なロープワークが使える知的で楽しい冒険。

三つ釜の滝は左から巻きます。初心者を伴う場合はロープを出しましょう(写真=斉藤和展)

奥の大滝を試登してみました、上部にホールドが乏しく達人も登れませんでした(写真=斉藤和展)

8月23日、晴れのち曇り

青梅線奥多摩駅からマイカーに分乗して海沢(うなさわ)園地まで行きました。海沢園地にはキャニオニングツアーのマイクロバスや、海沢探勝路から大岳山に登る登山者の車がたくさん駐車していました。

海沢園地から入渓、すぐに三つ釜の滝三段3m4m3mで、右岸から巻きました。次にねじれの滝に連続し、これも右岸から巻きました。ここではキャニオニングツアーの人たちが釜に飛び込んで遊んでいました。彼らは海沢探勝路から滝見物のために作られた道を利用して来ていました。

息つく暇もなく大滝20mと不動滝10m。ふたつの滝を左から大きく巻いて、10mの懸垂下降で沢に戻りました。ここまでの巻道はしっかり踏まれていました。

大滝から30分ほど小滝やナメの登攀を楽しんで歩いて行くと、二俣になりました。二俣を左に行って30分で、枠木大滝2段4m8mでした。この枠木大滝の巻きが海沢上部の核心です。まず右岸を巻きます。泥壁登り、お助け紐を使って懸垂、岩のバンドをトラバース、お助け紐で懸垂、もう一度バンドをトラバース、そして残置ハーケン2枚を利用しての8mの懸垂下降で沢に戻りました。

枠木大滝から奥の大滝までは1時間の単調な沢歩きでしたが、遡行者が少ないようで原始的な雰囲気でした。奥の大滝8mは右岸から巻き、上からロープを出して試登して見ました。しかし、上部にホールドがなく登ることはできませんでした。

大滝から単調な沢歩き30分ほどで、右の尾根の上に海沢探勝路が見えてきます。尾根に上がって遡行を終了しました。

(文=松浦寿治/登山教室Timtam代表・山岳ガイド)

※編集部注:沢登りは専門の知識や用具が必要です。登山初級者、中級者のみで安易に入渓することのないよう注意してください。

高尾山・稲荷山コース

コナラを取り巻く動物たち。

横断溝(写真=田邉 綾)

チョッキリの落としたドングリ(上)とムササビの食跡(下)(写真=田邉 綾)

8月31日、晴れ

8月最後の日曜日は久しぶりの晴天に恵まれました。ここ最近の夏とは思えない涼しさのためか、山の中にはいつの間にか秋の気配が漂っています。日当たりの良い場所では、キキョウの仲間のツリガネニンジンやシラヤマギク、アザミの仲間も咲き始めました。

稲荷山コースを少し登ると、今月初めにボランティアさんと共に設置した横断溝があります。これまで、雨が降ると土砂が流れ、登り口に砂利が散乱していましたが、雨水を逃がす事で土砂の流出を防ぐ事ができました。

コナラの木々の根元に同じような形に千切られた葉がたくさん落ちていました。ムササビの食痕です。半分に折って食べるため、左右対称の形になります。この食痕は葉の基部が食べられていますが、食べる部分は様々で、葉の先端や真ん中が欠けていることもあります。コナラといえば、ドングリをつける仲間の代表ですが、この時期、まだ青いドングリが枝ごと落ちている光景をよく目にします。これは、チョッキリという昆虫の仕業で、ドングリの中に卵を産み付けた後、枝を切り落とします。姿を見る事はできなくても、痕跡を見つける事で動物の存在を知ることができ、また、コナラという木と動物との営みが垣間見えます。

山を歩くときは、ぜひ足元も観察してみてください。

(文=田邉 綾/東京都レンジャー(高尾地区))

大菩薩南部・平ツ沢【沢登り】

アクセス便利、水量豊富な沢登り初級者向けの沢。

積極的に流れに入って小滝を通過(写真=木元康晴)

モチヶ滝の上部に続くナメ滝(写真=木元康晴)

