ニッポンの山里

著者 池内 紀(イケウチオサム)
発売日 2012.12.14発売
販売価格 1,650円(本体1,500円+税10%)

失われつつある風景のなかに、現代人が忘れかけた「たいせつなもの」をひろいあげていく。池内流山里紀行の集大成。

品種 書籍
商品ID 2812280670
ISBN 9784635280679
ページ数 256
判型 四六判

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商品詳細

ドイツ文学者にして幅広いテーマで執筆活動をつづける著者が、長年取材を重ねてきた「山里」に関する紀行集。
本編では、30もの山里を実際に訪ねて歩き、見て、そこに暮らす人びとと語らって感じた、現在の山里に残る「知恵」や「伝統」、そして「希望」や「危機」を綴ります。
あえて「永遠のよそ者」に徹し、実際目にした「山里」の現実を写生しつつ、ときに文明批評的な鋭い視線を投げかけ、
ときに山里の人びととその暮らしをあたたかな眼差しでつつみます。
山里の現在が概観できる、池内流山里紀行の集大成。

掲載内容(本編) 
信仰集落のかたち 
青森県・西目屋/岩手県・岳/山形県・瀧山/山形県・ 本道寺/山梨県・ 赤沢/広島県・八幡町
 
移住者たち 
埼玉県・風影/埼玉県・栃本/東京都・恩方/山梨県・天目/山梨県・小黒坂大黒坂/群馬県・内山/鳥取県・坂井原

水の使い方 
栃木県・那須野が原/群馬県・赤城山麓/新潟県・清水/愛媛県・千町

特産のはじまり 
宮城県・脇谷/群馬県・立処/静岡県・安倍川上流/静岡県・大井川上流/長野県・開田/岐阜県・古屋/京都府・黒谷/奈良県・谷瀬

「秘境」の現在 
山梨県・奈良田/長野県・下栗/長野県・大鹿/奈良県・伯母谷/徳島県 祖谷

担当編集者より
『山と溪谷』誌上で2007年から続いている長期連載「山の本棚」の著者、池内紀(いけうち・おさむ)先生をご存じでしょうか。

専門はドイツ文学ですが、評論家、エッセイストとして、落語、温泉、日本文学など、非常に幅広いジャンルで健筆をふるわれています。

先日は、『恩地孝四郎 一つの伝記』(幻戯書房)で、第64回読売文学賞[評論・伝記賞]を受賞されました。

登山も池内氏の守備範囲の一つですが、この12月に刊行された『ニッポンの山里』は、池内氏のライフワークのひとつである「山里探訪」の集大成です。

登山者には、山里は登山の前後に通過する場所ですが、池内先生はそこを目的として、数多くの山里を訪ね歩きました。
NHKラジオ「日曜喫茶室」“常連”ゲストとしての軽妙な語り口同様の親しみやすい文体で、「信仰集落」「移住者」「水の使い方」「特産」「秘境」といった視点から、普通の人が見落としやすく、かつ、民俗学者とは異なった方法で、土地に遺る知恵や伝統、里人の希望や危機を探っていきます。

全編にわたりちりばめられた、池内先生ご自身による挿絵もユニークで、旅の様子を捉えた写真も掲載されています。

掲載されている山里は、青森・西目屋、山形・瀧山、群馬・内山、山梨・小黒坂大黒坂、埼玉・風影、埼玉・栃本、新潟・清水、静岡・大井川上流、岐阜・古屋、長野・下栗、長野・大鹿、京都・黒谷、鳥取・板井原、愛媛・千町、徳島・祖谷など、本州・四国の計30箇所。

有名なところも含まれますが、ほとんど知られていない山里もたくさん紹介されています。
本書を片手に、山里巡りをしてみるのも、新しい山歩きの楽しみ方になるでしょう。

楽しく読みながら、失われつつあるニッポンのリアルを知ることができる本書は、登山者の方々にも、ぜひ、読んでいただきたい一書です。

いままでただ通り過ぎていただけの場所が、とても興味深い場所として、浮かび上がってくることでしょう。(編集担当 勝峰富雄)

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