山と溪谷 編集部ブログ

今日は本の紹介を……

こんにちは。

編集部の辻です。

今日は、私の好きな本の話をしたいと思います。

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上温湯隆 著『サハラに死す 上温湯隆の一生』です。

ヤマケイの本の中で、個人的に一番好きなものです。

この本は、1970年当時21歳のバックパッカーがサハラ砂漠に魅せられて、前人未到の単独横断に相棒のラクダとともに挑む話です。

この本を読んでいると、上温湯さんのサハラに対する熱量に圧倒されます。

ここまで真剣に向き合うことができる対象を見つけることができた上温湯さんに、嫉妬心すら湧いてきます。

それほどまでにサハラと向かい合っている上温湯さんは、生き生きとしています。

本書の中に上温湯さんが書いた印象的な言葉があります。

「冒険は可能性への信仰である」

彼がサハラ横断に挑むとき、そこには成功と失敗、どちらの可能性のどちらもが存在していた。もちろん彼自身は成功することを望んでいたと思います。しかし彼は、自身の死を含め、その冒険の中で起こりうるすべての可能性を受け入れて、サハラに身をゆだねていたように思えます。それを彼は「可能性への信仰」と呼んだのではないか。私はそう思っています。

『星の王子様』の著者として有名なサン・テグジュペリが、こんな言葉を残しています。

「僕は挑んだ。そして負けた。しかし、忘れえぬ風の香りを味わうことができた。僕は、危険を愛しているのではない。命を愛しているんだ。」

危険を冒すと書いて冒険ですが、危険を冒したいがために冒険をするのではない。挑む対象を愛し、対象のまだ見ぬ一面を自身の身体で感じたいからこそ、危険を冒して対象に挑んでいくように思います。

私の場合、冒険をしたことがなく、机上の空論かもしれないですが、そんな気がしてなりません。

私も上温湯さんのような冒険をしてみたいなあ。

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ヤマケイ文庫『サハラに死す 上温湯隆の一生』の情報はこちらから。

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