8月21日、晴れ

8月も終わりに近付いた暑い日に、沢登りに行ってきました。目指したのは大菩薩南部、JR中央本線笹子駅からアクセスする大鹿川支流の平ツ沢。沢のすぐ脇を、滝子山に向かう登山道が通っていてやや味気なさはあるものの、水量が豊富で夏に訪れるには良い沢です。

入渓は道証地蔵の先にある、大鹿川を横切る橋から。まずは穏やかな大鹿川をたどって、二俣で右の平ツ沢に入ります。

所々に現れる滝は、時には激しいシャワークライミングも交えて突破。落差20mは超えるであろう豪快なモチヶ滝は右から登り、連瀑帯を過ぎて美しいナメの広がる場所に出たところで遡行を終了。沢沿いの登山道を歩いて下山しました。

水の豊富な沢をたどる面白さを満喫した1日でした。

(文=木元康晴/登山ガイド)

※編集部注:沢登りは専門の知識や用具が必要です。登山初級者、中級者のみで安易に入渓することのないよう注意してください。

南アルプス・北岳~間ノ岳

快晴の縦走路から望む大展望。

中央に北岳、左に甲斐駒、右に鳳凰を望む(写真=五十嵐 賢)

北岳山荘から夜明けの富士山(写真=五十嵐 賢)

8月19日~20日、快晴一時曇り

山中2泊3日で間ノ岳(3190m)と北岳(3192m)を歩きました。間ノ岳は最近標高が高くなって日本第3位に並びました。北岳はもちろん富士山につぐ第2の山なので、第3位の山から第2位の山へと歩いたことになります。

広河原から白根御池小屋に泊まりお花畑の続く大樺沢に沿って登りつめ、八本歯のコルから北岳の山腹を巻いて北岳山荘へ。小屋に荷物を置いて間ノ岳往復3時間半。好天に恵まれ、富士山のシルエットが美しく、白く輝く鳳凰三山、甲斐駒、緑の仙丈ヶ岳を望む大展望を楽しみました。

翌日も風は強いものの快晴、小屋から日の出を楽しんだあと北岳に達しました。昨日に劣らず大展望が待っていました。妙高、戸隠まで見えていたとか。

肩の小屋から白根御池小屋への下り、さらに広河原の長い下り道は、小石混じり道のため滑りやすく、疲れが激しくなりましたが、疲労感より満足感が上回っていました。

大樺沢右俣の雪渓を10mほど横断するのにやや緊張しますが、あとはハシゴ、クサリ場でバランスを崩さなければ特に危険は感じませんでした。

(文=五十嵐 賢/環境省自然公園指導員、日本山岳会会員)

富士山

8月下旬の富士宮口登山道にて。

とても美しかった御来光(写真=三上浩文)

フジアザミも咲き始めました(写真=三上浩文)

8月23日~24日

4つある富士山の登山口には、環境省がそれぞれの八合目に赤外線カウンターを設置して登山者数を調べています。おおよその登山者数の割合は吉田口が60%、次が富士宮口で25%、須走口が10%、御殿場口は5%くらいです。山梨県の地元紙では、悪天候とマイカー規制延長を理由に挙げて今夏の登山者の減少を報道していました。

今回は富士宮口から登って九合目の山小屋に泊り、下山は御殿場口に降りました。

水ヶ塚駐車場からシャトルバスに乗って富士宮口新五合目に行き登山開始。ところがこのシャトルバス、水ヶ塚駐車場の最終便が夜の10時です。そのバスの乗客はほぼ全員が夜通し登る人たちです。宿泊した九合目の山小屋の夜中の1時、2時は弾丸登山者であふれていました。加えて「山頂御来光」を目的としたツアー登山者も動き始めます。山小屋の外も内も夜中の1時に活動開始なので、とても眠っていられません。これが富士山の現状です。

九合目できれいな日の出を見られたのはラッキーでした。天候が安定しない中、房総半島まではっきり見られました。山小屋で朝食を取り、富士宮口の山頂からお鉢巡りをして、御殿場口山頂に着くまでの間は強風とガスです。宝永山まで下ると風もかなり優しいものになっていました。

