インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:関本彰大)は、8月21日に養老孟司氏/C・Wニコル氏による対談集『「身体」を忘れた日本人』を発売いたします。

都市生活によって衰えた日本人の「身体」

 アレルギーになる子ども、災害時に火をおこすことが出来ない大人たち…便利になりすぎた都市生活によって、あまりに身体を使わない世の中になっていないだろうか。そして自然と触れる機会もなくなった現代人は、嗅覚、免疫といった身体機能も衰えている―。 

 そんな問題意識から、解剖学者・養老孟司氏と作家のC・Wニコル氏が、子どもたちのこと、食べるということ、極地での気づきなどさまざまな話題に切り込んだ対談集です。

養老孟司、C・Wニコル両氏が語る身体受難の時代を生き抜く術とは?

 『バカの壁』『唯脳論』など多くの著作で知られる解剖学者・養老孟司氏と、長野県黒姫で森作りを続ける作家・冒険家のC・Wニコル氏。日本人の身体と日本の自然に深い見識を持つ両氏が語る、現代日本の問題点、これからの日本人の生き方とは?

<目次>
【1章 森と川と海のこと】
荒れた森を再生する/日本の杉は苦しがっている/馬に木を運ばせる/木の力、森の力/森と川、そして海のつながり/川は「流域」で考えよう

【2章 食べること、住まうこと】
田舎の力/都会の罠/虫は貴重なタンパク源だった/何でも食べられるのは「貴族」/木を生かす適材適所/原発事故のあとに残された難問/人間関係を保険で補償する時代/経済成長とはエネルギーを使うこと

【3章 子どもたちと教育のこと】
「ほったらかし」が一番/二人の子ども時代/母親の世界から飛び出せ/ゲームより実体験/自然が足りないと世界は半分になる/新しいエリートをつくる/体験を通すと生きた知識が身に付く/森で授業を/小さいときに触れるべきもの

【4章 虫のこと、動物のこと】
生き物の分類は分ける人によって変わる/ゾウムシは中央構造線を知っている?/オスは時々いればいい/ハチに刺されて死ぬのはなぜか/クモに名前をつける/いなくなった赤とんぼ/生き物は複雑なシステム/キリンの首はなぜ長い/熊との付き合い方

 【5章 五感と意識のこと】
ハエも用心するクサヤのにおい/顔色をうかがうための進化/意識はコントロールできない/人が失った絶対音感/山の声が聞こえる/銃を撃つ前に逃げるカモ/夢と意識/時間と空間/「意識の時代」と「身体の時代」

 【6章 聞くこと、話すこと】
英語を強制されたトラウマ/気持ちと結びつく日本語/訓読みは難しい/主語の有無は文化の違い/自我の目覚めが遅い日本人/日本語と感覚/片言の中国語/「暗いところ」がなくなった/言葉がなくなると存在もなくなる

 【7章 これからの日本のこと】
子供も、大人も外で遊べ/若者に責任を持たせよ/日本人に覚悟はあるか/言い訳の多い日本人/もう一つ先を考える/人間は「状況の産物」である/日本人よ、自分を取り戻せ

<本書について>
【著者】養老孟司 C・Wニコル
【発売日】2015年8月21日(金)
【発行所】株式会社山と溪谷社
【定価】本体1300円+税
【ISBN】978-4-635-64002-2
【仕様】四六判 208ページ
http://www.amazon.co.jp/dp/4635640027/

 <著者プロフィール>
養老孟司
1937年神奈川県鎌倉市生まれ。解剖学者。東京大学名誉教授。1962年に東京大学医学部を卒業。1981年、東京大学医学部教授に就任。1995年に東京大学を退官。脳科学や人間の身体に関するテーマをはじめ、幅広い執筆活動を行う。主な著書に『バカの壁』(新潮社)、『唯脳論』(青土社)など。昆虫研究でも知られ、福島県須賀川市の科学館「ムシテックワールド」の館長を務める。

C・Wニコル
1940年英国ウェールズ生まれ。作家、環境保護活動家、探検家。カナダ水産調査局主任技官、エチオピア・シミエン山岳国立公園長などを歴任後、1980年長野県に居を定める。1986年、荒れ果てた里山を購入し『アファンの森』と名付け、森の再生活動を始める。2002年「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、理事長となる。著書に『勇魚』(文藝春秋)、『風を見た少年』(講談社)ほか多数。

 【山と溪谷社】 http://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア等の分野で出版活動を展開。さらに、自然、環境、エコロジー、ライフスタイルの分野で多くの出版物を展開しています。

【インプレスグループ】 http://impress.jp/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:関本彰大、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「モバイルサービス」を主要テーマに専門性の高いコンテンツ+サービスを提供するメディア事業を展開しています。

以上

【本リリースについてのお問い合わせ先】
株式会社山と溪谷社 担当:草柳
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