(文=三上浩文/登山ガイド)

六甲山

涼感たっぷりのカスケードバレイから穂高湖へ。

神戸居留地の欧米人が通ったというカスケードバレイには清冽な飛沫もあがる(写真=山口敬二)

穂高湖畔からの眺め。緑の奥にはシェール槍が顔を覗かせています(写真=山口敬二)

8月23日、曇りのち時々晴れ

週末ごとの荒天に業を煮やし、前夜からの雨が上がったところで六甲カスケードバレイ(杣谷)に仲間たちと出かけてきました。

蒸し暑さで汗が容赦なく吹き出てきますが、小滝も多く沢筋の涼感に癒されながら、木漏れ陽の緑のなかを気持ちよく歩きます。最後は階段状の山道を、息を切らせながら杣谷峠までたどり着き、気持ちのいい風が頬を撫でてくれました。

ここから穂高湖に下りて、仲間たちと湖畔のテーブルに豪華な昼食を広げました。山と青空を映す湖面ではたくさんの若者たちがカヌーに興じ、まさに六甲の避暑地といった風情で山中は黄色い歓声で溢れていました。

食後は湖畔を歩き、シェール槍まで足を伸ばしました。頂上からの眺めはまるで箱庭のよう。山水を思わせるような穂高湖や、緑を敷き詰めた庭園のように見えるのは六甲牧場です。

帰路はアゴニー坂から摩耶山まで登って、学校林道へと下りる予定でしたが、時間が押してしまったので摩耶山頂からロープウェイ、ケーブルカーと乗り継いで下山しました。

なお六甲山一帯は現在も台風11号の影響でトゥエンティクロスほか通行止めの区間が有りますので、事前によく調べてから入山してください。

(文=山口敬二)

北九州・平尾台

ノヒメユリやキキョウが咲いていました。

3~4cmの小さな花のノヒメユリ(写真=池田浩伸)

大平山から羊群原を見下ろす(写真=池田浩伸)

8月23日、晴れ

久しぶりに晴れた週末、カルスト台地の平尾台を歩いてみました。

3~4cmの赤い花弁が可愛らしいノヒメユリがたくさん咲いています。ササ原の中には、涼しげな青紫色のキキョウも揺れていました。足元には黄色のミヤコグサや珍しいナンバンギセルも見つけました。日陰がなく汗だくになりましたが、半日ほど花散策を楽しみました。

貫山登山や平尾台の散策にお出かけの方は、夏草が伸びていますので、肌の露出しない服装をおすすめします。

(文=池田浩伸/登山ガイド)

北海道・喜茂別岳

360度、視界を遮るものなき展望。

喜茂別岳頂上にて。羊蹄山とニセコアンヌプリを望む(写真=蓮井美津夫)

8月31日、晴れ

空の青さが際立った週末に、札幌近郊の喜茂別岳に登りました。

自分達以外に登山者がいない中で、林道跡が続くルートを歩き、予定より早く着いた頂上では360度視界を遮るものがなく、羊蹄山を筆頭に、ニセコ連峰、尻別岳、無意根山、定山渓天狗岳など多くの山が綺麗な姿を見せてくれました。

8月も終わって北海道では次第に秋が深まり、北海道の屋根、大雪山では紅葉がスタートします。次は大雪山の紅葉を狙いたいと思います。

(蓮井美津夫/北海道/55歳/よく行く山:道央、大雪山)

飯豊連峰・疣岩山

飯豊本山に登るための偵察山行。

疣岩山頂より三国岳を望む。疣岩から三国岳までは約1時間(写真=葉貫正憲)

8月25日、曇り

飯豊本山は会津百名山の中でも別格の存在です。魅力的ですが、本当に手ごわい山です。仲間4人で歩きたいというのがここ数年の課題ですが、その飯豊偵察のため、疣岩山(いぼいわやま・1653m)へ仲間と行ってきました。

当初は三国岳までを予定していましたが、蒸し暑さのためペースが上がらず、疣岩分岐で12時になってしまい、三国岳までは次回のお楽しみということにしました。

奥川弥平四郎から4km先の登山口から新長坂ルートで松平峠~疣岩分岐~疣岩山と歩き、帰りは分岐より巻岩山、上の越を経由して下山しました。

あいにく不安定な天気でガスがかかり、思ったような眺望は得られませんでしたが、道端の花々やそこで見つけたアサギマダラの優雅な舞い姿に疲れも吹っ飛びました。また、大日岳と御西岳もほんの一瞬でしたが、見ることができました。獅子沼の湿原はずっとこのままであってほしいと思います。

疣岩山の山頂にたって、「次年度はなんとか飯豊本山までいこう、その計画を今から立てよう」などと話しながら、疣岩山頂までの1000mもの標高差と、飯豊連峰の奥深さを肌で感じて帰ってきました。上の越からの下りは急坂で、しかも木の根がそこらじゅうに張り出していて滑りやすく、慎重に歩くことを求められます。9時にスタートし、下山は15時10分でした。

(葉貫正憲/福島県/67歳/よく行く山:会津百名山)

北アルプス・白馬岳

天空の花畑を満喫。

大雪渓にて(写真=遅澤茂樹)

幻想的な天空の花畑(写真=遅澤茂樹)

8月13日~14日、13日曇り時々晴れ、14日曇り

白馬バスターミナルに駐車し、バスで猿倉へ。豊富な雪解け水の流れを聞きながら、森を歩き始めます。大雪渓が圧倒的な迫力で眼前に開け、アイゼンを装着し谷を直登。雪上を吹く風に、これまでの汗が一気に乾き、寒いくらいです。遠くで小石が落ちる音がするたびにドキッとしました。

葱平からは立ち昇るガスや岩に見え隠れする幻想的な高山植物の花畑が広がり、色とりどりの花にミツバチが飛び交い、そこを歩く自分も小さな山の仲間のような気持になります。

頂上では雲の合間に剱岳が間近に迫る絶景です。翌日小蓮華山からの白馬岳も素晴らしく、白馬大池を辿って栂池へ下山しました。

(遅澤惠子/山梨県/よく行く山:山梨県、長野県の山)

北アルプス・涸沢

涸沢をベースキャンプにしてカラフェス参加と穂高の稜線歩き。

カラフェスの朝ヨガでみっちり準備体操(写真=加藤尚樹)

北穂高岳と涸沢岳間の稜線(写真=加藤尚樹)

8月29日~31日、29日晴れのち曇り、30日晴れのち霧のち雨、31日曇りのち雨

初日は、カラフェス徳沢会場の各ブースで試供品をたっぷり貰いつつ、面白い話を聞いて回っていたら1時間経過。もっと早く来ればよかったと後ろ髪を引かれつつ、横尾経由で涸沢へ。

涸沢会場で映画『小屋番』上映前にトークショーがあり、そこで穂高岳山荘の小屋番・宮田八郎氏より安全登山のアドバイスがありました。“ザイテングラートは事故が起きている場所である。ストックはしまい、手を空けて岩を掴める状態にして欲しい。また、ヘルメットを装着することで事故時にも頭部を守り骨折で済むケースがある”と強く仰っておられました。

涸沢ヒュッテ、涸沢小屋ではレンタルヘルメットがあります。ぜひご利用ください。

・・・

2日目は朝ヨガに始まり、閉会式後は豪華賞品があたるじゃんけん大会。じゃんけんはまるで勝てず……残念。出発が遅くなりましたが、自分自身のカラフェス2014の締めとして、北穂高岳南稜から涸沢岳の稜線を経てザイテングラートを巡る登山を行ないました。ベースを涸沢においたお陰で身軽になり、素早く安全に行動できました。稜線に上がると、険しい岩尾根で、飛騨側の谷はクライミングで有名な滝谷があります。クライマー向けの脇道もありますが、一般ルート上にはペイントのマーキングが多くありました。3点確保を必要とする箇所も多いため、注意が必要です。不安に感じる方は穂高岳山荘側から涸沢岳に登ると、危険箇所は少なく20分ほどでたどり着けます。

・・・

最終日はゆっくりと下山。カラフェスと穂高の山を満喫できました。

(加藤尚樹/静岡県/31歳/よく行く山:北八ヶ岳、丹沢、北アルプス)

尾瀬・燧ヶ岳

日本百名山ひと筆書きを実践している田中陽希さんに再び会いに行ってきました。

湿原の花々や陽希さんと出会えて(写真=松岡亮)

8月14日、曇り時々晴れ

7月30日に武尊山で田中さんにお会いしたのに続き、お盆休みを利用して会いに行ってきました。

御池を5時40分頃に出発。今回は軽量な装備で臨み、丁度三角点のある俎嵓(まないたぐら)での出会いを期待していました。登山道は思いのほか悪路で、急な登りはちょっとした沢になっています。湿原は黄色い花が咲き乱れ、静かでとてもよい景観でした。

俎嵓に登頂したときはあいにくの曇り。周りの登山者の会話から、既に陽希さんは通過したとのことだったので、本来の山頂を目指しました。この時はすぐ隣の柴安嵓は雲の向こうで、本当にそんな山頂があるのか、まったくわかりませんでした。

それでも山頂へ向かうにつれて雲が流れ、着いた時には休んでいる陽希さんに再会することができました。幸運にもこのときは青空で、尾瀬沼がよく見えました。陽希さんは谷川で静養をたっぷりされたようで、静かな闘志に満ち溢れている感じがして、元気をたくさん貰いました。今後の旅の安全をお祈り致します。

(松岡 亮/埼玉県/41歳/よく行く山:奥武蔵、秩父)

中央アルプス・木曽駒ヶ岳

雲が湧く千畳敷カールと雨にぬれる花畑。

中岳から木曽駒とテント場、御嶽遠望(写真=坂本 仁)

8月13日~14日、晴れのち雨

次男(9歳)、長女(5歳)と夏休みを利用して木曽駒ヶ岳(2956m)に行ってきました。長女にとっては初めての本格的な山登りということもあり、ロープウェイ駅(2612m)から標高差300mあまりで登頂できる木曽駒を選びました。

朝6時に菅の台バス停に着きましたが、お盆休みということでバスは約1時間待ち、ロープウェイは1時間半待ちでした。千畳敷カールについたときには11時近くで、小さな子連れでは日帰りが難しい時間になっていました。1日目は晴れてカールや宝剣岳を一望できました。お花畑となっているカールを横切って、八丁坂の急登をがんばって登ります。遅めの昼食をとり、中岳を越えて、テント場に着いたときには4時近くなっていました。天候は下り坂で、夜になると、テントに雨風があたりうるさいほどでした。

翌朝も雨がだんだん強くなってきていました。展望もまったくないので、登頂をあきらめて下山を決めました。千畳敷まで下りると安心できたので、雨の中でしたが剣ヶ池まで足をのばして散策を楽しみました。ずぶぬれになりましたが、無事に下りて温泉と駒ヶ根のソースカツ丼を堪能しました。

(坂本 仁/神奈川県/41歳/よく行く山:丹沢、奥多摩、百名山)

中央アルプス・三ノ沢岳

念願かなった山行。

帰り際に少し顔を出した三ノ沢岳(写真=山田典一)

8月19日、霧雨

三ノ沢岳は中央アルプスの宝剣岳南西に位置する独立峰で、主脈縦走路から離れているため、訪れる人が少ない静寂の山です。しかし標高は2847mで日本百高山では46番目であり、周囲にお花畑もある隠れた名山であることより、以前から登りたい山でした。

スタート時に下界は晴れていたのですが、ロープウェイが標高を上げるにつれ霧雨となってきました。雨具を着て極楽平の分岐から山頂を目指します。所々にお花畑があるハイマツ帯の中を数回登下降し、約1時間30分で山頂に到着。残念ながらガスっていたため眺望は得られませんでしたが、念願がかなった山行であり、思い出に残る山旅となりました。

(山田典一/群馬県/65歳/よく行く山:上信越の山)

南アルプス・赤石岳~荒川岳

深い山と森を感じて歩く。

千枚岳より赤石岳を望む(写真=加藤尚樹)

林業遺産の森(写真=加藤尚樹)

8月13日~15日、13日晴れのち曇り、14日雨、15日晴れのち曇り

登山口の椹島から赤石岳への大倉尾根を登ります。千枚尾根に比べると急登ではありますが、石や木の根が細かく這っており登りやすい坂です。

2日目は雨となり、大きな山の連なりの眺望を期待していたので少し残念。稜線上でTJARの選手を見送ったり、花畑で花を愛でながら歩きました。特に千枚岳の花畑のタカネマツムシソウが綺麗でした。また、千枚岳へ向かってルートを取ると、荒川東岳(悪沢岳)と千枚岳の急な岩場が登りとなり、歩きやすいと感じます。

3日目の早朝は晴れて、千枚岳の山頂より歩いてきた稜線を眺めました。千枚岳から椹島へ向かう尾根は林業遺産の森でした。切り倒した木を運ぶ木馬道跡に沿ってゆったりと下ります。森の植生が徐々に変わり飽きません。

深いと呼ばれる南アルプスの山と森を感じられた山行でした。

(加藤尚樹/静岡県/31歳/よく行く山:北八ヶ岳、丹沢、北アルプス)

週刊ヤマケイ「読者の登山レポート」「遭難防止オピニオン」応募要項

週刊ヤマケイでは、読者の皆さんの登山レポートを募集しています。写真とレポートにあなたのプロフィールを添えて、週刊ヤマケイ編集部までお送りください。ハイキングからクライミングまで、山行形態は問いません。あなたの投稿をお待ちしています。

「遭難防止オピニオン」につきましては、文字数400字程度でお願いします。ご自身の遭難体験についてお書きいただくときには、写真をつけていただくとありがたいです。お名前、メールアドレス、年齢、郵便番号と住所、登山歴、よく行く山名・山域も添えてください。「登山レポート」「オピニオン」ともに文字数を大幅に超えたものは対象外となります。掲載の目安は、投稿から約2週間です。掲載、不掲載についての事前連絡はしておりませんので、あらかじめご了承ください。また、日本山岳遺産基金のファイルに「蘇れ日本列島」というご投稿コーナーも設けました。全国各地の山岳地域で環境保全活動をなさっているかたがたのレポートなども、お待ちしております。

投稿先メールアドレス
weekly@yamakei.co.jp
※メールの件名に必ず「週刊ヤマケイ・読者の登山レポート投稿」または「週刊ヤマケイ・遭難防止オピニオン」「週刊ヤマケイ・蘇れ日本列島」とお書きください。

誰にも起こりうる遭難事故の捜索・救助費用に備える保険! 無理のない日程、万全の装備とともに、これからは「レスキュー費用保険」が登山・アウトドア活動の必需品です。

日本費用補償少額短期保険の「レスキュー費用保険」は登山やアウトドアスポーツなど日本国内での野外活動(海での活動を除く)中に遭難事故に遭った際、捜索・救助に要した費用について保険金をお支払する保険です。補償内容は捜索・救助費用保険金として300万円です(免責3万円)。

年間保険料は5000円。保険期間は1年間で、払込日の翌日午前0時から補償開始です。

山で大切なのは自救力。jRO(ジロー)は山岳遭難対策制度TMで、山を愛する方々の自救力アップをサポートします。

捜索・救助費用に特化(330万円までお支払)、コストパフォーマンス抜群です。

WEB申し込みも可能になりました。

初年度入会金・会費は4000円(税別)次年度以降会費は2000円(税別)+事後分担金(700円~1700円の見込み)です。

いざというときに備えましょう。

登山のアプローチ手段としてすっかり定着した「登山バス」。電車やバスを乗り継ぐ面倒もなく、登山口までスムーズにたどりつけることから、人気を集めています。

日本山岳遺産基金賛助会員である(株)毎日企画サービスでは、今期も登山者専用バス「毎日あるぺん号」を企画実施いたします。登山にかかる日数・コストの軽減をお考えの方は、装備同様、登山の必須アイテムとして、ぜひご利用ください。とっておきの登山イベントバスもあります。

東北山岳写真家集団福島支部の写真展

『それぞれの山(11)』が開催されます。

「ブナの四季」より冬 安達太良山(若林健二)

結成30年以上になる東北山岳写真家集団福島支部の写真展が、9月25日(木)~28日(日)まで、福島駅西口、コラッセふくしま1階アトリウムで開催されます。福島支部の会員は5人。各自が自分のテーマをまとめて展示する「それぞれの山」方式で、今回、11回目になります。

・2014年9月25日(木)~9月28日(日)

・9:30~17:00(ただし25日は12時から、28日は16時まで)

【展示内容】

奥田博=「阿武隈巡礼 線量計を携えて歩く阿武隈」で30点位の組写真。

菅野寛一郎=A1サイズの写真が中心で、「浅草岳」など9点。

仁井田研一=「一期一会」と題し、動物と心象風景の部に分けベタ張りで18点。

若林健二=組写真「ブナの四季」4点、「東北の山」春夏秋冬べた張りで30点。

渡辺徳仁=ただ1人フイルム撮影。尾瀬で撮影した「湿原夕照」など8点。

「百万人の山と自然 安全のための知識と技術 公開講座」全国各地で開催

安全登山に対する知識と技術向上のために。

公益社団法人日本山岳ガイド協会では、登山者や自然愛好者の安全登山に対する知識と技術向上のために、「百万人の山と自然 安全のための知識と技術 公開講座」を全国で開催します。

講座では学識経験者、山岳救助隊隊員、現役山岳ガイド等が講師となり(講師などの詳細は、公開講座のご案内 http://www.jfmga.com/kokaikoza.htmlをご覧ください)、映像や資料を用いて、安全に登山を行うための知識と心構えについてレクチャーします。


【各地の開催予定】

・名古屋 9月24日(水)18:30~20:30 ウインクあいち 定員500人

・南アルプス 10月4日(土)高度農業情報センター(ふれあい情報館)10:15~12:20

定員250名

・東京 10月7日(火)18:30~20:30 四谷区民ホール 定員450人

・静岡 10月16日(木)18:30~20:45 静岡労政会館6F大ホール 定員312人

・山形 11月14日(金)18:30~20:30 山形テルサアプローズホール 定員400人

*山形会場のみ事前申し込み要。申込先=東北山岳ガイド協会 TEL0238-55-2218

*その他会場は申込み不要。先着順にご入場いただきます。

山の知識検定

Q:次の項目のうち、低体温症を引き起こす潜在的要因でないものを選びなさい。

1.激しい疲労

2.脱水症状

3.高所

4.肥満

平成25年度「山の知識検定ブロンズコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

解答・解説は次項にて

山の知識検定

Q:次の項目のうち、低体温症を引き起こす潜在的要因でないものを選びなさい。

1.激しい疲労

2.脱水症状

3.高所

4.肥満

A:4

低体温症の三大要因とされるものは「風」「濡れ」「低温」であるが、この三大要因がそろえば必ず低体温症になるわけではない。「激しい疲労」「脱水症状」「高所」という要素もリスクを高めるので、早めに適切な対策を講ずることが重要である。

平成25年度「山の知識検定ブロンズコース」試験問題より

出題:社団法人日本山岳検定協会(山の知識検定)

http://yama-kentei.org/

『ワンダーフォーゲル10月号』

ワンゲル初の遭難防止特別号

増え続ける山岳遭難に対処すべく、今回の特集は2部構成でお届けします。第1部では道迷い遭難について、実際に遭難が起きた発生現場を踏査し、原因と防止のための手段、迷った場合の対処法を解説。第2部では日本アルプスのエリアごとの遭難の傾向や事例を研究。アルプスでの遭難体験談や、遭難回避のためのハウツーを紹介します。

https://www.yamakei.co.jp/products/2814914109.html

●発売日:2014年9月10日/ページ数:208ページ/判型:A4変形判/販売価格:926円+税

2014年8月~9月の新刊
商品名 発売日 販売価格(本体価格)
『山と溪谷 9月号』 8/12 952円+税
『アウトドアで使うためのアクティブ動画カメラ入門』 8/25 1,200円+税
『畦地梅太郎版画集「山男」』 9/12 1,500円+税
『山と溪谷 10月号』 9/13 952円+税
『本間晶子写真集 RISHIRI Episode-1』 9/19 3,500円+税
『歩いて旅する中山道 六十九次の宿場&街道歩きを楽しむ』 9/19 1,800円+税
ヤマケイ文庫『第十四世マタギ 松橋時幸一代記』 9/19 910円+税
『剱 TSURUGI』 9/20 3,700円+税
山登りABC『地図読み はじめの一歩』 9/20 1,000円+税
DVDブック『テニス ダブルス勝利の方程式 上から眺めたらポイントの取り方が見えてきた!』 9/20 1,800円+税
『深海 鯨が誘うもうひとつの世界』 9/20 2,900円+税


アルパインツアーサービスからのお知らせ

【国内】「妙高・笹ヶ峰秋のキャンプ」3日間

ヤマケイ登山教室

紅葉の美しい妙高高原の笹ヶ峰キャンプ場で、テント泊をしながら、地図読みハイキング、温泉、キャンプファイヤー、ネイチャーフォト講座、朝ヨガなど。

食事も妙高ならではの地元の食材を、買い出しから始め、みんなで作ります。

学びながらも楽しさ満載の妙高ツアーは、どなたでもご参加いただける企画です。

http://www.yamakei-online.com/tour/detail.php?tour_id=134108

日程 10月17日(金)~19日(日)
集合 新宿西口スバルビル前(7:00)
行程 1日目:新宿(バス)妙高・買い出し(バス)笹ヶ峰キャンプ場(1300m)テント設営、食事作り、星空温泉
2日目:朝ヨガ~笹ヶ峰地図読みハイキング(1544.6m)~笹ヶ峰キャンプ場~食事~キャンプファイヤー
3日目:朝ヨガ~笹ヶ峰ネーチャーフォト講座(バス)赤倉温泉で入浴・昼食(旅館・香嶽楼)(バス)新宿【解散】20:00~22:00(予定)
歩行時間:2日目約3時間、3日目約2時間
登山レベル 初級レベル(6~8kg程度のザックを背負い、連続する標高差500mの登りを2時間以内で登れる体力が必要です。)
難易度 難易度1(往復コース。登山道は明瞭で、緩急は少なく、幅員も充分にある。転滑落の危険個所が少ない。)
参加費 48,000円
備考 マイテントををお持ちの方は持参可能です。
同行者 アルパインツアーサービス ツアーリーダー

【机上講習会】地図読み講座「地形図とコンパス活用術」

ヤマケイ登山教室

地形図とコンパスの基礎知識を学びます。

持参品:各自プレート付きのオリエンテーリングコンパスを必ずご持参ください。参考書:『学べる! 山歩きの地図読み』(山と溪谷社刊)

【学生割引】学生証の提示で1グループ3人まで受講料(学生のみ)が無料になります。

http://www.yamakei-online.com/lecture/detail.php?id=1308

開催日 9月10日(水)
会場 アルパインツアーサービス本社 特設説明会場(3階)
時間 19:00~20:30
定員 45名
受講料 2,000円
講師 佐々木亨(山岳ライター)
株式会社山と溪谷社
〒102-0075東京都千代田区三番町20番地
編集長
久保田賢次
編集スタッフ
佐々木惣、伊東真知子
アートディレクター
松澤政昭
SSデザイン
塚本由紀(T&Co.)
技術サポート
福浦一広、金沢克彦、前田哲、塚原宏和
プロデューサー
齋藤純一

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本誌は、できるだけ正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、山行時はご自身で現地の最新情報のご確認をお願いいたします。